うちのシズコさん : 糸巻きパレットガーデン
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うちのシズコさん

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面白くって いっぱい織りましたよ。
昨日のは取り敢えずまとめて、持ち手の輪など付けて形になりました。

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織り込む糸によって表情が変わるのでやめられない止まらない。


いったい自分は何をしているのか、、
どうも出来なかったことが出来る、という現象が面白いので、いろんなことをやっているのかなと分析する。

少し子供の頃の話をするが、

佐野洋子さんのエッセイに「シズコさん」という母親との関係をテーマにしたものがある。
それで、名前をお借りしてシズコさんが、というふうに書いていくね。


うちのシズコさんは、なんでも器用にこなす人なのだが、折り紙でも、綾取りでも、手取り足取りで教えてくれるということは一切しない人だった。
教えてと言うと「そんなんことしてられん、忙しい忙しい」と言うのだ。
忙しいと言う割には、綾取りでも、お手玉でも、自分が上手に出来るのを得意になって見せつけるように、やって見せはするのだが、どうしたら出来るのか、ということは教えない。

そういうふうだから、自分は未だに折り紙の鶴が折れない。
やっこさんと変わり舟はお父さんが教えてくれたが、鶴は難易度が高かったのだろう。
鶴が折れないなんて言うと、それはかなりな少数派でビックリされる。
親が教えてくれなきゃ友達に教えて貰えばよさそうなものだけど、教えてもらうことに慣れていないものだから、さっぱり要領がつかめず、今に至る。

編み物でも刺繍でも、ちょっと根気よく教えてくれればすぐ習得できたと思うが教えない。
それでもやりたい気はあるもので、やってはみるが、かぎ針編みなどよく出来る人が見るとどうも編み方が間違ってるのだそうだ。
そういうものだけでなく、蝶々結びとかもたぶん間違えて覚えてるし、スニーカーの紐なんかも辺なふうに結んでいるようだ。

よく職人は見て覚えろ、技術は盗んで習得しろ、などと言われる。
確かにシズコさんの家は職人の家で、何かそれが教育的な意味を持っていたのかと、今になって考えるが、わざと教えずにおいて覚えさそうということだったのかと言うと、どう考えてもそうではないように思える。
いぢ悪な言い方をすれば、自分より上手にされてたまるものか、というふうなものを感じてしまうのだ。

子供の間でリリアンが流行った時がある。
上手にくるくる編む子がいて羨ましくて覚えたかったが、まず最初の糸を掛けるところがわからない。
教えてくれれば努力して覚えたと思うが、めんどくさいのか自分でチャチャとやってしまうので、次にやろうと思うと、また嫌な顔をされて頼み込まないといけないので、すぐにやろうとする意欲はなくなった。

そんなことで、主に何をやってたかというと、少女漫画の主人公の顔を描いて遊んでいた。
それもね、漫画家が描くようには到底描けないのよね。いくらスーッとした線を引こうと思ってもヘナヘナだし、何も達成感はないのよね。



そんなこんなで、別に意識はしてなかったけど、還暦を過ぎてからは子供の頃の無念を取り返すように、今までやらなかったことやってるな。
モノ創りと言うよりは、出来なかった技術を習得しさえすればそれで満足ってとこがある。
それにいままで家計の計算やらして、材料やら道具をケチってたけど、もう欲しいものは欲しいだけ手に入れて満足するってことに決めたんだ。
ありがたいことにYouTubeをみれば知りたいことは本当に全部誰かが教えてくれるからね。



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Commented by aamori at 2022-09-15 10:05
シズコさんね、、
私も、、母の性格、、
還暦ぐらいからか、、パズルがはまるように分かった、、、

母、子供のころ、器用で丁寧で、、
服作ってくれたんだけど、、
あれって、、私が喜ぶというより、、
「すごいでしょ」と周りに褒められたかったんだと思う、、
だんだん作らなくなったのに、、、
私の友達のうちにお世話になったお礼にさ、、
布地をそこのうちのお母さんにあげてね、、(色違いのおそろい)
その時、ものすごく、面倒そうなのを私に作ってね、、
そこのお母さん、洋裁不得意なのに、、
あれって、、、??いじわると自慢、、
もう、中学生の時、、
だんだん、できた洋服を買うようになっていたのに、その時だけ、、
妙に、作ったんだ、、
Commented by daikatoti at 2022-09-15 10:36
★aamoriさん
すごくわかるわ、意地悪と自慢が入ってる。
うちらの親の世代って鬱屈したものが詰まってるんよね。
結婚して子供を産むなんて、好き嫌い関係なしに、当たり前に課せられたことだし、まして子供が産まれなかったりしたら、とても立場も悪かったと思うのね。
中にはそうでない人もいただろうけど、子供ってあの頃の母親にとっては自分の為の道具みたいなものだったんじゃないかな。
今とはずいぶん違うのかもしれない。

今もいい時代とは言えないけども、あの頃の女の人の生きる道ってのは過酷だったね。
全部が全部じゃないだろうけど、うまく適応した人もいたかもしれないけども、もうああいうことは二度とあっちゃいけないと思うな。
Commented by mot at 2022-09-15 15:49 x
うちも、じゃなくてうちは、一見恵まれた優雅な家庭のようで、じつは凄いことになってたのに気づいたのは中年になってから。
誰が被害者かってことはもういいかな、と。

リベンジでなく、ただ心のままに生きたいすネ、
Commented by buribushi at 2022-09-15 16:25
ああ。シズコさんね。私中学一年、13歳の時、生まれて初めて、ひとりでに歌(短歌)が出来て、雑誌に投稿したら載りました。ものすごく嬉しかった。
シズコ三が「女の子は目立ってはいけない。人と違う事をしないように」といいました。
投稿はやめたけど、密かに書くのはやめませんでした。あれから70年余。いまも歌にかかわっていて、新聞ひとつ(地方欄ね)、雑誌ひとつで読者の投稿短歌の選をしています。
パワハラで辞めた大きい集団にも復帰、配偶者を亡くして一人暮らしで、もう歌に浸っていられるようになりました。
シズコさんも、いろいろ我慢させられた生だったんだろうな、と、いまは思いますが。

Commented by daikatoti at 2022-09-15 16:41
★motさん
歴史的に眺めると、明治に入ってから富国強兵だとか、今までになかった社会が現れて、男社会であることが強化されたんじゃないかなあ。
なにしろ無理に無理を重ねて、良妻賢母教育だとかさ、
人の本質でないものに無理やり女を押し込めたというのが一番酷く出た時代だったんかもね。
江戸まではそこまでのことはなかったんじゃないのかな。

ちょうどそういう時代が今やっと終わろうとしているので嬉しい。
思うに我らが世代の女子はシズコさん犠牲者が多いが、男子は割とシズコさん礼賛して幻想に浸ってる人も見かけるよね。
Commented by daikatoti at 2022-09-15 16:46
★すばるさん
目立っちゃいけないというのありましたね。
人と同じにしなければならないと教育されましたよ。
そんな中、頑張ってこられたんですね。
今振り返ってみると、本質と違うことを押し付けられて、人間が苦しくて人に対して意地悪をせねば居られないような世の中でしたね。

一人暮らしを堪能されてるようでうらやましいぞ^^
Commented by kadakura at 2022-09-15 17:29
ちょっとちょっと、って言いたくなるくらい似てて、びっくり( ゚Д゚)

母も滅茶苦茶何でもできるヒトだったけど、腸串には一切教えてはくれなかった。
めんどくさそうにしてた。忙しいヒトだったことも確か。

女の子はキライだとも言ってたし。ここは似てないですね。
聞こえてないと思ったらしいけど。そういう事、家の中で言うなって、今は思う。

そんな母親でも、何とか理解しようとして見えてきたのは、やはり仰るような
時代の背景でした。青春時代が戦争の真っただ中で、貧しかったただろうし。
青森なんかボンビー県だから、昭和の時代でも我が子を売ったりはざらにあったみたい。
特に女の子は酷くて、そういうの見て大人になったから、マジで自分の性を受け入れ難く感じてたんだろうなって思う。だから女の子はキライなんて言う。
兄や弟には超甘くて優しかったな。一人娘なのに、散々こき使われた( ̄m ̄〃)ぷぷっ! こういう役回りなの鴨~~~(;'∀')

でも、冷静に見れば、気の毒なヒトだったなって感じる。いろいろあったみたいだし。
スーパーウーマンみたいなヒトだけど疵はあった。同性の腸串にしか見えない疵。

男子は、幻想の中で生きてるヒト沢山いるよね、( ̄m ̄〃)ぷぷっ!
見たくないんだろう、って思う事にしてる(/・ω・)/


ビーズ織り機で何点も(*'▽') 
やっぱり手慣れてらっしゃる。早い早い。

織りは、編むのと違って手が痛くならないからいいな~~~(*'▽')
今日も夕飯の後、織るダス~~~💛

Commented by daikatoti at 2022-09-16 08:01
★kadakuraさん
似てますよね^^
世界中で一番理解しようとして考え抜いた人がシズコさんです。
人が人についてこれだけ考えるってすごいことだと思うんですよね、逆に。
自分がその考えられる立場の人間なら、それはそれで満足のいくことだなぁとも思えますよ。

時代背景もありますね。家庭の特徴というのもあるだろうし、
とにかくあらゆる角度から観察して、これでこうなって、それでこういうことをする、その心理状態はこういうことだったんだ、というようなことを全て並べてみましたね。

結論として分かり合えることはなかったし、それを諦めるのは辛かったけども、それもなんとなく解決しました。

ほんのちょっと見る方角を変えるだけで幸せになれるのにと、なんとかしようなんて思ったけど人のことを他人が変えるというのは無理なことなんです。

こういうことに関して男と女では随分違いがあるというのも定型ですね。


織り、そうです! 何か楽しいのは力が殆どかからないからだって思いました。
編み物は手に力が掛かるもんね。
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by daikatoti | 2022-09-15 07:05 | 雑貨アート | Comments(8)

毎日綴る絵日記帳    まるかバツか答えがふたつしかないって オカシイ


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