だいふく日和 : 2022年03月

だいふく日和

還暦過ぎの鎌倉と猫をこよなく愛する神奈川県民。ひきこもりがちなヤバい息子と、愛護センターから引き取った保護猫と暮らしています。

2022年03月

だいふく日和第45号 「頑張れない人たち」とは?

「がんばらない」んじゃなくて
「がんばれない」人たち
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〝頑張らない〟と〝頑張れない〟は他者からはわかりにくいと思います。〝頑張らない〟はわざとやらないと言った解釈が一般的かもしれませんね。でも、もし、すごく頑張って、もう無理だって判断してこれ以上は頑張らないと決めた場合、どうでしょう? 黙っていたら、他者にはそんな事情はわかりませんから、怠けている、甘えていると捉えられてしまうかもしれません。
ヒッキーとのこれまでの対話でわかったことがあります。頑張ろうと必死で苦しんで、チャレンジまでできても、途中で不安や恐怖などによってあきらめざるを得ない場合があるようです。そして、やりたいことがあっても、今度こそ、今度こそと気持ちは急くのに体がついていかなくなり、頭痛、吐き気、倦怠感などの症状が出てしまいます。こんな時、「ここまで、よく頑張ったね」と言ってくれる人がまわりにいるかどうかで、苦しさは減少するようです。「もっとできるでしょ?」または、「もうがんばらなくていいよ」などという安易な言葉は厳禁です。二度と立ち直れなくなるでしょう。思うのですが、引きこもりさんはすべてが頑張れないのではないんじゃないでしょうか。頑張れるものがあるけど、それが何なのかわからないってことが多いんだと思います。だから、「頑張らなくていい」なんて言っちゃダメです!!判断するのは自分です。ただ、何らかの形で頑張らないと、世の中では生きていけません。そのこともしっかりと伝えていきたいですね。
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「やる気のきっかけ」は?

     安心の土台 自分を見捨てない家族の存在 条件なしで応援

     伴走者の存在 信頼できる人に出会えたとき

     チャレンジできる環境 将来の目標が決まった時
宮口幸治氏は以下の本でそう言ってました。

だいふく物語第40話
~オレ様が帰還してからの生活と、下僕たちに残すもの~
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松吉じいさんに、娘がいたことにも驚いたが、オレ様の身元がこんなにあっさりと判明したことには本当にびっくりだった。オレ様の首にはマイクロチップが埋め込まれていたんだ。おかしな機械は、スキャナーと呼ばれるマイクロチップの情報を読み取るものだった。オレ様の個人情報である住所、飼い主氏名、連絡先が明らかになったってわけだ。その日の夜、見覚えのある車が猫松亭の前にやってきた。たった一年前のことなのに、猫松亭にきたのが遠い昔のことみたいに感じた。オレたち猫は人間の何倍もの速さで成長し老化していくからな。

車から降りてきたのは下僕三人だった。オレ様を見るなり、下僕Aはおろおろと泣き、下僕Bは涙をこらえ、下僕Cは涙と鼻水をたらしてオレ様を抱きかかえようとした。勝手に家を出て、勝手に暮らしてきたオレ様を叱りもせず、ただただあったかく迎えてくれた。何もおまえたちにはしてやっていないし、たぶんこれからも何もしないだろう。なのに、なぜそんなにオレ様を大事にし尽くそうとするんだ? まさか、オレ様の肉球から媚薬なるものが出ているのでは? いや、それだったら、とうの昔にマルコの手下につかまっていただろう。つまりオレ様は正真正銘のどこにでもいる野良出身の白黒ハチワレ猫なのだ。それ以上でも以下でもない。

松吉じいさんが引退を決めて、保護猫カフェという転職先にオレ様を連れて行き、それがきっかけで下僕たちとの再会が実現した。「事実は小説より奇なり」! こうして一年ほどでオレ様の冒険はあっけなく終わりを告げた。松吉じいさんはその後、全国温泉巡りの旅に出たようだ。実は何年か前から、引退して旅をする計画を立てていたという。まだ足腰がしっかりしているうちにやっておきたかったんだろう。この松吉じいさん情報は、下僕Aのパソコン画面から仕入れた。じいさんは下僕Aとブログを通じて情報交換してたんだ。じいさんは旅先の情報をブログにあげ、下僕Aはそのブログを読んで、コメント欄にオレ様の近況を書いてじいさんに送っていたんだ。オレ様はじいさんが元気に旅を続けていることがうれしかったし、無事に戻ってくることを祈った。


だいふく日和第44号 神田伯山の鎌倉入り!

鎌倉芸術館
芸術に触れられる場所の一つです。

中庭には竹林があります。
ギャラリー
家から15分で鎌倉芸術館です。かつてはヒッキーもここでピアノ発表会なるものに参加しました。小澤征爾さんなんかもいらしたことがある、なかなか立派な建物なんです。オーケストラの音楽会からコンサート、能や歌舞伎、落語や文化講演会などもあってなかなか楽しめます。と言っても、チケット安くないのでたまにしかいかないんですけどね。少し前に、一度は生で聞きたかった講談なるものを聞いてきました。名人芸とは、こういうのを言うんだなって思いました。迫力満点!話の内容も大変おもしろく、声音の使い分けの凄さは言うことなし!!次はオペラとか来たらいきたいと思います。
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噂のお店
CRISPY CHICKEN n' TOMATO

おいしい衣がりがりチキンと噂の韓国フライドチキンのお店が近くにできたので行ってみました。
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レッドプリダチーズチキンのハーフを注文すると、コカ・コーラ 250mlとチキンム(大根の酢漬け)が自動的についてきました。私的にはチキンだけでいいんだけどなぁ。お値段はハーフサイズ1609円!辛うまではあるのですが、この量でこのお値段は少々高いかなと感じました。ま、たまにはいいかも、ですね。確かに衣はがりがりっとしていて食べ応えはあります。
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  だいふく物語第39話
~オレ様が下僕たちと暮らし始めてからの猫生と冒険の物語~
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松吉じいさんとオレ様は、客を乗せて鎌倉中をあちこち観光案内したが、ここには海と山に挟まれて育まれた独特の文化がある。そして、なんて美しいまちなんだろうって思ったし、こんな土地で生まれ育ったオレ様は鎌倉猫であることを誇りに思った。これも、冒険に出たから知ったことだ。オレ様は運がよかった。ところが、松吉じいさんは段葛(だんかづら)の最後の桜が散ると、オレ様に向かって言った。

「年内で人力車稼業を辞めることを決めた!」

それは、松吉じいさんの引退宣言だった。オレ様は失業してしまうんだろうか? それより、一人暮らしの松吉じいさんはこれからどうするつもりなのかと心配になった。夏が来て秋になり、いよいよ引退の時が近づいてきたというのに、じいさんは変わらず元気に鎌倉のまちを縦横無尽に駆け巡って、たくさんの思い出作りの手伝いをした。松吉じいさんは夕日のきれいなところを良く知っていた。客を乗せた帰りなんかに、オレたちは稲村ケ崎(いなむらがさき)あたりまででかけ、江の島と富士山の間に夕日が沈むのを静かに見守ったりした。そんな時間がオレ様も好きだった。

そしてとうとう冬がやってきた。それまで、じいさんは引退に関することはなにひとつ話さなかったから、あれはちょっとした気の迷いだったんだと思っていた。ところが、ある日のことだ。松吉じいさんは鎌倉の小町道りから路地に入った古民家にオレ様を連れていった。入り口に『保護猫カフェ:ゆきねこ』と小さな看板が出ていた。「ゆき、すまんね。また保護猫を面倒みてほしいんだ。こいつは利口な猫で、性格も温厚だよ」ゆきと呼ばれた中年の女の人は色白でなかなかの美人だった。「人力車の仕事してたなら、きっといい猫ちゃんね。どれどれ」そう言うとゆきさんは、オレ様の首に変な機械を近づけた。「父さん、この猫は飼い猫よ! 逃げてきたか道に迷ったか、冒険に出たか、だと思うわ」と、ゆきさんは言った。(次号に続く)




だいふく日和第43号 猫新聞

「日刊ニャンダイ」
世の中にはけっこう猫好きな方が多いようで、猫だらけの新聞、雑誌も発行されています。写真集や小説も数多くありますね。なかでも、「日刊ニャンダイ」はなかなか記事が面白いんです。不定期での発行なので、お見逃しなく!
日刊ゲンダイ特別号「日刊ニャンダイ2022」
日刊ゲンダイ特別号「日刊ニャンダイ2022」
日刊ニャンダイ2022特別編集部
日刊ゲンダイ
2022-02-16

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菊千代。かわいすぎるぞ!!
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これこれ、すごい記事が載ってました。動物保護センターでは譲渡の条件に年齢制限があります。確か、65歳以下だったかと。ペットを最期まで看取れる年齢でなければならないというわけです。でも、ペットと暮らしたいと思うのは年齢に関係ないし、シニアで一人暮らしの場合などはペットと生活することで心身ともにいい効果がありそうですけどね。保護された動物たちもかわいがってもらえるし、ある意味WIN WINの関係なのでは? 記事にあるように、万が一(飼い主が亡くなった時など)の時はペットを保護してもらえる制度はすごい!だから「譲渡」ではなく「レンタル」という仕組みにしたんですね。レンタル料金はわかりませんが、レンタル料は保護施設の維持費となるのでしょう。こうした制度が全国に広がってくれたらうれしいと思います。ずっとペットと暮らしたい!!
こんな雑誌もあります。参考までに。
NyAERA (ニャエラ) 2022 (AERA増刊)
朝日新聞出版 2022-02-16



だいふく物語38話
~オレ様が下僕たちと暮らし始めてからの猫生と冒険の物語~
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松吉じいさんの人力車は、鎌倉駅西口から御成通りを通って由比ガ浜通りへとやってきた。この界隈は老舗店からおしゃれなカフェや雑貨店まで様々な店が並んでいるせいか、相変わらず観光客でにぎわっていた。一体どこへ向かっているんだろう。人力車が向かったのは、長谷観音通りの先の高徳院だった。「会わせたいお方」って誰だ? 「さあ、着いたよ。ここには日本一のイケメンが待ってるから行っておいで」そう言って松吉じいさんは梶棒を下ろし、ふたりが降りるのを手伝った。オレ様は日本一のイケメンが気になったので、女子大生ふたりについていくことにした。仁王門をくぐり、券売所をフリーパスしたオレ様はとにかく大きな人(?)に出くわした。大きいなんてもんじゃない、でかい!見上げると、木々の緑と青空が後光のようになって巨大な姿を際立たせていた。弓なりになっている鼻の線から続く眉毛、水平な切れ長の目元、笑みをたたえた口元はまるでギリシャ彫刻のようだ。巨大なのに怖さはなく、優雅で美しかった。後ろに回ってみると、石碑があった。

 かまくらや
みほとけなれど釈迦牟尼は
美男におわす夏木立かな 晶子

 「有名な与謝野晶子の和歌だよ。本当は釈迦牟尼じゃなくて阿弥陀如来なんだが、それじゃ数が合わんから釈迦牟尼にしたんだそうだ」いつの間にか松吉じいさんがオレ様の横に立っていた。「のちに、かまくらやみほとけなれど御姿の美男におはす夏木立かな、とも詠んだらしいですよ」そう言ったのは旅館を継ぐという方の女子大生だった。こうして日本一と言われる美男の大仏様ともご対面し、いよいよ既定の時間は残すところ数分となった。おまけだと言って、松吉じいさんは長谷寺にも足を運んだ。2時間はとっくに過ぎていた。長谷寺の山門前の左右の梅、入り口からすぐの池のそばに紅梅、白梅のそろい踏み。この紅梅は鎌倉一の紅の深さを持つのだと、じいさんは説明していた。この寺には枝垂梅や見事な黄梅もある。その上、蝋梅(素心蝋梅)までそろっているからすごい。こうして、「梅の花見・思い出コース」は終了した。じいさんは写真撮影もしてあげてたからオレ様もしっかりとふたりのメモリーに映り込んでいたことは言うまでもない。ふたりは、一年に一度、また梅の季節に鎌倉で会う約束をした。そして八幡宮の鳩みくじの中に入っていた鳩のストラップはおそろいの記念品になったと喜んでいた。こんな気の利いた思い出作りを演出するなんて! 松吉じいさんが輝いて見えた。



だいふく日和第42号 鎌倉の地域活動・さっちゃんち

暮らしたい場所で最期まで
地域の居場所「さっちゃんち」(岩瀬)
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鎌倉には古民家をカフェにしたり、地域の活動の場にしたりしているところが多く感じます。空家問題を解決するにもいいなと思います。私は田舎の戸建てばかりの環境で育ちましたが、現在はマンション住まいです。なので、古民家はとても懐かしくホッとする場所です。寺社仏閣巡りがすきなのもきっとホッとできる場所だからかなって思います。
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地域の居場所「さっちゃんち」は、2019年に98歳で亡くなった山本幸子さん(さっちゃん)の自宅を地域の交流拠点として開放したものです。我が家から1.5キロくらいの場所にあります。自宅で亡くなることを強く希望し、実現したそうです。すてきですね。そういうの、あこがれてしまいます。その後、さっちゃんの孫が祖母宅を、地域の人たちが茶飲みに立ち寄れる場所として開放。野菜販売や趣味のサークル活動などもあるようです。さっちゃんもきっと天国で喜んでいるだろうと思います。開放日が平日なので、四月以降行ってみようと思います。(四月以降は時間ができる予定)
まちコイン・クルッポ
(鎌倉のまちコイン)

まちコインとは?石垣島のコインは「まーる」、秋葉原なら「あきこ」、新庄村は「もちん」など全国にある地域のコインです。鎌倉はクルッポです!私はまだ、未体験ですが、4月以降チャレンジしてみようと考えています。コロナも収まってくるだろうと思うので・・・・。
お手伝いして、ありがとうって言われた。近所に顔なじみがふえた。常連さん限定メニューが食べられた。自分のまちにちょっとくわしくなった。環境にいいこと、気軽にできた。などなど、「まちのコイン」でお金で買えない幸せ体験ができそうです。https://coin.machino.co/
だいふく物語37話
~オレ様が下僕たちと暮らし始めてからの猫生と冒険の物語~
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まだ、肌寒い2月の初めに松吉じいさんに相談の電話が入った。2月にお花見はできないだろうか、というのだ。鎌倉は四季折々の花が自慢のお寺や神社が数多くある。松吉じいさんはお花見2時間コースの予約を取り付けた。鎌倉駅東口で待っていると、着物姿の女性がやってきた。オレ様には人間の良し悪しはわからないが、このふたりからは春のようないい匂いと暖かさが感じられた。ゆく先々で写真を撮らせてほしいと言われていたから、きっと美人というものなんだろう。松吉じいさんは、ふたりに紅色のウールのひざ掛けを渡すと、「いざ、出陣!」などと言って梶棒をゆっくり上げて走り出した。まだ、冷たい澄み切った空気の中、ほのかに香るのは梅の花だった。松吉じいさんは走りながらふたりが電話してきたいきさつを話すのをじっと聞いていた。ふたりは同じ大学の同級生で、三月から離れ離れの生活になるという。四年前、地方から進学してきたふたりは気が合って、夏休みや冬休みには一緒に旅行をし、アルバイトも共にハンバーガーショップやコンビニでしたんだそうだ。卒業後の進路も一緒に東京で、と思っていたが、一人は母親の病状が思わしくないので実家に帰ることになり(温泉旅館の若女将として家を継ぐことになった)もう一人は三月から会社の研修で海外の工場に行くことになったのだそうだ。最後の思い出作りをしたいのだという。オレ様はふたりの間にすっぽりとおさまって、まったりとしていた。まず、松吉じいさんが向かったのは北鎌倉の浄智寺だった。山深さを感じる静かなお寺だ。慎み深くしっとりと咲く梅の花の美しさでは定評がある。次に向かったのは東慶寺。国道を曲がって参道に入ると山門越しに梅が見える。境内参道両側に百本を超す梅が並び、満開の花を咲かせていた。紅・白梅が咲き誇るその道をふたりは並んで歩いて行った。そうか、松吉じいさんが考えたお花見は梅の花見だったんだってオレ様は気づいた。

上品な梅の香りにうっとりしていると、スズメより小さくて鶯色の小鳥が花をついばんでいる。メジロだ!オレ様の野生の血が騒いだが、高い枝の上じゃどうしようもない。「梅の花の蜜を吸いにきとるな。かわいい鳥だろ?食おうなんて思っちゃいかんぞ。お寺で殺生はいかん」松吉じいさんに心を見透かされたようでひやっとした。それから、円覚寺をまわって鎌倉八幡宮に戻った。ここで、ふたりをおろし鳩みくじを引いてくるように勧めた。戻ってきたふたりは大吉と凶だった。「おお、凶とは運がいい。八幡様は『凶』を『強』に変えてくださるんだ」と言った。そうなのか?ちょっと疑いながらも凄いなと感心した。その後、鎌倉駅近くの宝戒寺へと向かった。ここでは枝垂れ梅なるものが見事な枝ぶりで咲いていた。しかし、ここで松吉じいさんが見せたかったのは、一輪の白梅の中にまれに交る桃色の花。「この梅は『思いのまま』っていうんだよ」じいさんはふたりを見てほほ笑んだ。オレ様は、こんなに楚々としているのに華やかで、上品なのに自由に咲く花を見たのは初めてだった。まるで、そこにいるふたりのようじゃないか。松吉じいさん、なかなかいい演出だ。「さいごに、長谷の方で会わせたい方がいる」とじいさんは言った。
フラワーズ, 支店, ペインティング, 梅の花, サクラ属, 植物



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