翻訳
音楽も絵画もスポーツも、翻訳を必要としない。海外であろうと、国内であろうと、ダイレクトに人の心に訴える気を有する。
しかし、言語は理解できうる知識がないと、感受性が働きようがない。
これは、言語表現の無窮さであり、かぎりなき可能性であろう。
また、人の心の複雑さと多面性の証左でもある。
思考力
思考力という「力」は実在する。
それはまさしく人生最大のパワーである。
セロンデュモンは、このとてつもないパワーを次のように説明してくれる。
人間の失敗の唯一つの原因は自分を導いてくれる真のパワーに気づいていないことだ。
心を鍛えることなく日々を送っている人はこの内なる無限のパワーとは無縁だ。
無限のパワーは自らを救おうとする者だけを救う。特別扱いはしない。無限のパワーを信じその助けを望み祈らない限り
この大きなパワーの源泉の恩恵を受けることはできない。
セロンデュモン『集中力とカリスマ力』ソフトバンクパブリッシングp134-5
没頭する幸福
一生を通じ本当に好きなことに没頭することの幸福。
渡辺一夫先生の著作からは、学問そのものに熱中している気が立ち上っている。
字句から溢れるあの妖艶とも言える知性と学問への愛情、誠実さ、それらを融合した気は凄まじい。
痛烈な思いは、大江健三郎氏がノーベル賞を受賞され、興奮冷めやらぬ筆致で描いた受賞の辞が、渡辺一夫先生への賛辞に満ちていたことである。
両氏の気の交流は、傍から見ていても充分に観取できる。
鈴木大拙先生と西田幾多郎先生の友情にもそれはある。
諸橋轍次先生の大漢和辞典からもそれは感じられる。
圧巻という字句に到達する。
つくづく幸福な一生であったと思われる。
原因と結果
思想家安岡正篤は原因と結果の因果関係に気づけぬ人間を蒙昧と言いました。
ラルフ・ウォルドー・トラインは次のように説明します。
見えないものは原因であり
見えるものは結果である。
見えないものは永遠であり
見えるものは移ろい、
変化する。
ラルフ・ウォルドー・トライン『万能の鍵』サンマーク出版p29
これを踏まえた私流の投資家向け解釈は次のようになります。
見えるものとは
日々のチャートであり、結果です。
見えないものとは、
投資家心理も含めた広い意味での材料であり、
それが原因となります。
見えないものが、
見えるものを常につくり、
変化させてゆきます。
つまり、
見えた結果で予測するテクニカル分析は、
ここに矛盾があります。
結果は、
あくまで結果であり、
原因ではないと気づけば、
テクニカルの限界にも気づきます。
限界に気づけば、
使い方が分かります。
自分に語る重要性
キケロは賢明にも次のように言う。
彼らは
他人に向かって
語ることを学んだ。
しかし
己に向かって
語ることを学ばなかった。(キケロ)
人が自分に何を語りかけているか。
人は一日中自分からの語りかけの嵐に晒されているのである。
言霊とは実在する。
法隆寺
法隆寺は見るたびに感動する。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%95%E9%9A%86%E5%AF%BA
五重塔と金堂の位置が絶妙である。五重塔と金堂とを結ぶ三角形の頂点にたつと、背景の回廊とあいまって、強烈に視覚を刺激する。
メンタルはフォルムを経由して、そのフォルムを表現する。デザインとフォルムはパワーである。
デザインそのものが大脳を刺激する。
瞑想を重ねられて設計され施工された法隆寺は、無意識のうちに大脳を刺激するようになっているだ。