『牛の鈴音』
○公開
2009年12月19日
○上映時間
1時間18分
○スタッフ
脚本:イ・チュンニョル
演出:イ・チュンニョル
撮影:チ・ジェウ
音楽:ホ・フン、ミン・ソユン
プロデューサー:コー・ヨンジェ
○出演
チェ・ウォンギュン
イ・サムスン
他
★評
1:
年老いた農家夫妻とメスの仕事牛の記録映画。
撮影に3年掛かったとか。
2:
寡黙で頑固で一途な夫。
夫と老牛の文句しか言わない妻。
金銭的ではなく、体が弱ってきているために出て来る妻の小言。
苦しい状況だから文句を言って当然。
こういう時に女が文句を言わないと、その夫婦の仲はヤバい。
この老妻は文句の形でしか喋る事で出来なくなっていますが、年老いた夫の事を心配し思い遣りのある言葉を掛けています。
かなり仲のいいご夫妻です。
3:
そして老牛。
老夫妻と同じ様に体が言う事を聞かなくなっても、何とか働き二人の役に立っています。
立てなくなり、最後にやった仕事は大量の柴を老夫妻の家迄運んできた事。
冬を越すための暖房用だと思います。
4:
身を粉にして9人の子供を育て、独立させた夫妻と牛。
こういう夫妻、一見ただただ働いてるだけで趣味も何にもなく退屈そうな人生を送ってると思う人もいるでしょう。
特に思春期の方。
別にそう思っても構いません。
但し、だからと言って軽蔑したり馬鹿にしたりしてはいけませんゾ。
自分のためにだけしか生きていないからそう思うんです。
まぁ、人を愛してないと言ってもいいでしょ。
大切な事、貴重な事は大昔から単純な事なんです。
子供を育てる事。
夫婦の思い遣り。
衣食住に困らずオマケに十分な教育まで受けさせてくれた親への感謝。
以前にも他の記事で書きましたが、
「いい本とは分かり切った事を書いてある本」
この記録映画も単純で分かり切った事を表しています。
5:
ハイビジョン撮影の大変美しい空気の映像と共に、たまには育ててくれた方を思い出すには最適な映画です。
また、記録映画だけあり農業の辛さ、苦痛もそのまま描いてあり中々好ましい。
気になるのは、美しい映像。
これは両刃の剣で、実際よりキレイ過ぎる恐れがあります。
タグ 牛の鈴音
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