『愛なんていらねえよ、夏』その43
第八話その5
光と影その3
1:
レイジと奈留、夜の自室で。
ここでも横からの光が多い。
レイジだけでなく奈留にも迷いが出てきました。
1-1:
寝室で。
1-1-1:
奈留、なぜ亜子にレイジと咲子の対決を聞かせたかと尋ねられ、
もう終わりにしたかったから、情けないレイジを見たくないからと答える。
ベッド横の電灯の光を横から受ける、
→迷い
自分でもよく分かってないのか、本当の事を言いたくないのか、まだ迷ってます。
1-1-2:
奈留、白鳥レイジとして愛してやればいいと言う。
体を起こし電灯から離れ逆光、
→本当
1-1-3:
レイジが奈留の近くに来てベッドに腰を下ろす。
レイジは横から光を受ける。
奈留もレイジのために逆光から横からの光になる。
→迷い
1-1-3-1:
奈留は、聞きたくない質問をします。
・亜子からは金を取れない?
・金取れない女は栞以来?
1-1-3-2:
レイジは自分の命と亜子の愛について迷っているのは明らか。
・愛と金は並ばない。
・奈留から亜子と栞から金を取れないのかと聞かれ答えられない。
1-2:
居間で。
1-2-1:
奈留は横からの光で顔が半分光の中、半分影の中、
→迷い
台詞の通りです。
迷いの原因は、女を愛した事が無いからでしょう。
1-2-2:
レイジも奈留と基本的に同じ、
→迷い
・俺みたいになろうとするな。
これには二つの意味が有ります。
・俺みたいに女を愛するな。女は金蔓。
・俺みたいに金を愛するな。
自分の命か亜子の愛かどちらかを選ばなければならないのですから迷って当然。
1-2-3:
この居間の場面でレイジの影がハッキリするのが一ヶ所。
白鳥レイジとして金を貰おうと言う場面。
横から光を受けた影の方だけ写ります。
一瞬、亜子の愛を諦め、金を稼いで生きていこうと思いました。
2:
五十嵐と咲子、夜の応接間。
基本的に逆光で台詞通り。
五十嵐が自分のことを恨まないかと尋ねる時が順光。
→嘘
この光の使い方から解釈すると、全ては咲子のせいだと思ってます。
3:
レイジと亜子、夜の庭で。
“Fly me to the moon”が流れます。
家の灯を受け、
亜子:逆光
レイジ:順光
と言う事は、
亜子:「本当は嘘」の組み合わせ→嘘
レイジ:「嘘は嘘」の組み合わせ→本当
3-1:
亜子
・やっと見えた本当のこと
つまりとっくに分かってたと言う事。
今回第八話の冒頭の場面の
・分かった、お兄ちゃんはお兄ちゃんだって。
が、ここに繋がってます。
3-2:
レイジ
・俺には俺が見えない。
文字通りまだ迷ってます。
4:
最後の晩餐の場面。
ここでも電灯を使わず窓からの自然光のみ。
取り繕った不自然なものが無く、自然→本音→正体。
4-1:
亜子が主人の席に着く。後に庭に面する(はず)窓があり常に逆光。
→本当
・皆にお礼をしたかった。
・一億円の小切手、会社の権利。
・これからも真壁を顧問弁護士として雇って欲しい。
・楓に謝罪。
・もうウソはたくさん。
・不満大爆発。
・もう終わりにしよう。
・食べ終わったらみんなでてって。
・お兄ちゃんとは一緒にはいられない。
・お兄ちゃんを愛してるから。
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