2014年 05月 25日
Via degli Dei ~歩いてボローニャからフィレンツェへ
初日から、途中で友人の登山靴の底がぼろぼろに崩れるというハプニングがあり、諸事情で一人は途中で帰宅したのですが、人や風景、緑との思い出に残る出会いがあり、時にはけんかしながらも、毎日20km近くの道のりを、共に歩くことによって、友情を深めることができました。
5月19日月曜日は、朝5時半過ぎにペルージャを発ち、8時半過ぎに、ボローニャ中央駅で友人たちと落ち合いました。長いながい柱廊の階段を上って、ようやくたどり着いたサン・ルーカ聖堂の前で記念撮影をし、
町を越え、野を越え、山を越えて、ライエーダ・ディ・ソープラまで歩き、アグリトゥリズモに宿泊しました。
5月20日火曜日は、野の花とすばらしい風景に励まされながら、アドーネ山(Monte Adone、冒頭の写真)を登り、山を下ってからは、長い間アスファルトの道路を歩き、
道を間違えたためもあり、日が沈む頃に、ようやくマドンナ・デイ・フォルネッリのホテルに到着しました。
5月21日水曜日は、野の花が咲き乱れる野原や見晴らしを楽しみながら、山を登り下りし、ボローニャ県からフィレンツェ県、エミリア・ロマーナ州からトスカーナ州へと、県境・州境を越えました。
21/5/2014 16.22
この日は、美しいブナの森を歩くことも多く、また、古代ローマ人が紀元前187年に、軍事目的で、ボローニャ・トスカーナ間に石を敷きつめて築いた道(Flaminia Militare)が、まだきれいに残っているところも、いくつか通りました。フータ峠(Passo della Futa)を下り、疲れ切って、モンテ・ディ・フォー(Monte di Fo)の宿に着いたのは、午後7時半のことでした。
5月22日木曜日の朝は、モンテ・ディ・フォー(767m)からガッザロ山(1125m)の頂へと、ひたすら登り、下りがまた、足元が滑るほどの急傾斜で、時々おそろしい思いもしながら、気をつけながら下山しました。
午後5時過ぎからは、アスファルトの道路を通って、麦畑や牧草地の間を歩き続け、約2時間半歩いて、ようやく宿泊地、サン・ピエーロ・ア・シエーヴェに到着しました。
重いリュックを背負って長く歩く日が続き、疲れ果てていたわたしたちも、サン・ピエーロの町のレストランやB&Bの温かいもてなしや、おいしい夕食・朝食に、翌朝歩く元気を取り戻しました。旅の途中で出会った同じ道を行く仲間と、食事や宿、山歩きを共にしました。
5月23日金曜日は、雨に打たれながら、山を登ったり下りたりを繰り返し、泥だらけの山道を苦労しながら、時に滑りながら、苦労して歩きました。けれども、そうして到着したモンテ・セナーリオ修道院は、建築が美しい上に、出迎えてくれた修道士の方たちが温かく、祈りの会に参加して、意見を問われたり、言葉を交わしたりした上に、思いがけず、夕食に誘ってくれて、修道士たちと共に、食事をすることができました。巡礼などで、修道院を訪ね、宿泊し、祈りの会やミサに参加したことは、これまでにも何度かありましたが、修道士と共に食べたのは初めてで、歓待がうれしかったです。
5月24日土曜日は、朝7時から修道院のミサに参加し、修道士の方たちと朝食を共にし、前日の雨のおかげか晴れた空の下を出発しました。アスファルトの道路に続いて、花いっぱいの野原を進み、後ろを振り返ると、モンテ・セナーリオ修道院が、前方には美しいフィレンツェの町並みが見えることに、励まされながら、歩きました。途中で、登山者に付き添うガイドであるウンベルトさんに出会い、おしゃべりするうちに、この日は、これまで歩いたことのないトレッキング・コースなので、位置や所要時間、道しるべなどを確認するために、歩いているのだと分かりました。ガイドとして案内するときのことを考えると、グループと歩いた方が時間の目安も分かりやすいからと、フィエーゾレまで一緒に歩き、遠くに見える山などの名前や、フィレンツェでわたしたちが宿泊するユースホステルまで行くための見晴らしい道を、教えてくれました。
フィエーゾレでは思いがけず、フィレンツェからファエンツァへと、自らの足や自転車で向かう集団と行き違い、びっくりしました。
夜は、研修でフィレンツェに来ていた友人と、駅の近くで落ち合い、夜遅い上に、わたしたちも疲れていたため、駅の近くで夕食によさそうな店を探しました。スピーディの勘で入ったこの店、トラットリーア・ラ・マーディアでは、給仕に当たってくれたロベルトさんが、仕事を愛するもてなし心のある方で、食事もとてもおいしくて、うれしかったです。Via degli Deiの目的地であるシニョリーア広場も近く、フィレンツェ到着と、翌日の旅の締めくくりを祝って乾杯しました。
今日、5月25日日曜日は、前夜、夕食のあと、友人を中心街のホテルまで送ってからバスでユースホステルに戻ったのが午前2時頃と遅かったため、朝はゆっくり起き出して、シニョリーア広場へと向かいました。
まっすぐ到達地点に向かうのではなくて、途中で気になる教会や館を訪ねるために寄り道もしたため、欧州議会選挙の投票などで急いでいたスピーディは先に帰ってしまいました。ルチャーノも金曜日に帰途についたため、ボローニャからは6人で出発したのですが、最後の記念写真は4人でとなりました。今日はこのあと、しばらくフィレンツェの町を観光したのですが、暑いのと、リュックが重たいのとで、夕方にはペルージャに戻りました。
また一つ、思い出に残るすてきな旅ができました。
留守中は、記事を予約投稿にしていたのですが、コメントや応援クリックをくださった皆さん、ありがとうございます。できるだけ早いうちにコメント返しをいたしますので、申しわけありませんが、今しばらくお待ちください。
VIA DEGLI DEI (Sentiero degli Dei)
Da lunedì a domenica abbiamo camminato da Bologna a Firenze. Paesaggi, natura, incontri bellissimi :-)
Grazie mille per l'invito, la compagnia, il sostegno e la pazienza.
関連記事へのリンク / Link agli articoli correlati
- ボローニャ出発、Via degli Dei1日目 / 1°giorno – Partenza da Bologna (19/5/2014)
- アドーネ山と熱い男たち、Via degli Dei2日目 / 2° giorno Piccola Raieda - Monte Adone – Madonna dei Fornelli (20/5/2014)
Riferimenti web & bibliografici
- ”Il sentiero degli dei. Da Bologna a Firenze”, Paolo Cervigni (Outodoor Editions)
- ”La via degli dei. Da Bologna a Firenze sull'antica strada romana e per sentieri di montagna” (Tamari Montagne)
- "Guida alla via degli dei. Da Bologna a Firenze e ritorno" (Terre di Mezzo)
- Bed & Breakfast La Pieve – San Piero a Sieve - Firenze
こんにちは♪というかお帰りなさい~(^-^)
たぶん旅に出ていらっしゃると思ってました。
今度の旅は長く素敵な旅だったようですね~♪
まず、初日のボローニャの聖堂前での記念写真に写るなおこさんの赤いTシャツ?に目がひかれました~☆素敵、隣の御主人?の青とのコーディネイトなかなかです~(笑)。
歩きの1週間の旅行は楽しいでしょうが、歩くのが大変でしょうね。普段から山登りをされてるとはいえ、山登りだけでなく、アスファルトの平地なんかも歩かれてますからね!家の父いわく、山道と平地を歩くのはまた違うと・・・。それでも、いろいろな方たちとの出会い、新しいお店や、新しい道との出会い、盛りだくさん過ぎてコメントに困るくらいですね~(笑)。以前の記事で知った御友人の名前(スピーディさん、ベネチアの旅の時の)なんかを拝見すると全然知らない方なのに妙に懐かしかったりします~(笑)。
本当に素敵な旅をされましたね~♪あの、以前の記事へのお返事は大変なので読み飛ばしでいいですよ(^-^)。
車も修理がスタートして安心ですね。私も驚きました!日本だったら別の業者が見に来ること自体も隠すだろうし、別の企業に、自分たちの作った書類を渡すなんてありえません。企業所有の情報になりますし(だからイタリアは個人情報の扱いが雑なのかも)、自分たちのした作業時間分、相手の得になりますから。それに、渡したことで、お客さんも流れてしまう可能性があるので、仲良くすることは絶対にないですね。経験上、情報交換をすることはあっても、お互いに探りを入れつつ、自分の持っているレアなことは話さないようにするので、こんな友好的ではないです。いや~驚いた。
お帰りなさいませ。
素敵な旅をなさったようで、素晴らしいですね。
少しハードな山歩きもあったようですが、
その分、素晴らしい風景にたくさん出会えたことでしょう。
旅先でのさまざまな方々との心温まるご交流も、
本当に素敵ですね。
充実の一週間であったこととお察しします。
いい思い出がまたひとつ増えて、なによりですね☆
車の修理については、わたしとしては業者どうしで互いに協力をしてくれてとても助かったのですが、日本ではそういうことはなかなかないんですね! とにかく、見積もりを出すための作業代だけに240ユーロもディーラーに払ったので、その結果出てきた必要な修理や部品の明細を、そのまま別の業者が利用することができて、ほっとしました。
なおこ様 登山 お疲れ様 (*^^*)
どんな時も 野の花は 心を和ませ 励まして くれますね 。
また いろいろな方と お食事も 一緒にすると
分かち合う気持ちが 増すことでしょう ♪
ステキな思い出が またひとつ できて良かったです ネ ☆ (*^^*)
それにしても、古代ローマ人が敷き詰めた石の道がまだあって、そこを普通に人が通れるだなんて驚きです!(&感激)
こんなふうにかつての古代ローマの人が敷いた石が残っている道、実はイタリアの山の中には、まだところどころにあるんですよ!