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原則毎日AM11時更新+α。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

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長壽金龜ちょうじゅきんかめ 赤 生原酒】

蜜米甘 ぶわっと苦渋 玄米酒

金亀

金亀
金亀
金亀
金亀

はじめましてのお酒、金亀さん。滋賀県犬上郡・岡村本家さんのお酒です。

岡村本家さんは安政元年(1854年)創業。公式サイトによると、岡村家7代目の岡村太内さんが彦根藩主・井伊大老より酒造りを命じられ、8代岡村多内さんが創業されたそうです。
え?
安政彦根で井伊大老って、あの井伊直弼公ですよね!?凄い!
安政元年は、黒船来航の翌年。直弼公もまだ大老には就いていないものの、幕政に関わるようになり、大忙しだと思うんです。藩政もしっかり行ってたんですね。

今回いただくのは、見るからにヤバいお酒。まず色が凄いですし、なにより、玄米です。つまり削ってない。

金亀

ちなみに、玄米のお酒で日本酒を名乗れるのかという問題があります。他社では、「玄米だと日本酒を名乗れないから精米歩合99%にしている」というところもあるんですよね。そこで岡村本家さんに問い合わせたところ、このお酒でも一部に精米したお米を使っているのだそう。ただ一方、精米歩合100%で日本酒を名乗っているお蔵さんもあります。このあたりどうなのか、別途特集記事を組みたいと思います。

これまでに、精米歩合95%のお酒は飲みましたが、玄米は初めて。どんなお酒になっているのか戦々恐々です。
それでは飲んでいきましょう。

色はしっかり濁った琥珀色。
香りは蜜甘、熟成感。どうみても熟成してて主張もあるんだけど、どこかきれいなのが不思議です。

口当たり、いきなりじゅわっと蜜米甘。旨酸苦味もしっかりと。きれいなんだけど、やたらと力強い。
そこから甘苦旨がさらに主張。そして最後にぶわっと苦渋味。

前半は「濃いけどさすが袋搾り。きれいだなあ」って思ったけど、後半はやっぱり低精白。後味も苦渋を中心に甘酸もどっしりじわわああん。コクもクセもたっぷり。めちゃくちゃ面白いお酒でした。


合ったアテは、ホタテ。酸旨とろりとしたソースとホタテの旨味が、お酒の酸を抑えて甘味を引き立てます。うっま!!

ジブリで例えると「ハウルの動く城」のサリマン先生。ハウルのお師匠さんで、強大な魔力と権力を持つ魔法使いです。きれいな顔をしていますが、腹の中は情念が渦巻いてそう。ハウルそっくりのお小姓を何人も侍らしている、本物の変態です。

好き度:★★★★

金亀

金亀

裏ラベル、はがれてました。

【DATA】
蔵元:株式会社 岡村本家(滋賀県犬上郡)
造り:生原酒
精米歩合:玄米!!
アルコール度数:14% ・・・ 低め
製造年月:2024年8月

 

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