コープさっぽろが講師に!?北海学園大学「ビジネス実践力講座」|【公式】COOPCYCLE(コープサイクル)
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コープさっぽろが講師に!?北海学園大学「ビジネス実践力講座」

▼ 目次

学生のみなさんの中には「ほかの大学ってどんな勉強をしているの?」と思ったり、すでに社会人の方は「今の大学生ってどんなことを学んでいるのだろう?」と思ったりしたことはありませんか?ほかの学校の授業をのぞく機会はなかなかないので、実は気になっているという方も多いかもしれません。

そんな中、コープさっぽろが包括連携協定(※)を結んでいる札幌市豊平区にある北海学園大学の経営学部で、「ビジネス実践力講座」という面白そうな授業を行っているという噂を聞きつけた編集部スタッフ。しかも今回は、コープさっぽろの職員が講師をやるとのこと…!これはぜひとも取材してコープサイクルをご覧のみなさんにお伝えしたいと思い、大学時代に経営学を学んでいた(はるか昔)編集部スタッフが、潜入取材してきましたよ!

※包括連携協定:相互に密接な連携・協力を図り、地域社会の抱える課題解決と活性化を目指すための協定。

北海学園大学のビジネス実践力講座ってなに?

北海学園大学の経営学部で2年生に向けて行われている授業「ビジネス実践力講座」。どんな授業なのか、担当の佐藤先生にお話を聞きました。

プロフィール

佐藤 大輔(さとう・だいすけ)さん

北海学園大学 経営学部 大学院経営学研究科 教授

佐藤 大輔(さとう・だいすけ)さん

北海学園大学 経営学部 大学院経営学研究科 教授

大阪府出身。
2002年から北海学園大学にて「経営管理」などを担当し、2012年から教授に。
専門分野は経営学、マネジメント。
「理解のマネジメント」を研究テーマとする。
主な著作に「『創造性』を育てる教育とマネジメント」(同文館出版)など。

―――「ビジネス実践力講座」とはどのような授業ですか?

地域を代表する企業と連携して、リアルなビジネスを知ることを目的に設置された、2年生向けの実践系科目です。学生は経営の理論は勉強しているものの、実際の企業を見る機会はなかなかありません。また、就職活動で語れるような有意義な経験や社会に出た時の実践力を磨く機会を得るのは、意欲的にボランティアなどの活動をしていないと、なかなか難しいというのが現状です。

そこで、学内で社会とつながるチャンスを作りたいと考え、リアルなビジネスを知ることができる「ビジネス実践力講座」を設けました。この授業の目的は、ただ企業の事業内容を知るのではなく、その意義や課題感などを知ることを通じて、経営についての学びを深めていくこと。授業ではゲストによる講演だけでなく、学生が自ら企業の課題に対する解決策を提案するなど、「考える」授業であることを目指しています。

―――「ビジネス実践力講座」を通して、学生さんにどのような力をつけてほしいですか?

学術と実践の架橋ができる力や、それを目指そうとするマインドを身につけてほしいです。単に知識をインプットするという勉強ではなく、経営学というビジネスに関する学術的な知見を実践に応用し、成果につなげることができる実践力を養うことを目指したいと考えています。

今回は、コープさっぽろが行っている事業や社会貢献活動について、講師のお話やグループワークをとおして学び、最後にコープさっぽろの新規事業案をグループ発表してもらいます。

―――コープさっぽろが授業を担当することになった経緯を教えてください。

地域を代表する事業者であるだけでなく、私たちの生活に身近な事業を展開していらっしゃる点などから、今回お願いさせていただきました。「ビジネス実践力講座」では学生たちが事業内容を理解するのに時間がかからないよう、学生がこれまでに関わったことがあり、興味を持てる企業にお願いしたいと考えています。

学生たちはコープさっぽろのビジネスはよく知っていても、その裏にある企業の思いにはなかなか気がつきません。授業ではお客さんとしてではなく、視点の転換をして企業側の視点に立つことで、その思いに気づき、ビジネスの面白みや魅力に気づいてほしいと思っています。学生にとっても、地域を代表する企業の職員から直接話を聞けることは、とても刺激的なようです。

また、コープさっぽろは店舗事業だけではなく、「畑でレストラン」のような新しい取り組みに積極的な点も存じ上げており、ぜひともご一緒したいと考え、打診させていただきました。そして、北海道地域の過疎や買い物難民のような課題に対して積極的に関与・解決していこうとする取り組みにも注目しており、卒業後は地元・北海道での就職が多い本学学生にとってぴったりな組織だと感じています。

ビジネス実践力講座の授業に潜入!

「ビジネス実践力講座」は4月~7月にかけて全15回行われました。コープさっぽろのさまざまな事業をテーマに、各事業の事業責任者が授業を行い、最後の授業では学生さんたちが社会の課題を解決するコープさっぽろの新規事業を提案・プレゼンします。

マーケティングや宅配、スクールランチ、物流、エコセンター、そして農業賞をテーマに授業が行われた中で、今回はエコセンターの授業と最終日に行われた学生さんたちのプレゼンの様子をお見せしますね!

「エコセンター」の授業の様子

前エコセンター長・川崎清嗣さん。

この日の授業の事業テーマは「エコセンター」。コープさっぽろエコセンターは、資源物を集めて新たな資源へ生まれ変わらせる処理を行う、リユース・リサイクルのための施設です。講師は前エコセンター長の川崎清嗣さんが担当。
エコセンターを作ったきっかけや、エコセンターを新規事業化するにあたって掲げたコンセプト、回収した資源の流れなど、事業の仕組みについてお話されていましたよ!

これまでエコセンターについてはコープサイクルで何度か取材してきました。しかし、環境事業と子育て支援事業を統合するといったイノベーションの取り組みなど、「経営学」という視点で事業を見ると、また新たな発見や事業の魅力などを知ることができました!

授業の最後は、学生のみなさんから寄せられた質問に川崎さんが応える質疑応答タイム。「エコセンターで利益を出すために工夫していることは?」「コープさっぽろならではのエコセンターの強み」など、さまざまな質問が出ていましたよ!

▼エコセンターについての関連記事はこちら
1日に樹木840本分の紙が集まる!?コープさっぽろエコセンターに行ってみた〈前編〉
コープさっぽろエコセンターに行ってみた〈後編〉キレイな資源物が集まる理由とは!?

最終日は学生さんによる新規事業案の発表

これまでの授業で学んだコープさっぽろのさまざまな事業をもとに、学生さんたちの視点で考えた新たな事業提案を発表します。

優秀グループに選ばれたのは、次の事業を提案した4グループ!
「自炊支援プロジェクト」:面倒な後片付けも減らせる、作り置き大型セットの販売。
「学食×コープさっぽろ」:自慢の学食を私たち学生自ら企画。
「お花配達プロジェクト」:廃棄予定の生花を宅配トドックで販売して生花ロスを削減。
「移動型クリニック」:宅配トドックのトラックを改造して地方で医療サービスを提供。

各グループのプレゼンを真剣な表情で聞く学生のみなさん。

プレゼンの後は、コープさっぽろ専務理事である小松均さんによる講評も行われました。

コープさっぽろの専務理事・小松均さん。

学生ならではの課題を解決できる取り組み内容や、問題解決までのストーリーが工夫されていること、社会が抱える課題に視点を当てている点などを評価。また、ターゲット層にアンケートをとったり、市場調査をしていたりと、それぞれの調査方法についても高く評価されていました。

どのグループの新規事業提案も、これまでの授業で学んだコープさっぽろの強みや既存事業を生かした取り組みを学生さんならではの視点で考えられているものばかりで、聞いているだけでとてもわくわくしました!いつの日か、これらの事業がコープさっぽろで実現しちゃうかも…!?

最優秀の2グループにはトドックぬいぐるみを贈呈!

受講した学生さんにインタビュー

今回最優秀に選ばれた2つのグループのみなさんにお話を聞きました!

最優秀グループ:提案事業「学食×コープさっぽろ」

左から、篠島 祐菜(しのじま・ゆうな)さん、附田 楽夏(つきた・らな)さん、堂坂 美友(どうさか・みゆう)さん

<提案事業内容>
学生に関わりが深い学食に焦点を当て、学生自ら北海学園大学に自慢の学食を作るというもの。ジャンルが少なくマンネリ化している学食を、コープさっぽろのスクールランチ事業とともに新メニューを考案。学生の学食に対する満足度がアップするだけでなく、コープさっぽろが行っている事業を学生たちに知ってもらえる機会にもなる。

「地域の課題など社会が抱えるさまざまな大きな課題がありますが、まずは私たち学生が感じる課題を解決する提案をしたいということから、この事業を考えました。
ビジネス実践力講座でコープさっぽろの事業を知る中で、特に魅力を感じたのは『畑でレストラン』です。農家さんが育てた食材を現地で食べる機会はなかなかないので、私も参加してみたいと思いました。」

最優秀グループ:提案事業「コープさっぽろ×医療『移動型クリニック』」

左から、伊藤 巧真(いとう・たくま)さん、小寺 泰生(こでら・たいせい)さん、佐藤 希美(さとう・のぞみ)さん、髙田 幸誠(たかだ・こうせい)さん

<提案事業内容>
北海道では、いずれ閉鎖する可能性が高い診療実績が少ない医療機関が多く、さらに地方では高齢化や公共交通機関の減少などにより、気軽に医療を受けられない現状がある。そこで、宅配トドックのトラックを移動型クリニックに改造し、医療施設の遠い地域に住む高齢者に向けて医療サービスを提供。宅配トドックは道内全域を範囲としている上、多くのトラックを所有しているため、費用を削減して新規事業の立ち上げができる。

「北海道が抱える課題の1つに高齢化や過疎化があります。北海道に暮らす私たちにとって関係が深いこの問題を解決できる事業を提案したいと考え、移動型クリニック事業を提案しました。
ビジネス実践力講座では1つの事業テーマにつき、コープさっぽろの講師の講演とグループワークの2つの面から学ぶことができたので、さまざまな方向からコープさっぽろのことをじっくりと学べて、より深く考えることができたと思います。」

北海学園大学での取材を終えて

大学では経営の理論などを学ぶことはあっても、企業から直接話を聞いたり、リアルなビジネスに触れたりする機会はなかなかありません。そのため、今回北海学園大学の「ビジネス実践力講座」のような企業の職員から直接講義を受けられる機会というのは、学生さんにとっても新しい発見や考えが見つかるきっかけになるのではないでしょうか。

そして、学生のみなさんの新規事業案を聞いて感じたのが、北海道、そして日本が抱えるさまざまな課題を、未来を支える学生さんのアイデアや行動で解決へ導くことができるということ。
もちろん、課題に大小はありません。身近にある些細な問題や、これから必ず向き合わなくてはならない社会問題など、世の中が抱える課題をそれを解決する方法を考える。みんなで手を取り合って一つひとつ解決していき、豊かなで明るい未来を作っていきたいですね!

〈関連リンク〉
▼北海学園大学
https://www.hgu.jp
▼北海学園大学「北海経営CDP(キャリアデザインプログラム)」
https://ba.hgu.jp/program/career-design-program.html
▼コープさっぽろの取り組み
https://www.sapporo.coop/about/effort/

北海道で生きることを誇りと喜びに

コープさっぽろの取り組みは、組合員さんのご利用や参加によって「北海道の暮らしを豊かにすること」につながっています。取り組みは組合員さんならどなたでも参加でき、日常を通して気軽に参加できるものもあります。コープサイクルでたくさんご紹介していきますので、ぜひその他の記事もご覧ください。

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