洋蘭を楽しむ北国の家ができるまで 2019年05月02日
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iMACでFusion Driveを使い始めました

先日、iMACにSSDを内蔵しHigh Sierra OSをクリーンインストールして
SSDならではの高速アクセスを堪能していました。
ただ、いつも使っているアプリケーション群は1TBのHDDにインストールされているので
レスポンスも含め使い勝手が今ひとつでした。

そこでもっと使いやすい手立てがないか、と探してみるとFusion Driveという仕組みが
OSレベルでサポートされていることが分かりました。

Fusion DriveとはAppleが提供しているSDDとHDDを組み合わせたハイブリッドディスクシステムの名前です。



OSがファイルを使用状況に応じて高速にアクセスできるSSDに配置するか
HDDに置くか動的、可逆的に決めるので高速アクセスと大容量で安価という
両者のメリットを両立できる仕組みです。

興味のある方はAppleコンピュータのサイトを参照ください。


Fusion Driveを構築する手順の概要は以下の通りです。
注意:Fusion Driveを構築するとSSD、HDDともにデータはすべて消去されます!!

①Command + Rキーを押下しながら電源をONしてMAC OSの復旧を立ち上げる
②SATAに接続されたSSD、HDDのドライブ名を確認する
③diskutil cs createコマンドを使ってドライブ構成を指定してFusion Driveを作成する
④diskutil cs createVolumeコマンドを使ってFusion Driveにファイルシステムを構築する
⑤完成したFusion DriveにOSをインストール、またはバックアップデータを書き戻す

私の場合はCommand + Rは使わず、
High Sierra OSインストーラーが書き込まれたUSBメモリで起動するため
Command + Optionキーで立ち上げてインストーラーを選択し立ち上げます。(手順①)





起動画面が表示されたらメニューバーのユーティリティからターミナルを起動します。
ターミナル内でdiskutil listコマンドで搭載しているドライブ名を調べると
240GBのSSDがdisk0 1TBのHDDがdisk1であることが分かりました。(手順②)

なお、Fusion Drive構築作業中は画面を記録する余裕が無かったため
以降の画像はFusion Drive構築後、撮影した画像です。




ターミナルウインドウ上で下記のコマンドでdisk0 disk1を要素とした
Fusion Driveの論理ボリュームグループを作成します。(手順③)
これは言ってみれば2つのディスクをひとまとめにして仮想的なドライブをつくるコマンドです。
diskutil cs create Macintosh\ HD disk0 disk1





続いてdiskutil cs listコマンドでこの論理ボリュームグループに割り振られた固有番号を確認します。(水色の部分)



次に前の手順で作った仮想ドライブにファイルシステムを作るコマンドです。(手順④)
diskutil cs createVolume 水色線の固有番号 jhfs+ Macintosh\ HD 100%

するとディスクの内容がクリアされる云々という警告が表示されますが、
構わず実行するとやがてdisk0 disk1の構成で1.23TBのFusion Driveが出来上がりました。

ここでdiskutil cs listコマンドでドライブの状態を確認すると
正しくFusion Driveが作られています。(上の写真の黄色のラインの部分で確認できます)

最後はOSをインストールします。(手順⑤)
OSをクリーンインストールして現在の動作環境を構築するにはアプリケーションや
バーチャルマシン上のlinux、windows OSなど何十GBもダウンロードしたり
いろいろな設定ファイルを再び書いたりする必要があるのですが
さすがにそこまでやる気力が足りません。

MAC OSの標準バックアップツールTime Machineで作成していたバックアップファイルを使って
Fusion Drive導入前の状態にそっくりそのまま戻すことにしました。



バックアップデータはiMACのUSB2ポートに接続された外付けHDDに保存されています。
低速なUSB2経由で5時間ほどかかりましたが、無事270GBのバックアップデータを復元できました。

さて、Fusion Driveの性能ですが電源オンからユーザーアイコンが表示されるまでの時間をそれぞれ測ってみました。
今までHDDで使っていた状態、SSDにOSをクリーンインストールした状態、今回のFusion Driveの3つのケースです。



測定環境:iMAC 21.5” Mid2011 Core i7 2.8GHz HDD 1TB SSD 240GB RAM 16GB High Sierra 10.13.6
電源をオンしてからユーザーアイコン選択画面が表示されるまでの時間

HDDの起動とFusion Driveの起動は全く同じソフトウェア構成ですのでその差は圧倒的です。
Fusion Driveとして使い始めた感想ですがOSの起動終了は体感的には上の表に示す以上に早く感じます。

アプリケーションの始動も早く、SSDの高速アクセスとHDDの大容量記憶が
上手く融合されているようで使い勝手は抜群です。

Fusion Driveの存在は知っていましたが、実装には何らかのハードウェアが必要だろうと勝手に想像していました。
OSの設定だけでこんなに簡単に実現できるのであればもっと前に導入すべきだっったと感じています。

いい事ずくめのようですが、当然ながら欠点もあるようです。
デザインやビデオ編集など何GBもある大容量ファイルをいくつも開いて作業をするような
その道の専門家の使い方では、大容量ファイルがSSDとHDDの間を行ったり来たりするため
バックグラウンドで始終ディスクコピー作業が頻発し、パフォーマンスが低下するようです。

私が扱うファイルはほとんどが数十MB程度ですので上述のような速度低下は起こらず、
Fusion Driveの恩恵を十分満喫で来るのはありがたいことです。
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プロフィール

kaz

Author:kaz
間もなく定年退職を迎える埼玉在住のサラリーマン→2011年9月で定年になりました。
どこに行っても人だらけの都会から雪の降る故郷が恋しくなるのは年のせいか→'11年10月にやっと盛岡に戻ることができました。
古い柱時計、真空管ラジオの修理をしながら洋蘭を育てるのが趣味。

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