前腕を太くするには?器具あり・なしのおすすめトレーニングをご紹介
公開日:2024.08.21
文:内藤 かいせい(理学療法士)
前腕を太くするには、どのようなトレーニングをすれば良いのかよくわからない方もいるのではないでしょうか。前腕を効率的に鍛えるためには、手首を中心とした筋トレを取り入れることが大切です。
この記事では、前腕を太くするためのトレーニング内容や、効果を高めるポイントをご紹介します。正しい鍛え方を学び、たくましい腕を目指していきましょう。
前腕についている筋肉の種類
前腕の筋肉は数多くあり、大きく「前腕屈筋群」と「前腕伸筋群」の2種類に分けられます。前腕屈筋群は手首・指を曲げる働きがあり、前腕伸筋群は手首・指を伸ばす動作を担当しています。
これらの筋肉がうまく働くことで、手首を回転させたり、手を握ったりといった複雑な動作が可能です。
また手首付近の筋肉は腱になっているため、この部分を太くすることは困難です。しかし、前腕の上部には筋肉がついているので、筋トレによって太くできます。
前腕全体を効果的に太くするには、屈筋群と伸筋群をバランスよく鍛えることが重要です。
前腕を太くするための鍛え方
ここでは、前腕を太くするためのトレーニングをみていきましょう。器具を使用しない方法と、器具を使用した方法の2つに分けて解説します。
器具を使用しないトレーニング
ここでは、器具を使用せずに前腕を太くするトレーニングをご紹介します。
指立て伏せ
指立て伏せは、名前のとおり指の力で行うプッシュアップです。
1. 四つ這いになって両手と両膝を床につける
2. 手を広げて指だけを床につける
3. 指で身体を支えながら、ゆっくり肘を曲げる
4. 胸が床につく寸前まで曲げたらゆっくりと肘を伸ばす
5. 3〜4の手順を繰り返す
今回紹介した内容は、膝をついて行う方法です。指立て伏せは指に強い負担がかかるので、無理のない範囲で行いましょう。最初は肘を曲げる角度を控えめにして、軽い負荷で行うのがおすすめです。
グーパー運動
グーパー運動は、名前のとおり手をグーパーさせて前腕の屈筋・伸筋を鍛えるトレーニングです。どこでも気軽に行えるので、スキマ時間を活用して行ってみましょう。
1. 両手を前に出す
2. 両手を大きく広げる
3. 両手を強く握る
4. 2〜3の手順を50回×2〜3セット繰り返す
強く握り込めるように、爪はなるべく短く切っておきましょう。
器具を使用したトレーニング
ここでは、器具を使用したトレーニングについて解説します。
タオルトレーニング
タオルトレーニングは、雑巾絞りのようにタオルを絞る筋トレです。特別な器具を用意する必要がないトレーニングなので、気軽に行えるメリットがあります。
1. タオルや雑巾を濡らす
2. 水が出なくなるまで両手で強く絞る
3. 再度濡らして、反対回りで強く絞る
タオルトレーニングは瞬間的に強い力を入れるので、手首の痛みを感じたらすぐに中止してください。
ハンドグリッパー
ハンドグリッパーは握力を鍛えられる器具で、そちらを活用します。さまざまな強度が用意されているので、自分にちょうどいいハンドグリッパーで試してみてください。
1. 片手でハンドグリッパーを握る
2. 指に力を入れて開け閉めする
3. 20〜30回行ったら反対の手で行う
リストカール
リストカールはダンベルを使用したトレーニングです。おもに前腕の屈筋群を中心に鍛えられます。
1. 肘から前腕を台に乗せる
2. 手のひらを上にした状態でダンベルを持つ
3. ゆっくりと手首を上下に動かす
4. 左右の手で10〜12回×2〜3セット行う
手首を動かすときに肘が動かないように、台にしっかりと固定して行ってください。
リバースリストカール
リバースリストカールは、リストカールを行ったときの手首の向きを逆にして行うトレーニングです。こちらは前腕の伸筋群を効率的に鍛えられます。
1. 肘から前腕を台に乗せる
2. 手のひらを下にした状態でダンベルを持つ
3. ゆっくりと手首を上下に動かす
4. 左右の手で10〜12回×2〜3セット行う
前腕の伸筋群は屈筋群よりも筋力が弱い傾向にあるので、リストカールよりも軽いダンベルで行うようにしましょう。
ハンマーカール
ハンマーカールはダンベルを持って肘を曲げるトレーニングです。前腕だけでなく、上腕の筋肉も鍛えられるメリットがあります。腕全体を鍛えたい方は、ハンマーカールも取り入れてみましょう。
1. 姿勢をまっすぐにする
2. 手のひらを内側にして、両手でダンベルを縦に持つ
3. 肘の角度が45度程度に曲がるまでダンベルを持ち上げる
4. ゆっくりとダンベルを下げる
5. 3〜4の手順を10〜12回×2〜3セット繰り返す
トレーニング中は肘を固定し、反動をつけないように注意してください。
前腕を太くする筋トレの効果を高めるポイント
ここでは、前腕を太くするためのポイントについて解説します。
トレーニング前後にストレッチを行う
トレーニング前後はストレッチを行いましょう。ストレッチは筋肉の柔軟性を高め、ケガを予防する効果が期待できます。またトレーニング後にストレッチすることで、筋肉の疲労回復につながります。
手首のストレッチの方法は以下のとおりです。
1. 手を伸ばして手首を上方向に向ける
2. 片方の手で手首を下に曲げる
3. 曲げた状態を20秒以上キープする
4. 反対の手で行う
1. 手を伸ばして手首を下方向に向ける
2. 片方の手で手首を下に曲げる
3. 曲げた状態を20秒以上キープする
4. 反対の手で行う
器具を使用する際は適切な負荷量で行う
器具を使用したトレーニングをする場合は、適切な負荷量を設定しましょう。前腕の筋肉や手首の関節はデリケートなので、過度な負荷はケガにつながります。
はじめてトレーニングを行う場合は、まずは軽い重量で行い、徐々に負荷量を増やすのがおすすめです。トレーニング中に痛みを感じた場合はすぐに中止して、ケアに専念しましょう。
前腕を太くするトレーニングを実践してみよう
前腕の筋肉はさまざまで、屈筋群と伸筋群に分かれています。それぞれの筋肉をバランスよく鍛えることで、効率的に前腕を太くできます。
前腕のトレーニングは器具の有無に関わらず、多くのやり方があるので、自分にあった方法で実践してみましょう。ぜひ今回の記事を参考にして、前腕を太くするトレーニングを実践してみてください。
内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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