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ラットプルダウンの正しいやり方は?効果を下げるNGな方法もご紹介

公開日:2024.09.13

ラットプルダウンの正しいやり方は?効果を下げるNGな方法もご紹介

文:内藤 かいせい(理学療法士)

「ラットプルダウンを行いたいけど、やり方がいまいちわからない……」という方もいるのではないでしょうか。ラットプルダウンはマシンを活用したトレーニングで、背中の筋肉を鍛えやすいのが特徴です。

この記事では、ラットプルダウンの正しいやり方やおすすめの回数・重量をご紹介します。記事を通して適切な方法を学ぶことで、効果的なトレーニングを実践できるでしょう。

ラットプルダウンとは?

ラットプルダウンは、おもに背中の筋肉を鍛えるトレーニングです。専用のマシンを使用して行うので、負荷量を調節しやすく初心者でも比較的安全に取り組めるのがメリットです。

ラットプルダウンを行う際は、専用のマシンに座り、頭の上にあるバーを引き下げる動作を反復します。マシンによってはさまざまなバリエーションのバーやハンドルが用意されており、背中以外の筋肉を鍛えることも可能です。多くのジムやトレーニング施設に設置されているので、興味がある方はぜひ活用してみましょう。

ラットプルダウンで鍛えられる筋肉は?

ラットプルダウンで鍛えられる筋肉は、以下のとおりです。

● 広背筋
● 僧帽筋
● 大円筋
● 上腕二頭筋

まず、もっとも効果的に鍛えられるのが広背筋は、背中の大部分を占める大きな筋肉です。逆三角形の体型を作るためには、この広背筋を鍛えることが重要です。僧帽筋は背中上部から首・肩甲骨にかけて広がっている筋肉で、肩甲骨の動きや姿勢の維持に大きく関わっています。僧帽筋を鍛えることで、猫背の改善や肩こりの軽減といった効果も期待できます。

大円筋は肩甲骨から上腕骨にかけてついている、比較的小さな筋肉です。広背筋をサポートする役割があり、こちらも鍛えることで逆三角形の身体に近づけます。また、バーを引き下げる動作の関係上、上腕二頭筋も鍛えられるのも特徴です。このように、ラットプルダウンは背中を中心に、上半身の多くの筋肉を効果的に鍛えられるトレーニングです。

ラットプルダウンのやり方

ラットプルダウンの正しいやり方は?効果を下げるNGな方法もご紹介

ここでは、ラットプルダウンのやり方についてみていきましょう。ラットプルダウンにはいくつかの種類があるので、それぞれの特徴と手順について解説します。

フロントラットプルダウン

フロントラットプルダウンは、ラットプルダウンのなかでもっともオーソドックスなトレーニング方法です。筋トレをはじめる場合、まずはこのフロントラットプルダウンからはじめてみましょう。

【フロントラットプルダウンのやり方】
1. マシンに座って足の裏がしっかり床につくように高さを調節する
2. 肩幅よりやや広めに手を開きながらバーを握る
3. 胸を張って上体を少し後ろに傾けつつ、バーを下げる
4. 鎖骨部分までバーを下げたらゆっくりと元に戻る
5. 3〜4の手順を繰り返す

リバースグリップラットプルダウン

リバースグリップラットプルダウンは、逆手で行うトレーニングです。フロントラットプルダウンよりも背中の筋肉をストレッチしながら効かせられるのが特徴です。また上腕二頭筋も働きやすいので、負荷をかけやすい側面もあります。

【リバースグリップラットプルダウンのやり方】
1. マシンに座って足の裏がしっかり床につくように高さを調節する
2. 腕を肩幅より狭めにして、手のひらを後ろにした状態でバーを握る
3. 胸を張って上体を少し後ろに傾けつつ、バーを下げる
4. 鎖骨部分までバーを下げたらゆっくりと元に戻る
5. 3〜4の手順を繰り返す

ビハインドネックラットプルダウン

ビハインドネックラットプルダウンとは、バーを首の後ろで引くトレーニングです。広背筋や僧帽筋に強い負荷をかけやすいのがメリットです。

【ビハインドネックラットプルダウンのやり方】
1. マシンに座って足の裏がしっかり床につくように高さを調節する
2. 肩幅よりやや広めに手を開きながらバーを握る
3. 胸を張りながら、バーを下げる
4. 首の後ろまでバーを下げたらゆっくりと元に戻る
5. 3〜4の手順を繰り返す

ラットプルダウンのおすすめの重量と回数

ラットプルダウンのおすすめの重量と回数は、トレーニングの目的によって異なります。筋力アップを目指す場合、1セット8〜12回が限界となるような重量の設定がおすすめです。一方で、ダイエットや持久力向上が目的であれば、15〜20回程度こなせるくらいの軽めの重量が良いでしょう。

ただし、フォームに慣れていないうちは重量や回数を控えめにすることが大切です。正しいフォームを身につけてから徐々に負荷を上げることで、ケガを予防しながら効果的にトレーニングを進められます。自分の目標に適した重量と回数を設定して、継続的なトレーニングを心がけましょう。

ラットプルダウンの効果が下がるNGなやり方3選

ラットプルダウンの正しいやり方は?効果を下げるNGな方法もご紹介

ラットプルダウンの効果が下がるやり方として、以下の3つがあげられます。

1. 腕の力だけで引っ張っている
2. 肘を伸ばしきっている
3. 呼吸を止めている

ここでは、それぞれのNGなやり方について詳しく解説します。

1.腕の力だけで引っ張っている

1つ目は、腕の力だけで引っ張っていることです。腕だけで引っ張ると、上腕二頭筋に負荷が集中してしまいます。そのため、本来鍛えたい広背筋などの背中の筋肉にうまく負荷をかけられません。もしトレーニング後に「背中より腕が疲れた」という状態になっていたら、腕の力だけで引っ張っている可能性があります。

ラットプルダウンでバーを引く際は、肘を曲げると同時に肩甲骨を寄せるイメージで動かしましょう。肩甲骨を意識することで、背中の筋肉に負荷をかけやすくなります。

2.肘を伸ばしきっている

2つ目が、バーを戻すときに肘を伸ばしきっていることです。肘を伸ばしきると背中の筋肉の力が抜けてしまい、持続的に負荷をかけられなくなります。背中の筋肉に持続的に負荷をかけるためには、バーを上げる際に肘を伸ばさず、少し曲げたままにしましょう。肘を曲げることで関節への負担も軽減できるため、ケガの予防にもつながります。

3.呼吸を止めている

3つ目は、呼吸を止めて行っていることです。ラットプルダウン中に呼吸を止めると、筋肉に酸素が運ばれなくなります。その結果、疲労しやすくなって、本来できるはずの回数をこなせなくなります。また、呼吸を止めることは血圧を上げるきっかけにもなるでしょう。

ラットプルダウンを行う際は、バーを引き下げる際に息を吐き、バーを上げる際に息を吸うことを意識してください。

正しいやり方でラットプルダウンを実践しよう

ラットプルダウンは、広背筋や僧帽筋などの背中の筋肉を効率的に鍛えられるトレーニングです。バリエーションも豊富なので、自分の目的にあった種目を選択すると良いでしょう。その一方で、正しい方法で行わないとトレーニングの効果が半減する点にも注意が必要です。ぜひ今回の記事を参考にして、正しいラットプルダウンを学び、実践していきましょう。

内藤かいせい

内藤 かいせい

理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。

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