1Kでも同棲は可能?メリット・デメリットや契約時に気をつけたい注意点 | 賃貸の森

1Kでも同棲は可能?メリット・デメリットや契約時に気をつけたい注意点

 これから同棲を始めるカップルにとって「家賃を節約したいから」また「一人暮らしのパートナーの家に移り住みたいから」という理由で1Kでの同棲を考えることもあるのではないでしょうか。そもそも1Kの物件は一人暮らしを想定して入居者を募集するのが一般的なので“二人以上入居可”ではない場合は契約違反として大きなトラブルになることもあります。そこで今回は、1Kで同棲することは可能なのか?メリットやデメリット、気をつけたい注意点についてご紹介します。

1Kでも同棲できる?契約上の注意点

 1Kでの同棲については「基本的に断られる可能性はあるが、物件によって可能なケースもある」といえます。冒頭でも触れたように、1Kは単身者用として貸し出されている物件も多く、二人以上で暮らすには向いていない構造であることがほとんどです。

 また、室内の備品や設備の消耗も早く、原状回復や建物維持のコストが高くなるほか、周囲への騒音トラブルの懸念から大家さんにとってもリスクが高いと言えます。基本的に1Kでの同棲は認められないケースがあると考えるべきでしょう。

 一方、1Kでも“二人以上入居可”の条件があれば同棲が可能です。これから物件を探す場合は、募集条件をしっかり確認しましょう。また、パートナーの住む1Kの物件に移り住む場合は賃貸借契約書を見直して、入居可能人数を必ず調べて下さい。二人以上入居可の1K物件であっても、同居人が増える場合は管理会社や大家さんの許可が必要です。

1Kに内緒で同棲したらどうなる?

 現実問題、二人入居可でないにもかかわらず1K物件で同棲しているカップルは少なくなく、行政手続き上でも大家さんや管理会社に同棲がバレることはありません。しかし、周囲に同棲がバレることでトラブルに発展するケースもあります。その多くは“生活の中でバレている”という点です。

 一人暮らしのはずなのに会話が聞こえてくる、騒音が大きい、エントランスやロビーなどの共用スペースでパートナーの姿が見られる、郵便物の宛先が見えてしまうなど、さまざまなケースで同棲が周囲にバレる可能性があります。同棲を完全に隠し通すのは困難であり、内緒で同棲していた場合は契約違反となり強制退去になる可能性もあります。

1Kで同棲するメリット

 1Kの多くは単身者向けの物件ですが、同棲するうえでのメリットにはどんなものが挙げられるのでしょうか。

掃除しやすい

 1Kはひとつの居室+キッチンで成り立っているため、部屋数や居住スペースが限られており掃除しやすいメリットがあります。複数の部屋を掃除する必要もなく、手分けすれば細かなところまで掃除することができ、いつでもきれいな状態を保つことが可能です。

生活費を節約できる

 単身者向けに作られている1K物件は、比較的家賃が安く生活費を節約することができます。また、同棲すれば家賃や光熱費などの生活費を折半できるので、一人当たりの出費もグッと抑えられるでしょう。将来に向けて貯金をしたいカップルにも嬉しいメリットです。

お互いの価値観や生活スタイルがわかる

 同棲すればパートナーと一緒に過ごす時間が長くなるので、相手の価値観や生活スタイルを把握しやすくなります。付き合っている中でなんとなく相手のことを理解していたつもりでも、一緒に暮らして初めてパートナーの本性が見えることもあるでしょう。良い意味でも、これから結婚を考えているカップルなら価値観や生活スタイルを把握しておくと安心です。

一緒に過ごせる時間が長い

 単純に、パートナーと一緒に過ごせる時間が長いのは同棲の大きなメリットです。特に1Kの間取りなら家の中でも居住も1つだけなので、常に近い場所でパートナーと過ごせます。安心感が欲しい人、常に一緒にいたいというカップルには同棲がぴったりでしょう。

1Kで同棲するデメリット

 1Kでの同棲はなにかと不便な面も多く、生活上でストレスを抱えることもあります。ここで、1Kで同棲するデメリットについて紹介します。

パーソナルスペースが足りない

 部屋の広さにもよりますが、居室が6帖や7帖の1Kに同棲するのは非常に狭いです。ベッドを置くだけでスペースが埋まってしまい、パーソナルスペースが不十分に感じることもあるでしょう。1Kの物件で同棲するなら、居室は10帖以上が理想。家具家電もコンパクトなものを選び、なるべく荷物を置かないように生活しましょう。

収納が不十分

 基本的に単身者向けの構造になっている1Kは、2人分の収納スペースを確保しづらいです。クローゼットが1箇所だけ、シューズクローゼットも数足置けるだけ‥という物件も珍しくありません。一人当たりが使える収納スペースは限られるため、荷物を増やさないように工夫したり、外部のトランクルームなどを契約したりする必要もあるでしょう。

生活リズムが合わないときのストレス

 せっかく一緒に暮らしていても、お互いの生活リズムが合わなければストレスに感じることもあります。寝ているときに起こされたり、相手に気を遣って疲れてしまったり、コミュニケーション不足になって寂しく感じることもあるでしょう。

プライベートを確保しづらい

 1Kでの同棲は一つの居室でともに過ごすことになるため、一人の時間が確保できずストレスを感じる可能性があります。勉強や仕事をしたくても、相手がそばにいると難しい場面もあるでしょう。もともと一人で過ごす時間が好きな人、また干渉されるのが嫌な人にとっては、プライベートを確保しづらいため同棲がしんどくなるかもしれません。

同棲できる1K物件の探し方

 同棲できる1Kは数が限られますが、効率よく部屋探しできる方法もあります。

 まずは物件情報サイトで条件を絞ることです。条件欄に「二人入居可」や「ルームシェア可」があればチェックを、もしなければフリーワード検索をすれば同棲できる1K物件が見つかりやすくなります。

 次に、大家さんへ交渉する方法です。本来二人入居可やルームシェア可の物件でなくても、交渉次第で同棲の許可が下りる場合があります。契約内容の権限は大家さんにあるので、気になる物件があれば不動産会社を通じて大家さんへアプローチしましょう。最終的に不動産会社に相談するのが一番効率的です。

 これから1Kに絞って部屋探しをするなら「10帖以上の居室」かつ「バストイレ別」の物件を抑えておくとよいでしょう。

1Kで同棲を始める前に決めておきたいこと

 最後に、1Kで同棲を始める前に気をつけておきたいことや決めておきたいことをご紹介します。

生活費の管理

 同棲をするうえでもっとも重要とも言えるのが生活費の管理です。家賃・光熱費などの生活費の負担割合や収入があったときの金銭管理をどうするか、同棲するうえで共通口座が必要かどうかを確認しあいましょう。金銭に関わることはいくら親しい仲でも相談しづらいことかもしれませんが、大きなトラブルにも発展する問題です。話し合ったうえで同棲を始めましょう。

家事の負担

 同棲を始めればお互いの生活をお互いで支え合い、助け合わなくてはなりません。家事は女性がやって当たり前、と思い込むのはもちろんNG。ともに生活を維持するためにも、努力することが大切です。簡単なルールで構わないので、家事の負担割合について事前に決めておきましょう。

周囲への騒音対策

 1Kの物件は、隣や上下階ともにほぼ同じ間取りとなっているケースが一般的です。つまり、自分の居室の隣や上下階も、ほかの居住者の居室である可能性が高いです。1Kは単身者向けなので一人暮らしで静かに生活している人も少なくないため、周囲への騒音にも配慮する必要があるでしょう。壁側に大型の家具を配置したり、防音シートを敷き詰めたりと、ちょっとした工夫で騒音対策ができることもあります。もちろん、お互いに大きな声で話さない、大きな音を出さないといった配慮は必要でしょう。

まとめ

 1Kでも条件次第で同棲できる物件は存在しますが、一般的には単身者向けの構造になっている物件が多いため、パーソナルスペースや居住スペースが狭いデメリットもあります。これから部屋を探すなら、なるべく広い居室の物件を選ぶのがベター。もちろん、契約の際は同棲することを正直に不動産会社や大家さんに申告しましょう。

元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級
元・不動産メディア営業/現・不動産系ライター
岸山 海河 10本
有名不動産メディアSの創刊に関わり、地元〜大手不動産会社の物件広告を担当。2014年より不動産系ライターとして活動しています。引っ越し経験も多く、現在は片田舎に建てたマイホームに在住。部屋探しのワクワク感は今でも大好き!これまでの経験を生かしながら、沢山の人の「暮らし」に寄り添う記事を提供します。 資格:普通自動車、日本化粧品検定1級

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