【住宅ローン完済】家を建てたことを後悔しないために考えておきたいこと | 小さな家の暮らし方
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【住宅ローン完済】家を建てたことを後悔しないために考えておきたいこと

返済額は多くなくてもローンがないとラク

少し前に住宅ローンを完済しました。自営業、フリーランス夫婦のわが家は新築時に35年ローンどころか30年ローンも審査が通らず、25年ローンしか組めませんでした。当時はネット銀行のローンなども一般的でなく、金融公庫と銀行の組み合わせで金利も高かったです。

ローン審査に落ちた人ってまわりで聞いたことがなかったので、当時は結構へこんだものです…。でも、今となっては子どもの大学費用とローンががっつり重なることなく返済が終わったのは気持ちの上でもとてもラクです。

これまでも記事にしていますが、住宅ローンの額は当時住んでいた公団住宅(今のUR賃貸)の家賃+駐車場代とほぼ同額でボーナス払いはなし。決して支払いが大変な額ではなかったものの、ローンがなくなった開放感はとても大きいです。

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ローンを組んだときはイメージできていなかったこと

住宅ローンについての記事などには、「万が一の時のことも考えて、無理のないローンを」とよく書いてありますが、ローンを組んだ時の自分は分かっているつもりで分かっていなかったなと思います。

家を建てた時は30代前半で仕事も好きだったので、夫婦でローンを組むならもう少し返済額を上げてもいいんじゃない?と思ったこともありました。また、ガンガン仕事して積極的にくり上げ返済をするつもりでした。好きな仕事でもやめようかと悩んだり、やめなくてはいけなかったりする、という事態になるなんて想像したことがなかったです。

仕事を減らすきっかけになった1つ目が、次男が1歳から入った保育園に1年経っても2年経ってもなじめなかったこと。笑顔を見せることはない、給食もあまり食べないという状況でした。後で分かったことですが、当時は先生が続けてやめたり、子どもへの対応が厳しかったりと保育園内がうまくいってなかったそうです。

その頃、私はフリーランスから忙しい会社に転職して、延長保育を利用していました。ある日、保育園の門を出た途端に次男が元気よく喋りだしたのを見て、保育園にいる時間が本人の負担になっていると確信。会社をやめようと決めました。結局、フリーランスに戻りました。

住宅ローンの負担が大きかったら、仕事を減らす、収入を減らすという決断もしにくいです。ローンを組んだ当時は子どもがいなかったのですが、もし、いたとしても、こういう理由で仕事を辞める(減らす)という未来は想像できなかったと思います。

あと、子どもが生まれる前の私は仕事大好き人間で、そもそも子どもは産まないかもと思っていました。でも、育ててみたら早く産めばよかった!となり、2児の母です(笑)。今となっては3人、4人いてもよかったと思っているぐらいなので、仕事を続ける前提でローンを組んでも、出産後、子育てに専念したいと変化するケースもあると感じています。

団信に入っていても安心ではない

2つ目の出来事は夫が病気をしたこと。住宅ローン契約時、契約者が死亡したり、病気になったりした時に備えて団体信用生命保険(団信)に入ります。でも、対象となっている病気や障害などでない限り、ローンが免除されることはありません。

当時、私はフリーランスでしたが、メインでやっていたのは出張も必要な仕事でした。夫の体調が悪くなり、まだ小さい子どもを任せて出張に行くのが難しくなり、私もその仕事をやめました。このように妻が仕事をしていても、夫の病気によって仕事を続けられなくなることもあるというのは想像していませんでした。

このときは生活が本当に大変で、かなり貯金を切り崩しました。夫が病気だからこそ私が仕事を頑張って家計を支えたほうがいいのでは?と言われたこともありましたが、当時、子どもも不安定になっていたのでやめることを選びました。

ペアローンのリスク…病気やケガ以外でも仕事できなくなる可能性

最近はペアローン前提で家を建てる(買う)方が多いと聞きます。借入可能額は増えますが、いつでも夫婦2人がローン契約時と同じペースで働けるとは限らない、という前提で返済額を考えた方がよいというのが私の考えです。

私の場合は保育園になじめない、夫の病気などでしたが、子どもが不登校になった親の約5人に1人が離職を余儀なくされている、という調査結果もあります。

不登校の子どもの保護者、5人に1人が離職)

不登校の子どもの保護者、5人に1人が離職 精神面の不調も | 毎日新聞
 子どもが不登校になった保護者の約5人に1人が離職を余儀なくされている――。  そんな民間の調査結果が今月、発表された。不登校の子どもをもつ保護者の過半数が、気分の落ち込みなど精神面の不調を経験していることも明らかになった。

実際、不登校にならなくても、友人の中にも子どもの心の安定のために時短や在宅勤務に切り替えた、子どもの送り迎えをずっと続けた、という例を知っています。

また、子どもが成長した後も介護など、自分のペースで仕事ができない時期は出てくる可能性はあります。

ローンと子どもの大学が重なるのが一番大変

仕事を辞めるリスクについて書いてきました。ローンの負担を減らしておいたほうがよい理由として、将来、子どもの教育費が思っていた以上にかかる、ということもあります。

わが家は5歳違いの兄弟で、次男が中学生です。中学生以下が第一子のママ友と話していると「大学の学費が100万ぐらいかかるって本当?」と聞かれることがあるのですが、実際、私立だと初年度の学費は100万以上、2年次からも70〜80万ぐらいはかかっていると思います(ちなみにわが家はもっとかかっています)。これは大学に振り込む分だけで、他に定期代や教科書代などもかかってきます。

これを重めの住宅ローンと一緒に払っていくのは結構大変です。きょうだいの年齢差が近いとなおさらだと思います。

また、最近よく聞くのが、理系は大学院まで行く人が増えているという話です。実際、あと1年で子育ても終わり、と思っていたら、大学院に行くことになった、なんていう話もよく聞きます。

新築住宅が高騰しているからこそ家を小さくする選択

これからローンを組んで家を建てたい人はどうすればいいのか。私は金融の専門家ではないので最新の金利などの状況を考えた上での対策は示せませんが、やはりめいっぱいローンを組まないこと、返済額を短くすることではないでしょうか。

今は新築住宅が高騰しているので実際はなかなか難しいことなのかもしれません。私も経験がありますが、こんなご時世だからこそ、業者さんは平気100万円ぐらいの予算アップを勧めてくるでしょうし、実際、家を計画しているときは金銭感覚がおかしくなりがちです。そういう空気に負けずに慎重すぎるぐらいのローンを組むことが大切だと、色々ありながら長くローンを返してきたからこそ思います。

そしてローンのことを考えても、小さな家で価格を抑えるという選択肢はあると思います。

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これは建てる時の総費用が安いからだけでなく、家にかかる費用を抑えられることも大きいです。前の記事にエアコン2台でやってきた話を書きましたが、当然、電気代なども抑えられます。

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今後は外壁などのメンテナンスもしていかなければいけないと思いますが、これも面積が小さいほうが負担も少なくなります。

小さな家(土地)はローンを組むのが難しいなどと言われます。調べたところ、土地面積40㎡以下はローンの取り扱い不可としている金融機関が多いようですが、可能な金融機関もあります。例えば土地面積の条件はないが、建物面積の最低面積が決まっていて、小さい土地でも3階建ならクリアできる、ということもあり得ます。

小さな土地、小さな家は担保価値も低いので、ローンの窓口などでウェルカムな雰囲気にならないかもしれません(経験済み)。自分で調べたりしなければいけないことも多く面倒かもしれませんが、長い目で見たらローン負担を減らすことにもつながります。

また、新築が高い一方で今、中古住宅は値下がりしています。首都圏の場合、小さな土地だと建築条件付き住宅(いわゆる売建住宅)中心になってしまいがちなので、中古のリフォーム、古家ありの土地なども選択肢に加えていくとよいと個人的には思います。わが家もそうでしたが、古家の解体費用も含めて値段を比較してみるということも選択肢の1つになるのではないでしょうか。

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