すだちをかけていただく八重洲 【短歌というおもちゃ】
最近の出来事3首
○鯉口とねじり鉢巻きのつけ麺にすだちをかけていただく八重洲
…寿司職人とか和食の料理人の人が来ている五分丈の白いシャツ。あれのことを鯉口(こいぐち)というそうで。東京駅~日本橋あたりで行ったつけ麺屋さんは、白いシャツとねじり鉢巻きが似合う清潔感のあるすてきな職人さんが作っていて、味の変化をつけるのにすだちをかける…というあたりに、新宿とか渋谷ではない、日本橋の味を感じた次第であります。字数的に「八重洲」にしたけど、八重洲のイメージってどうなんだろう。いっそ、「銀座」とかにしたほうがわかりやすいだろうか。
○白衣着たおじさん見ている曇り空 薬局のガラスドアの内から
…今にも降り出しそうな曇り空を、(たぶん)眺めている薬局のおじさん。まだ閉店時間にはだいぶ早いから、あんまり関係ないんじゃない?と思いつつ、祖父のことを思い出した。別に出かけるわけでなくても、毎日その日の天気とか調べてたなあ。そしてわたしが出かける予定の日については、何日も前から、念入りに。笑 このおじいちゃんのエピソードも短歌にできそうだ。
○新妻の危うげなる包丁も 果汁湧き出す可愛い長葱
…ひとり暮らし歴6年ちょっとあったから、別にそこまで怪しい包丁さばきでもないのだけれど。先日アウトレットで吉田くんから包丁をプレゼントしてもらった。これまで使っていた包丁は、ひとり暮らしを始めるときに買ったやすーいの。ちゃんと手入れをしてたわけでもなく、とっても切れ味悪くなっていたんです。今回もらったのは、定価2万円超のとってもいいやつ!長葱でもピーマンでも、切った瞬間、断面からぷくーっと汁が出てくる。細胞が生きてる感じが、とっても可愛くて愛おしくなっちゃう。大事に使いたい!