断捨離する中で、学生服を捨てられずクリーニング出そうか迷いました。
何しろ、上着一面に同級生からのメッセージが書かれていて、クリーニング屋さんによると全部消えてしまうそうです。
読み返すと、不器用きわまりない10代の自分が友達のメッセージを通して浮き彫りにされてきます。
僕とは関係のない同級生の心の叫びまで書きなぐってあってめちゃくちゃなのも面白い。
当たり前ながら、僕自身は一筆も書いていません。
体育祭のとき、応援団という母校ならではの仕組みから縦割りで下級生とも交流があり、からかわれつつ親しみを持って同級生・後輩から温かく受け容れてもらっていた事を懐かしく思い出します。
色で分けられる中で最終学年の年、僕は茶団でした。
よく見たら、下級生も僕たちの教室へ上がってきて卒業式後にメッセージ書いてくれていました。
みんな、ずいぶん会っていないけれど元気でいてくれよ。
ホームルーム委員も役不足ながら三年間ずっと続けていたんだっけ。
理解ある担任の先生、そして優秀なメンバーに支えてもらっていた事に改めて感謝します。
まずは、制服を日陰干ししてみます。
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拝啓、10代の自分へ。
元気ですか。
驚くかもしれないけれど、僕はいまラテンボーカルとしてキューバの音楽を歌っています。
サッカー選手になりたかったのだよね、がっかりさせたかな。
大人になっても不器用なままだけれど、あのときああして生きてきた事は僕の誇りです。
うまくいかなかった事も胸を張って褒めてやりたい。
それにしてももう少しうまく、自分の気持ちを言葉や態度にして伝えられたら良かったな。
家族や友人といった大切にしたい人たちへは特に。
時が過ぎるほど、理想にいくらたっても追いつかない自分と向き合うのは誰だって苦手だと分かったから、これからもゆっくり進んでいくよ。
若さゆえに悩んだり苦しむ事もいっぱいあるのは分かる。
でも、止まない雨はないから、言葉にならない想いも諦めずに大切に抱えながら歩いて行ってください。
その先にたくさんの笑顔に出会える事、その笑顔が無くならない事を信じて応援しています。
朝練の校庭でボールを追いかけていた君が本当に羨ましい。
慌ただしい日々の中で、振り返れば、いつも輝く学生時代の君に会える事を信じて。
大人のふりしてまだまだ大人になりきれない自分より