フェスティバル通信2012・8〜音楽祭最終日〜
2012年 04月 05日
最終日のことを、駆け足ではありますが、少し書き留めてみます。
最終日午前中、僕はギターリストmuchoさんとカサ・デ・ラ・トローバへ出演しました。

サロン・デ・ラ・トローバという一階の小さなスペースは、
今後もトロバドールに愛され歌い継がれていく素敵な空間です。
11時少し回ってオープンしたばかりの会場で演奏を始めると、
宿をチェックアウトしたツアー参加者はじめ日本人の方も駆けつけて下さいました。
それに地元の人、他国からの観光客の皆さん併せてサロンは満席に。
歌っている最中、通りがかりの地元の中学生も覗いていたので入ってくるようゼスチャーすると迷わず入って聴いていってくれる。
トローバは世代を越えて愛される音楽だと改めて感じました。
演奏終えるとギターを終い、muchoさんへツアーの方達をまとめバスへで空港へ向かいました。
僕だけ残るので、見送りに空港迄一緒させてもらいました。
みんな寝不足のはずですが顔が輝いています。
どこかまだ帰ることに実感がないようでもあります。
でも、「愉しかった」「楽しかった」と確かに頷いて下さいました。
彼らを送った後、僕は再びカサ・デ・ラ・トローバへ戻ります。
今度は、僕が一人で現地にグループ、ファミリア・バレラ・ミランダへゲストで入れて頂く出番を待つ為でした。
会場は先程のサロンの脇、サロン・プリンシパル。
少し広めで従来の観光客向けになっているメイン会場です。
この日は最終日ということもあり、随分長いスケジュール。
全部で16のグループが、入れ替わり立ち替わり11:00から19:00迄演奏を繰り広げました。
ファミリアの出番は空港から帰ってまだ待つ位余裕がありましたが、
出番が来てみるとあっという間。
瞬く間に三曲一緒させて頂き、フェスティバル中の出演を全て終えました。

その夜、閉会コンサートがエレディア劇場でありました。
以前僕も出演させてもらったことがあり、
数千人収容できるキューバでも有数のコンサート・ホール。

出演者は四人。デュオのグループ、ブエナ・フェと実行委員長のエドゥアルド・ソーサ氏、そしてハバナのトロバドール、トニー・アビラ氏です。

トニー氏は昨年スエナ・クバーノというグループで来日し、被災地含め日本全国を回ってキューバからの音楽大使として活動しているのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
キューバの空港でも彼の音楽がかかっていて、今人気のあるシンガーソングライターの一人です。
彼らを見るのに、数千人の会場が階段迄埋め尽くされました。

しかもほとんどが10代から20代の若者。そして家族連れです。
この風景は圧巻でした。
ブエナ・フェはサンティアゴ・デ・クーバの更に東、グアンタナモ州出身のポップス・デュオで、その作品は会場に集まったほぼ全ての若者が歌える位人気があります。

実際に会場はどの曲も彼らがイントロを弾き出す度にすごい歓声に包まれました。
言ってみればスタジアム・コンサートのできる規模のアーティストで、
サンティアゴ・デ・クーバでの前回の公演は野外コンサートだったそうです。
彼らと入れ替わり立ち代わりソーサ氏とトニー氏が入り、
時には共演しながら進んでいくと盛り上がる会場は最後総立ちに。

トローバという音楽は、確実に形を変えながらも次世代へと語り継がれて行く。
それを改めて目の当たりにした夜でした。
終演後和やかな控え室でトローバドール達が交流する中、
ブエナ・フェのお二人にも日本への笑顔を頂きました。

演奏家や音楽評論家皆さんの、やり遂げた笑顔。

音楽祭は幕を閉じましたが、また来年51度目の音楽祭開催への課題と抱負を携え実行委員会は更なる挑戦に臨みます。
スタッフ皆さん、本当にお疲れ様でした。