創業30年余の老舗タイ料理店 【サワディー】
2017.05.07
お店のホームページに1986年創業とある。わが家がこの町に引っ越してくる10年前である。
たしかにこの店は最初からあった。
当時すでに年季が入っていた。

そんな時代にタイ料理って、久米川あたりでは相当珍しかったと思う。そ
れがいまも続いているのだから不思議だ。

タイ料理はいまでこそ日本の食文化において揺るぎない地位を確立しているようにみえるが、1980年代後半のエスニックブームから今日に至るまでいくつもの潮流の変化があったに違いない。
この「サワディー」では、そうした波に乗らず一定ペースで歩んできたことが幸いし、ブームが去るときの引き波にもさらわれることなく長期安定経営につながっているように思われる。

都心や中央線沿線あたりの店と違ってオシャレなイメージは強くない。
とがってない。
食材も本場風というより入手可能な手近なもので代用しているような、家庭的というか日本的アレンジ色の濃いタイ料理と、われわれは位置づけていた。
たとえば、昔は入手困難だったパクチーの代わりに(と、わしらは考えている)セロリの葉をラーメンなどの薬味に使っていた。

それっぽいけどそれほど強く主張してこない感じが、普段使いにちょうどよかったのかもしれない。
どの時代にも幅広い層の客が常に一定数入っていた。
この店も久々だが、タイ料理自体1年半ぶり。
僕はランチセットの五目やきそば(パッタイ)800円、妻はマイルドカレー(ゲーンマッサマン)750円。このところずっとパッタイを食べたいと思っていたところだ。

まず小鉢が出される。何という料理か知らないが、パンにミンチのようなものを乗せて揚げたもの。
「デザート?」と思うほど甘いが、レタスが敷いてあるから前菜なんだろう。
料理そのものの味というより、甘い蜜をたっぷりかけてある。
スープはセロリとダイコン、鶏肉。

続いてパッタイ。
以前のこの店のものに比べて洗練されているようにみえる。パッタイパッタイしてる。

具は鶏肉、むきエビ、干しエビ、厚揚げ、卵、ニラ、チャイポー(タイ風たくあん)で、生もやしと砕いたピーナツ、レモンが添えてある。
タマリンドの酸味はそれほど感じないが、干しエビとチャイポーがいい感じに効いている。むきエビはたっぷりでプリプリ。

途中で妻のマッサマンカレーと交換する。
具は鶏肉とジャガイモがメインで、多めのピーナツが一緒に煮込んである。けっこう甘めのカレー。

「うちからパクチーもってくればよかった」とパッタイを食べつつかーちゃん。
実は前日いいパクチーが手に入ったので生春巻きにしていた。

デザートのタピオカココナツミルクは、ココナツの果肉入り。
このステンレスのレンゲは朝日新聞のエッセイで伊藤理佐が書いていたヤツじゃないかな?

ビルの階段の上り口から店の入り口まで続くさまざまなディスプレイは、もはや街の主要な構成要素だ。階段を上った正面にはトゥクトゥク(三輪タクシー)まで飾ってある。
昭和な雑居ビルに異国情緒が漂いカオスを深めるのであった。

[DATA]
サワディー 久米川店
東京都東村山市栄町2-21-8
[Today's recommendation]

https://youtu.be/WZuYiVlesx0
お店のホームページに1986年創業とある。わが家がこの町に引っ越してくる10年前である。
たしかにこの店は最初からあった。
当時すでに年季が入っていた。

そんな時代にタイ料理って、久米川あたりでは相当珍しかったと思う。そ
れがいまも続いているのだから不思議だ。

タイ料理はいまでこそ日本の食文化において揺るぎない地位を確立しているようにみえるが、1980年代後半のエスニックブームから今日に至るまでいくつもの潮流の変化があったに違いない。
この「サワディー」では、そうした波に乗らず一定ペースで歩んできたことが幸いし、ブームが去るときの引き波にもさらわれることなく長期安定経営につながっているように思われる。

都心や中央線沿線あたりの店と違ってオシャレなイメージは強くない。
とがってない。
食材も本場風というより入手可能な手近なもので代用しているような、家庭的というか日本的アレンジ色の濃いタイ料理と、われわれは位置づけていた。
たとえば、昔は入手困難だったパクチーの代わりに(と、わしらは考えている)セロリの葉をラーメンなどの薬味に使っていた。

それっぽいけどそれほど強く主張してこない感じが、普段使いにちょうどよかったのかもしれない。
どの時代にも幅広い層の客が常に一定数入っていた。
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この店も久々だが、タイ料理自体1年半ぶり。
僕はランチセットの五目やきそば(パッタイ)800円、妻はマイルドカレー(ゲーンマッサマン)750円。このところずっとパッタイを食べたいと思っていたところだ。

まず小鉢が出される。何という料理か知らないが、パンにミンチのようなものを乗せて揚げたもの。
「デザート?」と思うほど甘いが、レタスが敷いてあるから前菜なんだろう。
料理そのものの味というより、甘い蜜をたっぷりかけてある。
スープはセロリとダイコン、鶏肉。

続いてパッタイ。
以前のこの店のものに比べて洗練されているようにみえる。パッタイパッタイしてる。

具は鶏肉、むきエビ、干しエビ、厚揚げ、卵、ニラ、チャイポー(タイ風たくあん)で、生もやしと砕いたピーナツ、レモンが添えてある。
タマリンドの酸味はそれほど感じないが、干しエビとチャイポーがいい感じに効いている。むきエビはたっぷりでプリプリ。

途中で妻のマッサマンカレーと交換する。
具は鶏肉とジャガイモがメインで、多めのピーナツが一緒に煮込んである。けっこう甘めのカレー。

「うちからパクチーもってくればよかった」とパッタイを食べつつかーちゃん。
実は前日いいパクチーが手に入ったので生春巻きにしていた。

デザートのタピオカココナツミルクは、ココナツの果肉入り。
このステンレスのレンゲは朝日新聞のエッセイで伊藤理佐が書いていたヤツじゃないかな?

ビルの階段の上り口から店の入り口まで続くさまざまなディスプレイは、もはや街の主要な構成要素だ。階段を上った正面にはトゥクトゥク(三輪タクシー)まで飾ってある。
昭和な雑居ビルに異国情緒が漂いカオスを深めるのであった。

[DATA]
サワディー 久米川店
東京都東村山市栄町2-21-8
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