山路でいろいろ考えた ――大平山
2023.11.03
前回までのあらすじ:低山トレッキングシリーズ、埼玉県越生町のバスの終点・黒山から顔振峠経由で飯能市の吾野駅までのコース。上り口の黒山三滝は意外なほど観光地的で、お休み処でおだんご食べたり滝で記念写真撮ったりと物見遊山ノリで山歩き気分が盛り上がらず、三滝を過ぎてようやく山道に入ったと思ったら…

コースは「関東ふれあいの道~埼玉県⑪ 義経伝説と滝のあるみち」で、埼玉県ホームページよりダウンロードできる地図👇を見ながら歩いている。
地図上の黒山三滝~傘杉峠の“沢に沿った静かな山道”と書いてある区間が通行止めと。
地図にはほかの道は記されていない。困った😓

道がふさいであるということはその地点が分かれ道ということで、予定とは違うコースを進むべきか戻るべきかという選択になるが、電車とバスを乗り継いでやって来て、ほんのちょっと上っただけですごすご退散するのも悔しい。
迷っていると、ほかのハイカーがサクサク上っていくので、「こっち行ってみるか…」と。

案内板は“←役の行者”となっている。
地図にもその地名は載っているので方角はつかめるし、まあ問題なかろう。

こっちのルートは杉林の比較的単調な上りで、特に危険な箇所もなく、疲れるが快適な山道である。


右に大きく曲がると明るい尾根筋で、もうひと上りすると開けた場所に出る。
“大平山山頂→”の看板。


その先に、なにやらおどろおどろしい石像群。
これが「役行者(えんのぎょうじゃ)像」のようだ。


――二匹の鬼を従えて立つ修験道の開祖、役行者の巨大な石像です。黒山周辺は、古くから修験者(山伏)の霊場として知られていました。石像の近くには、この地一帯に大きな勢力をもっていた山本坊を開いた栄円の墓があります。(「大平山の役行者像」越生町HPより)

道は像の建つ小山を回り込むように左手に延びているが、山頂というのは像の背後のようなのでいちおう行ってみる。

山頂っぽい看板の先にも道は続いており、進むべきか役行者像まで戻るべきか迷っていると、さっき像の下でひと休みしていたおじさんが上ってきて「この先、抜けられますよ」と。
わかりにくい道だが顔振峠に行くならこっちだというので、途中まで先導していただいた。

あとで地図を見ると、役行者像の左手の道は、ヘタをすると上り口の黒山バス停に戻ってしまう。
おじさんと幸運に感謝するとともに、準備不足を反省。



その先、最後の上りは切り立った山肌で高所恐怖症的にはかなり怖いが、まもなく尾根筋に出る。

“←杉笠峠”“顔振峠→”の案内看板。
関東ふれあいの道に復帰したもよう。

少し下ると舗装道に出る。
奥武蔵の尾根筋をたどるグリーンライン。
そのまま車道をゆるゆる下れば、コースのメインスポット「顔振峠」。

思うに、“関ふれ”コースは人が少なくていいとよく書いているが、つまり山歩き的にメインのルートではないということで、たとえ通行止めになっていなくても多くの人は今回歩いたルートを通っているんじゃなかろうか。
いろいろ考えさせられた。
(つづく)

[DATA]
大平山
埼玉県入間郡越生町黒山
[Today's recommendation]

https://youtu.be/4DGxBWZ4Mdk?si=pVFWUzfhUtUh6e88




次号予告
前回までのあらすじ:低山トレッキングシリーズ、埼玉県越生町のバスの終点・黒山から顔振峠経由で飯能市の吾野駅までのコース。上り口の黒山三滝は意外なほど観光地的で、お休み処でおだんご食べたり滝で記念写真撮ったりと物見遊山ノリで山歩き気分が盛り上がらず、三滝を過ぎてようやく山道に入ったと思ったら…

コースは「関東ふれあいの道~埼玉県⑪ 義経伝説と滝のあるみち」で、埼玉県ホームページよりダウンロードできる地図👇を見ながら歩いている。
地図上の黒山三滝~傘杉峠の“沢に沿った静かな山道”と書いてある区間が通行止めと。
地図にはほかの道は記されていない。困った😓

道がふさいであるということはその地点が分かれ道ということで、予定とは違うコースを進むべきか戻るべきかという選択になるが、電車とバスを乗り継いでやって来て、ほんのちょっと上っただけですごすご退散するのも悔しい。
迷っていると、ほかのハイカーがサクサク上っていくので、「こっち行ってみるか…」と。

案内板は“←役の行者”となっている。
地図にもその地名は載っているので方角はつかめるし、まあ問題なかろう。

こっちのルートは杉林の比較的単調な上りで、特に危険な箇所もなく、疲れるが快適な山道である。


右に大きく曲がると明るい尾根筋で、もうひと上りすると開けた場所に出る。
“大平山山頂→”の看板。


その先に、なにやらおどろおどろしい石像群。
これが「役行者(えんのぎょうじゃ)像」のようだ。


――二匹の鬼を従えて立つ修験道の開祖、役行者の巨大な石像です。黒山周辺は、古くから修験者(山伏)の霊場として知られていました。石像の近くには、この地一帯に大きな勢力をもっていた山本坊を開いた栄円の墓があります。(「大平山の役行者像」越生町HPより)

道は像の建つ小山を回り込むように左手に延びているが、山頂というのは像の背後のようなのでいちおう行ってみる。

山頂っぽい看板の先にも道は続いており、進むべきか役行者像まで戻るべきか迷っていると、さっき像の下でひと休みしていたおじさんが上ってきて「この先、抜けられますよ」と。
わかりにくい道だが顔振峠に行くならこっちだというので、途中まで先導していただいた。

あとで地図を見ると、役行者像の左手の道は、ヘタをすると上り口の黒山バス停に戻ってしまう。
おじさんと幸運に感謝するとともに、準備不足を反省。



その先、最後の上りは切り立った山肌で高所恐怖症的にはかなり怖いが、まもなく尾根筋に出る。

“←杉笠峠”“顔振峠→”の案内看板。
関東ふれあいの道に復帰したもよう。

少し下ると舗装道に出る。
奥武蔵の尾根筋をたどるグリーンライン。
そのまま車道をゆるゆる下れば、コースのメインスポット「顔振峠」。

思うに、“関ふれ”コースは人が少なくていいとよく書いているが、つまり山歩き的にメインのルートではないということで、たとえ通行止めになっていなくても多くの人は今回歩いたルートを通っているんじゃなかろうか。
いろいろ考えさせられた。
(つづく)

[DATA]
大平山
埼玉県入間郡越生町黒山
[Today's recommendation]

https://youtu.be/4DGxBWZ4Mdk?si=pVFWUzfhUtUh6e88




次号予告
Sponsored Link