思い出の味は… 【えぞ菊 戸塚店】
2022.12.27
前記事の続きというか、1時間ほどさかのぼる。
例年、穴八幡詣でのお楽しみは、昼ごはん。
「伊勢屋」「キッチンオトボケ」「八幡鮨」「メルシー」と、昔からそこにあるお店を訪れる青春探訪シリーズの様相を呈している。
ただし、学生時代によく入っていたのはオトボケくらいで、“早大生のソウルフード”メルシーに至っては存在も知らなかった。
行動範囲的にメルシーには縁がなく、僕にとってのソウルフードはもう一つの老舗「えぞ菊」のほう。
近くに下宿していた大学1年のころはさんざん入った。
戸山公園に高田馬場流鏑馬を見に行ったとき以来、5年ぶりの「えぞ菊」。
注文は、昔そればかり食べていたという味噌ラーメン。
いわゆるサッポロラーメン。
その手のラーメンが好きでいまでもときどき食べているが、その原点はこちら「えぞ菊」であろう。
昭和時代に一世を風靡したサッポロも衰退の一途をたどり、いまや絶滅危惧種である。
モヤシやタマネギといった炒め野菜がのるのがサッポロスタイル。
ほかにチャーシュー、メンマ、ワカメ、ネギ。
秘伝の熟成みそだれ。
黄色がかった中太縮れ麺。
たまたまかもしれないが、前回も今回もお客の多くは年配者。
冒頭に列挙したお店でもだいたい同じような傾向を感じた。
現役学生というより僕のような青春探訪の客が多いのかもしれない。
年を経て味覚は当然、変化しているわけで…。
思い出の味は、ちょっとしょっぱい。
(いや… かなりしょっぱい (;^_^A)
[DATA]
えぞ菊 戸塚店
東京都新宿区西早稲田3-21-18
[Today's recommendation]
https://youtu.be/cgxsCYF8dms
前記事の続きというか、1時間ほどさかのぼる。
例年、穴八幡詣でのお楽しみは、昼ごはん。
「伊勢屋」「キッチンオトボケ」「八幡鮨」「メルシー」と、昔からそこにあるお店を訪れる青春探訪シリーズの様相を呈している。
ただし、学生時代によく入っていたのはオトボケくらいで、“早大生のソウルフード”メルシーに至っては存在も知らなかった。
行動範囲的にメルシーには縁がなく、僕にとってのソウルフードはもう一つの老舗「えぞ菊」のほう。
近くに下宿していた大学1年のころはさんざん入った。
戸山公園に高田馬場流鏑馬を見に行ったとき以来、5年ぶりの「えぞ菊」。
注文は、昔そればかり食べていたという味噌ラーメン。
いわゆるサッポロラーメン。
その手のラーメンが好きでいまでもときどき食べているが、その原点はこちら「えぞ菊」であろう。
昭和時代に一世を風靡したサッポロも衰退の一途をたどり、いまや絶滅危惧種である。
モヤシやタマネギといった炒め野菜がのるのがサッポロスタイル。
ほかにチャーシュー、メンマ、ワカメ、ネギ。
秘伝の熟成みそだれ。
黄色がかった中太縮れ麺。
たまたまかもしれないが、前回も今回もお客の多くは年配者。
冒頭に列挙したお店でもだいたい同じような傾向を感じた。
現役学生というより僕のような青春探訪の客が多いのかもしれない。
年を経て味覚は当然、変化しているわけで…。
思い出の味は、ちょっとしょっぱい。
(いや… かなりしょっぱい (;^_^A)
[DATA]
えぞ菊 戸塚店
東京都新宿区西早稲田3-21-18
[Today's recommendation]
https://youtu.be/cgxsCYF8dms
馬場とか安兵衛とかと味噌ラーメンの記憶 【えぞ菊 戸塚店】
2017.10.09
新宿区の戸山公園に流鏑馬を見に行く。
高田馬場流鏑馬は、享保13(1728)年、八代将軍吉宗が世嗣の疱瘡平癒祈願で流鏑馬を奉納したことに始まるという由緒正しい将軍家奉納神事で、新宿区無形民俗文化財に指定されている。
14時開始なので、まず高田馬場・早稲田あたりで昼ごはんを食べることに。せっかくだからと、久しぶりに「えぞ菊」に行くことになった。
えぞ菊は昭和43年創業のサッポロラーメンの老舗。大学1年のときにこのあたりに下宿していた僕は、それこそ数えきれないほどこの店に通った。卒業してからも2~3回は入ったと思うが、それも若いうちのことで、もしかしたらもう20年以上、ここのラーメンを食べていないかもしれない。
自分はそういうのにときどき鼻が利いて、入学後まもなくこの店を見つけ、すぐに下宿仲間と頻繁に通うようになった。
3~4人で夜に食べに行って、帰ったら下宿の門限(11時)を過ぎていて閉め出しを食らったこともある。裏に回ってほかの下宿生の窓をたたき、玄関の鍵を開けてもらったんだが。
銭湯の帰りに食べたりもした。
はじめのころ銭湯は下宿に近い「松の湯」に通っていたが、いつも同じじゃ面白くないというので、当時その界隈に3~4軒あった銭湯の潜入調査をしようということになった。最初に行ったのが早稲田通りの裏通り、いまでいえばタマノイ酢の後ろあたりの位置の「安兵衛湯」。
男湯の引き戸を開けて顔を上げた瞬間、ドーン! と…。
解説すると、番台越しに一筋、狭いながらもはっきりと視野が開けている。その延長線上には若い女性。こちら向きに立っている。ドーンというか、ボイーンというか…。そのものに目がくぎ付けになった。番台にマチャアキが座っているかのようなシチュエーションだったのである。
えー、調査終了(笑)。
その日から下宿人全員、風呂屋は安兵衛湯にしか行かなくなったのであった。
で、えぞ菊は安兵衛湯と方角が一緒だったということもあって、冬場なんかは銭湯帰りにけっこう食べた記憶がある。風呂上がりに熱々ラーメンというのもどうかとは思うが。
ちなみにこの安兵衛湯、かぐや姫の『神田川』のモチーフなんだそうだが、いまのいままで知らなかった。
で、久しぶりのえぞ菊。ちなみに僕は5年前に閉店した本店には入ったことがなく、もっぱらこちらの戸塚店を利用していた。
1時すぎで外にはわれわれを含めて8人の行列。店内にもベンチがあって順番待ちが2組ほど。カウンター席に座るのに15分もかかる。
待っている間に注文を聞かれ、2人とも味噌ラーメン800円にサービスの味付玉子をトッピング。
お客さんは僕のように昔を懐かしんでという人がほとんどなんじゃないかってくらいに年齢層が高い。平均60代はいってる気がする。
店員は2人。どちらの人も見覚えがあるようなないような…。頻繁に通っていたのは30年以上も前だから、ほとんど記憶に残っていない。
お店もこんなにきれいじゃなかったのは確かだが、じゃあどういうカウンター配置だったかというと、よく覚えていない。
ラーメンの製造工程は変わっていない。ひき肉とモヤシ、タマネギを炒めてスープを注ぐ。麺は落としぶたをしてゆでるのだ。
味も変わっていないと思う。ニンニクの効いた合わせみそ。コクを出すのにヨーグルトを加えているといわれていた。僕のサッポロ好きの原点ともいえる懐かしの味わい。
ただ、ここでまた記憶があいまいになるんだが、昔、ワカメがトッピングされてたかなぁ? っていうか、チャーシューものってたかなぁ?
チャーシューのタイプや味玉などはいまどきの流れを感じる。“創業昭和43年 変わらぬ味”と表に張ってあるが、ベースは変わらないながらも時代に沿って微妙に変化してきた形跡は認められる。
予想外にえぞ菊の行列で時間がかかり、流鏑馬会場に着いたときには2時近くになっていた。
走路の中ほどは何重にも人垣ができていて前が見えない。仕方なく人がまばらな端っこに陣取るが、これが大正解。目の前がスタート地点だから、コンディションというか機嫌というか、走りだすまでの馬の様子がよく見える。
向き直って走りだす直前の一瞬の間。
馬って本当に美しい。
[DATA]
えぞ菊 戸塚店
東京都新宿区西早稲田3-21-18
[Today's recommendation]
https://youtu.be/MCJHHoYm5zE
新宿区の戸山公園に流鏑馬を見に行く。
高田馬場流鏑馬は、享保13(1728)年、八代将軍吉宗が世嗣の疱瘡平癒祈願で流鏑馬を奉納したことに始まるという由緒正しい将軍家奉納神事で、新宿区無形民俗文化財に指定されている。
14時開始なので、まず高田馬場・早稲田あたりで昼ごはんを食べることに。せっかくだからと、久しぶりに「えぞ菊」に行くことになった。
えぞ菊は昭和43年創業のサッポロラーメンの老舗。大学1年のときにこのあたりに下宿していた僕は、それこそ数えきれないほどこの店に通った。卒業してからも2~3回は入ったと思うが、それも若いうちのことで、もしかしたらもう20年以上、ここのラーメンを食べていないかもしれない。
自分はそういうのにときどき鼻が利いて、入学後まもなくこの店を見つけ、すぐに下宿仲間と頻繁に通うようになった。
3~4人で夜に食べに行って、帰ったら下宿の門限(11時)を過ぎていて閉め出しを食らったこともある。裏に回ってほかの下宿生の窓をたたき、玄関の鍵を開けてもらったんだが。
銭湯の帰りに食べたりもした。
はじめのころ銭湯は下宿に近い「松の湯」に通っていたが、いつも同じじゃ面白くないというので、当時その界隈に3~4軒あった銭湯の潜入調査をしようということになった。最初に行ったのが早稲田通りの裏通り、いまでいえばタマノイ酢の後ろあたりの位置の「安兵衛湯」。
男湯の引き戸を開けて顔を上げた瞬間、ドーン! と…。
解説すると、番台越しに一筋、狭いながらもはっきりと視野が開けている。その延長線上には若い女性。こちら向きに立っている。ドーンというか、ボイーンというか…。そのものに目がくぎ付けになった。番台にマチャアキが座っているかのようなシチュエーションだったのである。
えー、調査終了(笑)。
その日から下宿人全員、風呂屋は安兵衛湯にしか行かなくなったのであった。
で、えぞ菊は安兵衛湯と方角が一緒だったということもあって、冬場なんかは銭湯帰りにけっこう食べた記憶がある。風呂上がりに熱々ラーメンというのもどうかとは思うが。
ちなみにこの安兵衛湯、かぐや姫の『神田川』のモチーフなんだそうだが、いまのいままで知らなかった。
で、久しぶりのえぞ菊。ちなみに僕は5年前に閉店した本店には入ったことがなく、もっぱらこちらの戸塚店を利用していた。
1時すぎで外にはわれわれを含めて8人の行列。店内にもベンチがあって順番待ちが2組ほど。カウンター席に座るのに15分もかかる。
待っている間に注文を聞かれ、2人とも味噌ラーメン800円にサービスの味付玉子をトッピング。
お客さんは僕のように昔を懐かしんでという人がほとんどなんじゃないかってくらいに年齢層が高い。平均60代はいってる気がする。
店員は2人。どちらの人も見覚えがあるようなないような…。頻繁に通っていたのは30年以上も前だから、ほとんど記憶に残っていない。
お店もこんなにきれいじゃなかったのは確かだが、じゃあどういうカウンター配置だったかというと、よく覚えていない。
ラーメンの製造工程は変わっていない。ひき肉とモヤシ、タマネギを炒めてスープを注ぐ。麺は落としぶたをしてゆでるのだ。
味も変わっていないと思う。ニンニクの効いた合わせみそ。コクを出すのにヨーグルトを加えているといわれていた。僕のサッポロ好きの原点ともいえる懐かしの味わい。
ただ、ここでまた記憶があいまいになるんだが、昔、ワカメがトッピングされてたかなぁ? っていうか、チャーシューものってたかなぁ?
チャーシューのタイプや味玉などはいまどきの流れを感じる。“創業昭和43年 変わらぬ味”と表に張ってあるが、ベースは変わらないながらも時代に沿って微妙に変化してきた形跡は認められる。
予想外にえぞ菊の行列で時間がかかり、流鏑馬会場に着いたときには2時近くになっていた。
走路の中ほどは何重にも人垣ができていて前が見えない。仕方なく人がまばらな端っこに陣取るが、これが大正解。目の前がスタート地点だから、コンディションというか機嫌というか、走りだすまでの馬の様子がよく見える。
向き直って走りだす直前の一瞬の間。
馬って本当に美しい。
[DATA]
えぞ菊 戸塚店
東京都新宿区西早稲田3-21-18
[Today's recommendation]
https://youtu.be/MCJHHoYm5zE