26の寺院が軒を連ねる ――烏山寺町
2022.11.27
食べ物ブログのつもりではあるが、食べ物以外の行動全体を書き留めてみてはどうかと最近考えるようになった。
コロナ禍でマイクロツーリズム(近場観光)が注目されるなか、自分の行動はもともとそれに近いのではないかと。
発信情報の幅を広げることで近場観光情報サイト的に有用性を高めていければと、ひそかに企てているわけである。
観光といったら寺社仏閣だが、先月の「十二社熊野神社」の記事で取り上げている“大正末期の京王線沿線案内”という観光ポスターには多くの寺社が掲載されており、それらを一つ一つ現在の地図上でチェックしているうちに、異常に寺院が密集しているエリアを発見した。
1本の道を挟んで両側にお寺が連なっており、道の名前を“寺町通り”という。
そこを歩いてみることにした。
吉祥寺に車を止め、井の頭線~京王線で千歳烏山まで行き、歩いて吉祥寺に戻るという計画。
千歳烏山駅北口の“烏山交番横通り”というアーチの掛かった道がそのまま寺町通りになる。
その先のクランクのところにでっかい寺院の案内図が。…と思ったら石材店の広告看板というあたり、いかにも寺町っぽい。
この石屋さんでは散策マップも配布しているのでありがたい。
――北烏山2丁目から6丁目にかけて、寺町通りを中心にみどりにつつまれた26もの寺院が軒を連ねる烏山寺町。小京都と呼ばれるように、ここが東京かと思うような、白壁の連なりが落ち着いた雰囲気をかもしだしています。それぞれの寺院は長い歴史がありますが、寺町のおいたちは、関東大震災(1923年・大正12年)の後、浅草、築地、本所、荒川など都心部から移転してきた寺院が集まったのが始まりです。(世田谷区HP)
高速下の案内看板
甲州街道を越え、中央道と交差するあたりから寺院エリアとなる。
最初の寺 妙高寺。バス停の名前が札所っぽくて面白い。“寺院通五番”まである
乗満寺では土曜日に「お寺ねこ茶房」が開かれるらしい
多聞院
称往院
永隆寺(左手前)と妙祐寺(右奥)
妙寿寺山門
世田谷区指定有形文化財・妙寿寺客殿(旧蓮池藩鍋島家住宅)
浮世絵師 喜多川歌麿の墓がある専光寺。門前に“都旧跡 喜多川歌麿墓”石碑
高源院の弁天池(鴨池)。“せたがや百景”および“東京の名湧水57選”に選ばれている
寺町には喜多川歌麿をはじめ歴史上の人物の墓が多くある。
ただ、雑司ヶ谷や谷中といった共同墓地ならともかく、一寺院の墓所はプライベートゾーンである。
昔、三鷹の禅林寺に森鴎外と太宰治の墓を見に行ったことがあるが、寺院裏手の墓所から戻ってくるとちょうど法要を終えて本堂から出てきた人々と鉢合わせになり気まずい思いをした。
そういう経験もあって、お寺めぐりとなるとどうしても表面的になってしまうが、街歩きというだけでも魅力的なコースである。
墓を参りたい場合は、世田谷区頒布の散策マップに個々の墓所見学の可否など注意事項が記されているので、事前にチェックするのがよいと思う。
ラーメンマークのようにぐるっと回って松葉通りから東八道路の岩崎橋へ。
そのまま玉川上水沿いに吉祥寺に向かう計画だが、そのルートに飲食店などはありそうにない。
時刻は12時を回り、腹が、減った……
(つづく)
左に行けば玉川上水沿いに井の頭公園・吉祥寺、正面が久我山駅へ続く商店街
[DATA]
烏山寺町
世田谷区北烏山
https://www.city.setagaya.lg.jp/theme/kanko/003/002/d00006124.html
[Today's recommendation]
https://youtu.be/-D8zh8N3KWM
次号予告
食べ物ブログのつもりではあるが、食べ物以外の行動全体を書き留めてみてはどうかと最近考えるようになった。
コロナ禍でマイクロツーリズム(近場観光)が注目されるなか、自分の行動はもともとそれに近いのではないかと。
発信情報の幅を広げることで近場観光情報サイト的に有用性を高めていければと、ひそかに企てているわけである。
観光といったら寺社仏閣だが、先月の「十二社熊野神社」の記事で取り上げている“大正末期の京王線沿線案内”という観光ポスターには多くの寺社が掲載されており、それらを一つ一つ現在の地図上でチェックしているうちに、異常に寺院が密集しているエリアを発見した。
1本の道を挟んで両側にお寺が連なっており、道の名前を“寺町通り”という。
そこを歩いてみることにした。
吉祥寺に車を止め、井の頭線~京王線で千歳烏山まで行き、歩いて吉祥寺に戻るという計画。
千歳烏山駅北口の“烏山交番横通り”というアーチの掛かった道がそのまま寺町通りになる。
その先のクランクのところにでっかい寺院の案内図が。…と思ったら石材店の広告看板というあたり、いかにも寺町っぽい。
この石屋さんでは散策マップも配布しているのでありがたい。
――北烏山2丁目から6丁目にかけて、寺町通りを中心にみどりにつつまれた26もの寺院が軒を連ねる烏山寺町。小京都と呼ばれるように、ここが東京かと思うような、白壁の連なりが落ち着いた雰囲気をかもしだしています。それぞれの寺院は長い歴史がありますが、寺町のおいたちは、関東大震災(1923年・大正12年)の後、浅草、築地、本所、荒川など都心部から移転してきた寺院が集まったのが始まりです。(世田谷区HP)
甲州街道を越え、中央道と交差するあたりから寺院エリアとなる。
最初の寺 妙高寺。バス停の名前が札所っぽくて面白い。“寺院通五番”まである
乗満寺では土曜日に「お寺ねこ茶房」が開かれるらしい
多聞院
称往院
永隆寺(左手前)と妙祐寺(右奥)
妙寿寺山門
世田谷区指定有形文化財・妙寿寺客殿(旧蓮池藩鍋島家住宅)
浮世絵師 喜多川歌麿の墓がある専光寺。門前に“都旧跡 喜多川歌麿墓”石碑
高源院の弁天池(鴨池)。“せたがや百景”および“東京の名湧水57選”に選ばれている
寺町には喜多川歌麿をはじめ歴史上の人物の墓が多くある。
ただ、雑司ヶ谷や谷中といった共同墓地ならともかく、一寺院の墓所はプライベートゾーンである。
昔、三鷹の禅林寺に森鴎外と太宰治の墓を見に行ったことがあるが、寺院裏手の墓所から戻ってくるとちょうど法要を終えて本堂から出てきた人々と鉢合わせになり気まずい思いをした。
そういう経験もあって、お寺めぐりとなるとどうしても表面的になってしまうが、街歩きというだけでも魅力的なコースである。
墓を参りたい場合は、世田谷区頒布の散策マップに個々の墓所見学の可否など注意事項が記されているので、事前にチェックするのがよいと思う。
ラーメンマークのようにぐるっと回って松葉通りから東八道路の岩崎橋へ。
そのまま玉川上水沿いに吉祥寺に向かう計画だが、そのルートに飲食店などはありそうにない。
時刻は12時を回り、腹が、減った……
(つづく)
左に行けば玉川上水沿いに井の頭公園・吉祥寺、正面が久我山駅へ続く商店街
[DATA]
烏山寺町
世田谷区北烏山
https://www.city.setagaya.lg.jp/theme/kanko/003/002/d00006124.html
[Today's recommendation]
https://youtu.be/-D8zh8N3KWM
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