昭和レトロな地下物件に【かつ膳】
2021.12.05
丸一日ヒマな予定なので自転車で川越に行くことに。
こういう場合、方角は風向きで決める。今日は北寄りの季節風が強いというので、行き先は北。距離が長いだけに、帰りに向かい風というのはしんどいのだ。
自転車は小回りが利くので車移動の人より道に詳しいつもりだが、なにしろ車の少ない裏道を選んで通るため、自分が車に乗る際にいまひとつ活用できていない。
クルマ目線で通りやすさや混雑具合などをチェックしながら走ってルートを開拓するというのが本日の目的で、観光はなし。
以前、いつも通る川越駅西口ロータリーが通行止めで迂回させられ、完全に道に迷ったことがある。
一通だらけのそのエリアの通り方を把握しようと行ったり来たりしていると、カツカレーの幟が目に入った。
正確にいうと、“カツカレー”の幟とその向こうの“地下飲食名店街”の看板が目に入った。
そもそも地下名店街という表現に惹かれるが、それがカレーとセットになるとより鮮明なイメージが像を結ぶ。
古めかしいビルの薄暗い地下通路に充満するカレーの匂い――
新宿・紀伊國屋ビルディング地下名店街のカレー店「モンスナック」を思い出した。
ビルサイドにいろいろ事情があり今年5月、惜しまれつつ閉店。
気になりつつも駐輪場が見つからず東口まで行って止めて、カレーのお店に入るかどうかは別としてもその“名店街”は見ておこうと思って戻ってきた。
さっき見たのはビルの裏側で、表側の案内には“サブナード”とある。
いよいよ20世紀新宿の様相。
地下に潜ると、こんな駅直近に、レトロな空間が保存状態よく残されているのであった。
くだんのカツカレーの幟は、とんかつ屋さんのもの。
お店の前でランチメニューを眺めつつどうしたものかと思案していると、たまたまお店のおかみさんが出てきて「いらっしゃいませ、どうぞ♪」と。
入り口すぐの狭そうなカンターまわりにほかにお客がおらず居心地よさそうに見えたこともあり、そのまま入店。
こちら「かつ膳」は、食べログの自己PRによると、「創業30年、 本格的なとんかつが味わえます」
入ってみると2ブロックに分かれており、左がテーブル席2つほど、右がカウンター+テーブル1卓。カウンターは4席で右半分は配膳台を兼ね、コロナの間引きもあり、実質2席と。
激セマゆえに厨房とホールの行き来にはいったん外に出なければならず、おかみさんは頻繁に出たり入ったり。
さっき声をかけられたのはたまたまではなかったのだ。
カツカレーセットの中身はサラダとお新香。
自家製の大根漬けがおいしく、福神漬よりいい箸休めになるかも。
マカロニサラダのドレッシングはサワータイプのなつかし味。
カツカレーのカツは予想外に一口カツタイプ。脂身のないさっぱりした部位である。
軟らかく処理してあり、スプーンでも食べやすい。
カレーはやや粘度ゆるめで、小さいビーフ片がまれに認められるほか、ほぼ具なしと、新宿の地下街が思い出されるかも…。
レトロな街で観光開発を進める川越の奥深さを実感させられる物件である。
[DATA]
かつ膳
埼玉県川越市脇田本町15-13 東上パールビルヂングB1F
[Today's recommendation]
https://youtu.be/KCjMZMxNr-0
丸一日ヒマな予定なので自転車で川越に行くことに。
こういう場合、方角は風向きで決める。今日は北寄りの季節風が強いというので、行き先は北。距離が長いだけに、帰りに向かい風というのはしんどいのだ。
自転車は小回りが利くので車移動の人より道に詳しいつもりだが、なにしろ車の少ない裏道を選んで通るため、自分が車に乗る際にいまひとつ活用できていない。
クルマ目線で通りやすさや混雑具合などをチェックしながら走ってルートを開拓するというのが本日の目的で、観光はなし。
以前、いつも通る川越駅西口ロータリーが通行止めで迂回させられ、完全に道に迷ったことがある。
一通だらけのそのエリアの通り方を把握しようと行ったり来たりしていると、カツカレーの幟が目に入った。
正確にいうと、“カツカレー”の幟とその向こうの“地下飲食名店街”の看板が目に入った。
そもそも地下名店街という表現に惹かれるが、それがカレーとセットになるとより鮮明なイメージが像を結ぶ。
古めかしいビルの薄暗い地下通路に充満するカレーの匂い――
新宿・紀伊國屋ビルディング地下名店街のカレー店「モンスナック」を思い出した。
ビルサイドにいろいろ事情があり今年5月、惜しまれつつ閉店。
気になりつつも駐輪場が見つからず東口まで行って止めて、カレーのお店に入るかどうかは別としてもその“名店街”は見ておこうと思って戻ってきた。
さっき見たのはビルの裏側で、表側の案内には“サブナード”とある。
いよいよ20世紀新宿の様相。
地下に潜ると、こんな駅直近に、レトロな空間が保存状態よく残されているのであった。
くだんのカツカレーの幟は、とんかつ屋さんのもの。
お店の前でランチメニューを眺めつつどうしたものかと思案していると、たまたまお店のおかみさんが出てきて「いらっしゃいませ、どうぞ♪」と。
入り口すぐの狭そうなカンターまわりにほかにお客がおらず居心地よさそうに見えたこともあり、そのまま入店。
こちら「かつ膳」は、食べログの自己PRによると、「創業30年、 本格的なとんかつが味わえます」
入ってみると2ブロックに分かれており、左がテーブル席2つほど、右がカウンター+テーブル1卓。カウンターは4席で右半分は配膳台を兼ね、コロナの間引きもあり、実質2席と。
激セマゆえに厨房とホールの行き来にはいったん外に出なければならず、おかみさんは頻繁に出たり入ったり。
さっき声をかけられたのはたまたまではなかったのだ。
カツカレーセットの中身はサラダとお新香。
自家製の大根漬けがおいしく、福神漬よりいい箸休めになるかも。
マカロニサラダのドレッシングはサワータイプのなつかし味。
カツカレーのカツは予想外に一口カツタイプ。脂身のないさっぱりした部位である。
軟らかく処理してあり、スプーンでも食べやすい。
カレーはやや粘度ゆるめで、小さいビーフ片がまれに認められるほか、ほぼ具なしと、新宿の地下街が思い出されるかも…。
レトロな街で観光開発を進める川越の奥深さを実感させられる物件である。
[DATA]
かつ膳
埼玉県川越市脇田本町15-13 東上パールビルヂングB1F
[Today's recommendation]
https://youtu.be/KCjMZMxNr-0