楽天銀行住宅ローンは、ネット銀行が提供している住宅ローンの中でも人気の高いローン商品です。
ネット銀行特有の金利の低さや事務手数料が不要なだけでなく、楽天ユーザーにとってうれしい特典があるのも魅力でしょう。
また、楽天銀行住宅ローンには、金利の低い変動金利と金利が変わらない固定金利の2種類があります。
固定金利とは、住宅ローンなど金融機関の融資の「金利タイプ(金利の見直し方法)」の一種で、所定の期間中は金利を固定するというもの。つまり、その期間中の金利は変わらず、返済額も同じままということです。
引用元:SUUMO(スーモ)「固定金利」
住宅購入は非常に大きな買い物であり、ローンを組んで住宅を購入するため負債をかかえなければなりません。
楽天銀行住宅ローンにもデメリットや住宅ローンの返済によって生じるリスクがあります。
この記事では、楽天銀行住宅ローンが抱えるデメリットやリスクを「落とし穴」として紹介すると同時に、リスク回避の方法も紹介します。
- 楽天銀行住宅ローンの金利タイプ
- 楽天銀行住宅ローンの落とし穴
- 楽天銀行住宅ローンを利用するメリット
楽天銀行住宅ローンの特徴
50%保障がん団信/100%保障がん団信/全疾病特約付団信
楽天銀行住宅ローン基本情報
金利(変動)
年0.556%~
団体信用生命保険
事前審査スピード
最短翌日
本審査期間
約1~2週間程度
事務手数料
330,000円(税込)
融資金額 | 500万円以上2億円以下 |
---|---|
利用条件 | ・借入時年齢65歳6ヶ月未満で完済時年齢が80歳未満の方
・前年の収入が、申込人と連帯債務者合算で400万円以上である方 ・日本国籍を有する方 ・年間返済割合 |
保証料 | 0円 |
繰り上げ返済手数料 | 0円 |
融資手数料 | 330,000円(税込) |
融資期間 | ・1年以上、35年以内
・完済時年齢が満80歳となるまでの年数 ・35年から、住宅を取得した当初の住宅ローンの経過期間を減じた年数 |
楽天銀行住宅ローンは、金利をおさえたい人や対面で相談したい人向けの住宅ローンです。
金利が低いことはもちろん、ネット銀行では珍しく、ビデオ電話による相談も受け付けています。
また、住宅ローンを利用すると楽天ポイントが貯まりやすくなるなど楽天ユーザーには嬉しい特典もあります。
楽天銀行住宅ローンの金利
楽天銀行住宅ローンの金利は、変動金利と固定金利の2種類から選択できます。
それぞれの金利タイプの金利は、以下の通りです。
金利タイプ | 住宅ローン(金利選択型)借入金額 |
---|---|
変動金利 | 年0.583%~年1.233% |
固定金利2年 | 年1.047%~年1.697% |
固定金利3年 | 年1.140%~年1.790% |
固定金利5年 | 年1.298%~年1.948% |
固定金利7年 | 年1.468%~年2.118% |
固定金利10年 | 年1.690%~年2.340% |
※2024年4月現在
変動金利は金利をおさえたい人向け、返済額を一定にしたまま早期完済を目指したい人は固定金利がおすすめです。
楽天銀行住宅ローンに潜む5つの落とし穴
楽天銀行住宅ローンを利用する際にはいくつかの注意点があります。
これらの落とし穴を把握し、上手に対応することで、住宅ローン利用時のリスクを最小限に抑えることができます。
落とし穴①団信の加入が限定的である
楽天銀行住宅ローンのメリットの一つである全疾病保障付き団信ですが、すべての申込者が加入できるわけではありません。
健康状態によっては加入が難しいケースもあります。
糖尿病や高血圧などの生活習慣病を持つ人は、特に注意が必要です。
落とし穴②Skype相談の利用障壁がある
Skypeを用いたオンライン相談は便利ですが、すべてのユーザーにとって使いやすいわけではありません。
特にオンラインツールに不慣れな方は、電話相談や対面での相談を好む場合もあります。
この点を考慮して、相談方法を選ぶ必要があります。
落とし穴③ローン審査が厳しい
楽天銀行の住宅ローン審査は、比較的厳しいとされています。
勤続年数2年以上、年収400万円以上が求められるため、これらの条件を満たしているか事前に確認することが重要です。
落とし穴④付帯サービスの加入に制限がある
無料で提供される「がん50%補償」は、すべての申込者が利用できるわけではありません。
既に楽天生命を利用している方で、過去にトラブルがあった場合は、審査に影響を与える可能性がああります。
落とし穴⑤返済口座の指定と金利上乗せがある
返済口座として楽天銀行以外を指定する場合、金利が0.3%上乗せされます。
返済口座の選択は金利に直結するため、慎重に決定することが求められます。
楽天銀行住宅ローンの落とし穴に陥ってしまう人の特徴
楽天銀行の住宅ローンに申し込む際、審査に落ちる可能性がある人の特徴は以下の通りです。
特徴を理解し、対策を取ることで審査に落ちるリスクを減らすことができます。
返済比率が基準を超える人
楽天銀行では返済比率を重要な審査基準の一つとして取り上げています。
返済比率が高いと、返済能力が不足していると見なされ、審査に落ちる可能性が高まります。
楽天銀行では一般的に30~35%を基準としているため、これを超えると審査に通りにくくなります。
年収が基準に満たない人
楽天銀行の住宅ローンを申し込むには、前年度の年収が400万円以上であることを証明しなければなりません。
これに満たない場合、他の住宅ローンと比べても審査に通る確率が低くなります。
年収が基準を満たしていない場合、他の金融機関の住宅ローンを検討することをおすすめします。
信用情報に傷がある人
信用情報に問題がある人は、楽天銀行の住宅ローン審査に通る可能性が低いです。
これには、過去のローンの長期延滞や債務整理の経歴が含まれます。
これらの問題がある場合、審査に通るまで待つか、修正する方法を探す必要があります。
住宅ローンの返済計画を営業マン任せにする人
住宅ローンのプランを営業マン任せにすると、自身の状況に合わない計画を立ててしまう可能性があります。
個々のライフスタイルや将来計画を考慮し、自分自身でしっかりとプランを立てることが重要です。
フルローンでの借り入れを希望する人
フルローンで借入を行うと、将来的に物件の売却などの際に残債が残るリスクが高まります。
可能な限り頭金を用意し、借入額を抑えることが望ましいです。
楽天銀行住宅ローンを利用する6つのメリット
楽天銀行住宅ローンには、落とし穴もありますが利用するメリットもあります。
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
メリット①自己資金が少ない人に適している
楽天銀行の住宅ローンは、自己資金が少ない人に適しています。
楽天銀行住宅ローンでは、物件購入価格の100%を借入額にしてローンを組むことが可能です。
そのため、自己資金が少ない人でも、住宅購入を考えることができるうえ、住宅購入時の初期費用を大幅に減らすことができます。
しかし、頭金を少なくすることで、長期的には返済総額が増加する可能性があることを理解しましょう。
メリット②50%保障がん団信が無料付帯されている
楽天銀行住宅ローンには、全疾病保障にがん保障特約がついた保険が無料で付帯されています。
全疾病保障が付帯されている住宅ローンは多いですが、50%がん保障特約が無料で付帯されている住宅ローンは多くありません。
また、オプションとして金利に年0.2%プラスすると100%がん保障特約も付帯させられます。
メリット③多くの諸費用が0円なためトータルコストがおさえられる
楽天銀行住宅ローンでは、さまざまな諸費用が0円です。
0円になる諸費用は以下の通りとなります。
- 団体信用生命保険
- 保証料
- がん保障特約(50%保障)・全疾病特約付団信保険料
- 繰上返済手数料
低金利なだけでなく、諸費用をおさえられるとトータルコストを削減できます。
メリット④金利タイプを変更できる
楽天銀行住宅ローンでは、借入期間中は何度でも金利タイプを変更できます。
変動金利は、固定金利と変動金利の両方の金利タイプを選択できる選択型の住宅ローンです。
そのため、ライフステージや返済計画に合わせて金利タイプを変更できるのは楽天銀行住宅ローンの魅力でしょう。
メリット⑤オンライン相談は土日含めて21時まで予約可能
オンライン相談は、土日含めて21時まで対応しています。
楽天銀行住宅ローンは来店不要で手続きは進められますが、不安な点はオンライン相談が可能です。
メリット⑥楽天ポイントが貯まる
楽天銀行住宅ローンでは、エントリー&住宅購入・建築の借り入れで楽天会員ランクに応じて楽天ポイントが貯まります。
また、楽天銀行で住宅ローンを利用するとハッピープログラムのランクが上がるためポイントが貯まりやすくなります。
楽天銀行住宅ローンの落とし穴を回避するポイント
楽天銀行住宅ローンは、楽天ユーザーにはさまざまな特典がある住宅ローンです。
しかし、楽天銀行住宅ローン利用にはいくつかの落とし穴があるため、審査を通過するためには適切に対処することが重要になります。
ここでは、落とし穴を回避する方法を詳しく解説します。
ローン残高の定期的な確認を怠らない
住宅ローンを利用する際は、定期的にローン残高の確認を行いましょう。
ローンは毎月支払いをおこなうため、定期的に残高確認をする人は少ないです。
しかし、どのくらい返済を行ったのか、残高はあとどのくらいあるのかを把握できれば返済のモチベーションになります。
住宅ローン以外の諸経費の返済負担も計算する
頭金が少ない場合や物件価格の100%を借入すると、返済負担が増大するリスクがあります。
また、固定資産税や修繕積立金などローン以外に必要となる費用も発生します。
借入額と返済計画を慎重に検討し、将来の返済能力に合わせて無理のない計画を立てることが重要です。
金利変動に備える
金利の選択には慎重になることが求められます。
特に変動金利を選択する場合は、将来的な金利の上昇リスクを考慮し、それに伴う返済額の増加に備える必要があります。
楽天銀行の独自条件にも対応する
楽天銀行の住宅ローンには、他の銀行にはない特有の条件やサービスがあります。
これらの条件を理解し、自分のライフプランや資金計画に合った住宅ローンを選択することが重要です。
楽天銀行住宅ローンに向いている人
楽天銀行住宅ローンに向いている人は、以下の人です。
楽天ユーザーである
楽天銀行住宅ローンは、楽天ユーザーが利用すると楽天ポイントが効率よく貯められます。
住宅ローンを利用すると会員ランクに応じてポイントが付与されたり、ハッピープログラムのランクが上がったりします。
楽天ポイントを貯めたい人は、楽天のサービスを活用しましょう。
年収が400万円以上の人
年収400万円以上の人は、審査通過できる可能性が高いでしょう。
年収制限があることが不利になる場合もありますが、年収の目安が分かると申し込みもしやすくなります。
がん保障を無料で付帯させたい人
楽天銀行住宅ローンではがん保障を無料で付帯させられます。
がん保障の付帯は、上乗せ金利が必要になる場合も多いため無料で利用できると気軽に利用できます。
もしもの備えにがん保障を付帯させたい人におすすめです。
諸費用の負担を減らしたい人
諸費用の負担を減らしたい人には、楽天銀行住宅ローンはおすすめです。
保証料はもちろん、繰上返済手数料、団体信用生命保険も無料で付帯しています。
楽天銀行住宅ローンの審査基準
楽天銀行住宅ローンの審査基準は公開されていません。
しかし、審査基準に年収制限が設けられています。
年収が400万円以下の人や自己資金が少ない人は、審査通過は厳しいでしょう。
審査に不安がある人は、オンライン相談を利用して確認すると審査通過のコツが分かるかもしれません。
楽天銀行住宅ローンの申し込みから融資までの流れ
楽天銀行住宅ローンの申し込みから融資までの流れは、以下の手順で進められます。
楽天銀行住宅ローンは、申し込みから融資まで来店不要です。
Web申し込みから融資まで、最短26日程度で完了します。
楽天銀行住宅ローンを利用する際は落とし穴の回避方法を把握しておく
ここでは、楽天銀行住宅ローンに潜むデメリット・リスクとも呼べる落とし穴について解説してきました。
低金利だけでなく、保証料や繰り上げ返済料が不要な点は楽天銀行住宅ローンの強みです。
しかし、メリットだけでなく、デメリットやリスクも把握していなければ返済で苦労する可能性があります。
無理なくローン返済を進めていくためにも、楽天銀行住宅ローンを利用するデメリットやリスクとなる部分が後の返済にどのような影響をもたらすかを把握しておきましょう。