ブラックカードは、クレジットカードの中で最も高いステータスを誇る特別なカードです。
ブラックカードの年収の目安は1,000万円以上といわれていますが、基準や年収などの条件は明確にされていません。
基本的に銀行から紹介を受けた人だけが申し込める点も大きな特徴といえるでしょう。
また、厚生労働省が2022年に調査した「各種世帯の所得等の状況」によると、平均所得金額が1,000万円を超える世帯の割合は、全体の約12%という結果から、ブラックカードを所有している人は少なく、予測できます。
ブラックカードの魅力は、その豪華な特典とサービスにあります。
持ち主は、世界中の高級ホテルやレストランで特別な待遇を受けることができ、専用のコンシェルジュサービスを利用して、旅行やイベントの手配を依頼することも可能です。
また、ブラックカードには高額な保険や保証が付帯しており、旅行時の事故や健康問題に対する補償が充実しています。
そのステータス性の高さ・豪華な特典に惹かれ、持ってみたいと考えている人も多いでしょう。
そこで今回は、ブラックカードの審査基準や招待を受ける条件、審査通過のポイントについてまとめました。
ブラックカード所有を目指したい人は、ぜひ参考にしてください。
ブラックカードとはハイステータスの人のみが持てるカードのこと
ブラックカードは、クレジットカードの中で一番グレードの高いカード。
クレジットカードには、4種類のカードがあります。
- ブラックカード
- プラチナカード
- ゴールドカード
- 一般カード
この中で、最もグレードの高いカードが「ブラックカード」です。
審査基準は公開されていませんが、一番審査難易度の高いカードです。
招待制(インビテーション制)で自分では申し込めない
ブラックカードは、自分で申し込みすることは不可能。
カード会社から、招待(インビテーション)を受けなければなりません。
招待を貰える人の条件は、下の解説をご覧ください。
ブラックカードに招待される条件
ブラックカードに招待される条件は、正確には不明。
カード会社は非公開にしていますし、各社違います。
簡単に言うと、「利用額が高額」で「同じカードを長く使っていて金融事故もない」というのが条件とされています。
招待が届く可能性が高いのが、下記の項目を満たしている人であると考えられています。
- 既に使用しているカードの利用額が高額である
- 金融事故がない
- 同じカードを長い期間利用している
ブラックカードの審査基準
ブラックカードは、一部の高所得者層や資産家などの上流階級の方が持つとされる限定的なクレジットカードであると同時に、一般のクレジットカードとは一線を画す特別な存在です。
ゆえに、入会審査も非常に厳格です。
しかし、ブラックカードを手にできるのは、単に経済的な富だけでなく、長期にわたる信用記録や安定した資産管理能力があると判断されたものに限定されています。
ここでは、ブラックカードを持つにふさわしいと判断される基準について紹介します。
申請者の財務状況
ブラックカードの審査では、申請者の財務状況が重要な判断基準となります。
- 年間利用額が大きい
- 安定した収入源と資産の多さ
このカードは、長期にわたる経済的な成功と財務的な安定性を持つ個人に限られており、そのためには年収の高さだけでなく、投資や資産の管理に関する実績も重要です。
カード会社は、申請者が高額な年会費やそれに付随するコストを支払う能力があるかどうかを厳しく評価します。
クレジットヒストリー
クレジットヒストリーもブラックカード審査において非常に重要な要素です。
申請者は一般的に、他のプレミアムカードを持ち、高いクレジットラインを利用していることが望ましいとされています。
ここでのポイントは、高いクレジット限度額を有するだけでなく、それを適切に管理し、優れた支払い記録を持つことです。
- 支払い履歴に延滞や遅延などの傷がついていない
- 年間利用が高額 など
カード会社は、これらの履歴を通じて、申請者が高額な取引を行う際の信頼性と責任感を評価します。
このような審査基準は、ブラックカードが単なる支払い手段ではなく、特定の社会的・経済的地位を象徴するアイテムであることを反映しています。
なお、審査プロセスは非公開であり、その全貌は一般には明かされていません。
しかし、このカードを手にすることは、経済的な成功だけでなく、高い社会的評価と信頼性を持つことの証となっています。
ブラックカードの所有は、その希少性と厳しい審査基準によって、選ばれた少数の人々の間でのみ可能な究極のステータスシンボルとされているのです。
ブラックカードの審査は厳しい?
ブラックカードを手にするには、経済的富を手にしている方ではなく、長期にわたる信用記録や安定した資産管理能力があると判断された方に限定されています。
最も多くの場合、カード会社に入会している既存の顧客であることや、特定の銀行との強固な関係が前提条件となるケースが多いです。
またブラックカードの多くは、プラチナカードやゴールドカードのように、利用者自身が申し込んで発行するという手法ではなく、インビテーション制を採用しています。
特定のサービスやイベントへの参加を、既存のメンバーや参加者からの招待によってのみ可能とする制度です。
ブラックカードの発行に設けられているインビテーション制は、カードの独占性とブランドイメージを維持し、高所得者やVIP顧客に特別なサービスの提供を目的としています。
さらに、ステータスシンボルとしての価値を付けるためにインビテーション制を設けています。
これはブラックカードが、クレジットカードの最高ランクであると同時に社会的信用の高さを持つためです。
またブラックカードの招待状を受け取ったからと言って、必ずカードが発行されるわけではありません。
これらの点から、ブラックカードの審査基準は、非常に厳格なものであるといえます。
ブラックカードの取得方法
ここからは、ブラックカードの特徴や前述した内容を基に、カードの取得方法を紹介します。
なお、ブラックカードを取得するためには、後述する基準を満たすだけでなく、カード会社の基準に適合するライフスタイルや社会的地位も必要です。
年間利用額が高いことや、信頼できるクレジット履歴を持つことは、招待を受けるための大きなステップですが、最終的にはカード会社の独自の評価基準に委ねられます。
カードを発行している会社から招待状を受け取る
ブラックカードの取得には、まずカード会社からの招待状が必要です。
一般的に、ブラックカードは招待制であり、申し込みをすることはできません。
この招待状は、カード会社が特定の顧客に対してのみ発行するもので、それには数々の基準が関係しています。
- 長期にわたって同じカード会社のサービスを利用し続けること
- 年間の利用額が高いこと
- 金融事故の記録がないこと
招待状を受け取るためには、特定のカード会社との強い関係を築き、そのカード会社がブラックカードを発行していることも重要なポイントです。
高いクレヒスを積み立てる
ブラックカードを取得するためには、高いクレジットヒストリーを築くことが不可欠です。
例えば、クレジットカードの長期的な利用と支払い履歴の優秀さは、カード会社による評価の重要な要素となります。
ゴールドカードやプラチナカードなどの高級カードを利用し、それらでの高額な取引履歴を積むことが、ブラックカードのインビテーションを受けるためのステップとなります。
また、支払いの遅延や金融事故がないことも重要で、カード会社は申請者の財務的責任感と信頼性を高く評価します。
したがって、ブラックカードの取得は、一部の選ばれた人々にのみ許される特権であり、それは単なる財務能力以上のものを象徴しています。
ブラックカードの審査に年収は関係ある?
ブラックカードの審査基準は一般的に公開されていないため、明確な年収の基準は存在しません。
しかし、クレジットカード申請時に年収の申告が求められることから、年収が審査の一部として考慮されている可能性はあります。
- 高額な年会費の支払いが発生するため
- 利用実績の積み立てに関わってくるため
しかし、ブラックカードの所有においては、年収だけが全てではなく、長期にわたるクレジットカードの利用実績や高額な取引履歴がより重要視されます。
高い年収を持っていても、クレジットカードの利用歴が乏しい場合、ブラックカードの招待を受けることは難しいでしょう。
逆に、年収が1,000万円以下でも、長年にわたって同じクレジットカードを使用し、高額の決済を行っている場合、ブラックカードの招待を受ける可能性は十分にあります。
このことから、ブラックカードの審査においては、年収よりもクレジットカードの利用実績や信頼性がカード発行に大きく関わっていると考えられます。
ブラックカードの審査を通過する方法
ここでは、冒頭で取り上げた審査基準や招待状を受け取る条件を基に、ブラックカードの審査を受ける時に押さえておきたいポイントを紹介します。
ステータスカードで年間300万円以上の使用履歴を作る
ブラックカードのインビテーションを受けるためには、まず、ステータスが高いカード、つまりゴールドカードやプラチナカードで年間300万円以上の使用履歴を作ることが重要です。
この高額な利用は、カード会社への大きな貢献と見なされ、ブラックカードへの招待の可能性を高めます。
利用額が多いほど、カード会社にとって価値のある顧客とみなされるため、高額利用者への招待はカード会社にとっても利益のある選択です。
ただし、この高額利用は継続的かつ責任ある支払いとともに行われることが不可欠です。
同じカードを長期間使用する
ブラックカードの招待を受けるためには、同じクレジットカードを長期間使用することが必要です。
これは、顧客の忠誠心や安定した利用パターンを示し、カード会社にとっての信頼性を構築するために重要です。
特に、プラチナカードなどのワンランク下のカードを長期間にわたり使用し、良好な利用履歴を積み重ねることが、ブラックカードへの道を開く鍵となります。
この長期的な関係は、カード会社が顧客に対してより深い信頼と理解を持つための基盤となります。
利用実績に滞納や延滞などの傷をつけない
ブラックカードの審査では、利用者の信用履歴が非常に重要視されます。
そのため、利用実績に滞納や延滞がないことは、審査を通過する上で極めて重要です。
口座の残高不足や支払いの遅延は、信用度にマイナスの影響を与え、ブラックカードの招待や審査通過の可能性を大きく低下させる原因となります。
ブラックカードは高額な年会費や大きな利用限度額を伴うため、カード会社は支払い能力と信用度の高い顧客を求めています。
したがって、クレジットカードの利用においては、常に責任ある支払い行動が求められます。
ブラックカードを初めて持つ方におすすめのカード3選
おすすめのブラックカードを3つ紹介します。
- ダイナースクラブ プレミアムカード
- JCB ザ・クラス
- Mastercard Black Card
初めてブラックカードを持つ方向けのクレジットカードです。
ダイナースクラブ プレミアムカード
ダイナースクラブ プレミアムカードは、「上質なサービス」が魅力のブラックカード。
招待性カードで、
- ダイナースクラブカードの特典
- プレミアムカードならではの優待プログラム
これらのサービスを受けられるのが魅力。
- グルメ系の特典が豊富
- ポイントの有効期限が無期限
- 利用限度額に制限がない
年会費 | 143,000円(税込) |
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国際ブランド | Diners |
ポイントの有効期限 | 無期限 |
申込条件 | 招待性 |
JCB ザ・クラス
JCB ザ・クラスは、招待性のJCB最高位ステータスのカード。
会員のみが受けられるプレミアムな特典が複数あります。
下が特典の一例です。
- コンシェルジュサービス(旅の手配・予約などの対応)を受けられる
- レストランの所定コースの料金割引(2名分を1名分の料金に割引)
- 空港ラウンジエリアを無料で利用できる
- 24時間365日対応できるコンシェルジュサービスがある
- 紹介制の利用が難しい店舗の予約ができる
- 国内でも会員数トップクラスの株式会社JCBが発行するカード
年会費 | 55,000円(税込) |
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国際ブランド | JCB |
ポイントの有効期限 | 最大60か月 |
申込条件 | 招待性(招待の条件は、満20歳以上で安定した収入があること) |
Mastercard Black Card
「Mastercard Black Card」は、利用者の6割が経営者というハイエンド層向けカード。
会員だけが参加できる交流の場まであるブラックカードです。
キャッシュバック還元率が「1.25%」と高いのが特徴。
極上のVIP待遇を受けられるのが魅力で、下記のような体験ができます。
- リムジンでのお出迎え
- 提携先のハイクラス会員のステータスの適用
- 高還元率のポイント&充実した交換制度(キャッシュバックやギフト券交換にも対応)
- JALとANAのマイルにも交換できる(移行上限はなし)
- コンシェルジュがLINEチャットでいつでも対応してくれる(24時間365日対応)
年会費 | 110,000円(税込) |
---|---|
国際ブランド | Mastercard |
ポイントの有効期限 | ― |
申込条件 | 学生を除く20歳以上の人 |
ブラックカードの審査に関する質問
最後にブラックカードの審査に関する質問を解説して行きます。
ブラックカードの審査に年収は関係している?
ブラックカードの審査において、年収は重要な要素の一つです。
ブラックカードは、高額な年会費や豪華な特典を備えているため、これらのサービスを十分に利用し、責任を持って管理できるだけの経済力が必要です。
年収は、カード会社が申請者の経済的安定性や支払い能力を評価するための主要な指標の一つとなります。
したがって、高い年収を持つことは、ブラックカードの審査を通過するための有利な条件と言えます。
ブラックカード作成の招待を受けても審査は行われる?
ブラックカードの招待を受けた場合でも、正式な審査は行われます。
招待はあくまで審査プロセスの開始を意味し、申請者がカード会社の要求基準を満たしているかどうかを確認するために、詳細な審査が行われます。
この審査には、申請者のクレジットヒストリー、資産状況、職業、生活様式などが含まれ、全面的な評価が行われます。
ブラックカード作成の招待を受けても審査に落ちる可能性はある?
ブラックカードの招待を受けても、審査に落ちる可能性はあります。
招待を受けることは、審査の合格を保証するものではありません。
カード会社は、招待を受けた個人がブラックカードの持ち主として適切かどうかを慎重に評価します。
信用履歴の問題、資産状況、または申請者のライフスタイルや価値観がカード会社の基準に合致しない場合、審査に落ちる可能性があります。
そのため、ブラックカードの申請者は、審査プロセスにおいて自分の最高の面を示す必要があります。
ブラックカードの審査に通る方法は公開されていない
ブラックカードはクレジットカード会社が認知するほどのハイステータスな優良顧客のみ取得できるもので、審査に通る方法は一般的に公開されてません。
そのため、ブラックカードを狙って取得するのは、非常に困難な作業だと言えるでしょう。
しかし、これは裏を返せば、審査に通過する方法は1つではないということです。
既にブラックカードを所有している人から招待されるなど、ひょんなことから取得できる可能性もあります。
ブラックカードはなかなか狙って取得できるものではありませんが、将来のためにコツコツ実績を蓄えておくことが大切です。