2022年10月度 中途採用・転職活動の定点調査
- リファレンスチェックが中途採用の「役に立っている」企業は95.7%。「ミスマッチによる早期離職防止」の役割が最も高く約8割。
株式会社マイナビは、全国の企業・個人を対象に実施した、「中途採用・転職活動の定点調査」の結果を発表した。調査の詳細はページ末尾に記載している。
目次
トピックス
- 10月の企業の中途採用活動実施率は前月比・年々同月比ともに増加。業種別では「医療・福祉・介護」がトップ。
- 10月の正社員の転職活動実施率は前月比・前年同月比で微増。応募した業種は「IT・通信・インターネット」が最も高く、次いで「メーカー」、「サービス」となった。
- 企業が最も力を入れて募集した職種は「営業」が最も高く27.9%、正社員が応募した職種は「管理・事務」が最も高く29.2%
- 企業の採用活動時の悩みは「応募が集まらない」、正社員の転職活動時の悩みは「希望した条件の求人がなかった」がトップ。
- 企業が今後採用する想定の人材は「現場で即戦力となってくれる人材」が最も高く、正社員が応募したいのは「給与が良い」企業が最も高い。
- リファレンスチェックが中途採用の「役に立っている」企業は95.7%。「ミスマッチによる早期離職防止」の役割が最も高く約8割。
- 希望する企業の選考にリファレンスチェックがあった場合、8割以上の正社員が応募意欲が低くなることはないと回答した。
調査詳細
10月の中途採用活動実施率
- 10月の企業の中途採用活動実施率は前月比・年々同月比ともに増加。業種別では「医療・福祉・介護」がトップ。
10月の企業の中途採用活動実施率は42.0%(前月比:2.2pt増、前年同月比:6.9pt増)。【図1】
業種別の実施率では、「医療・福祉・介護」が最も高く52.0%。次いで「IT・通信・インターネット」が50.4%、「フードサービス」が48.8%となった。「フードサービス」は前年同月比で+15.5pt。【図2】
中途採用活動を実施した理由は、「退職者・休職者の補填」が最も高く46.7%、次いで「年齢など人員構成の適性化」が42.3%となった。【図3】
10月の転職活動実施率
- 10月の正社員の転職活動実施率は前月比・前年同月比で微増。応募した業種は「IT・通信・インターネット」が最も高く、次いで「メーカー」、「サービス」となった。
10月の正社員の転職活動実施率は4.2%(前月比:0.3pt増、前年同月比:0.1pt増)。転職活動実施者が応募した業種は、「IT・通信・インターネット」が最も高く26.2%、次いで「メーカー」が23.4%、「サービス」が14.0%となった。【図4】
転職活動を実施した理由は、「給与を高くしたい」が最も高く57.6%、次いで「将来性のある会社、業界で働きたい」が34.6%となった。【図5】
中途採用と転職活動の動向
- 企業が最も力を入れて募集した職種は「営業」が最も高く27.9%、正社員が応募した職種は「管理・事務」が最も高く29.2%
企業が10月の採用活動で最も力を入れて募集した職種は「営業」が最も高く27.9%、次いで「ITエンジニア」が12.3%、「管理・事務」が11.6%となった。【図6】
正社員が10月の転職活動で応募した職種は「管理・事務」が最も高く29.2%、次いで「ITエンジニア」が14.6%、「営業」が12.9%となった。【図7】
中途採用と転職活動における悩み
- 企業の採用活動時の悩みは「応募が集まらない」、正社員の転職活動時の悩みは「希望した条件の求人がなかった」がトップ。
企業の採用活動時の悩みトップは「応募が集まらない」で29.7%、次いで「自社条件と求職者の希望条件に差がある」で12.9%となった。【図8】
転職活動時の最も当てはまる悩みは「希望した条件の求人がなかった」が17.2%と最も高く、次いで「情報収集の時間が十分に取れなかった」が14.5%となった。 【図9】
企業の動向
- 企業が今後採用する想定の人材は「現場で即戦力となってくれる人材」が最も高く、正社員が応募したいのは「給与が良い」企業が最も高い。
今後採用活動実施の予定がある企業が採用する想定の人材として最も高かったのが「現場で即戦力となってくれる人材」で30.2%、次いで「若手人材層(20-30代)」が25.5%となった。【図10】
今後転職活動実施の予定がある正社員が応募したい企業で最も高かったのは「給与が良い」で29.0%、次いで「休日や残業時間が適性、生活にゆとりができる」が10.8%となった。【図11】
企業のリファレンスチェック実施状況
- リファレンスチェックが中途採用の「役に立っている」企業は95.7%。「ミスマッチによる早期離職防止」の役割が最も高く約8割。
中途採用選考におけるリファレンスチェックを実施している企業は全体では37.9%、従業員数301名以上の企業では5割以上が実施をしている。未実施だが今後検討したい企業は41.1%。【図12】
リファレンスチェックを実施している企業に採用活動に役立っているかを聞いたところ、「非常に役立っている」が39.4%、「役立っている」が56.3%と満足度は高い。【図13】
リファレンスチェックの担っている役割は「ミスマッチによる早期離職防止」の78.8%が突出して高く、次いで「採用選考の効率化」は56.6%となった。【図14】
転職活動におけるリファレンスチェック
- 希望する企業の選考にリファレンスチェックがあった場合、8割以上の正社員が応募意欲が低くなることはないと回答した。
希望する企業の選考にリファレンスチェックがあった場合、「応募意欲が高まる計」は36.4%、「応募意欲は変わらない」は44.2%と、8割以上が応募意欲が低くなることはないと回答した。【図16】
リファレンスチェックがあると応募意欲が高まると回答した人に、その理由を聞いたところ、”より詳細に評価してもらえる”、”入社後働きやすくなる”、”採用の本気度を感じる”などの理由から、応募意欲が高まるという声が見られた。【図17】
調査概要
内容 | 中途採用・転職活動の定点調査 |
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調査期間 | <企業調査>:2022年11月1日 <個人調査>:2022年11月1日~3日 |
調査対象 | <企業調査> ・スクリーニング調査:従業員数3名以上の企業に所属している全国の経営者・役員または会社員で、中途採用業務を担当している人 ・本調査:上記のうち、前月採用活動を行った人、今後3か月で採用活動を行う予定の人 <個人調査> ・スクリーニング調査:従業員数3名以上の企業に所属している全国の20-50代の正社員 ・本調査:上記のうち、前月転職活動を行った人、今後3か月で転職活動を行う予定の人(3か月以内に中途入社した人を除く) |
調査方法 | 外部パネルによるインターネット調査 |
有効回答数 | <企業調査> スクリーニング調査:2,298名 本調査:858名 <個人調査> スクリーニング調査:21,498名 本調査:1,327名 |
レポート内目次
【TOPICS】
・企業・正社員の動向概要
【企業調査】
・中途採用活動を行った企業の動向
・今後3か月以内に中途採用活動を行う企業の動向
・中途採用活動を行わず、今後も予定のない企業の動向
・中途入社者がいた企業の動向
【個人調査】
・転職活動を行った正社員の動向
・今後3か月以内に転職活動を行う正社員の動向
・転職活動を行わず、今後も予定のない正社員の動向
・中途入社した正社員の動向
詳しくはPDFデータをご覧ください