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安倍&橋下という最低タッグが生み出すもの

ものすごく良くない方向に世間が動いているようだ。そして胸糞悪いニュースでずっと賑わっている。胸糞悪い事は触れたくないけど、日本で暮らしていくうえで、どうしても触れなきゃどうしようもないと感じたから触れようと思う。年末年始にも胸くそ悪い事件がいっぱいあったけど、そんなものすっかり吹っ飛んでしまった。それくらい日本がよくないところに進んでいるのだろうと思う。
 
もちろんその胸くそ悪い話というのは、安倍内閣がゴリ押ししようとしている集団的自衛権についてだ。
 
集団的自衛権憲法違反であるとはっきりと決まっている。だからきっとこの戦争法案を通すために、安部内閣憲法の改定を強行するだろうと予想していた。しかし事実は僕の想像なんかはるかに斜め上をいっており、安部内閣憲法はそのままにしておいての強行突破をはかってきたのだ。
 
もちろん野党の反発は半端ないし、自民党内にも反発者が出てくる始末。さすがにこの情勢はやばいと思ったのか。憲法学者のうちで御用学者として安部に従ったのはわずか三人。原発のときは御用学者というのはいくらでも湧いて出てきたことを考えると、今回はどれだけ強引で無茶なことをやっているかわかるというものだ。それでも安部は強行しようとしている。この自信の根拠はどこか。なんでこんな強気なのか。
 
もちろんバックにアメリカ様がついてるというのもあるけど、なにより先の総選挙の空前の大勝利が背景にあるのは間違いない。原発を再稼働するとか、消費税をあげるとか、無茶苦茶を言っても国民は黙ってついてきてしまったのだ。それだったら戦争法案だってゴリ押し出来る。なにしろ日本を取り戻すのだから。二度の総選挙の大勝利が安部に与えた万能感たるや凄まじいものがあると推測される。事実、国民も、マスコミも、完全に安部に従ってきた。ヒットラーもかくやである。
 
しかしヒットラーだって政権を完全に掌握するためにはあらゆる策を弄している。安部首相にそれだけの準備があったのか。そんなものはもちろんない。安部首相をそんな策士だと考える人間はどこにもいるまい。彼は与えられたポジションで、ただただ棚ぼた式でたまたま勝利を手にしてきただけである。準備もなければ覚悟もない。勝利だけを手に入れて、根拠のない自信を深めていったやっかいな存在だ。そして依然としてそのポジションだけはある。きわめて危険な存在であるには違いない。
 
 
今回の違憲問題での周囲の猛反発は、安部にとって2007年の辞職以来の挫折をもたらすのだろうか。これまで盲目的に安部にしっぽを振ってきたマスコミでさえ、さすがに潮目の変化を感じて、躊躇し出している。相変わらず猛烈な援護射撃を加えているのはNHKだ。NHKは比較的に中立だなんて思ってた自分が恥ずかしくなる。NHKというのは完全に権力のコントロール下にあるメディアだった。組織の成り立ちからいって当然だったのだけど。
 
 
同じく万能感に包まれながらの挫折と屈辱を、一足先に味わった男がいる。橋下徹である。選挙での圧倒的な勝利を背景に、関西てあらゆるゴリ押しを通そうとしてきた。そして関西マスコミは完全に橋下の思うがままだった。しかし最後の最後で見誤った住民投票。これにきっちりと敗北して顔を真赤にしたものだ。政治家をやめるとまで言いはなった。
 
しかし、まともな神経をしていたら、この男の言うことなんて20000パーセント信用出来ないことはわかっている。
 
同じ道を行きつつある安部首相が呼び寄せたのが、この橋下なのだから話はわかりやすい。
 
野望一歩手前で転げ落ちた男と、野望一歩手前で転げ落ちつつある男の最強タッグである。
 
安部首相に呼び出されて、三時間話し込んだ末に橋下徹がやったこと。
 
Twitterでの民主党批判だった。
 
お前は子供か!!!
 
わかりやす過ぎる。あまりにも単純。橋下徹って頭が良さそうってイメージがあるし、実際に頭の回転も早いんだろうけど、やってる事はあまりにも単純。アホ丸出し。
 
こんなわかりやすい人間が、本当に頭いいといえるのだろうか。
 
おそらくは、こんなシンプルかつ頭の悪いやり方の方が、世の中で勝利を重ねていく上では、もっとも効率が良いんだろう。たぶんそうだ。それで橋下氏は世の中で勝利し続けてきた。世の中アホしかいないなら、アホの王様になるのがいちばんである。賢いがゆえに、効率を求めて、アホになっていくというのは、なんとも皮肉なことであるが、結果だけを求めたかったのが橋下徹という男なのだから仕方がない。それだからこそ今のポジションがあるのだ。大阪市長としての結果には不満があるにせよ。
 
しかしまだチャンスはある。安部政権に食い込みまくれば一発で逆転である。もとより権力指向しかない男である。大阪がどうとか、東京一極集中がとか言ってたが、それもこれも与党、つまり既存の権力に対して一定の影響力を得るための方便であることは、まともな見識をもつ人からは完全に見透かされていた。大阪府知事に売って出たのも、都知事よりもはるかに現実味があったからに他ならないし、旨味もあると考えたからである。
 
それから順風満帆に進んでいた野望。それがあと一歩というところで手が届かなかった。しかしその実績を買われて既存権力のトップに助力を乞われるのだから望むところであった。得意顔して参上しないわけにはいくまい。
 
安部を賢いと考える人間はおるまい。どう考えても橋下徹の方が賢いであろう。でも賢くなさそうな安部に尻尾を振って、実にわかりやすい芸をしてみせる橋下徹は賢いのだろうか。安部なんていうアホは、懐に入りさえすれば自分が食い殺せると考えているのか。いずれにせよ、安部政権や橋下徹を応援してしまう人間に賢いのは居そうにはない。
 
アホ丸出しの安部首相とか、その取り巻きが少しでも素晴らしいと思えたならば、ちょっとは自分の見識というやつを疑ってみるべきではないだろうか。

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