梅 「おもいのまま」の開花 が 始まった日

陽射しは暖かくなってきましたが、風が強い日は寒さが身に沁みます。
2月も中旬に入ってきました。三寒四温の時期ですが、今年は例年より気温は高く暖冬のなか大雪が各地に被害をもたらしました。
我が家の梅「おもいのまま」 花の蕾が膨らんできて、昨日枝先の花が咲き始めているのに気づきました。
「おもいのまま」は一本の梅の木に、白と赤の花が咲くという不思議な梅の木です。
京都の北野八幡宮の庭にある梅でもあるのですが、詳しいことは分かりません。
残念ながら我が家の「おもいのまま」はここ三年ばかり、白梅のみで紅梅はつけなくなったようです。
単色の白梅の木より開花は遅い というのは分かっているのですが、さて昨年は2月のいつごろ咲いたのか?
毎年ことしの開花を見て思い出そうとするのですが、だめですねえ~ (ノ_<)
20年ほど前、この梅の木は他から移植したことを思い出しました。
あの頃も鶯がよく止まり、枝から枝に飛び移っていたものです。
むかし古典で読んだそんなお話を思い出したので、その和歌の句の一部と、語彙を書き入れてネット検索してみると
以下のお話が出てきました。
記憶力が薄れるばかりの昨今、大変便利で、ありがたいことであります。(*^_^*)
鶯宿梅(おうしゅくばい)
天暦の御時といいますから、村上天皇の御代のことです。
清涼殿の御前の梅の木が枯れてしまいましたので、ちょうどよい木はないかと京中を探し回るということがありました。
どこを探してもなかなか良い木が見つかりません。
やっと、西の京のある家に、花が色濃く咲いていて、良いかたちをした木がみつかり
ました。さっそくその梅の木を掘り取りましたところ、その家の主人が、
『木にこれを結びつけて持って参上しなさい』と言います。
そこには女の筆跡でこのように書かれていました。
勅なれば いともかしこし 鶯の 宿はと問はば いかが答へむ
(ちょくなれば いともかしこし うぐいすの やどはととわば いかがこたえん)
<帝の御命令なので恐れ多いことでがざいます。でも、もしこの木を宿にしている鴬が 「わたしの宿がない!どうしたの?」と尋ねたならば私は一体どう答えましょうか>
という和歌が添えられていたのです。
この梅の木のあったお屋敷は、紀貫之(きのつらゆき)の娘が住んでいる所であったということですよ。
(古典小話としてまとめなおしました。『大鏡』の「鶯宿梅」より)