香港には四季がない?秋の寺坂棚田を見に行ってみた
外国人にとって、棚田は日本らしい風景です。都会育ちの香港の方にとって、あまり見たことがない景色となります。9月下旬に、埼玉県秩父市横瀬町にある寺坂棚田を見に行きました。
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日本らしさは何?
日本人なら「日本の四季は、それぞれの楽しみ方があるよ!」と言うかもしれないです。
訪日外国人の場合、一年間日本に滞在しないと、四季の変化を体感するのが、現実的には難しいです。そのため、訪日外国人に「日本は四季を楽しめるますよ!」と言っても、「春は桜が咲く」、「冬は雪が降る」ことしかイメージすることができないです。
訪日外国人にとって、芸伎、青い空、アニメ…など日本のイメージはいろいろあります
が、昔SNSで日本の田園と村の写真をアップしたら、知り合いが「絵本のような景色」とコメントしてくれました。日本人の友だちがそのコメントを見て、「普通の村でどこにでもあるし、何が良いのかピンと来ない」とDMをくれました。
私が地元の香港の季節ははっきり区別ができないです。夏は暑い、冬は雪が降らないけど、東京と同じぐらい寒いです。春と秋はあまり特徴がなくて、日本に住み始めてから、春と秋をはっきり感じるようになりました。
日本人、訪日外国人と在日外国人、同じ景色でも別々の観点があるから面白いです。
農作物を守る彼岸花、絶景になる
去年の秋は、埼玉県の県営権現堂公園を訪れました。権現堂桜堤は約500万本の彼岸花で一面が真っ赤になります。彼岸花は毒があるので、モグラやネズミなど動物から農作物を守る機能があります。今回は、埼玉県秩父市にある寺坂棚田に訪れ、田んぼの道端に群生してる彼岸花を見てきました。
秩父鉄道 横瀬駅
秩父鉄道横瀬駅から歩いて約15分、寺坂棚田に到着しました。前の権現堂公園と違い、実際に農作物を育てており、埼玉県内最大級の棚田として知られています。
自分以外にも、彼岸花を撮影しに来たであろうカメラマンや見学の方が多くいました。
稲刈りが進んでいます。案山子もあちこちにいます。
遠くから赤い彼岸花の群生が見えます。田んぼの側にある歩道で、農作業の邪魔をせずに、棚田や彼岸花を鑑賞できます。
自然に溢れる環境なので、マムシが出る可能性もあります。
米作りを1つ工程「稲架掛け」で、二週間ほど稲を自然乾燥させます。その後は、脱穀(だっこく)と籾すり(もみすり)を進めたら、稲は玄米になります。玄米から糠を取り除く(精米)の作業をしたら、毎日食べている美味しい白米となります。
稲の城塞(じょうさい)のように見えます。
黄色の稲穂が秋の気配を感じさせます。
畦道の周りには、真っ赤な彼岸花が咲き誇ります。庭園であるのではなくて、大空の下で咲く彼岸花には、自然のエネルギーを感じます。
ゆっくり寺坂棚田の頂上に行くと、展望所があります。
正面は武甲山を眺め、田んぼと彼岸花を写真一枚に収めることができ、四季の変化を感じる景色となっています。
地域資源を生かす
今の横瀬町は、棚田保存や棚田の活用として、都市住民の稲作体験、棚田オーナー制度などを行っています。また、毎年夏はホタルかがり火まつり、秋は彼岸花まつりを行い、地域活性化のために、いろんな活動をしています。都会の人にとって、秩父市は少し遠く感じますが、1年を通して行われるイベントを通して秩父に訪れ、自然とふれあいができるといいと思います。
寺坂棚田へのアクセス
住所:埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬字寺坂
アクセス:西武鉄道西武秩父線「横瀬駅」から車で5分もしくは徒歩15分
公式HP