柴又名所めぐり、東京下町の雰囲気を存分に味わえる散策コース
東京都葛飾区に位置する柴又は、浅草や日暮里から電車で30分以内で行ける距離で、昔ながらの下町風情と人情味を味わえる町です。 今回は柴又を散策し、寅さん記念館を見学したり、グルメを味わったりして、懐かしい古き良き街の雰囲気を体験しました。
柴又駅を降りると、1970年代から1990年代にかけての日本映画「男はつらいよ」シリーズの主人公で、現在も多くのファンを持つ寅次郎の銅像が出迎えてくれます。
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柴又の散策風景
まずは、柴又の帝釈天参道方面へ歩いてみます。小さな交差点にレトロな看板を掲げた「柴又ハイカラ横丁」というお店を見つけました。ここの1階は誰でも入れる駄菓子とおもちゃ屋、2階は別料金のおもちゃ博物館になっています。
1階のお店では、懐かしい駄菓子とおもちゃのほか、子供の頃によく見かけたアミューズメント機器も設置しています。大人も子供も楽しめる空間です。
帝釈天参道には、食堂、お菓子、お土産屋などさまざまな店が並び、伝統的な雰囲気が残されているので、散策しながら買い物をするのに適した商店街です。
柴又の人気おやつといえば、よもぎ団子は欠かせませんね。白米とよもぎをすり潰して作った伝統的な団子は、よもぎの緑色が特徴で、その上に小豆の餡が乗っています。
参道沿いによもぎ団子を売る店が多くあり、その場で買って食べたり、箱買いして楽しむこともできます。
柴又の名物グルメ
次は、お昼を食べることに決めました。参道の途中にある「大和家」は、有名な天丼屋で、主に海老や海鮮、魚、野菜などをごま油で揚げて、濃厚なソースをかけて食べます。
今回注文したのは並盛の天丼です。黄金色の天ぷらは、江戸の伝統的な天ぷらのようにごま油で揚げたものです。おかずと汁物、温かいお茶が付きます。 ソースが濃いめで、とても美味しくいただきました。
柴又を訪れているので、名物のよもぎ団子を食べたいです。 同じく参道沿いにある「高木屋」は、創業百年を超える和菓子の老舗です。ここ 一番の名物は、高級のコシヒカリと無添加のよもぎを使ったよもぎ団子です。
日本郵便のデザート切手には高木家のよもぎ団子が出てきました。
よもぎ団子には小豆の餡がたっぷり入り、あっさりとした香ばしいよもぎ団子とほんのり甘い小豆の餡がよく合い、温かいお茶と一緒にいただいたら良いデザートタイムになります。
キャストやスタッフの休憩所として利用されたこともあり、映画「男はつらいよ」シリーズとゆかりの深いお店です。店内には当時の写真や監督のサイン色紙が貼られ、映画ファンにはたまらないところのようです。
寅次郎記念館へ、懐かしの映画時代にタイムスリップ
私のように映画「男はつらいよ」の世界観に慣れていない方は、商店街から6分ぐらい歩くと、映画シリーズのシーンや小道具、衣装、映像などを再現しているので、見学しながら映画の内容を知ることができます。
館内の「くるま菓子舗」という展示空間は、映画の中で寅次郎の家族が営むお菓子屋が再現されています。 内装は映画の背景を再現しているだけでなく、撮影時のセットや小道具も実際に置かれており、皆さんも映画の世界観を体験することができます。
壁の穴から垣間見る柴又の歴史的な街並み
少し進むと、1950~60年代の柴又の街並みを再現したものがあり、かつての煎餅店、酒店、インク店、お茶の店などが模型で紹介され、しゃがんで覗いてみたら、店内の家具や商品を観察することができ、時空を超えて過去に戻ったような気分になります。
手焼き煎餅にタレをかけた煎餅屋さんの模型
閑静な日本庭園「山本亭」
山本亭は寅次郎記念館の隣にあり、かつては地元の起業家の邸宅でしたが、現在は葛飾区が管理し、一般公開されています。庭の中心には6つの和室があり、それぞれの和室から庭園の景色を楽しむことができます。
山本亭は、大正時代の伝統的な書院造りの特徴を残し、国内外から高い評価を得ています。庭園と和室内部を見学した後、広々とした和室で一休みし、緑豊かな庭園の景色を楽しみながら、抹茶と和菓子を味わうことにしました。
コーヒーや抹茶、和菓子などは、入り口横のカウンターで注文することができます。 今回は、 抹茶と和菓子のセット(600円)を選びました。季節に合わせた伝統的な和菓子は全て高木屋で作られています。
優雅な和室のほか、鳳凰の間と呼ばれる洋室があり、大理石の暖炉や洋風の窓格子やインテリアアイテムなど、当時のオーナーが取り入れた、伝統的な和風に洋風要素が加わっています。
柴又を散策すると、ここは懐かしい東京の雰囲気が保たれていることがわかりました。都会以外の昔ながらの東京風景を味わいたいなら、電車に乗って柴又の半日散策コースに行くのがおすすめです。
柴又へのアクセス
京成金町線「柴又」駅で下車、徒歩3分程度で帝釈天参道に着きます。