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台東区立一葉記念館

 一葉記念館は、昭和36年(1961)5月に開館した約50年の歴史をもつ館で、女流作家の単独資料館としてはわが国初のものです。
 樋口一葉(本名・奈津)は明治5年(1872)に東京に生まれ、24年という短い生涯を送りました。女性の社会進出が難しかった明治時代に、生活苦と闘いながら小説家へのこころざしを諦めることなく、「大つごもり」「たけくらべ」「にごりえ」「十三夜」など、日本近代文学史上に残る作品を次々と発表しました。殊に不朽の名作「たけくらべ」は、一葉が約9ヵ月間、荒物駄菓子店を営みながら生活した龍泉寺町(現・台東区竜泉3丁目)で材を得た作品です。
 「たけくらべ」の舞台となった地元住民は、一葉の文学業績を後世に遺したいという思いから「一葉協賛会」を結成しました。そして、記念館建設のために敷地を台東区に寄付、その熱意に区が応えるかたちで一葉記念館が開館したのです。
 それから約40年が経った平成14年(2002)8月、一葉が新五千円札の肖像に決定したことを契機に、当館も全面改築され、平成18年(2006)11月にリニューアルオープンし、現在に至っています。
 新記念館は、外観は現代的ですが、館内は木の温もりあふれる空間になっています。3つの展示室では、一葉の処女作「闇桜」の草稿や「たけくらべ」草稿、和歌短冊、書簡、龍泉寺町での商売の記録「仕入帳」、一葉愛用の紅入れ、くしなどが展示されています。日本銀行から寄贈された記番号「A000002A」の新五千円札もあります。
 また、特別展や毎年恒例の一葉祭、イベントなど、年間を通じてさまざまな催しを開催しています。

概要

所在地
台東区竜泉3-18-4
問い合わせ
03-3873-0004
代表電話番号
03-3873-0004
ホームページ
http://www.taitocity.net/taito/ichiyo/index.html
館内案内
9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日
毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)、年末年始および特別整理期間中
交通案内

・東京メトロ日比谷線「三ノ輪」駅下車徒歩10分
・都バス(都08) 日暮里駅~錦糸町駅行き 「竜泉」停留所下車徒歩3分
・台東区内循環バス 北めぐりん「一葉記念館入口」下車徒歩2分