海水、汽水、淡水が織りなす「五色の湖」
若狭湾につながった五つの汽水、海水、淡水の湖。若狭湾国定公園の構成物となっており、五つの湖の海水濃度の微妙な違いがうみだす色の違いから「五色の湖」とも呼ばれる。
若狭湾国定公園の構成要素であり、2005年11月にラムサール条約指定湿地に登録。ほか、国指定名勝、にほんの里100選にも選定されている。
三方五湖の構造と形態
成因タイプは断層湖&潟湖
若狭湾一帯の山だった場所が、三方断層による沈降によって、ゆっくりと水没していったことによって生まれた断層湖。沈降活動は現在も続いている。
ただし久々子湖だけはタイプが異なり、砂州の発達が生み出した潟湖。
五湖の境界と通水部
五湖は直接、間接的に若狭湾に通水
天然と人工の通水部で各湖は通水しており、若狭湾の海水が混入する。
三方湖と水月湖
下の写真では手前の三方湖側から奥の水月湖へとゆるやかに土砂を含んだ水が流れ出しているのが分かる。これも水月湖に年縞をもたらす仕組みのひとつ。
水月湖と日向湖(人工トンネル水路)
嵯峨隧道は三方湖、水月湖周辺の集落や農地を氾濫から守るため水月湖の水を日向湖に排水するために計画されたトンネル水路で、1709年の鍬入れから40年かけて1751年に完成。
菅湖と水月湖と三方五湖
水月湖と菅湖
日向湖と水月湖と久々子湖
日向湖と久々子湖
五湖ぜんぶ入り
水月湖と常神半島
日向湖と若狭湾
通水部はかつて山だった時代の峡谷の名残りであろうか、狭戸(セバット)状になっている。
湖底に眠る太古の記憶・・年縞
年縞博物館
三方湖の湖底には5万年分にもおよぶ地層が眠っており、学術的な調査地としても重視されており、三方湖畔には年縞博物館がある。
展示物
五湖をめぐる
レインボーライン
ドライブルートとしては三方湖、水月湖の湖岸路から久々子湖へと山の稜線を走るレインボーラインは湖水絶景が堪能できるはずせないコース。
湖岸をめぐる20kmのサイクリングルート
五湖をめぐるにはウォーキングやサイクリングが最適。多くは車との共用路でサイクリング専用路ではないが、湖周路の一部はクルマでは通行が厳しいような場所もあり、全体的に交通量は少なめなので、さわやかな湖水めぐりの一日が楽しめる。
拠点としては、三方湖南岸の道の駅が日帰り温泉も近くおすすめ。
道の駅
魚類と動植物
ラムサール条約登録湿地
三方五湖自然観察棟
三方湖の魚類展示あり
特大ウナギ
三方五湖の伝統漁業(日本農業遺産)
たたき網漁、柴漬け漁、筒漁。
三方五湖の貴重種「ナガブナ」
タモロコ、イチモンジタナゴ、ナガブナが三方五湖の貴重種。ハスはかつては生息していたが、ここ30ほど未確認状態が続いている。
ヒシの大繁殖など環境問題
鳥類
オオワシ、オジロワシ、カイツブリ。
ボラの魚影
撮影は三方湖流れ込みの、はす川で。このあたりは淡水域かと思ったが、汽水性のボラがここまで上がってきている。
釣りは遊漁料が必要
昔から巨鯉、巨べら、ウナギ、ハゼ釣りで知られるが、シーバス狙いのルアーマンにも注目されている。
日向湖は海水で養殖場もあるので海上釣り堀を利用するのが手軽。菅湖は湖面へのアプローチポイントが少なく道も狭いので初心者には厳しい。比較的分かりやすい入釣拠点としては、水月湖西岸、三方湖の西・南岸に点在する駐車場のある湖岸。特に水月湖と三方湖の接合部は早朝から人気。水月湖と菅湖の二湖は夜間の釣りおよびウナギの捕獲は禁止なので注意。
地酒
マップ
ニッポン湖沼図鑑マップ
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Googleマップ
地図内にマークした場所は、三方湖南岸の売店・食事・トイレ・遊漁券取り扱いのある駐車場。