Sansan Career Talk「CTO 藤倉とR&D部長 西場が語る Sansanエンジニアリングの今」を開催しました - Sansan Tech Blog

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Sansan Career Talk「CTO 藤倉とR&D部長 西場が語る Sansanエンジニアリングの今」を開催しました

こんにちは。技術ブランディンググループの馬場です。

今回は2021年10月7日(木)に開催した「Sansan Career Talk「CTO 藤倉とR&D部長 西場が語る Sansanエンジニアリングの今」のイベントレポートをお届けしたいと思います。
sansan.connpass.com

転職ツイートが話題となった西場(@m_nishiba)がSansanに入社して3ヶ月が経過した今、実際に入社してみて、彼の目にSansanのエンジニアリングはどう映っているのかを、入社のきっかけを作ったCTO藤倉(@sigemoto)と共に探りました。

転職にあたりSansanを選んだ理由


藤倉:Sansanを選んだ理由は何だったのでしょうか?


西場:複数ありますが、ひとつは組織マネジメントをやっていきたいという想いがありました。

社会に対して大きなインパクトを出していくためには、組織やその中で働く人が非常に重要で、いかに自分の経験やスキル、知識にレバレッジをかけて大きなインパクトを出すかを考えたときにSansanの今のフェーズは面白いと思いました。

マルチプロダクト体制になって新しいプロダクトが立ち上がるし、組織も拡大化し研究開発部が技術に向き合う部分と研究をやる部分のバランスが取れていて、うまく重なっている面白いフェーズです。
良いところは残しつつスケールさせていくということが、僕の組織マネジメントのチャレンジかなと思いSansanを選びました。



入社から3ヶ月が経過して感じること


藤倉:3ヶ月経って外からの見え方も覚えている一方で、中のことも見えてきた状況かと思いますが、どのように感じていますか?


西場:まだまだこれからだなと思います。
上場している大きな会社ではありますが、自分たちがやりたいことが山のようにあって、いかに課題を素早く高いレベルで解いていくかに注力している人が多いので、まだまだやることがいっぱいあるなと感じています。

「ビジネスインフラになる」というビジョンに本気で取りかかろうと思うと、1000人規模の組織はまだそんなに大きくないかな。

チャレンジングな雰囲気は残しつつ、大きくやっていくというのは非常に難しい組織課題でもありますし、3ヶ月前の状況と今の状況は変わってしまうので、3ヶ月前と同じテーマを話していても違う結論になることが今後もどんどん出てくると思います。



今後成し遂げたいことや、そのために注力していること


藤倉:西場さん自身が組織マネジメントの経験を積み重ねていくことで、その結果として組織がスケールしていくことになると思いますが、それを成し遂げるために注力していることや、テーマとして取り組んでいることは何ですか?


西場:組織強化に向け、研究開発組織を強くするというテーマがあります。そのために、今まで以上の強い組織をちゃんと定義して整えていくことが大事だと思っています。

もう少し具体的に言うと、僕は ”専門家” というのを信じていて、研究員やソフトウェアエンジニアなど、さまざまな専門性を持った人達が自由に議論して、同じ目標に向かって色んな発想を出し合える組織をいかに作っていくかに注力しています。


藤倉:流石だなと思っていましたけど、入社早々、研究開発組織のチームの構成について「スモールチームにしてみたいのでちょっといじります。」とか「OKRの方向性をしっかりとピン留めするためにちょっと運用を変えます。」といった細かい施策をしっかりと積み重ねていますよね。


西場:大きく組織をいじるというよりは、足りないところを少し整えるということを意識してますね。1on1などでも話すのですが、組織の課題や足りないところを少しずつ変えながらみんなのベクトルを揃えていくことで力が出るようにする支援をしていこうとしています。



エンジニアとして重要だと考えているスキルは何か?


藤倉:成長したい、評価されたい、と思っている方は多いと思います。西場さんの考えるエンジニアとしての成長やレベルの高さはどんな表現になるのでしょうか。


西場:自分のキャリアを振り返ると、プレイヤーとしてもマネージャーとしても、時代の変化や技術の進歩についていく必要があると思います。

自分がプレイヤーのときは、そのときのポジションに応じて自分が必要だと思うことや、社会の新しいテクノロジーを学び続ける習慣が必要でした。スキルを上げるという話ではなく、「学び続ける習慣」をいかに身に着けるかということに取り組んできたのは良かったと思います。
マネジメントも専門性が高い分野ですよね。組織マネジメントをテーマに書かれた本は世の中に山ほどあります。
そういうものは全部キャッチアップして、自分だったらどうするかを考え続けないといけないので、勉強し続ける習慣が重要だったと今振り返れば思いますね。


藤倉:プレイヤー、マネージャーの両面で語ってもらいましたが、エンジニア全員が高度なレベルに到達することを目指すべきか、目指せるかで言うと、決してそうではないと思います。

例えば、プロジェクトマネジメントも専門スキルですし、人を率いてインパクトを出していくことも、ひとつのエンジニアとしての成長だと思いますが、西場さんは個の力と集団としての力をどう考えますか?


西場:僕はマネージャーなので、もちろん個としてスキルを上げていって欲しいと思う一方で、組織としては、普通に仕事に対してやる気があって、普通に会社の業務時間内で新しい知識や会社に必要なスキルをキャッチアップするだけの意欲がある人が入ってきてくれたら、転職する前に比べて圧倒的なパフォーマンスが出るような組織運営をしたいと思いますね。

チームワークを大事にして気持ちよく働くということだけではなく、パフォーマンスがちゃんと上がる組織を上手く作っていく方に今は興味が沸いているので、集団としてのチームワークとかはすごく重要だなと思いますね。



研究をどう事業成果に変えていくのか?その成果をどう計測・評価するのか?


藤倉:成果をどう測るか、評価するかを、世の中のみなさんは結構苦労されているのではと思いますがどうでしょうか?


西場:成果というのは、ひとつではありません。

例えば、OCRは99.9%の精度を達成しようと向き合っています。99%と99.9%は目指すところが全然違います。アルゴリズムとかもずっと向き合い続けないとできないような課題にチャレンジして、徐々に精度を上げていくというところも事業貢献だし、そこは競争優位性を生み出している部分もあるという考え方もあるし、そういう成果もあります。

ただ、それだけではないところもあって、例えば、リサーチペーパーを出すということも成果のひとつで、僕らはビジネスインフラになりたいと思っているので、そこから出た知見を社会にいかに還元していくかという部分もビジョンの中のひとつなんですよね。

コロナ禍になって、名刺の交換状況がどうなっているのか、いつ復活しているのか、どういう風に業種内で変わったのかなどをレポートとして出していますが、ビジネスインフラになるというビジョンに向けては、それは会社としての成果として評価できるすることができます。

色んな尺度で成果を適切に測って評価していくということをやっていきたいと思っています。

例えば、研究やアルゴリズムやビジネスなど、全くわからない人がマネジャーをやっていたら評価は難しいですが、僕は一通り経験しているので、これは技術的に難しいことをやっているということもわかるし、ビジネス的に良いチャレンジをしたというのもわかるので、納得いくような評価ができるようにしたいと思いますが、こういうルールでとか、こういう軸で定量評価するというやり方は今は考えていないです。



現状のSansanで一番改善が必要な部分は?


藤倉:改善点を言われるのはすごく耳が痛いですけど、勇気を持ってこのテーマを選びました(笑)


西場:僕が入ったときに思ったのは、同じ方向を向いている人達は多いけれども、新しく入ってきた人達は混乱する可能性があるなと感じましたね。
何をやるべきで、どういう方向を向くべきで、どのように貢献すべきかを把握するまでに多少時間がかかるなと思いました。

大きな目標は人によって想像するものが違うので、みんながどのくらいのレベルを目指しているのかを認識するのが難しいなと思います。
組織が急拡大していく中で、目標のゴールイメージのレベル感をどうにか揃えたいなとOKRのブラッシュアップに取り組んでいます。


藤倉:OKRは一般論として、達成率が大体70%ぐらいのものをストレッチ目標として掲げるものですが、OKRを運用することで自分達をできるだけ背伸びさせて、日々挑戦的なものに向き合おうという質感になっているのも会社の方向性や世界感の一種だと思います。


西場:OKRも面白いですよね。研究開発組織でもチャレンジングなOKRに取り組んでいますが、うまく使えるようになっていきたいと思います。
OKRを使うのはSansanが初めてなので、どう運営していくのかは試行錯誤してます。

みんなで方向性を揃えるためにも使っていきたいですし、大きく考えるためにも使いたいです。あとはマイクロマネジメントにしなくてもいいように使いたいです。うまく活用することで組織を上手につくっていきたいと考えています。


藤倉:あとOKRで言うと、これも一般的なプラクティスでもあると思いますが、3ヶ月に1回、クオーター毎にきちんとまわすというのも重要ですね。
必ず3ヶ月に1回振り返って、その結果をもって次のステップをちゃんと決めるというのは継続していて、それは頑張って得た結果が見えて分かったことを次の方向性を決めるためにちゃんと使おうという話ですね。



イベント当日はこの他にも、ご視聴の皆さまから寄せられた質問への回答を交えながら、Sansanエンジニアリングのリアルな現場をお伝えするトークが繰り広げられました。
ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。



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