トンボの日々
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トンボの日々

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2025年 02月 17日

主役

先日狙った鳥がどうやら抜けてしまったようなので、この日は時間が出来たのだが、行くあてが無くな
ってしまった。遥々遠征して再び玉砕は避けたいので、気持ちは保守的になっている。結局、比較的近
場の場所へ。

現地到着は昼前。
森の中を同業者がふらふらと彷徨っている様子を見ると、どうやら楽しい事は起こっていないようだ。
こうなると自力で楽しい事を探すしかないが、時間帯のせいか、シャッターに手をかけることもなく、
淡々と時が過ぎてゆく。

今日もこのまま終わるのか、、と若干の焦りを感じ始めた頃。森の中に緊張感が漂う一角があることに
気付いた。そっとレンズを向けると、、。

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ミヤマホオジロ!
この日のメインターゲットにようやく出会えた。水を飲みに来たのだろうか。息を殺してじっと佇んで
いると、ぱっと飛びたち、あろうことか目の前の薮に飛び込んだ。

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褐色の風景の中にひときわ目立つ黄色にはっとする。
ミヤマホオジロは目の前でひとしきり採食したあと、満腹になったのか薮の中へ消えた。

気持ちはこれで殆ど満足。余裕が出たので、昨年ベニマシコがいた湿地へ。
まあそう上手く行かないだろうと思って薮を覗き込むと、、

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いた!
しかし薮から出て来る気配はない。諦めて帰ろうとすると飛び、目の前に。

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距離は近いのだが、茂る枝でどうにもならない。身体を捩ってアングルを探っているうちに、視界から
消えてしまった。

ミヤマホオジロとべニマシコ。
思い描いた写真は撮れなかったが、短時間で首尾よくこの地の主役の2種に出会えたのは幸運だ。

シーズンが終わる前に、見たい冬鳥にあと何種出会えるだろう。









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# by brunneus | 2025-02-17 22:25 | 埼玉 | Comments(0)
2025年 02月 14日

徒労

ようやく時間が出来たので、狙いの鳥がいる公園へ。
昼前に到着すると、同業者たちはまったりとした雰囲気。これは嫌な予感がする、、。
状況をヒアリングすると、到着の1時間半ほど前にどこかへと飛び去ったという。しかし記録を見ると、
それほど時間を置かずに戻ってくるらしいので、悲観せずにじっと待つ。

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ジョウビタキを撮ったり、

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何気なく眼下のヒドリガモを見ると、アメリカヒドリの血が入った個体だったり。

そしてタイムリミット。
3時間待ったが、狙いの鳥は戻ってくることはなかった。生き物相手では仕方のないことだとは思いつ
つ、気軽に再訪できない場所だけに、徒労に終わったダメージは大きい。

渡去する前に、次のチャンスは作れるだろうか?







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# by brunneus | 2025-02-14 23:33 | 神奈川 | Comments(0)
2025年 02月 08日

緑地と河川敷

1月末ころに、仕事前に寄った近所の緑地でイカルを見て以降、動向が気になっていたので、再訪して
みた。
ポイントで鳴き声が聞こえないので帰ろうとした時、頭上で「プチプチ」と音がした。これは、、

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まだ滞在してくれていた。イカルは呟き声で存在を確認することが多いが、樹上の餌を啄む音で発見出
来ることもある。
今年はいつまで滞在してくれるだろうか。

そして多摩川河川敷。
昨年からハヤブサの休息ポイントを割り出していて、数回訪れているのだが、未だに出会いはない。や
はり行動範囲が広い猛禽は、有り余る待ち時間と忍耐が必要なようだ。

ハヤブサは出ないが、ここは猛禽の交差点になっているようで、撮影は出来ていないがハイタカやノス
リが通過したり、飽きることがない。そしてこの日はミサゴが登場。

緑地と河川敷_a0126535_12175263.jpg


いつもは遥か上空を通過するだけだが、この時は頭上を一周してくれたので、何とか写し止めることが
出来た。
多摩川はミサゴは広く見られるようだが、いつも通過のみの出会いだ。貴公子のような美しい止まり姿
をじっくり見てみたいが、いったいどこで休息しているのだろうか。







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# by brunneus | 2025-02-08 12:19 | 東京 | Comments(0)
2025年 01月 15日

徒歩5分

今季はニシオジロビタキが都内2カ所に入っているようだ。
このうち、駅からポイントまでが近い方を選択、仕事前に訪れてみた。

改札を出て5分ほど歩くとポイントらしきに到着。ニシオジロビタキはすぐに出てきてくれた。

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この場所では、長さ50メートルほどのエリアを行き来しながら採餌していた。
ニシオジロビタキは人の存在など無いかのように振る舞うのが印象的だ。人がいるかいないかは関係な
く、止まりたい所に止まる。しかしよく観察すると、常に人の往来がある場所には決して近寄らないの
で、こちらを見ていないわけではないのだろう。

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頻繁に地上に降りて何かを啄んでいる。主に小さな昆虫を捕食しているのだろう。
ニシオジロビタキが日当たりの良い疎林を好むのは、冬でも太陽光で暖められた空間には餌となる小昆
虫が沢山湧いているからかも知れない。

なかなか思い描いた写真は撮れなかったが、タイムリミットが来たので撤収。
時間に追われる身としては、駅から徒歩5分のフィールドはありがたい。








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# by brunneus | 2025-01-15 12:53 | 東京 | Comments(0)
2025年 01月 06日

恵みの雨

年が明けても相変わらず鳥に関する情報は食指が動かない物ばかりだが、馴染みの公園でトラツグミと
ルリビタキが出ているらしいので、行ってみることにした。
トラツグミは確実性がないと思われるので、せめてルリビタキだけでも見られれば、、という慎ましい
期待度だ。今シーズンはルリビタキでさえ貴重な被写体になりつつある。

予報を見ると、午後から雨。午前中のうちに着ければ、何かしらの出会いはあるだろう。しかしポイン
トに近付くにつれ空は暗くなる。予報に反して雨の降り出しが早くなりそうだ。

到着すると、同業者の群れが茂みの中にカメラを向けている。「ググッ」という地鳴きがするあたりを
凝視すると、辛うじてルリビタキが見えた。

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ルリビタキは、暗がりを点々と移動し、なかなか明るい場所には来ない。そのうちにポツポツと雨が降
り出してしまった。そして同業者たちは連れ立って去り、あたりは静かな空気に包まれた。これで終了
はあまりに淋しいので、しばらく粘ってみる。

結果的に、この粘りが功を奏したようだ。
もう一度ルリビタキを確認しに行こうと歩き出した時、道の脇から「ガサッ」と大きな音がした。立ち
止まって耳を澄ますが、続きがない。気のせいか、、とまた歩き出そうとすると、視界の隅に鳥影を捉
えた。

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足元4メートルにトラツグミ。

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夢中でシャッターを切るこちらを全く気にする様子がない。

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以降10分ほど、トラツグミを独占状態で楽しんだ。のそのそと歩き、足踏みをする通称「トラダンス」
を久々に堪能。

満足したので帰ろうとすると、道脇から飛び上がる小鳥。

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静かに立ちすくむと、ルリビタキもこちらを気にすることなく、奔放に振る舞ってくれた。


これで今日の目的はほぼ達成。雨はいつの間に上がり、青空が広がっていた。
雨が降って人がいなくなったことを、鳥たちはしっかり見ているのだろう。そういう意味では、今日の
雨は恵みの雨だ。

久々にしっかりと鳥に向き合えた日は、気分がいい。











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# by brunneus | 2025-01-06 22:49 | 東京 | Comments(0)