アメリカのドラマ「将軍 SHOGUN」の大ヒット - boulangerieの暇つぶし

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今「将軍 SHOGUN」が熱い!!!!!

2月27日より配信開始となったアメリカのドラマシリーズ「将軍 SHOGUN」。(日本ではHuluとDisney +で配信されている)この物語の原作は1975年ジェームス・クラベルによる小説「将軍」で、原作小説は1980年、三船敏郎主演によって一度テレビドラマ化されております。今回のドラマはそのリメイク版、ハリウッドが巨額を投じて製作しコレまでに無い日本の時代劇として配信開始前から話題になっていた。

 

 

私はこの予告を見て「面白いに違いない!」と確信。配信前日にDisney +への加入を済ませ、配信当日満を持して鑑賞したのでした。

 

で、現在第8話までが配信されていて、その第8話のとあるシーンが映画史に残る伝説の名場面となった!とネット界隈で話題沸騰→賛否両論交えて社会現象化しつつある現在。てな訳で今日は個人的

 

「将軍 SHOGUN」のここが凄い!

 

ハリウッドがドラマ化するに当たって出演をオファーしたのは真田広之氏。オファーを受けた真田氏は、ステレオタイプとなっている日本人像を覆すべく、全ての日本人役は日本人が演じ、美術、装飾、時代考証、演技指導等に至っては日本から専門家を招く事を条件に承諾した。

 

1、故に、登場する衣装、美術品、茶器、食器、食事等への細かい拘りが凄い!!

歴史家によると若干の違いがあるにせよそれは重箱の隅をつつく行為。大阪の街並み、築城中の江戸の街並み、庶民の生活なども今までに見た事の無いリアル描写で感動。

 

2、セリフの70%が日本語→その日本語の台詞が凄い!!

アメリカ映画に登場する日本人役(ネイティブが喋れる現地のアジア系の見知らぬ俳優)にありがちな辿々しい台詞が皆無なので違和感無く物語へ没入可能。結果、字幕が苦手とされる海外の人にも改めて現地の言葉の良さが伝わっていると言うから驚きだ。確かに、先日見た「モーセ」では、本来ヘブライ語ラテン語であるはずなのに皆英語だったと言うのは興醒めだった。

 

3、俳優陣による所作&動作+目の演技が凄い!!

従来型、と言うか近年の凝縮タイプの映画は演者の台詞と行動&アップテンポな編集による物語の説明&進行が主流。今作はその主流に逆行するかのように登場人物各々の、主に表情による心理描写が秀逸で、各登場人物それぞれの想いや過去の記憶から来る心理をくどい説明無しに所作&動作+目の演技のみで表現。これぞ正しく魂の演技!!そこを上手く切り取っている監督さんにも脱帽だ。

 

4、史実に基づいたストーリー展開が凄い!!

物語の核となる漂流した西洋人による歴史の転換。モデルとなった英国人である三浦安針は実在した人物で徳川家康に取り入れられ当時の海外貿易にも貢献した人物。(現在の日本橋付近に記念碑&記念ストリートがあります)また、関ヶ原の戦い前夜を取り巻く歴史上の人物においても現在言い伝えられている人物像を上手く取り入れていて見応えがある。当時世界の覇権を握っていたスペインとポルトガルに対しても、カトリックVSプロテスタントと言う世界を揺るがした対立にまで深掘りしている点も凄い!!

 

余談。物語には登場しませんが、当時三浦按針(英明ウィリアム・アダムス)と共にやってきたオランダ人のヤン・ヨーステンもまた徳川家康に取り入れられた人物で現在の八重洲に邸宅があったとの事。そう!「八重洲」の語源はこのオランダ人の名前によるもので八重洲地下街にモニュメントがあるそうな。(東京の人には有名な話なの?)

 

 

まだまだ語ればキリが無い「将軍 SHOGUN」。コレを見たから「デューン2」が薄っぺらいものになってしまったのだけど(笑)、あとラスト2話!!早く火曜日が来ないかな!!!

 

🙇↓

バナナキャラメルパウンドケーキ

断面っす。旨し!