日本から海外サイトを見ようとした際、本来のサイトへ正常にアクセスできず見られなかった経験はないでしょうか。
また、海外から日本のサイトを見ようとした際も、同様に見られなかったり、サービスが利用できなかったりすることがあります。
ここで、海外だから仕方ないと諦めてしまう方が多いと思いますが、実はとても簡単な方法で海外サイトへアクセスしたり、海外サービスを利用したりできる方法があるんです。
この記事では、日本から海外あるいは海外から日本のサイトやサービスを利用する手段を3つご紹介。
無料で見る方法や、安全に見る方法、注意点もしっかりとお伝えしますので、ぜひ今すぐ参考にして試してみましょう!
海外サイトが見れない原因はIPアドレス
そもそも、日本から海外サイトが見れない理由は何なのでしょうか。
誰が何を判断して、アクセスをシャットダウンしているのか気になりますね。
ずばり、海外サイトが見れない原因は「IPアドレス」にあります。
IPアドレスとは、インターネット上における「住所」のようなもの。
インターネットに繋ぐルーターやスマホ、パソコンなどのデバイスにそれぞれ割り振られており、データを送受信する相手を指定するために必要不可欠な番号です。
インターネットIPアドレスには「グローバルIPアドレス」と呼ぶ種類の番号があり、この番号を見れば、どの国からのアクセスかが判別できるようになっています。
なお、グローバルIPアドレスは、インターネット資源を管理する国際的な組織「ICANN」が割り振り管理しています。
なので、通常は私たちが自由にグローバルIPアドレスを変更することはできません。
また、アクセスの拒否や制限自体は、主にサイトやサービスが制限しているパターンと、滞在国側の規制によって制限されているパターンがあります。
閲覧サイトや利用サービスが制限しているケース
利用したい海外のウェブサイトやサービス側が、IPアドレスを判断して利用を制限しているケースです。
これは、主に著作権などの規制の内容が、国によって異なることが関係しています。
例えば動画配信サービスや漫画配信サイトなどは、まさに著作権上の問題があるので、海外からの利用やアクセスが制限されていることが多いです。
また、インターネットバンキングやマッチングアプリなどのサイトやアプリも、海外へアクセスあるいは海外からアクセスできないことがあります。
国によって規制の内容が異なるためです。
滞在国側の規制によって制限されているケース
滞在国側の規制によって、ネットワーク自体のアクセスが制限されているケースもあります。
例えば中国は情報規制が厳しい国として有名ですが、この他にも、ベトナムやシリア、イランなどでも厳しい情報規制があり、海外とネットワークを行き来させることがとても難しいです。
日本から見れない海外コンテンツ一覧
日本から見れない海外サイト、コンテンツ、サービスの例をピックアップしてみました。
- 韓国のテレビ・ラジオ放送局(MBC、KBS、SBS など)
- 韓国の動画配信サービス(韓国版Netflix、Wavve、TVING、カカオTV など)
- アメリカの動画配信サービス(アメリカ版Netflix、Crunchyroll、PeacockTV など)
- アメリカのAIサービス(Imagine with Meta AI など)
- その他の国の動画配信サービス(中国のWeTV、イギリスのITVX など)
- その他の国のテレビ局(ベルギーのRTBF、オーストリアのServus TV、ニュージーランドのTVNZ など)
上記で挙げたコンテンツはあくまでもほんの一例ですが、インターネットサービスからテレビ放送局まで、カテゴリはさまざまです。
また、海外から日本のコンテンツにアクセスしたい場合も、制限されているケースがあります。
一例としては以下の通りです。
- フリマサイト・アプリ(メルカリ/ラクマ/Yahoo!オークション※)
- マッチングサイト・アプリ(ペアーズ/with など)
- 漫画アプリ(LINEマンガ/ピッコマ/コミックシーモア など)
- 検索サイト(Yahoo!Japan など)
- 動画配信サービス(TVer/Netflix など)
- その他(インターネットバンキングのサイトなど)
- Yahoo!オークションは現在欧州地域からの利用のみ制限されています。
簡単!日本から海外サイトを見る方法は主に3つ
いつものネットワークだと見れない海外サイトも、以下の手段を利用することでとても簡単に見れるようになります。
- 方法1:【おすすめ】VPNを利用する
- 方法2:browserlingを使う
- 方法3:ブラウザのプラグインを利用する
一つずつ解説するので参考にしてみてくださいね。
方法1:【おすすめ】VPNを利用する
先述の通り、インターネットを利用する機器には「IPアドレス」が割り振られており、グローバルIPアドレスで、どの国からのアクセスかが判別できるようになっています。
そこで「VPN接続」を利用することにより、滞在国ではない国のサーバーを介したネットワーク接続ができるようになるのです。
ウェブサイト側からは、自分で設定した国からアクセスしているように見えるため、簡単に海外サイトを楽しめます。
VPNを利用する場合は、有料のVPNサービスを契約し、専用のアプリでネットワークに接続するのが一般的。
無料VPNもありますが、安全面の観点からあまりおすすめはできません。
本来、VPNはプライバシーやセキュリティを強固に守り、安全にネットワークを利用するためのものです。
少しお金をかけてでも、安全性の高いサービスを利用しましょう。
なお、次にご紹介する「方法2」「方法3」は無料で使えますが、やはり無料なだけに制限が設けられており、やや不便を感じます。
このため、当サイトではVPNを利用した接続がおすすめです。
方法2:browserlingを使う
「browserling」とは、閲覧したいサイトのURLを入力するだけで、さまざまなウェブブラウザからの見え方を確認できるツール。
主にWEBデザイナーなどがサイト表示の崩れをチェックするために活用されています。
browserlingでは、以下のウェブブラウザからの見え方をチェックできます。
- Google Chrome
- Microsoft Edge
- Firefox
- Opera
- Brave
- Safari
- Vivaldi
- Tor Browser
契約や設定などの変更が不要で、URLを入力し「Test now!」をクリックするだけなので、とても簡単です。
ただし無料版で閲覧できるのは3分間のみ。
閲覧時間の制限を解除するには、月額19ドル~29ドルの有料版を利用する必要があります。
19ドル~29ドルというと、執筆時の日本円で約2,800円~約4,400円です。
後ほどご紹介しますが、有料VPNなら1ヶ月あたり400円以下から利用できるサービスもあります。
browserlingの無料版で物足りない人は、VPNを利用するか、次にご紹介するブラウザのプラグインを利用してみるのも良いでしょう。
方法3:ブラウザのプラグインを利用する
「プラグイン」とは、いわゆる「拡張機能」のこと。
ウェブブラウザのGoogle Chromeに「Hotspot Shield」と呼ばれるプラグインを追加することで、ウェブブラウザ上のVPN機能を利用できるようになります。
Chrome ウェブストアで「Hotspot Shield」と検索し、「Chromeに追加」をクリックします。
画面の案内に沿ってファイルをダウンロードすると、Chromeブラウザの右上に表示される拡張機能ボタンから、プラグインを利用することが可能です。
Hotspot Shieldの無料版では、利用できる国がアメリカ1ヵ国のみに制限されています。
1日あたりのデータ量も500MBまでとなっており、無料版の使い勝手はあまり良くありません。
有料版ではこれらの制限が撤廃されますが、Hotspot Shieldはあくまでもウェブブラウザの機能。
ストリーミングサービスやゲームを利用したい場合は、ウェブブラウザ版を利用する必要があるため注意しましょう。
なお、Hotspot Shieldの有料版は月額12.99ドルの月払い、もしくは月額7.99ドルの年払いから選択が可能です。
執筆時の日本円にすると、月額約1,970円(12.99ドル)〜ひと月あたり約1,200円(7.99ドル)となります。
VPNなら海外から日本のサイトを見ることも可能
日本から海外サイトを見る方法の1つとして最初にご紹介した「VPN」は、日本から海外だけでなく、海外から日本のサイトを見ることも可能です。
つまり、VPNを契約している間なら、滞在国の規制の範囲内で、どの国でも自由にサイトやコンテンツが楽しめます。
ここでは「VPN」とはどういうものなのか、もう少し詳しく解説します。
VPNで海外サイトを見る仕組み
VPNは「Virtual Private Network」の頭文字を取ったもので、日本語では「仮想専用線」「仮想専用通信網」などと訳すことができます。
普段利用している通常のネットワークの通信網に、トンネルのような仮想の専用通信網を引くことで、VPN利用者だけが専用通信網を通じて、ネットワークに接続できるのが主な仕組みです。
VPNは、プライバシーやセキュリティが守られた安全な空間を行き来することで、設定した国のサーバーを経由して接続先のコンテンツにアクセスできます。
このため、滞在国以外の国を選択することで、国外からのアクセスを制限しているようなサイトやサービスでも利用できるというわけなのです。
VPNで海外サイトへアクセスする手順
VPNで海外サイトへアクセスする手順は以下の通りです。
- VPNを契約する
- VPN専用アプリをダウンロードする
- VPNアプリを起動して任意の国のサーバーを選択する
- 海外のサイトやコンテンツを楽しむ
なお、サーバーの設置数やサーバーを設置している国は、VPNサービスによって異なります。
必ず契約前に対応国を確認しておきましょう。
安全に利用できるおすすめVPN
VPNには、無料VPNや有料VPN、日本国内で運営されているVPNや海外で運営されているVPNなどさまざまなサービスがあります。
安全に利用できるおすすめのVPNを3社厳選してご紹介しますので、VPNを利用して自由に海外サイトやコンテンツを楽しみたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
- 1位:NordVPN
- 2位:MillenVPN
- 3位:ExpressVPN
今回は上記の3社をピックアップしています。
1位:NordVPN
NordVPNは世界的知名度の高い、海外のVPNサービス。
世界111の国と地域に6,000台以上のサーバーが設置され、より幅広い国で快適なネットワークが楽しめます。
2年契約プランなら通常価格の58%オフでひと月あたり630円から利用できます。
機能面、価格面のバランスに優れ、海外のサービスながらも利用しやすくおすすめですよ。
Windows/macOS/Linux/Android/iOS/Chrome/Firefox/Edge/Android TV/Apple TV/その他(Amazon Fire TV Stick/PlayStation/Switchなど)
2位:MillenVPN
MillenVPNは日本国内のサービスでありながら、とてもリーズナブルな料金プランが魅力。
世界72の国と地域で1,300台以上のサーバーが設置されており、日本はもちろんのこと、国外の地域のIPアドレスも幅広く利用できます。
利用料金は2年契約プランならひと月あたり396円、1年契約プランならひと月あたり594円と、有料VPNの中ではとてもリーズナブル。
都合にあわせて7日、15日、30日のワンタイムプランもありますが、やや割高になるので年単位での契約がお得でおすすめです。
Windows/macOS/Android/iOS/Amazonデバイス(Amazon Fire TV Stick/Fire タブレット)
3位:ExpressVPN
ExpressVPNも、NordVPNに並んで世界的知名度の高い海外のVPNサービスです。
世界105の国と地域に3,000台以上のサーバーを設置。先にご紹介した2社よりも料金は割高ですが、高速通信とレベルの高いセキュリティ、通信の高い安定性で、安心して利用できます。
料金は最も安い12ヶ月契約プランで、ひと月あたり8.32ドルから。
執筆時点の日本円にするとひと月あたり約1,260円前後です。
月ごとに支払う1ヶ月契約プランの場合は、月額12.95ドルとなり、執筆時点の日本円で約1,960円と割高になるので、ExpressVPNが気になる人には12ヶ月プランがおすすめです。
Windows/macOS/Linux/Android/iOS/Chrome/その他(Amazon Fire TV Stick/PlayStation/Switchなど)
日本や海外から他国のサイトへアクセスする時の注意点
日本や海外から、他国のサイトにアクセスできるのはとても便利です。
一方で予め知っておきたい注意点もありますので、いくつかご紹介します。
- 滞在国の制限や規制をチェックしておこう
- 無料のVPNは提供元や安全性のチェックが必須
- VPNで選択できる国はVPNサービスによって異なる
これらの注意点について一つずつ解説するので、あわせて確認しておきましょう。
滞在国の制限や規制をチェックしておこう
利用が制限されている他国のコンテンツにアクセスする際は、滞在国の制限や規制をチェックしたうえ、ルールの範囲内で楽しみましょう。
A国ではOK、B国ではNGといった事柄も珍しくはありません。
情報規制の厳しい国を除き、VPN自体に違法性はないので過度に心配する必要もないですが、国の制限や規制はチェックしておくと安心です。
無料のVPNは提供元や安全性のチェックが必須
VPNには無料で使えるVPNサービスがありますが、結論からお伝えするとあまりおすすめはできません。
通常、高品質なVPNを提供するには、通信速度や通信の安定性、セキュリティ、通信量の制限、サーバーの拠点数など、いずれもクオリティの向上や維持にコストが必要です。
そのため、コストがかけられない無料VPNは、必然的に安全性や品質などの懸念要素が増えます。
「有料だから100%安全」とも限りませんが、無料VPNは、有料VPNよりもさらに慎重に選択しなければなりません。
どうしても無料VPNを使いたい場合は、しっかりと提供元や安全性のチェックを行いましょう。
VPNで選択できる国はVPNサービスによって異なる
おすすめのVPNをご紹介する際、あわせてサーバーの設置数や対応国もお伝えしましたが、サーバーを選択できる国はVPNによって異なります。
例えば記事内でご紹介したGoogle ChromeのVPNプラグイン「Hotspot Shield」は、無料版ではアメリカのサーバーしか選択ができません。
一方、有料VPNの「NordVPN」は、アメリカを含む111の国と地域のサーバーを選択できます。
また、VPNサービスによってA国のサーバーは対応しているけれど、B国のサーバーには対応していないということもあります。
VPNを契約する際は、予め選択できる国を確認しましょう。
海外サイトを見る方法についての気になるQ&A
海外サイトを見る際によくある疑問と回答をいくつかご用意しました。
- iPhoneやAndroidスマホでも海外のサイトは見れる?
- 日本から中国サイトは見れる?
- 中国から日本のサイトを見るのは違法?
- なぜ有料VPNは無料VPNよりも安全なの?
これらの疑問について回答しているので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
海外サイトを見るのは簡単!ルールを守って安全に楽しもう
日本から海外サイトを見る、あるいは海外から日本サイトを見る方法はとても簡単です。
- VPNを利用する
- ブラウザのプラグインを利用する
- ウェブサイトのチェックツール(browserling)を利用する
今回はこれら3つの方法について解説しました。
中でも当サイトでご紹介した有料VPNであれば、無料版のような制限もなく快適に他国のウェブサイトやコンテンツを楽しめます。
ぜひ記事を参考に、VPNで快適なネットワーク接続をお試しください。
利用する際は、制限や規制のルールを守り、安全に楽しみましょう。