本業の雑誌のライター業を安定させるために、東洋占術という専門分野を持ってから十数年がたちました。
占い修業のために横浜の中華街で鑑定してみたり、占いイベントを立ち上げてみたり、あれこれやっているうちに天海玉紀先生と知り合って意気投合。そして玉紀先生のお弟子さんの夏瀬杏子先生と易のプライベートレッスンを始めることになりました。
風水、四柱推命、九星気学といった東洋占術の中でも最も心惹かれるのは易です。
西洋かぶれで心理学を専攻した私にとって、ユングが傾倒した易を学ぶのは本望でした。
易の道は果てしなくて遠くて深い。人に教えるなんてとんでもないのですが、玉紀先生のおかげで毎年の冬至にウラナイ・トナカイでの年筮講座を担当することに。
そうした流れで、今年の夏至は易の基礎から学ぶ講座を開催しました。
杏子先生からお話があったのは、2月。その時は少し及び腰でした。夏至はまだまだ先だし、受講者が集まらなくて流れたらそれはそれでいいというのが本音。
しかし、奇特な方々が集まり、開催が決定。午前11時から午後4時までの長丁場で、いったいどうするんだと自分に突っ込みながら、構成を考えました。
日本語教師の経験から、知識を一方的に伝えるような講座にはしたくありませんでした。
本やネットで情報を入手できる時代です。「この卦はこういう意味です」みたいな説明をしてもあまり意味がありません。
易の神様は、教えを乞う人のレベルに応じてメッセージを送ってくれます。
依り代として筮竹の一本を立て、「私はここにいます。どうかここに降りてください」という願いが通じたような場面が講座中に何度もありました。
この感覚を忘れずに、これからも易の勉強を続けていきたいと思います。