ロックンロールの先駆者として 「キング・オブ・トゥワング」 と呼ばれた デュアン・エディ が亡くなった。
Duane Eddy、1938年4月26日 - 2024年4月30日、享年86歳。ガンで闘病中だったという。
彼はロックンロールにおける最初のギター・ゴッドであった。
代名詞とも言える “トゥワング” サウンドは世界中のギタリストに影響を与えた。

ロック音楽の最も基本的で不変的な要素の1つは、低音のギターリフでしょう。
Rolling Stonesの 「Satisfaction」 や Beatlesの 「Day Tripper」(65年)
ブルース・スプリングスティーンの 「Born to Run」 や エアロスミスの 「Walk This Way」(75年)
Metallicaの 「Enter Sandman」(91年)などなど、永遠に響き続ける低音のギターリフは、
数多くのヒット曲を生み出し、数多くのギタリスト達を栄光へと導いてきました。
この深くそして逆らうことのできない音楽的な現象について、このリフを開拓し広めた
アーティストが偉大なる デュアン・エディ なのです。

彼は50年代後半から60年代前半にヒットした一連のインストゥルメンタル曲の中で、
ギターの低音弦でドラマチックな単音のメロディーを奏で、トレモロとビブラート、
そしてエコーをふんだんに使い、土曜の夜に魅力を増す車を連想させ、
次の瞬間には西部開拓時代の広々とした景色を連想させる特徴的なサウンドを生み出しました。
58年から63年にかけて15枚のシングルをトップ40にランクインさせたデュアンは、
世界中で1億枚以上のレコード販売し、ロック史上最も成功したインストゥルメンタリストとなりました。

彼が生み出した “トゥワング” サウンドについて1986年のインタヴューで次のように語っている。
「自分にはみんなに認知してもらえる独自のサウンドがあった。
そこにすごくこだわったんだ。
僕はまったくもってテクニカルなプレイヤーなんかじゃない。
自分の最善を出しただけだ。くだらなくはないけど、バカげた名前だよね。
でも、これまで35年間そう呼ばれてきた。
その意味では思い入れぐらいのものと言えるかもしれないね」
デュアン・エディは歌うことはなかったものの、50年代後半から60年代にプレスリーの
ようなアーティストを相手に16曲のトップ40・ヒットを生み出しており、
ポール・マッカートニーやジョージ・ハリスンなどのギター・ヒーローに大きな影響を与えた。
1987年には20年ぶりとなるセルフタイトル作をリリースしており、
ポール、ジョージ、ジョン・フォガティー、スティーヴ・クルーパーらが参加していた。
その年 “Rockestra Theme” でポール・マッカートニーと共演も行っている。
名曲の数々を200曲連続でどうぞ ホント素晴らしい!
デュアン・エディは1994年にロックの殿堂入りを果たしている。