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こるね酒 https://corne-sake.hatenablog.com/

日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

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2020/07/26

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  • La Jomon > 悠子(コクリコ坂から)[ジブリ酒]

    【La Jomon(ら じょうもん) Malo(マロ) 純米酒】 フルーティー マロラクティックな やわらかさ? はじめましてのお酒、La Jomonさん。タイムラインにはよく出てきて気になってたんだけど、全然会えなかったんですよね。それもそのはず、このお酒は普通のお酒とはちょっと出自が違います。 La Jomonというのは、山形県山形市にある酒販店、そしてそのお店がプロデュースするプライベートブランドの銘柄名です。代表の熊谷太郎さんの経歴も面白いです。熊谷さんは法政大学を卒業後に一般企業に就職されたものの、蔵人になるために東京農業大学短期大学部醸造学科へ社会人入学。その後、東北の3つの蔵で計…

  • SAKE HUNDRED > ユキちゃん(猫の恩返し)[ジブリ酒]

    【SAKE(サケ) HUNDRED(ハンドレッド) 弐光(にこう)】 軽快な フルーティーさが すっと引き なまおコメ呑み会のお酒③は、お久しぶりのSAKE HUNDRED。そりゃそうです。こんなのめったに飲めるお酒じゃありません。 SAKE HUNDREDは、日本酒メディア・SAKETIMESを運営する(株)Clearさんがプロデュースするラグジュアリー日本酒ブランド。ラグジュアリーなだけあって、ほとんどのお酒は四合瓶で3万円以上します。その中で、今回の弐光は9,900円(税込)だから、お安いですね。もちろん僕は買えませんが。 これまでのSAKE HUNDREDが「徹底して特別」を追求してい…

  • 大江山 > 関羽(蒼天航路)

    【大江山(おおえやま) 鬼神 純米吟醸】 力強い きれいな旨アル ぐぐぐぐぐ なまおコメ呑み会のお酒②は、はじめましての大江山さん。石川県鳳珠郡能登町・松波酒造さんのお酒。ずっと飲みたかった銘柄です。若女将の金七(きんしち)聖子さんの笑顔が素敵なんですよね。 大江山という銘柄名の由来は、石川ではなく、京都府丹後半島の付け根にある大江山。酒吞童子(しゅてんどうじ)の伝説で有名な山です。酒呑童子は、平安時代に大江山に住み着き、毒酒を飲まされて源頼光に討ち取られた鬼。「鬼ころし」の元ネタですね。銘柄名「大江山」の由来も「酒呑童子のごとく豪快に酒を酌み交わして欲しい」と願いからだそう。 松波酒造さんと…

  • 楯野川 > ジーナさん(紅の豚)[ジブリ酒]

    【楯野川(たてのかわ) 極限 2019 Vintage】 円熟で まろやかなのに くっきりと お久しぶりの楯野川さん。山形県酒田市・楯の川酒造さんのお酒です。大好きな銘柄で買おうと思えば売ってるお店も知ってるのに、なぜか1年ぶりくらいですね。しまった、いろいろ逃してしまってる。 でも今回のお酒は、そんなの吹き飛ばすくらいの凄いやつです。なんせ、精米歩合8%の超高精白。前にいただいた来福さんの超精米と並んで、僕の飲んだ中では最も磨かれているお酒です。ちなみに来福さんの記事では、8%まで磨いたお米の写真も載せていて、どれくらい小さくなるのかがわかります。 こちらをいただいたのは、先日参加させていた…

  • 宗味 > タタラ場の女衆(もののけ姫)[ジブリ酒]

    【宗味(そうみ) 山田錦磨き三十九】 くっきりと きれいな旨味が 力強く はじめましてのお酒、宗味さん。島根県益田市・右田(みぎた)本店さんのお酒です。 右田本店さんは、1602年(慶長7年)創業。おおっ! 古いですね。島根県最古の日本酒蔵なんだそうです。日本酒の他、2023年からはウイスキーも造られていて、こちらは、島根県初のウイスキー蒸溜所なんだとか。 宗味とは、創業者・右田右京亮隆正さんの法号・恩誉宗味が由来。隆正さんは周防の豪族大内氏の末裔で、益田の振興のために近在から物資と顧客を集めて市を興しました。この市は庶民に愛され、宗味市と呼ばれて昭和初期まで続いたそう。地元に愛された名前なん…

  • 阿部勘 > マーニー(思い出のマーニー)[ジブリ酒]

    【阿部勘(あべかん) 純米吟醸 良い兆し】 やわらかい フルーティーさが 美しく しばらくぶりの阿部勘さん。宮城県塩竈市・阿部勘酒造さんのお酒です。えっ?1年ぶり?前回のお酒がインパクトあったから、よく覚えてて、もっと最近かと思っていました。 今回のお酒も、前回と同じ秋季限定酒。いちばんの特徴は、ラベルが二重になっていて、剥がすと違うデザインのラベルが出てくることです。前回は招き猫を剥がしたらバンザイ猫が出てきてかわいかったんですが、今回はまた強烈ですね。1枚目の鶏も、2枚目のミミズクも、めちゃくちゃ力強い!!この2羽には、良い兆しを“とり”込むという願いが込められているんだそうです。 このラ…

  • [特集]犬・狼・狐の酒

    本日11月1日は、犬の日。「ワンワンワン」ですね。今年2月22日の猫の日には、猫のお酒の特集を組みました。で、猫があるなら犬もやりたい。というわけで、僕が飲んだ中での犬ラベルのお酒を集めてみました。でも、犬のお酒って猫に比べてめっちゃ少ないんですよね。だから、同じイヌ科ということで、狼と狐のお酒もまとめて紹介しちゃいます。さっそくどうぞ! ■犬の酒 まずは美冨久さん。この柴はずるいですね。かわいすぎます。 お次は出羽鶴さん。こちらは、毎年2月の第2土日に行われる「湯沢犬っこまつり」の絵柄です。 え?犬ラベルってこれだけ?猫ラベルは2月時点で13本もあったのに、やっぱり少ないですね。巡り合えてな…

  • 灘菊 > マキさん(魔女の宅急便)[ジブリ酒]

    【灘菊(なだぎく) MISA33 Premium 純米大吟醸 生酒】 蜜酸旨 落ち着いてるけど 華やかに こないだ「柔道」を飲んだ灘菊さん。兵庫県姫路市・灘菊酒造さんのお酒です。「柔道」は、銘柄名の由来となったフランス柔道の父・川石酒造之助(みきのすけ)さんの生涯がめちゃくちゃ面白かったし、お酒も美味しかったです。 ちなみに灘菊酒造さん、戦国時代に軍師として活躍した黒田官兵衛孝高の家臣・栗山善助の屋敷跡に建っているんだそうです。栗山善助というと、黒田家筆頭家老の重臣。大河ドラマ「軍師官兵衛」では濱田岳が演じて存在感を示していました。 今回は、限定酒・MISA33。こちらもよくわからない銘柄名で…

  • 10月のお勧め自選記事6選

    毎月恒例の、振り返り記事です。 10月に入って、新米が出回るようになりましたね。スーパーのお米の棚にもようやく商品が戻ってきたのは良いのですが、価格は下がりませんね。どうしちゃったんだろ?それはともかくとして、お酒の方面ではとても充実した月でした。日本酒会に2日連続で参加して抜群に美味しいお酒にたくさん巡り会えましたし、記事の内容についても楽しく書けたものがたくさん。正直、6選に収めるの無理でした。 という訳で今回も、記事の内容部門3本と、ベストサムネを3枚、そして美味しかった部門3本をお送りします。まず内容部門から。 まずは、雑賀さん。雑賀というと戦国時代の鉄砲傭兵軍団が思い出されますが、社…

  • 鮎正宗 > 大岩セツさん(思い出のマーニー)[ジブリ酒]

    【鮎正宗(あゆまさむね) あゆカップ】 カップらしい 穀物甘旨クラシック はじめましてのお酒、鮎正宗さん。新潟県妙高市・鮎正宗酒造さんのお酒です。メイン銘柄の鮎正宗ははじめましてなんですが、前に別銘柄の「毘(びしゃもん)」はいただきました。おそらく、戦神・毘沙門天の生まれ変わりを称し、「毘」の文字を旗印とした戦国武将・上杉謙信公が由来だと思われます。 今回の鮎正宗は、昭和初期、皇族の伏見宮の第一王子・博義王(ひろよしおう)が酒蔵近くの妙高高原に滞在して鮎釣りをされた際に戴いた銘柄名だそうです。 博義王、全然存じ上げない方だったんですが、調べてみたら海軍の軍人さんのようですね。明治から昭和戦前に…

  • 大嶺 > フィオ(紅の豚)[ジブリ酒]

    【大嶺(おおみね) 3粒 無濾過生原酒 山田錦】 文句なし 甘旨モダンの 到達点 ついこないだ、ひやおろしを飲んだばかりの大嶺さん。僕の最推し銘柄のひとつです。そして、その中でもこの黒瓶は特別。去年飲んだ372杯の中で2位に入った感動酒です。もう、四の五の言わずにさっそく飲んでいきましょう。 上立ち香、桃梨ライチのフルーティー。華やかなのにやさしくて、フレッシュだけどやわらかい。ほんのりラムネとミネラル感。はあああ。もう優勝。 口当たり、ピリシュワ炭酸、甘酸苦。桃の甘味とグレフルのやわらか酸と、ミネラル苦。うんまああああああ。これは感動、文句なし。 含み香も甘フルふわりで、後味はほの甘苦がすっ…

  • AKABU > サン(もののけ姫)[ジブリ酒]

    【AKABU MONSTER】 酸パカン 苦味渋味も 強じゅわん こないだ夏酒のSEAとMOUNTAINを飲んだ赤武さん。岩手県盛岡市・赤武酒造さんのお酒です。今回はMONSTER。ハロウィンに向けた新製品です。赤武さんの新製品なら飲みたいですね。さっそく買ってきました。黒瓶に赤いロゴがカッコいい。目が黄色で、その横の部分がモンスターっぽい翼になってるのも良い感じです。なんとなくデビルマンっぽい。 それでは飲んでいきましょう。 香りわずかにマスカット、青竹・ラムネもほんわりと。 口当たり、酸とちょいピリ鮮やかに。そこから一気に酸がパカン。リンゴ酸、少し柑橘クエン酸。そこから苦渋旨味がじゅわっと…

  • 真田六文銭 > 水沼史郎君(コクリコ坂から)[ジブリ酒]

    【真田六文銭(さなだろくもんせん) 純米吟醸 ひとごこち 五割五分 無濾過原酒 生酛造り】 フルーティー! ラベルに似合わず 超モダン はじめましてのお酒、真田六文銭さん。長野県上田市・山三酒造さんのお酒です。 山三酒造さんの「山三」は、去年キャンペーンで当てて「山霞 うすにごり」をいただきました。実はそのお酒は苦味がけっこうあって、そこまでストライクじゃなかったんですが、復活してから人気が急上昇している銘柄で、ずっと気になってたんですよね。 復活というのは、山三酒造さんが長く休眠状態だったから。山三酒造さんは、大政奉還の年・1867年の創業。でも、高齢化と後継者不在、設備老朽化により、201…

  • 松屋事変 > アーヤ(アーヤと魔女)[ジブリ酒]

    【松屋事変(まつおじへん) 純米吟醸 無ろ過生 生酛】 酸度4 やわらかいから イヤじゃない お! 松屋事変が置いてある!!これは飲まなきゃ!! 今回のお酒、松屋事変は、こないだ流輝ピンクを飲んだ群馬県藤岡市・松屋酒造さんのお酒です。流輝とは異なる方向性になったことから、流輝の名前は使わなかったんだそう。 「事変」というのは、以前に笑四季酒造蔵元の竹島さんが、意図せず予定と異なる酵母を使用してしまった酒を「竹島事変」として発売したことにインスパイアされて付けた名前だそうです。竹島さん許諾済。 松屋酒造さんのインスタグラムにこのお酒の経緯が載っていました。『順調に育ってきた生酛酒母に最後の工程「…

  • 甲子 > 風間俊君(コクリコ坂から)[ジブリ酒]

    【甲子(きのえね) 純米吟醸 はなやか 匠の香 KEG(ケグ) DRAFT(ドラフト)】 旨中心 しっかりしてて フレッシュで こないだ飲んだ潤実 うるみがめちゃくちゃ美味しかった甲子さん。千葉県印旛郡酒々井町・飯沼本家さんのお酒です。 今回は、KEG。正式には「KEG DRAFT SAKE」で、しぼりたての風味やフレッシュ感を長期間そのまま維持できるという10Lタンクの日本酒サーバーです。KEGの特徴や、電源なしでお酒を注げる仕組みなどは、前に特集記事を書いたので、よかったらご覧ください。 KEGはこれで24種類目になります。どれもフレッシュで美味しかった。今回も楽しみです。それでは、いただ…

  • [特集]玄米酒って日本酒を名乗れるの?

    さきほど、玄米を使ったお酒・長寿金亀さんのレビュー記事をアップしました。実は最初このお酒を見た時、ふと疑問が浮かんだんです。あれ? 玄米だと日本酒名乗れないんじゃなかったっけ?たしかそんな記事を見たことがある気がするんですよね。で、調べてみたら、これがなかなかややこしい。たくさんの方の知恵をお借りしながら情報を集めたので、ここにまとめます。 ■酒税法ではどうなっている?まずは、法律を見てみましょう。お酒の定義と言えば酒税法。酒税法における「清酒」を見てみましょう。 酒税法における「清酒」の定義 いろいろ書いてありますが、玄米についての記載はありませんね。これだけ見ると玄米でも日本酒を名乗って良…

  • 長壽金龜 > サリマン先生(ハウルの動く城)[ジブリ酒]

    【長壽金龜(ちょうじゅきんかめ) 赤 生原酒】 蜜米甘 ぶわっと苦渋 玄米酒 はじめましてのお酒、金亀さん。滋賀県犬上郡・岡村本家さんのお酒です。 岡村本家さんは安政元年(1854年)創業。公式サイトによると、岡村家7代目の岡村太内さんが彦根藩主・井伊大老より酒造りを命じられ、8代岡村多内さんが創業されたそうです。え?安政で彦根で井伊大老って、あの井伊直弼公ですよね!?凄い! 安政元年は、黒船来航の翌年。直弼公もまだ大老には就いていないものの、幕政に関わるようになり、大忙しだと思うんです。藩政もしっかり行ってたんですね。 今回いただくのは、見るからにヤバいお酒。まず色が凄いですし、なにより、玄…

  • 雑賀 > ルーン王子(猫の恩返し)[ジブリ酒]

    【雑賀(さいか) 純米吟醸 辛口】 美しく しっかりしている 辛口酒 お久しぶりの雑賀さん。和歌山県紀の川市・九重雑賀さんのお酒です。あまりに久しぶりすぎて、前回飲んだ時の記録は残っていません。飲んだお店は覚えてるんですけどね。 九重雑賀さんは、日本酒とともに、酢も造られています。というより、酢の製造会社として明治41年(1908年)に創業されました。その原点である「赤酢」は、日本酒の酒粕を3年以上熟成させた後、120日以上発酵・熟成させて作ります。そこで、昭和9年(1934年)、良い酢を造るためには原材料の酒粕から一貫して造るべきと、日本酒製造に参入しました。なかなか珍しい参入動機ですね。 …

  • 作 > 信子(コクリコ坂から)[ジブリ酒]

    【作(ざく) 純米吟醸 和悦(わえつ)】 フルーティー 酸味くっきり 華やかに お久しぶりの作さん。三重県鈴鹿市・清水清三郎商店さんのお酒です。今回のお酒、見たことないと思ったら、飲食店限定のお酒のようですね。調べてみたら、税込で3190円。レギュラー品の純米吟醸 雅乃智が税込4510円だから、だいぶお得ですね。でも、作だからまあ間違いはないでしょう。それでは早速、いただきます。 香りふわっとフルーティー。リンゴとマンゴー、マスカット。 口に含むと爽やかな、酸味甘味が鮮やかで、酸味がふくらみ、旨アルふわり。甘味もはっきりあるけれど、酸味がくっきり華やかです。雑味の少ないきれいなお酒。美味しい!…

  • 尊皇 > 南さん(耳をすませば)[ジブリ酒]

    【尊皇(そんのう) 純米吟醸原酒】 蜜甘と 熟成苦味が まろやかに はじめましてのお酒、尊皇さん。愛知県西尾市・山﨑(資)さんのお酒です。前に洞(ほら)や山﨑醸(やまざきかもし)をいただいたことがあるお蔵さんですね。他にも、奥や尊王という銘柄を造られています。奥の方がよく聞くんですが、メイン銘柄はこちらの尊皇なんですね。 今回のお酒は、一見普通の純米吟醸。でも、酒屋さんで5年熟成させたというから、味は変わっていると思います。どんなかな。さっそく飲んでいきましょう。 色は透明ですね。糖やアミノ酸が変化して褐色になるメイラード反応は起きていないっぽい。低温で丁寧に熟成したんですね。香りふんわりカラ…

  • 一生幸福 > エボシ御前(もののけ姫)[ジブリ酒]

    【一生幸福(いっしょうこうふく) 限定大吟醸 雫原酒】 甘ふわり きれいな苦アル ぐぐぐっと はじめましてのお酒、一生幸福さん。山形県長井市・鈴木酒造店さんのお酒です。ああ!どこかで聞いた銘柄だと思ったら、鈴木酒造店さんでしたか! 鈴木酒造店さんは、前に磐城壽をいただいています。元々は福島県浪江町の海沿いにあったお蔵さんです。でも、2011年の東日本大震災の津波で、全てが流されてしまいました。また、お蔵さんがあった場所は福島第一原子力発電所から直線距離で7kmのところにあり、警戒区域に指定されてしまいます。酒造りどころか住むことすらできなくなってしまいました。 それでも、蔵元杜氏の鈴木大介さん…

  • 灘菊 > 堀越二郎(風立ちぬ)[ジブリ酒]

    【灘菊(なだぎく) 無ろ過 純米大吟醸 柔道】 米旨が やわらかいのに しっかりと はじめましての灘菊さん。兵庫県姫路市・灘菊酒造さんのお酒です。 灘菊酒造さんは、明治43年(1910年)創業。創業者はその名も川石酒造作(みきさく)さん。まさに酒造りをするために名付けられたようですね。ちなみに、川石本家酒類合資会社からの独立とのことなので、長男ではなかったのかな? 川石本家酒類さんは、文久3年(1863年)創業の老舗。灘菊酒造さんから300mほどのところにあり、手柄山本みりんというみりんを造られています。川石本家酒類さんの現社長は川石酒造治(みきじ)さん。酒造の字を受け継いでるんですね。ただ、…

  • 浅茅生 > アリエッティのお母さん(借りぐらしのアリエッティ)[ジブリ酒]

    【浅茅生(あさぢを) 純米吟醸 無圧無濾過生原酒 みずかがみ】 上品と 思った瞬間 鮮烈苦 はじめましてのお酒、浅茅生さん。滋賀県大津市・平井商店さんのお酒です。平井商店さんがあるのは琵琶湖のすぐ近く。江戸初期の万治元年(1658年)創業の老舗です。明暦の大火があった明暦3年の翌年ですね。お蔵さんがある場所は、東海道五十三次の最後の宿場・大津宿の、東海道の一本北の通りです。ここで作られたお酒が京都に運ばれて飲まれていたそう。 余談ですが、東海道五十三次の「次」は宿場の意味なので、歌川広重の浮世絵・東海道五十三次は、起点の日本橋と終点の三条大橋を加えた55枚の連作です。ついでに、葛飾北斎の富嶽三…

  • 大倉 > 牧村さん(コクリコ坂から)[ジブリ酒]

    【大倉(おおくら) -番外編- 水酛純米 無濾過生原酒】 やわらかい レモンと乳酸 コク旨も お久しぶり。どれを飲んでも変態で、全部美味しい大倉さんです。奈良県香芝市・大倉本家さんのお酒。別ブランドの金鼓や呑鶴は飲んでるけど、大倉さんは1年ぶりですね。 今回のお酒は、番外編。何が番外編なのかはわからないけど大倉さんの味わいはいつも番外編みたいなものたから気にしません。毎回美味しいですしね。 そこでふとラベルのスペックが目に入りました。酸度:8.2 !?!?!?めちゃくちゃ高いやん!これは間違いなく番外編。去年の今頃なら酸度最高値の記録を更新する高さです。この酸度はヤバい。ビビりながら、いただき…

  • 嬉長

    【嬉長(きちょう) 味蔵冷酒(みぞれざけ) 本醸造】 シャリシャリと ほの酸ふくらみ 苦渋ズシン お久しぶりの嬉長さん。奈良県生駒市・上田酒造さんのお酒です。 上田酒造さんは、永禄元年(1558年)創業。めちゃくちゃ歴史がありますね。こないだ吉乃川さんの時にも頼りにした、大阪のパッケージ屋さん・きた産業さんがまとめてくださった「18世紀までに創業して現在も醸造を継続する清酒・焼酎蔵元296社の創業年リスト」によると、9番目に古い酒蔵だそうです。凄い。 今回のお酒は、ちょっと特別。凍らせるお酒・みぞれ酒用のカップ酒です。近所のスーパーに売ってたから買ったんですが、結局飲むのは秋口になってしまいま…

  • 大嶺 > おソノさん(魔女の宅急便)[ジブリ酒]

    【大嶺(おおみね) 3粒 生詰ひやおろし 雄町】 フルーティー 甘酸旨苦 しっかりと しょっちゅう飲んでる大嶺さん。大嶺さんはどれも外さないから、あれば飲んじゃうんですよね。 大嶺さんの秋酒は、ひやおろしの雄町と山田錦、それに秋麗かすみの3種類あります。そのうち、この雄町は3年連続ですね。去年も一昨年も飲んでるから、だいたい覚えてます。さっそく飲んでいきましょう。 香りはしっかり米旨甘と、ほんのりブドウのフルーティー。 口当たり、くっきり甘酸、鮮やかに。洋ナシ甘味と柑橘酸。そして米旨、グレフル苦味。快活に主張するけど芯はしっかりしています。大嶺さんの中ではトップクラスにどっしりしたお酒です。 …

  • 平六醸造 > 荷馬車に揺られるカット(おもひでぽろぽろ)[ジブリ酒]

    【平六醸造(ひらろくじょうぞう) Re:vive(リヴァイヴ) 空我(くうが)】 穀物の 香りほわわん 心地よく 今年の春に初めて飲んだ平六醸造さん。岩手県紫波郡紫波町に2023年に創業したばかりのクラフトサケ醸造所です。 平六醸造代表の平井佑樹さんは、実家である菊の司酒造の後継者として生まれ育ちました。平井家は1615年頃に初代平井六右衛門さんが紫波町で宿を開業したときから続く旧家。1772年頃に6代目が酒造りを始めます。「ひらろく」って読みにくいと思ったら、平井六右衛門さんが由来ということですね。平井佑樹さんのお父様が第15代平井六右衛門さんで、平井佑樹さんは16代目になります。 平井佑樹…

  • 五色彩雲 > 草壁タツオさん(となりのトトロ)[ジブリ酒]

    【五色彩雲(ごしきのくも) Nusamai(ぬさまい)】 やわらかい 酸とコク旨 渋じわり はじめましてのお酒、五色彩雲さん。これで「ごしきのくも」って読むのは知らなきゃ無理ですね。北海道釧路市・福司酒造さんの若手が立ち上げたセカンドブランドです。福司さんは、4年前に一度いただいたきりですね。お久しぶり。 Nusamaiというのは、釧路市にある幣舞橋(ぬさまいばし)という橋の名から。この橋からほど近い釧路港から見る夕日は、世界三大夕日と言われる夕日の名所です。ちなみにあとの2つは、フィリピンのマニラ湾と、インドネシアのバリ島の夕日。幣舞橋で画像検索したら、美しい夕日の写真が出てきます。ラベルも…

  • 叶結 > 黄色い服の女の子(魔女の宅急便)[ジブリ酒]

    【叶結かのうむすび うさぎ 純米吟醸】 爽やかな 酸味中心 フルーティー ちょっと前に、山吹色のラベルのきつねさんを飲んだお酒、叶結さん。奈良県桜井市・今西酒造さんのお酒です。みむろ杉のお蔵さんですね。前回同様、東京出張のついでに、東京駅のはせがわ酒店さんで買ってきました。PB(プライベートブランド)なのかな? 叶結というのは、水引などの結び方の名前です。結び目を表から見ると口の形に、裏から見ると十字の形に見えるので、口+十=叶で叶結びと言われます。願いが叶うという意味を込めて、儀式やお守りなどの装飾にも使われる結び方。ラベル上部に描いてある紐がそれですね。 きつねが美味しかったから、こちらの…

  • ヤマサン正宗 > 親方(天空の城ラピュタ)[ジブリ酒]

    【ヤマサン正宗(まさむね) 佐香錦(さかにしき) 純米吟醸 生原酒】 しっかりと コク旨酸甘 クラシック はじめましてのお酒、ヤマサン正宗さん。島根県出雲市・酒持田本店さんのお酒です。実は、注文して島根というのを見るまで、長野県上田市に去年復活した山三酒造の山三かと思ってました。ついでに、山丹正宗にも似ていますね。失礼しました。でもおかげで、新しいお酒と出会うことができました。その出会いを楽しんでいきましょう。 酒持田本店さんがある出雲市と言えば、出雲杜氏のお膝元ですね。もちろん酒持田本店さんも出雲杜氏の酒造り。そして、お蔵さんから車で13分ほどのところに、酒造り発祥の地とも言われる佐香(さか…

  • 甲子 > おかみさん(天空の城ラピュタ)[ジブリ酒]

    【甲子きのえね 純米吟醸 潤実 うるみ】 酸中心 しっかりなのに なめらかに お久しぶりの甲子さん。千葉県印旛郡酒々井町・飯沼本家さんの秋酒です。知らなきゃ読めない甲子さん。銘柄の由来を再掲しておきます。 甲子というのは、60年を1周期とする十干十二支(じっかんじゅうにし)という年の数え方のうちのひとつです。十二支は馴染みがありますよね。子・丑・寅・卯・辰・巳、、、ってやつ。十干は、中国の五行思想を基にした考え方。木・火・土・金・水にそれぞれ兄・弟がかけあわされた10種類があります。木兄(きのえ)=甲、木弟(きのと)=乙、火兄(ひのえ)=丙、火弟(ひのと)=丁、土兄(つちのえ)=戊、土弟(つち…

  • 金雀 > トキさん(もののけ姫)[ジブリ酒]

    【金雀きんすずめ 秘伝隠生酛 Classics No.8】 濃醇で 力強くて 上品で お久しぶりの金雀さん。山口県岩国市・堀江酒場ほりえさかばさんのお酒です。生産量がとても少ないのに大人気だから、店頭で並んでもあっという間に売り切れるという超レア酒。前に飲めたのも、山口旅行の時に山口在住の友達が自分用に確保してたのを分けていただいてようやく飲めたんです。ありがとうございました。 そんなお酒がいつものお店にある!! 聞いてみたら、新しく取引を始めた酒屋さんが扱っていて買えたんだそうです。素晴らしい。もしかしたらこれからちょくちょく会えるんじゃないかと期待します。 さて、前回は濃醇ジューシーな山廃…

  • 上善如水 > カヤ(もののけ姫)[ジブリ酒]

    【はちみつ由来酵母 by Jozen】 くっきりと はちみつレモン 軽やかに お久しぶりの上善さん。新潟県南魚沼郡・白瀧酒造さんのお酒です。去年の春に飲んだ「花見酒の上善如水」以来ですね。このお酒は、白瀧酒造さんが季節の移ろいに合わせて特色あるお酒をリリースする「12ヶ月のお酒2024」というシリーズの8月の分。かつて爆発的に流行った普通の上善如水純米吟醸はその名の通りの淡麗辛口ですが、それ以外のシリーズはモダンで甘いものも多いんですよね。 by Jozen というのは、上善如水から派生した比較的新しいシリーズ。白瀧酒造さんがが新たに提案する、飲みやすく低アルコールで、甘くジューシー新感覚な味…

  • 無上盃 > 本庄(風立ちぬ)[ジブリ酒]

    【純米吟醸 無上盃むしょうはい】 香りふわぁ きれいな辛口 クラシック だいぶお久しぶりの無上盃さん。奈良県奈良市・奈良豊澤酒造さんのお酒です。奈良豊澤酒造さんのお酒、メイン銘柄の豊祝とこの無上盃は、前に飲んだのがブログを始める前で、記録が残ってないんですよね。でも別銘柄の儀助・朱雀門・黒松貴仙寿は飲んでいます。どれもうちの近所では比較的よく見かける銘柄ですね。なんならコンビニにも売ってるくらい。 今回の無上盃は、豊澤酒造さんの純米吟醸の、ちょっと良い方。いま知ったんですが、読み方は「むしょうはい」なんですね。注文時に「むじょうはいください」って言っちゃった。失礼しました。東京農業大学の小泉武…

  • 月桂冠 > 風になる(猫の恩返し)[ジブリ酒]

    【月桂冠(げっけいかん) アルゴ 日本酒5.0】 やわらかい 酸味爽やか コクふわり 月桂冠さんの、星月夜&星月夜スパークリングに続いて、9月23日に発売したばかりの大型新製品・アルゴです。低アルにめっちゃ力を入れまくってますね。テレビCMまでかけるという凄い気合。POPも付いています。 日本酒らしさのある低アルということで、どんなお酒なのか楽しみです。さっそく飲んでいきましょう。 色はわずかに黄味がかってます。上立ち香、ひかえめやさしく蜜リンゴ。奥にかすかに玄米旨味。 口当たり、、、やわらかい!!ちょっとびっくりするくらいのやわらかさの中に、リンゴと甘夏のやさしい酸味。それがふんわり広がりつ…

  • 月桂冠 > メイ(となりのトトロ)[ジブリ酒]

    【月桂冠(げっけいかん) 星月夜(ほしづきよ)スパークリング】 シュワシュワで 爽やか酸味と ほの渋味 月桂冠さんの新製品、星月夜に続いて、星月夜スパークリングです。ファミマPBの低アル酒。この2本、なぜか瓶の形が違うんですよね。スパークリングの方がちょっとずんぐりしています。で、裏を見たらその理由がわかりました。こちらのスパークリングの方、販売は月桂冠さんなんですが、造っているのは、広島県東広島市の三幸食品工業さんという別の会社でした。 三幸食品工業さんは、昭和8年(1933年)創業。当初は、びわ・みかんの缶詰を製造していました。その後、2000年にリキュール製造免許を取得して製造を開始。2…

  • 月桂冠 > サツキ(となりのトトロ)[ジブリ酒]

    【月桂冠(げっけいかん) 星月夜(ほしづきよ)】 爽やかで やさしい酸甘 低アル酒 しばらくぶりの月桂冠さん。言わずと知れた伏見の超大手メーカーです。知ってる方には今さらですが、ここんとこ月桂冠さんが熱いんです。新製品がめっちゃ話題に上ってる。その新製品が、今回の星月夜と、同時発売の星月夜スパークリング。そしてアルコール5%のアルゴの3本。僕のタイムラインでもかなりたくさんの方が飲んでるから、僕も遅れていられません。まだ紹介してないお酒が溜まってるんですが、順番をすっ飛ばして先に紹介します。 星月夜と星月夜スパークリングは、ファミリーマートと共同開発したPB(プライベートブランド)。今年202…

  • 琵琶のささなみ > 幼い日のかぐや姫(かぐや姫の物語)[ジブリ酒]

    【琵琶びわのささなみ リンゴ印 スパークリング】 爽やかな シュワシュワりんごが 軽やかに はじめましてのお酒、琵琶のささなみさん。埼玉県入間市・麻原酒造さんのお酒です。こちらは、東京出張で遊んでくれた友達からいただいたお酒。僕の飲んだことなさそうなものを選んでくれたっぽい。本当にありがとうございます。めっちゃ嬉しいです。 麻原酒造さん、創業は、明治15年(1882年)。お蔵さんの住所は、埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷。ケロケロしててかわいいって思ったけど、調べてみたら、読み方は「もろやままちもろほんごう」。ケロケロじゃなくてモロモロでした。従業員数30人とのことなので、小さくはないですね。日本…

  • 武勇 > リン(千と千尋の神隠し)[ジブリ酒]

    【武勇ぶゆう 純米吟醸 和なごやか】 爽やかな くっきり酸と 苦旨さ 赤鬼さんの6杯目、最後の1杯は、武勇さん。茨城県結城市・(株) 武勇さんのお酒です。前回飲めたのは、今年4月の東京出張で伺ったサケラボさんでした。もっと深堀りしたい銘柄なのに、関西ではあんまり見かけないんですよね。 それではさっそく、飲んでいきましょう。 上立ち香、ほんのり酸苦、甘味もあって、ミネラル感じるフルーティー。 口に含むと酸ほの甘。くっきり爽やか乳酸と、奥の甘味は控えめに。あとなぜか、にごりのような苦味もじわり。コクのある旨味もしっかり雄町らしい。爽やかでしっかりとしたお酒でした。 ジブリで例えると「千と千尋の神隠…

  • 十四代 > 菜穂子さん(風立ちぬ)[ジブリ酒]

    【十四代( じゅうよんだい) 中取り 超極 純米大吟醸】 上品で おだやかやわらか 美しく 赤鬼さんの5杯目は、またまた十四代。さっき、エクストラ白鶴錦とエクストラの飲み比べをしたばかりなのに、今日はかなり贅沢です。 でも、超極なんて居酒屋さんではほとんど見かけませんからね。飲んでおきたい! と言いつつ、実は超極がどれくらい凄いお酒なのかは知りませんでした。十四代って公式ホームページも無いし、商品リストも有志の方が個人で作ったものくらいしか見たことありません。ただ、こちらのお店での値段を見ると、超極は、十四代播州山田錦上諸白のほぼ倍。エクストラの1.5倍です。ちなみに赤鬼さんは決して暴利なお店…

  • 東魁盛 > 杏奈(思い出のマーニー)[ジブリ酒]

    【東魁盛とうかいざかり 純米吟醸 山田錦55 生原酒】 フレッシュな くっきり乳酸 旨甘苦 赤鬼さんの4杯目は、こちらもはじめましての東魁盛さん。千葉県富津市・小泉酒造さんのお酒です。 小泉酒造さんの創業は、寛政5年(1793年)。日本では、老中・松平定信の失脚によって寛政の改革が終わった年。フランスでは、ルイ16世とマリーアントワネットが断頭台の露と消えた年です。時代の大きな変わり目ですね。創業者は、初代の小泉平蔵さん。それ以来襲名を重ね。現在の当主であり、蔵元杜氏を務めているのは、十四代小泉平蔵さんです。 銘柄名は、吟醸酒造りにおいて「我、東の国の魁として盛んとなる」という決意を込めて命名…

  • 9月のお勧め自選記事6選

    毎月恒例の、振り返り記事です。 9月に入っても暑い日が続いていたかと思ってたら、ようやく涼しくなってきましたね。日本酒がより美味しい季節です。まあ、いつでも美味しいんですが。今月の記事には、8月末に東京に行った際に飲んだお酒がいろいろ含まれてます。素晴らしいお酒を飲んだし、なにより普段会えない方にお会いできたのがめちゃくちゃ嬉しかった。ただ、たくさん飲みすぎでまだレビューが追いついていません💦 という訳で今回も、記事の内容部門3本と、ベストサムネを3枚、そして美味しかった部門3本をお送りします。まず内容部門から。 1本目は、米澤酒造の今錦さん。はじめて飲んだんですが、めちゃくちゃ美味しかった。…

  • 惣邑 > 友子さん(コクリコ坂から)[ジブリ酒]

    【惣邑そうむら 巣立ち 純米吟醸 雫取り 酒未来】 美しい 米旨ふわり おだやかに 赤鬼さんの3杯目は、はじめましての惣邑さん。山形県長井市・長沼合名会社さんのお酒です。名前は知っていたんですが、なかなか会えなかったんですよね。 長沼さんは、1916年創業。呉服店や養蚕業を営んでいた長沼家の10代目が、近くに酒蔵が無かったからということで酒造りを始められました。当主は代々長沼惣右衛門を襲名していて、現当主は2007年に酒造りを継いだ12代目。2010年に惣邑ブランドを立ち上げ、「飽きずにずっと楽しめる酒」を目指して酒造りをされています。 今回のお酒は、東京都狛江市の酒屋・籠屋さんのPB(プライ…

  • 十四代 > 翼の生えた少女(On Your Mark)[ジブリ酒]

    【十四代( じゅうよんだい) EXTRA 純米大吟醸】 爽やかで なめらかきれいな 梨甘味 赤鬼さん2杯目、十四代エクストラ白鶴錦に続いて、通常版のエクストラです。 こちらも、精米歩合40%の純米大吟醸。定価がいくらかはちょっと調べてもわからなかったんですが、定価でもそこそこしそうですね。まあ定価で買えることなんかまずないんですが。もちろん、プレミアム価格で買うこともありません。保存状態も怪しいですし。やっぱり十四代は、よっぽど酒屋さんのポイントを貯めてない限りはお店で飲むのがおすすめですね。十四代を適正価格で飲めるお店って意外にありますから。 さて、飲んでいきましょう。白鶴錦とはどう違うかな…

  • 十四代 > ソフィー(ハウルの動く城)[ジブリ酒]

    【十四代( じゅうよんだい) EXTRA 純米大吟醸 播州白鶴錦】 梨桃の 豊かな甘味 美しく 東京での最後のお店は、三軒茶屋の赤鬼さん。関西在住の僕でも知ってる名店ですね。この日一緒に遊んでくれた友達が予約をしておいてくれました。ありがとうございます。めっちゃ嬉しい。 赤鬼さんは、十四代が普通に飲めるお店としても有名。他にも気になる日本酒がたくさんあるんですが、まずはやっぱり十四代をいただきます。お目当ては十四代の赤鬼PBだったんですが、この日は無かったので、エクストラを。エクストラ通常版と、播州白鶴錦の飲み比べです。 まずは白鶴錦の方から。白鶴錦はその名の通り、超大手メーカー・白鶴さんが開…

  • かたふね > おキヨ(平成狸合戦ぽんぽこ)[ジブリ酒]

    【かたふね 純米原酒 壱回火入れ】 たっぷり甘 じわじわ広がり 旨苦ずん 銀座の新潟アンテナショップ「THE NIIGATA」の5杯目、最後の1杯は、はじめましての かたふねさん。新潟県上越市・竹田酒造店さんのお酒です。 竹田酒造店さん、ググってみたら、公式サイトで『甘口日本酒を味わうなら竹田酒造店の「かたふね」』って出てくるんですよね。『「かたふね」の特長は、コクと丸みのある、「甘口」なのにキレがある味わい深い日本酒です。辛口のお酒が多い新潟県では珍しい、旨口のお酒です。』だそうです。 「かたふね」は、漢字で書くと「潟舟」。近くの砂丘に点在する「潟」と、お蔵さんの地名の「上小舟津」の「舟」に…

  • 極上吉乃川 > 春日様(千と千尋の神隠し)[ジブリ酒]

    【極上吉乃川ごくじょうよしのがわ 純米吟醸】 ほのかな酸 じんわり米旨 食中酒 銀座の新潟アンテナショップ「THE NIIGATA」の4杯目は、吉乃川さん。てっきりはじめましてかと思ったら、4年前に飲んでました。新潟県長岡市・吉乃川(株)さんのお酒。なんとなく新潟の大手酒蔵というイメージがあります。せっかくなのでこれを機に調べてみましょう。 吉乃川(株)さんは、天文17年(1548年)創業。凄い! 戦国時代ですね。この年、または翌1549年には織田信長が斎藤道三の娘・濃姫を嫁にもらっています。信長が生まれたのは天文3年だから、14歳か15歳の頃ですね。ちなみに大阪のパッケージ屋さん・きた産業さ…

  • 彌彦 > 黒川さん(風立ちぬ)[ジブリ酒]

    【彌彦やひこ 純米吟醸】 やわらかく 旨苦しっかり 食中酒 銀座の新潟アンテナショップ「THE NIIGATA」の3杯目、少し前に飲んだカップ酒・極が美味しかった彌彦さんです。普段なかなか見かけないから、ここで純米吟醸も飲んでみたかった! さっそく、いただきます。 香り、ほのアル クラシック。ふわっときれいなアルコール感。 口当たりはやわらかく、水のように入ってきます。その後にお米の旨味がぼん。奥に甘苦じんわりと。旨味苦味はしっかりあって、じんわり後味まで続く。 美味しいです。でもこれは食中酒ですね。今回はアテ無しの試飲だけど、ちゃんと食事と合わせたい。和食全般合いそうです。 ジブリで例えると…

  • 妙高山 > 服部さん(風立ちぬ)[ジブリ酒]

    【妙高山みょうこうさん 八十八 純米吟醸 蔵人栽培米仕込】 穀物の どっしり甘苦 クラシック 銀座の新潟アンテナショップ「THE NIIGATA」、2杯目は4月にもいただいた妙高山さんです。 新潟県上越市・ 妙高酒造さんのお酒。前回は不思議の国のアリスっぽいラベルだったから、全然雰囲気が違いますね。 今回のお酒は八十八。蔵人さんが自ら育てたお米を使って造ったお酒です。「米」という字を分解すると八・十・八になること、そして米作りには88もの工程があることが由来。飲む人に安心安全を届けるため、お米にも責任を持つために米作りを行っているのだそうです。それだけじゃなく、精米も自社で行っているのだとか。…

  • 北雪 > 立花洋さん(コクリコ坂から)[ジブリ酒]

    【北雪ほくせつ 大吟醸 YK35】 甘ふわん しっかり米旨 アルずばっ! こないだ佐渡の鬼ころしを飲んだばかりの北雪さん。今回は、北雪さんの代名詞とも言える、YK35です。 って、その前にまずはココの場所を説明したい!この北雪さんをいただいたのは、8月8日に銀座に移転新装開店した新潟県のアンテナショップ「THE NIIGATA」です。THE NIIGATAの2階では、いろんな新潟のお酒を試飲できるんです。 そのシステムがなかなか面白くて、「のまっせ」という機械でお酒を注ぎます。「のまっせ」は、福島県会津若松市の(株)シンクさんが開発したIoT日本酒ディスペンサー。まさかこんなところで出会えると…

  • 東京駅酒造場 > 幼いナウシカ(風の谷のナウシカ)[ジブリ酒]

    【東京駅酒造場(とうきょうえきしゅぞうじょう) 桃どぶろく】 桃甘と 乳酸の酸 ちょっと苦 東京駅酒造場さんのどぶろく、普通のどぶろくに続いて、期間限定の桃どぶろくです。 普通のどぶろくに比べると、アルコール度数は7%から5%に減って、材料も清酒+桃果汁になっていますね。清酒? 普通のどぶろくに桃果汁を加えたんじゃなくて、日本酒がベースなのかな? めっちゃにごってるけど。お酒の種別は、その他醸造酒ではなくリキュールになっています。 まあ細かいことは置いといて、飲んでいきましょう。 色は、オレンジ入った濃厚な白。上立ち香、ほわっと桃梨乳酸が、おだやかやさしく立っています。 口当たり、密度が高く、…

  • 東京駅酒造場 > クラリス(カリオストロの城)[ジブリ酒]

    【東京駅酒造場(とうきょうえきしゅぞうじょう) どぶろく】 ピリ甘酸 上品きれいな にごり酒 はじめましてのお酒、東京駅酒造場さんのどぶろくです。東京駅酒造場さんは、2020年8月に、東京駅グランスタにできたお蔵さん。東京駅の中にお蔵さんを作るという発想にまずびっくりしますが、それだけじゃない。作ったのは、東京の有名な酒屋さん、はせがわ酒店さんです。酒蔵じゃなくて、酒販店なんですよね。 しかも、この東京駅酒造場さん、日本酒の酒造免許を新規で取得したんです。これは本当に凄いこと。これまで、日本酒の酒造免許って、新規取得することはほぼ不可能だったんです。だから、新規で酒蔵を立ち上げたい場合は、既存…

  • 笑四季 > アレン(ゲド戦記)[ジブリ酒]

    【笑四季えみしき おりざけ Extreme】 華やかな 酸味苦味が 主張する 赤坂おかげさんの7杯目。最後は、さっき飲んだ笑四季さんの色違いです。同じエクストリームで、裏ラベルの説明『当商品は佐瀬式圧搾機特有の、垂口の底に溜まった澱を汲みとったものです』というのも同じ。佐瀬式圧搾機については、3つ前の投稿をご覧ください。 こちらは、Sensationセンセーションの朱ラベルの特別バージョンだと思います。日常楽しめる価格と味わいの両立を目指したシリーズ・センセーションの中で、朱は、酒米・滋賀渡船2号を協会1401号酵母で醸したお酒。白とはどれくらい違うんでしょう? さっそく、いただきます。 上立…

  • 今錦 > ハル(猫の恩返し)[ジブリ酒]

    【今錦いまにしき 純米吟醸 酒槽搾り】 フルーティー 爽やかきれい やわらかく 赤坂おかげさんの6杯目は、はじめましてのお酒、今錦さん。長野県上伊那郡中川村・米澤酒造さんのお酒です。 米澤酒造さん、どんなお蔵さんか調べようと思ってググったら、「かんてんぱぱグループ米澤酒造株式会社」って出てくるんですよね。何かと思ったら、米澤酒造さんは2014年に、「かんてんぱぱ」を主力とする寒天製品メーカー・長野県伊那市・伊那食品工業株式会社のグループ会社になったんだそうです。 長野で寒天って面白いですね。寒天は海藻が原料だから海の近くの方が便利な気がするんです。でも伊那市は、日本列島を東西に二分するフォッサ…

  • 鍋島 > シルヴァーナさん(紅の豚)[ジブリ酒]

    【鍋島なべしま パープルラベル 純米吟醸 山田錦】 フルーティー やわらかいのに くっきりと 赤坂おかげさんの5杯目は、鍋島さん。佐賀県鹿島市・富久千代酒造さんのお酒です。人気銘柄ですね。こないだ愛山を飲みましたが、パープルラベルは4年ぶりですね。 それではさっそく飲んでいきましょう。 香りぽわんと酸甘旨。マスカットを中心としたフルーティーさが立っています。 口当たり、やわらかくっきりフルーティー。軟水っぽいやわらかさの中に、マスカットの酸と梨の甘味とお米の旨味。やわらかいのに苦味もちゃんとあって、全部が主張しつつ、バランスも良いです。美味しい。含み香、酸アルフルーティー。後味じわんと甘酸苦。…

  • 笑四季 > サン(もののけ姫)[ジブリ酒]

    【笑四季えみしき おりざけ Extreme】 旨苦が ぼわっと広がり 香りほわあ 赤坂おかげさんの4杯目は、お久しぶりの笑四季さん。滋賀県甲賀市・笑四季酒造さんのお酒です。忍者の里として有名なところですね。 余談ですが、伊賀とのライバル関係からか、甲賀は「こうが」と呼ばれがち。でも、正しくは「こうか」。濁点付く付かない問題は、日本酒の銘柄でもよくありますが、地名でも多いですね。茨城(いばらき)とか。 今回のお酒は、エクストリーム。裏ラベルの説明によると、『当商品は佐瀬式圧搾機特有の、垂口の底に溜まった澱を汲みとったものです』とのこと。佐瀬式圧搾機というのは、笑四季酒造さんが採用しているお酒を搾…

  • 村祐 > 先生(となりのトトロ)[ジブリ酒]

    【村祐むらゆう 茜ラベル 本生】 やわらかい コクある甘酸 サトウキビ 赤坂おかげさんの3杯目、お久しぶりの村祐さんです。前回いただいたのは、1年半前。特別純米の茜ラベルと、純米吟醸の紺瑠璃ラベル、それに純米大吟醸の常盤ラベルの飲み比べでした。これが、どれも明らかに村祐さんなのに、段階を追って全然違う味わいになっていって、めちゃくちゃ面白かった。 今回はそのベーシックとなる茜ラベルです。村祐さんの中でもいちばんよく見るやつですね。それではさっそくいただきましょう。 香りほわんと穀物甘。口に含むとやわらか甘味。穀物+サトウキビの糖分を集めた感じのコクのある甘味に続いて、乳酸がぽわっと現れます。苦…

  • 荷札酒 > 草壁靖子さん(となりのトトロ)[ジブリ酒]

    【荷札酒にふだざけ 槽場汲み 純米大吟醸】 超淡麗 アテに合わせて 大変身 だいぶお久しぶりのお酒、荷札酒さん。新潟県加茂市・加茂錦酒造さんのお酒です。3年半ぶり。加茂錦酒造さん、メイン銘柄は加茂錦だと思うんですが、荷札酒の方が有名かもしれませんね。でも僕はここんとこは加茂錦さんの方がよく会えていて、去年もパック酒を飲みました。 今回は、槽場汲みの純米大吟醸。槽場汲みとは、搾ったお酒をすぐにそのまま瓶詰めする造り方です。空気に触れる時間が少ないので、フレッシュさが保たれます。期待が高まりますね。それでは、飲んでいきましょう。 香りはほとんど感じません。 口に含むと水のよう。かすかな酸は現れるけ…

  • 流輝 > 風の谷の少女(風の谷のナウシカ)[ジブリ酒]

    【流輝るか 純米吟醸 ももいろ 無ろ過生】 ピリシュワで 軽~い甘酸 イチゴっぽく お久しぶりの流輝ピンク。群馬県藤岡市・松屋酒造さんのお酒です。赤色酵母を使った赤いお酒。普通の流輝さんは飲んでるけど、ピンクは3年半ぶりですね。赤いお酒については前に特集したので、よろしければご覧ください。赤いお酒を造る方法6種類についても解説しています。 こちらをいただいたのは、東京出張に合わせて伺った「赤坂おかげ」さん。日本酒系VTuberのおコメちゃんの界隈ではよく噂に聞くお店です。まあなかなかのお値段なんですが、せっかくのめったにない東京ですから奮発しました。 こちらのお店は、日本酒はお任せ飲み放題。自…

  • 雪男 > ジーナさん(紅の豚)[ジブリ酒]

    【YUKIOTOKOゆきおとこ sakeyell サケエール】 予想外 グレフル酸と シロップ甘 お久しぶりの雪男さん。新潟県南魚沼市・青木酒造さんのお酒です。「鶴齢」を醸すお蔵さんですね。 今回のお酒は「サケエール」。エールは、「応援」のエールです。実は、サケエールが発売されるのは3年ぶり。前回は、コロナ禍での応援がテーマでした。でも今回は、お米への応援。昨年2023年は、記録的な猛暑のため、酒造好適米「越淡麗」は粒が小さい等外米がたくさん採れました。それをお酒に使うことで応援しようというのが今回のお酒です。男前ですね。お米の応援なので、ラベルの雪男さんは稲穂を持っています。 そしてただ等外…

  • 白馬錦 > ナウシカ(風の谷のナウシカ)[ジブリ酒]

    【白馬錦はくばにしき 純米吟醸 (チングルマ)】 味わいの 調和が取れた しっかりさ お久しぶりの白馬錦さん。長野県大町市・白馬錦酒造さんのお酒です。と、ここまでで、詳しい方は「お!」って思うでしょう。白馬錦酒造さん、こないだまでは薄井商店という社名だったんです。 今年2024年3月1日、和洋菓子大手のシャトレーゼホールディングスが、薄井商店の全株式を取得し、子会社化しました。シャトレーゼは国内820店舗、海外9つの国と地域に180店舗を展開する超大手。従業員数は連結3700名で、菓子事業だけではなくワイナリー事業、リゾート事業、ゴルフ事業も手掛けています。一方の薄井商店は従業員数13名でした…

  • わかむすめ > 空ちゃん(コクリコ坂から)[ジブリ酒]

    【わかむすめ 月草 特別純米 無濾過生原酒】 やわらかく かわいい甘味 爽やかに 今年もたくさん飲んでるわかむすめさん。僕の推し蔵のひとつ、山口県山口市・新谷酒造さんのお酒です。トロピカルブンブン、素晴らしかったなあ。 今回は月草。月草というのは、例によって平安装束のかさねの色目です。表が縹はなだ色、裏が薄縹うすはなだ。下の図のような色です。 月草は去年もいただきましたが、去年はうすにごりで今年は澄み酒。お米も、去年の西都の雫から八反錦に変わってますね。どう違うのかも気になりますが、それよりも杜氏の新谷文子さんが「昨年より断然良い仕上がり」っておっしゃってたから、これはもう飲むしかない!! さ…

  • 司牡丹 > 昼間からワイン傾けてる爺さんたち(紅の豚)[ジブリ酒]

    【司牡丹つかさぼたん 本醸造 古酒】 おだやかな 蜜甘旨苦 熟成酒 司牡丹さんの飲み比べの3本目。最後は本醸造の古酒です。公式サイトによると「日本酒の古酒の入門酒として最適」とのこと。良いですね。期待。さっそく飲んでいきましょう。 色は、古酒のイメージじゃないきれいな透明。でも香りにはしっかり熟成感があります。 口当たり、やさしい蜜甘おだやかに。それがふくらみ、旨味もぼわん。奥にじんわり熟成苦味。乳酸酸味もじわじわ出ます。後味ほんのり甘味だけ。でも熟成の風味は口いっぱいに残ります。 やっぱり熟成酒ですね。ただ、しっかり熟成感があって存在感もあるわりに、強くはなくてきれいです。美味しかった! ク…

  • 司牡丹 > アンリ(天空の城ラピュタ)[ジブリ酒]

    【司牡丹つかさぼたん 純米酒 二割の麹が八割の味を決める】 力強い 中に甘さと 爽やかさ 司牡丹さんの飲み比べの2本目。こりゃまた主張が強いラベルですね。これは杜氏・浅野徹さんの「米麹は原料米全体の約2割しか占めないが、酒質の8割を決める」という考え方に基づいているんだそう。 その考え方を反映して、麹米には精米歩合55%の山田錦を、掛米には精米歩合70%のアケボノを使っています。麹米だけに山田錦を使ったり、麹米を高精白にするというのはよく見ますが、55%対70%という比率はちょっと珍しいですね。また、アケボノというのは普通の食用米なので、やっぱりかなり麹の方にこだわった設計になっています。 実…

  • 司牡丹 > バロン(耳をすませば)[ジブリ酒]

    【司牡丹つかさぼたん 生鮮酒[夏] 零下貯蔵生酒】 旨苦が やわらか爽やか 辛口酒 はじめましてのお酒、司牡丹さん。高知県高岡郡佐川町・司牡丹酒造さんのお酒です。実はここから3本連続して司牡丹さん。ひとつ前の亀泉さんも含めて、こちらのお店のお客さんが高知旅行で買って来てくれたお土産です。 3本飲み比べの1本目は、冷夏貯蔵酒。新春に搾られた純米酒をマイナス5℃以下の冷凍庫で貯蔵して夏に発売されるお酒です。ラベルも涼しげで良いですね。それではさっそく飲んでいきましょう。 香りはほとんど無いけれど、正体不明の爽やかさ。すっときれいで良い感じ。 口当たり、ひかえめ酸苦爽やかに。そこから旨味がドンと出て…

  • 亀泉 > チャゲさん(OnYourMark)[ジブリ酒]

    【亀泉かめいずみ 本醸造 生 CEL-19】 甘ほわん 旨味豊かな 本醸造 約半年ぶりの亀泉さん。高知県土佐市・亀泉酒造さんのお酒です。亀泉さんと言えば、やっぱりCEL-24が圧倒的に有名。高知県が開発した酵母・CEL-24を使った、甘口なお酒の代表格に挙げられるお酒です。 ついこないだの2024年8月28日、亀泉CEL-24は発売26周年を迎えたそうです。発売当初は「こんなにフルーティーで甘い酒が売れる?」「香水にした方がいいほど香りが強い」という声もあったそう。高知と言えば日本全国でいちばんの辛口県ですしね。それが、会社を代表するお酒に育ったんだから凄いです。 僕がこれまでに飲んだ亀泉さん…

  • 純平 > 西司朗さん(耳をすませば)[ジブリ酒]

    【純平じゅんぺい 特別本醸造 辛口男酒】 ほの辛の やさしくきれいな 熟成酒 はじめましてのお酒、純平君。純平っていうと、なんとなく純平さんというより純平君が似合う気がするんですよね。高知県高岡郡中土佐町久礼・西岡酒造店さんのお酒です。ん??久礼? ああ、こちら、何度か飲んでる銘柄「久礼」のお蔵さんですね。 「純平」でググると、検索候補に「純平 考え直せ」と出てきます。どうやらそういうタイトルのヤクザ小説&映画があるみたい。でも今回は関係ありません。こちらの「純平」の由来は、土佐久礼を舞台にした漫画「土佐の一本釣り」の主人公・純平。この作品は、1975年から1986年まで「ビッグコミック」で連…

  • 緑川 > 銭婆(千と千尋の神隠し)[ジブリ酒]

    【緑川みどりかわ 純米吟醸】 米旨が やわらかおだやか 美しく お久しぶりの緑川さん。新潟県魚沼市・緑川酒造さんのお酒です。緑川さんは、僕が最初に日本酒の美味しさに目覚めた想い出のお酒。もう20年以上前ですが、北海道をバイクで一人旅していて、なぜか稚内の居酒屋さんで飲んだのを今でも覚えています。 緑川さんはここのとこ、春酒の霞しぼり・ 熱燗酒の緑川政宗・熟成の古緑川・雪洞貯蔵酒の緑と、変わり種を飲んでましたが、今回は大本命の純米吟醸です。4年前にも飲んでますが、やっぱり会えると飲みたくなりますね。それではいただきます。 香りほわんとお米の旨さ。きれいでやさしい淡麗さ。 口当たり、するっと酸がや…

  • みわ山 > タタラ場の女衆(もののけ姫)[ジブリ酒]

    【みわ山 純米吟醸】 蜜甘と コク旨じわ苦 ほの熟成 はじめましてのお酒、みわ山さん。奈良県桜井市・西内酒造さんのお酒です。こないだ飲んだ談山(たんざん) 累醸酒(るいじょうしゅ)が、めっちゃ甘くて官能的で、エロすぎてジブリに例えることができなかったお蔵さんですね。美味しかったなあ。 今回のお酒は、調べても情報が全く出てきません。どうやらラベルに販売元として載っている南酒本舗さんのPB(プライベートブランド)っぽいですね。実際、先日大神(おおみわ)神社に参拝してきたときに、南酒本舗さんで買ってきました。みわ山というのは、もちろん大神神社のご神体である三輪山のことですね。 それではさっそく飲んで…

  • 高清水 > 銭婆(千と千尋の神隠し)[ジブリ酒]

    【高清水たかしみず 無濾過純米酒】 米甘旨 苦アルぐわん 濃く強く 実ははじめましてのお酒、高清水さん。秋田県秋田市・秋田酒類製造さんのお酒です。実はというのは、高清水さんは、従業員数100名を超える大手さんだから。僕は小学生の頃に秋田市に住んでいたこともあって、名前だけは昔から知ってました。テレビCMもしてたんじゃないかな? ちなみに秋田の酒蔵さんは、この秋田酒類製造さんの他に、秋田清酒(出羽鶴・やまとしずく・刈穂)、秋田銘醸(爛漫)、秋田醸造(ゆきの美人)、秋田酒造(秋田晴・Aエース)、秋田誉酒造(秋田誉)、秋田富士酒造店(秋田富士)、秋田県醗酵工業(一滴千両)などがあって、とてもややこし…

  • 華鳩 > 肉団子スープの屋台のおじさん(天空の城ラピュタ)[ジブリ酒]

    【華鳩はなはと 夏の純吟 パイナップルラベル】 やわらか甘 苦味で締める パイナップル? お久しぶりの華鳩さん。広島県呉市・榎酒造さんのお酒です。2年ぶりですね。 榎酒造さんは、明治32年(1899年)創業。「華鳩」という銘柄名は、お蔵さんのある鳩岡という地名と、昔の国語の教科書で最初の文章が、「ハナ、ハト、マメ、マス、...」だったことに由来しているそうです。そして華鳩と言えば貴醸酒が有名。僕も、華鳩さんを最初に飲んだのは、8年貯蔵熟成古酒の貴醸酒でした。 貴醸酒というのは、仕込み水の一部をお酒に代えて造ったお酒。この製法だと、醪(もろみ)のアルコール度数が高くなって、糖分をアルコールに変え…

  • 十四代 > ハウル(ハウルの動く城)[ジブリ酒]

    【十四代じゅうよんだい 中取り 赤磐雄町 上諸白 純米大吟醸】 濃厚で 力強くて 上品で 7月に続いてまた会えた十四代様。山形県村山市・高木酒造さんが造る、言わずと知れた超々人気銘柄です。 今回は、赤磐雄町。雄町の中でも、特に質が高いと言われている岡山県赤磐市産のものです。赤磐市、調べてみたら2005年に赤磐郡の4町が合併してできた、比較的新しい市なんですね。2005年は、平成の大合併で、最も多くの合併が行われた頃ですね。ただ、そもそもの赤磐という地名も、1900年(明治33年)に赤坂郡と磐梨郡が合併してできたものです。ちなみに場所は、大都会岡山市に隣接していて、岡山市のベッドタウンになってい…

  • 8月のお勧め自選記事6選

    毎月恒例の、振り返り記事です。 今年の8月は暑かったですねえ。ニュースによると、今年の夏は、12万年ぶり暑さと言われた昨年を上回り、世界の平均気温が史上最高を記録したそうです。そこに加え、この台風です。進路が刻々と変わっていて予想が付きません。みなさんご無事でしょうか。これから台風が通る地域の方も、どうぞご安全に。って、いま天気予報見たら、北上してうちの方に来そう。 という訳で今回も、記事の内容部門3本と、ベストサムネを3枚、そして美味しかった部門3本をお送りします。まず内容部門から。 1本目は、蓬莱さん。こちら、お酒自体もめちゃくちゃ美味しかったんですが、天才と称されている杜氏さんの経歴につ…

  • 久保田 > ペジテの船の中の戦闘(風の谷のナウシカ)[ジブリ酒]

    【久保田くぼた 萬壽】 米旨の ふくよかさの中 アルコール お久しぶりの久保田さん。新潟県長岡市・朝日酒造さんのお酒ですって紹介するまでもないくらいの超メジャー銘柄ですね。往年の淡麗辛口ブームを牽引した、新潟県を代表するブランドです。 その中でも、萬壽は高級ラインナップの純米大吟醸。グレードで言うと、特別本醸造の百壽をスタンダードとして、吟醸と純米吟醸の千壽、同じく純米吟醸の紅壽、山内仕込み純米大吟醸の碧壽、大吟醸生酒の翠壽と続き、純米大吟醸の萬壽が最高峰です。また、これ以外に、にごり等のような壽の付かない久保田シリーズもあります。ちなみに、朝日酒造さんの公式サイトでは百寿・千寿・紅寿・碧寿・…

  • 久米桜 > 酸の湖のシーン(風の谷のナウシカ)[ジブリ酒]

    【久米桜(くめざくら) カルシス】 人は何故 ”最強”二文字に 憧れる 1ヶ月ちょっと前、カルシス(ロットVer.2)をいただきました。率直に言って、とんでもないお酒。酸度は16.3で、味わいチャートで、酸味に初めて5が付きました。キツかったなあ。 でもその時のカルシス、実は最強ではなかったんです。記事中にも書きましたが、初回ロットVer.1の酸度は18.3。最強を飲んでみたい気持ちはあったんですが、入手できないからと、まあ諦めていました。そしたらその後、通販で出てたVer.5の酸度がなんと18.8!!買うかどうか、悩みました。そもそもこのお酒、そこそこのお値段がするんですよね。送料を足したら…

  • 澤乃花 > 杏奈(思い出のマーニー)[ジブリ酒]

    【澤乃花さわのはな KEG(ケグ) DRAFT(ドラフト) 純米吟醸60 無ろ過生原酒】 爽やかな モダン苦口 微炭酸 お久しぶりの澤乃花さん。長野県佐久市・伴野酒造さんのお酒です。最近は、別銘柄のBeau(ボー) Michelle(ミッシェル)の方が有名かもしれませんね。澤乃花さん、前に飲んだのは「澤の花」表記だったんですが、どちらも同じシリーズになっているようです。 公式サイトによると、澤の花とは、「信州佐久の清流に咲く美しい花の意。シンボルは〝あやめ〟の花」。ラベルにもあやめが描いてありますね。ブランドテーマは「心がすこし安らぐ酒」。です。一方のBeau Michelleのブランドテーマ…

  • 蓬莱 >カーチス(紅の豚)[ジブリ酒]

    【蓬莱ほうらい 純米吟醸 家伝手造り】 常温で 酸アルコールが くっきりツン 会社イベントでの蓬莱さん飲み比べ④。最後は、前にも飲んだ「家伝手造り」です。蓬莱さんの定番品ですね。よく見るやつ。 ちょうど、日本酒評価サイト・SAKETIMEさんに、杜氏の北場広治さんとこのお酒に焦点を当てた記事が載っていました。記事によると『ひだほまれを使った「家伝手造り」は味のバランスが良く、どんな食事にもよく合います。(中略)深い旨味があり、飛騨地域の方言でいえば「にぎやか」な味わいです』『実は「良い意味で味が変化し続けている商品。先代や先々代の杜氏が飲んだら、怒られてしまうかもしれません」と、北場杜氏は笑い…

  • 蓬莱 >北さん(耳をすませば)[ジブリ酒]

    【蓬莱ほうらい 上撰】 くっきり甘 ほのかな熟成 米旨味 会社イベントでの蓬莱さん飲み比べ③。こちらもはじめましての上撰。この子は、蓬莱さんにしては珍しく煽ってきませんね。でも公式サイトを見ると「上撰こそが蓬莱の真髄」と言い切っています。その言葉は大言壮語というわけではなく、国際的なお酒のコンペティション・IWC(インターナショナルワインチャレンジ)2021で金賞および、四合瓶で1000円以下の受賞酒から選ばれる「グレートバリューサケ」を受賞しています。残念ながらチャンピオンは逃していますが、凄いこと。普通酒と言って舐めてはかかれません。それでは飲んでいきましょう。 上立ち香、こちらもほんのり…

  • 蓬莱 > ニシンのパイを作るおばあちゃん(魔女の宅急便)[ジブリ酒]

    【蓬莱ほうらい 天才杜氏の入魂酒】 ほの熟の きれいな蜜甘 旨じわり 蓬莱さんの会社イベント飲み比べ②。蓬莱さんはいろいろ飲んでますが、こちらははじめましてですね。相変わらず煽りの効いたネーミング。蓬莱の文字を見なくても、「天才杜氏の~」ってだけで蓬莱さんってわかります。 まあ、渡辺酒造店さんのことだから、今さらこれくらいの大風呂敷には驚きません。でもラベルに大きく名前まで載ってる杜氏さんのことは気になりますね。 杜氏である北場広治さんは大阪生まれ大阪育ち。酒造りを志したのは中学2年生のときだそうです。ニュースで日本酒がお米からできていることに驚いたのがきっかけなんだとか。最初は中学卒業後すぐ…

  • 蓬莱 > マンマユート団のボス(紅の豚)[ジブリ酒]

    【蓬莱ほうらい 蔵元の隠し酒】 力強い 旨味しっかり クラシック ちょっと久しぶりの蓬莱さん。岐阜県飛騨古川・渡辺酒造店さんのお酒です。 実はこちら、会社のイベントで出てきたお酒。うちの会社、時々社内でイベントがあって、部長や役員陣がつまみやお菓子を用意してプレゼンしたりするんです。でもお酒は普段は缶ビールや缶チューハイだけ。この日もお酒には期待していませんでした。ところが、ある役員が日本酒をいろいろ買い込んできて、しかも蓬莱さんが4本もある。そりゃ飲まないわけにはいきません。というわけで、ここから蓬莱さんの4本飲み比べです。酒器は紙コップですが、それはまあ仕方ないでしょう。 まず1本目は、蔵…

  • 天領 > 二郎の母(風立ちぬ)[ジブリ酒]

    【天領(てんりょう) 飛切り 飛騨の特別純米酒】 きれいな酸 渋苦じわわん 食中酒 はじめましてのお酒、天領さん。岐阜県下呂市・天領酒造さんのお酒です。天領盃酒造さんの雅楽代なら飲んでるんですけどね。 天領酒造さん、調べてみたらいろいろこだわりのありそうなお蔵さんでした。品質を追求するために、原料米は全量契約農家に依頼した酒造好適米。精米も、品質を安定させるために自社で精米されています。その結果、①酒造好適米使用率:県下第1位(使用率100%)②自社精米比率:県下第1位(天領酒造調べ)③天然水使用比率:県下第1位(使用率100%)④特定名称酒出荷比率:県下トップクラス⑤生酒出荷比率:県下トップ…

  • 車坂 > ひろみ(猫の恩返し)[ジブリ酒]

    【車坂(くるまざか) KODO.ec162 純米酒】 爽やかな 酸から苦渋 軽快に お久しぶりの車坂さん。けっこう色々飲んでるんですが、ここしばらく会えてなかったんですよね。2年ぶり。 でも、今回のお酒はこれまでの車坂さんとはちょっと違う雰囲気。こちらは「高野・熊野世界遺産登録20周年特別醸造酒」。「KODO」というのは熊野古道の古道です。それも、ただ名前を借りただけじゃなくて、熊野古道の土壌から採取・分離した酵母で醸したお酒。その酵母が「KODO.ec162」です。こないだ花から採取・分離した花酵母の特集をしたばかりですが、土から採取っていうのは初めてですね。それでは飲んでいきましょう。 口…

  • 豊永蔵 紫芋焼酎(短期集中企画! 香りぷんぷん麦焼酎飲み比べ番外編)

    【豊永蔵(とよながくら) 紫芋焼酎】 9本続けてきた香り系麦焼酎の飲み比べ企画ですが、今回はそのおまけ。芋焼酎を1本だけ紹介します。こちらは、飲み比べた中でいちばん感動した「麦汁」のお蔵さん、熊本県球磨郡・豊永酒造さんの紫芋焼酎。麦汁を飲んだちょっと後に、たまたま難波のデパートのお酒売り場に行ったら、豊永酒造さんが販売会をされてたんです。そこで、麦汁がいかに美味しかったかの感謝を伝えながら、いろいろ試飲させていただきました。そしてその中で、いちばん気になったのがこちらのお酒。 豊永酒造さん、住所の熊本県球磨郡というのを見てピンときた方もいらっしゃるかもしれませんが、実はフラグシップ銘柄の「豊永…

  • 兼八 (短期集中企画! 香りぷんぷん麦焼酎飲み比べ⑨)

    【兼八(かねはち)】 麦焼酎飲み比べ企画の第9弾、最後を飾るのは、トヨノホシに続いて通常バージョンの兼八さん。大分県宇佐市・四ツ谷酒造さんのお酒です。本格焼酎の麦焼酎のなかでも、かなり人気の高い銘柄。僕が麦焼酎に目覚めたのも、兼八さんがきっかけです。 兼八さんのいちばんの特徴は、なんといってもその香ばしさ。麦を煎ったような香ばしさが素晴らしく、麦チョコとも言われています。 一時期はかなり入手困難で、プレミアム価格がついていたお酒。でも近年は手に入りやすくなりましたね。ありがたい。ただ、今でも定価(720ml1650円)で売ってるのは特約店だけだそう。この記事を書いてる時点で、Amazonでは2…

  • 兼八 (短期集中企画! 香りぷんぷん麦焼酎飲み比べ⑧)

    【兼八(かねはち) トヨノホシ】 麦焼酎飲み比べ企画の第8弾は、めっちゃお久しぶりの兼八さん。大分県宇佐市・四ツ谷酒造さんのお酒です。前回飲んだのは4年前。同じこちらのお店で、今回のトヨノホシと通常バージョンの兼八さんの飲み比べでした。 こちらの黄色い兼八さんは、あんまり見かけませんね。トヨノホシというのは、大分県農林水産指導センターと大分県酒造協同組合が開発した焼酎用大麦の品種です。この「焼酎用大麦品種開発事業委員会」の委員長を務めたのが、四ッ谷酒造五代目の四ッ谷岳昭さん。そりゃ兼八で使いますよね。また酵母も大分県で、特産品のカボスから分離した焼酎用の酵母。つまりこの黄色い兼八さんはまさにの…

  • 青鹿毛 (短期集中企画! 香りぷんぷん麦焼酎飲み比べ⑦)

    【青鹿毛(あおかげ)】 麦焼酎飲み比べ企画の第7弾は、青鹿毛さん。こちらは全く知らない銘柄でした。宮崎県都城市・柳田酒造さんのお酒です。 青鹿毛とは、馬の毛色のひとつ。サラブレッドには8種類の毛色があって、茶色→黒になるに従い、呼び方が、鹿毛(かげ)→黒鹿毛(くろかげ)→青鹿毛(あおかげ)→青毛と変化します。馬なのに鹿? まあ実は、このお酒が馬のことなのかはわかりません。 それでは、飲んでいきましょう。 香り濃厚、麦ぽわん。うわっ!! 今回は香り系の麦焼酎を集中して飲んでいますが、その中でもいちばん香りが強いんじゃないかな。 口当たり、とろんと入って麦旨ずどん。味も濃い!! こんなに旨味のを感…

  • 青酎 (短期集中企画! 香りぷんぷん麦焼酎飲み比べ⑥)

    【青酎(あおちゅう) 麦】 麦焼酎飲み比べ企画の第6弾は、青酎さん。東京都青ヶ島村・青ヶ島酒造さんのお酒です。おおお!!青ヶ島! (青ヶ島・photoACより) 青ヶ島、ご存じでしょうか? 青ヶ島は、伊豆諸島最南端の有人島。有人と言っても人口は162人(2024年5月時点)で、日本で最も人口が少ない市町村です。住所は全て「東京都青ヶ島村無番地」で、電話番号も市内局番が1桁という珍しさ。住民のほぼ全員が高台に住んでいて「海上のマチュピチュ」「東洋のマチュピチュ」と呼ばれています。 東京から青ヶ島に行こうと思ったら、まずはこないだの「情け嶋」さんの蔵元がある八丈島まで、飛行機で50分またはフェリー…

  • 佐藤 (短期集中企画! 香りぷんぷん麦焼酎飲み比べ⑤)

    【佐藤(さとう) 麦】 麦焼酎飲み比べ企画の第5弾は、佐藤さん。鹿児島県霧島市・佐藤酒造さんのお酒です。佐藤と言えば芋焼酎が有名ですが、麦焼酎もあるんです。佐藤さんの麦焼酎は、2020年にも飲んでて、その時も麦汁さんとの飲み比べでした。めっちゃ美味しかったのを覚えてるから、今回も安心していただけますね。 それでは飲んでいきましょう。 香りが麦汁さんとはけっこう違いますね。麦の香ばしさはふわっと立つけど、麦汁さんよりは少し控えめ。その代わり、芋焼酎のようなフルーティーさと、ほんのり糖分も感じます。良い香り!! 口当たりは、やさしい甘味。麦というよりお米の甘味みたいです。そして酸アルもほわっと出て…

  • 麦汁 (短期集中企画! 香りぷんぷん麦焼酎飲み比べ③④)

    【豊永蔵(とよながくら) 麦汁(むぎしる)】 麦焼酎飲み比べ企画の第3弾&第4弾は、麦汁さん。熊本県球磨郡・豊永酒造さんのお酒です。通常バージョンと、こないだも飲んだ「超にごり」。通常バージョンは3年半ぶりです。もう美味しいのは知ってるから、超期待。ただ、超にごりはこないだレビューしたばかりだから、今回はレビューは省略。下のリンクをご覧ください。 麦汁さんの特徴は、無濾過。日本酒では無濾過って普通に見かけますよね。でも焼酎ではかなり珍しいんです。 日本酒の無濾過は、フィルターや活性炭で、雑味の元となる成分や滓・酵素・乳酸菌などを除去することを言います。 一方焼酎の場合は、けっこう大変。焼酎は、…

  • 泰明 (短期集中企画! 香りぷんぷん麦焼酎飲み比べ②)

    【特蒸(とくじょう) 泰明(たいめい)】 ひとつ前の情け嶋さんからスタートした麦焼酎飲み比べ企画。第2弾は、はじめましての泰明さん。名前は知ってたんですが、どんなお酒かは知りませんでした。お店のお姉さんに「これも美味しいよ」って勧めていただいたから、迷わず注文です。 泰明さんは、大分県豊後大野市・藤居醸造さんのお酒。会社名は藤居醸造ですが、屋号は井田萬力屋です。今回いただく特蒸泰明は、泰明シリーズのフラグシップモデル。この特蒸泰明の新焼酎が「第2回 酒屋が選ぶ焼酎大賞」麦焼酎部門で大賞を受賞。この定番の特蒸泰明も優秀賞を獲得しています。 それでは飲んでいきましょう。 香りふわっと麦の旨。兼八・…

  • 情け嶋 (短期集中企画! 香りぷんぷん麦焼酎飲み比べ①)

    【麦冠(ばっかん) 情け嶋(なさけしま)】 お久しぶりの情け嶋さん。東京都八丈島・八丈興発さんのお酒です。こちらは、麦焼酎。実は最近、香りぷんぷん麦焼酎をいろいろ飲む機会があったから、今日からしばらく、【短期集中企画! 香りぷんぷん麦焼酎飲み比べ】を行います。今日はその第1弾。 情け嶋さんはだいぶお久しぶり。調べてみたら、飲んだのは2017年でした。僕は元々「兼八」という麦焼酎が好きだったんです。煎った麦のような香ばしさがたまらないんですよね。でもなかなか売っていませんでした。そしたらある方に「情け嶋も兼八に似た感じだよ」って教えてもらったんです。ちなみに情け嶋には芋焼酎もあって、その時は麦と…

  • 富翁 > アリエッティのお父さん(借りぐらしのアリエッティ)[ジブリ酒]

    【富翁(とみおう) 本醸造 京の町酒カップ】 クラシック きれいだけれど コクもある はじめましてのお酒、富翁さん。京都市伏見区・北川本家さんのお酒です。 北川本家さんは明暦3年(1657年)以前の創業。これ以前は文献が残っていないため、この年を創業としているそうです。かなりの老舗ですね。富翁という銘柄名の由来は、中国の四書五経の中にある「富此翁(とみ・これ・おきな)」という言葉。富というのはお金のことではなく精神的な豊かさのことで、「心の豊かな人は晩年になって幸せを得る」という意味だそうです。良い言葉ですね。 今回のお酒は、スーパーで買ってきたカップ酒。京都の夏の風物詩・五山の送り火が描かれ…

  • AKABU > 眞人(君たちはどう生きるか)[ジブリ酒]

    【AKABU MOUNTAIN】 爽やかで 飲みごたえある 奥深さ こないだSEAを飲んだばかりの赤武さん。こちらは同じシリーズのMOUNTAINです。SEA・AIR・MOUNTAINの3本は、低アル原酒のシリーズ。SEAは軽快で爽やかで飲みやすいのに満足感もある、めっちゃ美味しいお酒だったから、MOUNTAINも楽しみです。さっそく飲んでいきましょう。 「王冠が跳ぶ恐れがあります」って書いてたけど、開栓は最後にプシュっと言うだけで、無事に開きました。 上立ち香、ラムネとハーブと青竹の、爽やか苦さがほわわんと。奥に和梨と桃フルーティー。良いですねえ。もう勝利確定。 口に含むと、やさしい酸と、じ…

  • ひげん > 哲学研部長(コクリコ坂から)[ジブリ酒]

    【ひげん 純米 Asama Vind】 ちょい辛な 旨苦ぐぐぐ クラシック はじめましてのお酒、ひげんさん。群馬県吾妻郡・浅間酒造さんのお酒です。去年飲んだ「浅間山」のお蔵さんですね。こないだ飲んだ長野の浅間嶽さんは、浅間山をはさんでちょうど反対側になります。 ひげんって何かと思ったら、浅間酒造さんのメイン銘柄が漢字表記の「秘幻」なんですね。銘柄名には、「お客様がもう一度味わいたいと、夢に見るような酒をつくりたい」という思いが込められているんだそうです。そして、「日本一野菜に合う酒造り」を標榜しているんだとか。 今回のひらがな「ひげん」は、やさしさと、さらりとした酒質を表現。日本の普段の食事と…

  • 北雪 > 久子さん(思い出のマーニー)[ジブリ酒]

    【北雪(ほくせつ) 佐渡の鬼ころし】 鬼ころし なのにやさしい 淡麗酒 はじめましてのお酒、北雪さん。新潟県佐渡市・北雪酒造さんのお酒です。まあまあ有名銘柄だと思うんですが、これまで飲めてなかったんですよね。ただ、別銘柄の「鬼夜叉」さんは飲んでて、めっちゃ美味しかった。いかつい名前に反してとてもやさしくてきれいだったんです。 今回は、鬼夜叉の正反対、鬼ころし。鬼なのかい? ころしたいのかい? どっちなんだい!?ちなみに鬼ころしは、こないだ、清洲城信長・日本盛・武蔵之国一之宮の3本飲み比べをして、特集記事も書きました。そちらとの違いも楽しそうですね。特集記事では、鬼ころしについてのアンケート結果…

  • 大盃 マッチョ > おろく婆さん(平成狸合戦ぽんぽこ)[ジブリ酒]

    【大盃(おおさかずき) Macho(マッチョ) FUSION80 マッチョクイーン 純米 山田錦×愛山】 フュージョンが 王+女で 女王様 こないだ飲んだ桶六十七号もマッチョキングも、やっぱりめっちゃ美味しかった大盃さん。群馬県高崎市・牧野酒造さんのお酒です。マッチョというのは、低精白→タンパク質が残る→タンパク質と言えばマッチョ という謎理屈。そして今回のお酒は、山田錦(マッチョキング)と愛山(女マッチョ)をフュージョンしたからマッチョクイーンです。これ、絶対楽しんで作ってるやろ!ちなみに他のマッチョシリーズも、男マッチョ(雄町)・ゴリマッチョ(生酛&野生酵母)・覆面マッチョ(酒米非公開)・…

  • 越乃男山 > 玉三郎(平成狸合戦ぽんぽこ)[ジブリ酒]

    【越乃男山(こしのおとこやま) 金撰 本醸造】 ほの酸の 淡麗辛口 クラシック はじめましてのお酒、越乃男山さん。新潟県柏崎市・阿部酒造さんのお酒です。って、阿部酒造!?!?こちらは「あべ」が大人気なお蔵さんが代々引き継いでいるブランド。でも全然知りませんでした。阿部酒造さんの公式サイトにも載っていませんしね。 ちなみに、○○男山という銘柄は、20以上あるそうです。元祖は江戸時代に兵庫にあった酒蔵さん。それが大人気だったので、それにあやかって○○男山と名付けたお酒が乱立しちゃったんです。当時は商標制度もありませんでしたしね。◯◯正宗と同じパターンです。元祖のお蔵さんは既になくなっているのですが…

  • 㐂津禰 > キキのお父さん(魔女の宅急便)[ジブリ酒]

    【㐂津禰(きつね) 純米酒 紅狐】 やわらかい 旨ほの酸な クラシック はじめましてのお酒、㐂津禰さん。島根県鹿足郡津和野町の、、、ん? 製造者:合資会社石州酒造 販売者:華泉酒造合資会社となっていますね。どういうこと??このふたつのお蔵さん、住所は同じでした。調べてみたら、どうやら1973年に、「華泉」を造っていた華泉酒造さんと、「魁龍」を造っていた石州酒造さんが、製造部門を石州酒造さんに、販売部門を華泉酒造さんに合併したようです。ややこしいから、せめて公式サイトにはそのことを書いておいてほしいですね。どっちのお蔵さんのお酒なのか迷いますが、販売サイトを見ると華泉酒造さんの名前が出ていること…

  • 大嶺 夏のおとずれ > 菜穂子ちゃん13歳(風立ちぬ)[ジブリ酒]

    【大嶺(おうみね) 3粒 夏のおとずれ】 柑橘の 酸甘ジューシー 爽やかに ひとつ前の夏純かすみに続いて、同じく大嶺さんの夏酒・夏のおとずれです。こちらは、先日の凄い日本酒会で、開かなかったものをありがたくもいただいたものです。KENBISHIさん、ありがとうございます。 ちなみにこの日本酒会、主催の方がこのお酒の浮き輪を持って来られていました。写真では見てたけど、実物ははじめて。凄い!おしゃれ! せっかくいただいたお酒ですし、しっかり味わって飲んでいきましょう。 上立ち香、爽やかやさしい蜂蜜レモン。ふんわり米旨も心地良い。 口当たり、柑橘酸甘ジューシーじゅわん。奥からグレフル苦渋じわり。夏に…

  • 大嶺 > フィオ(紅の豚)[ジブリ酒]

    【大嶺(おうみね) 3粒 夏純かすみ生酒 山田錦】 甘酸が 爽やかかわいい かすみ酒 こないだ飲んだ黒瓶の無濾過生原酒 出羽燦々がやっぱり素晴らしかった大嶺さん。山口県美祢市・大嶺酒造さんのお酒です。 大嶺さんの夏酒と言えば、この「夏純かすみ」と「夏のおとずれ」の2種類。夏のおとずれは去年も一昨年も飲めてるけど、夏純かすみは2年ぶりです。大嶺さんの季節酒は、夏のおとずれ・冬のおとずれと、春風かすみ・夏純かすみ・秋麗かすみ。それに、ひやおろしが山田錦と雄町の2種類あります。大嶺さんは大好きだけど、さすがに7種類全部飲めた年はありませんね。 ともあれ、久しぶりの夏純かすみ。さっそく飲んでいきましょ…

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