秋も深まる11月、台湾人夫の家族が襲来した。大きなスーツケースを持って関西国際空港へ降り立ったのは、 夫の祖母(80代)とその娘、つまり夫の叔母(50代)である。わたしは結婚前に台湾の家族には何度か会っているが、この叔母さんとは一度軽く挨拶しただけで、 お互い名前も知らないような関係だった。 祖母については、夫がとにかくおばあちゃんっ子なのでこれまで何度も対面してきたが、 会話はほとんどなかった。 というのも、台湾の田舎出身の祖母は、中国語が話せず、日常会話は台湾語のみ。 さらにここ数年で軽い認知症を発症し、すこし意識が混乱してしまうこともあり、 外国人のわたしとの意思疎通は限りなく不可能に近…