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2018/06/28

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  • 謔話§一日一句~そりゃそうだ~

    季語は・・・大根 大根の 白卸しても 聢(しか)と白 【去年の今日】硝話§跳ね上げ眼鏡が欲しい

  • 週話§日曜流転~最終日曜日であるか~

    11月最後の日曜日……暦が変わって、来週は12月だ。 交響曲の終楽章は、そのほとんどがアップテンポで、さらにコーダ(終結部)に差し掛かると、アレグロからプレストへと音楽が怒濤の寄り身を見せる。 宮仕えが御役御免となって9年。年々、12月にコーダへと突入するテンポが速まってきたような気がしてならない……(前年比15%+とか ところで、10月に新規取得した東京都シルバーパスだが、順調に利用させてもらっている。手にする前は見合うほど使うだろうかとシミュレーションしつつ考えていたが、これがけっこう乗るのである。 バス停もそれほど遠いわけではなくて、ちょこっと出かけるにも気兼ねなくひょいと億劫がらず乗れてしまうものだと思った。せっかくのシルバーパスだからせいぜい買うようさせてもらおうと思ったのだ。 せめては少しでも活動範囲を拡げたい。 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~段差緩やかに~

    季語は・・・短日 短日の 逆光眩(まばゆ) おんな坂 【去年の今日】藪話§病院は近くで

  • 週話§土曜流転~昼間っから・・・・・・~

    定年退職して“毎日が日曜日”となったら、日がな一日というもの何もしないでという日々が増えるから……しめしめ昼間から酒が呑めるぜ \(^o^)/とほくそ笑んでいた。 そうして定年退職したら、明るいうちから酒を呑む気になってくれない自分がいた。そればかりではなく、あーら不思議……どんどん酒に弱くなっていく自分がいたのだ。 だから、昼間から酒を呑むなど、定年後何回か出かけた海外旅行先で楽しんだのがせいぜいで、それも車を運転しなければならないオーストリア・アルプス端っこ滞在中は夜に呑むしかなかったのである。 人間、そうそういいことずくめなわけではなく、年を経るごとに思っていたことができなくなるのは当然で、結局は“ないものねだり”だったようだ。 まあ、旅先ほどの解放感は自宅には備わっていないということである。 《酒のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~油断せず用心~

    季語は・・・神の留守 戸締りの 日々怠らず 神の留守 【去年の今日】執話§“物”に対する情のような~日本的?~

  • 行話§虹蔵不見~七十二候~小雪

    小雪の初候“虹蔵不見(にじかくれてみえず)”である。 いよいよ年賀状の枚数が少なくなった。10月に値上げしたばかりの年賀状を百枚足らずほど購入。毎年決まった体裁で写真をはめ込み、簡単な一文を書けばできあがりだが、その作業を始めるのはさすがに12月に入ってからだ。 そして少しずつ、毎年届いた人から年賀状が来なくなる。年賀状仕舞いだと断りの一言を書いてくる人もいるが、一言もなく“何年か来なくなった”と気がついて、こちらからも自然消滅という人も出てきた。 個人的には出し続けておきたい人と“もういいや”という人に分かれてきて問題なのは、その間のグレーゾーンの人たちである。おそらくは生きている間に顔を合わせることもなく、どちらかが年賀状のやり取りを途絶えさせてしまうまで惰性で投函している人たちも少なからずいる。 いっそ“ゼロ”にして年賀状仕舞いしてしまえば気が楽なのだろうけれ..

  • 遥話§ボイジャー1号は二百四十億kmの彼方

    1977年に発射されたボイジャー1号は、地球から240億kmの宇宙を飛行中だ。そんなボイジャー1号が1990年に撮影した地球の姿がこれ。地球から90億kmからの姿である。 ↓Pale Blue Dot 物にも魂が存在すると考える傾向が強い(?)日本人としては、何もない暗い空間に、ボイジャーがぽつんと、どこへ行くとも知れず飛び続けている様を思うと、つい“寂しいだろうなあ”みたいなあれやこれやを考えてしまう。 そんなボイジャーが太陽系の外から見た地球は、まさに“点”でしかなく、指で弾けば飛んで行ってしまうような存在としか感じられない。 そんな極小の点の中で、おぞましい争いが繰り広げられているということに我々は思い至り、そんな争いがいつになったら果てることかと、為す術なく見ているばかりである。 あるいはボイジャーにしてみたら、そんな地球からいよいよはるか遠く離れ..

  • 謔話§一日一句~雨脚近づく~

    季語は・・・時雨雲 夕暮れや 鳥ははぐれて 時雨雲 【去年の今日】別話§終活のおはなし~メメント・モリ~

  • 途話§永遠のサグラダファミリア(ぇ

    新宿駅南口のバスターミナルがようやく完成したと思ったら、今度は西口の再開発が始まっていて、もう一年が過ぎていた。 南口再開発の最中の時にも“いつになったら完成するんだ?”と思っていていつしか誰からともなく“新宿サグラダファミリア”と呼ばれるようになっていたのだ。 そうして今、サグラダファミリアは西口に移動して絶賛工事中である。京王線から丸の内線に乗り換えようと、新宿西口広場を歩くと、あちこちで通路の流れがくるくる変わっている。長年歩き続けているおかげで、通路レイアウトが変わっても頭の中に刻み込まれたルートをたどって目的地に行ける。 それにしても、歩行者が行き交うその裏で再開発の大工事が行われているというのもまた今時ということか。 そんな“サグラダファミリア”でも動いているのであればまだいいほうで、閉館から一年が経過した隼町の国立劇場は、二度の入札が不調に終わって、今..

  • 英話§写研という会社

    写研という会社がある。写真植字の書体セットと植字機を商っている会社である。 かつて、印刷物には活字が使われていたが、写植は文字盤から拾った文字を印画紙に写して、版下として使用するもので、戦後になって主流になった。その最大手として、モリサワと写研の2社があり、特に写研の書体は、品とセンスがあって、高いシェアを保っていたはずだ。 写研を象徴する書体が“石井中明朝オールドスタイル大がな(MM-A-OKL)”と呼ばれている明朝体である。まさに端正なフォルムと柔らかいかな文字のバランスが絶妙ではないか。その他に“ナール”という丸っこく親しみやすいフォントとか“ゴナ”という、ゴシック体をよりシャープに仕立てた書体など、グラフィックな雑誌媒体がこぞって使っていたのは言うまでもない。 それが一転して斜陽の道を歩むようになったのは、写植オペレーションからDTP(デスクトップ・パブリ..

  • 謔話§一日一句~晴れか雨降りか~

    季語は・・・片時雨 この空や 気まぐれと知る 片時雨 【去年の今日】秋話§吉例顔見世大歌舞伎~中村芝のぶ~

  • 楕話§ラグビーリーグワンは一か月後

    大学ラグビーはたけなわだが、ジャパンラグビーリーグワンのシーズンは、一か月後の12月21日開幕である。 今シーズンもせっせと……10回くらいは秩父宮やら味の素スタジアム、駒沢にも足を運びたいと考えている。最後に駒沢を入れたのは、何と今シーズンはブラックラムズにTJ・ペレナラが加入するというのだ。2019年のラグビーワールドカップや、2021年にはレッドハリケーンズに加入して、眼にも楽しいプレイで楽しませてくれた印象が強い。 海外からの新規加入はもちろん、引き続き加入継続中のプレイヤーも多く、我々にとってもすっかりなじみとなってくれている。 これでリーグ全体の力が底上げされてくれれば言うことはないが、なかなか思うようにリーグとそれに連なる日本チームの力が上がってくれないような気がしているのだが。 まあ、観戦している我々は高みの見物をしながら勝手なことを言っているだけの..

  • 模話§体調管理と維持

    一か月前の東京は最高気温30度超えの真夏日だった。本当にとんでもない。 そして翌日が10度台と気温変化が目まぐるしく、我々高齢者ばかりでなく、年若い人たちも体調を崩さないよう、十分な注意が必要とは面倒くさいものである。 これまでが大丈夫だったからというのは、もはや通用せずと心得てかからなくてはならなくなった。だが、昨今の気象状況は、我々の想像をはるかに超えてしまって、ちょっと用心すればそれでよしというわけにはいかなくなってきた。 古稀を過ぎ、病院通いが常態化した身にしてみれば、いつ何が起きても何の不思議もなく、自分が考える以上に“ガタ”がきているのだと自覚してかかる必要があるだろう。 などと書きながら、やっていることといえば週三日のお休肝日くらいのもので、もう少し何か自覚してやらなくてはならないと、順調に“ガタ”は進行していくことだろう。心すべきことは“自分を恃まな..

  • 謔話§一日一句~火の用心~

    季語は・・・酉の市 三の酉 までありますと おとりさま 【去年の今日】週話§日曜枯寂~習作一生~

  • 芋話§明治座十一月花形歌舞伎~勘九郎~

    明治座で歌舞伎を観るのは、2011年5月以来だから何と13年ぶり。昼の部を観る。演目は菅原伝授手習鑑『車引』から『一本刀土俵入』が1時間半、そして『藤娘』まで。11時開演、14時20分終演と気楽なスケジュール。 さて『車引』から……座った席は2階右寄りで義太夫の床は見えない、そうであるからか、義太夫の声が届いてくれないというアコースティックに戸惑う。橋之助の梅王丸は声、所作ともピントが合わず。鶴松の桜丸はていねいな舞台で抜擢に応えた。存在感を示したのは彦三郎の松王丸で、彼の持ち味と役がマッチしていた。 続くメインの『一本刀土俵入り』は、勘九郎の駒形茂兵衛、七之助のお蔦という兄弟の顔合わせ。2020年に明治座で上演するはずがコロナ禍で中止……そのリベンジとも言える。 前半、朴訥そのものの茂兵衛の描写がいかにも勘九郎らしい。七之助のお蔦との絡みの情感も濃く、つい去年9..

  • 朋話§同世代との会話

    一か月ほど前、ご近所に住んでいることが判明した大学同期(別学部)の同い年と一時間半ほどコーヒーを飲みながら歓談した。 やっていた仕事も少しばかり近しい業態であること、それと趣味も似通っていたようで、あっという間に時間が経ってしまったのだ。 何より年齢が同じということは、共通体験がほとんど重なっていたりして、おもしろいほど話は弾んだ。最初の話題は、1980年代半ばにワープロが会社に導入され……たと思ったら、世紀が変わる頃にはパソコンに取って代わられた……でニヤリとした後は、クラシック音楽とオーディオの話へと伸び、それが一転シャンソンへと移っていったのである。 もちろん、同い年だからといってここまで話題がシンクロするケースが多いとは限らない。ここまで合うことなどはほとんど稀でしかない。 さてそろそろということろで最後に出てきた話題が、庄司薫の芥川賞受賞作である『赤頭巾ち..

  • 謔話§一日一句~新酒の季節~

    季語は・・・冬初め 杉玉に 神が宿りて 冬初め 【去年の今日】週話§土曜枯寂~ニュージーランド国歌~

  • 呟話§一言つぶやき~加害者だが被害者~

    加害者とは言いながら、元締めにいいように使われているのが、昨今の…… ……闇バイトによる強盗事案だが、応募して個人情報を吸い取られ、動きが取れなくなっての所業を見ていると、なぜ個人情報を要求された時点で断れなかったのかと、その先に何があるのか、想像力を巡らせれば、どれほど危険なバイトであるのかわかるのにと思いつつ、加害者でありながら被害者となる裏表の可能性がある“予備軍”の存在に向けて、より一層の注意喚起を促したい。 《つぶやきのトピックス一覧》

  • 精話§4K放送の画質

    新しいテレビがやって来て一か月半である。初期設定以外にもあれやこれや微調整することがあって、落ち着くまでに2週間くらいかかってしまった。 そしてもちろん、2007年に買った初代液晶テレビから画質も格段に向上していて、ひょっとしたら実際の被写体以上に盛られているのではという疑いも抱いたりする。 さらに新しいテレビは4K放送も受信できるとある。通常の2K放送以上の画質がウリなのだと言うので、どれどれと覗きに行ってみた……個人の感想だが“たいしたことないじゃん”と思った。 色々調べてみたら、4Kで配信されているプログラムは限られていて、特に民放においてはコストの問題で、ほとんど2Kからの流用でしかないのだ。 とすると、わざわざ4Kだと声を大にして謳うほどのことではないのではないか。 技術の進歩で格段に画質が向上しても、その性能を活かすコンテンツがなければ、まさに“宝..

  • 謔話§一日一句~集団下校して~

    季語は・・・落葉 放課後の落ち葉は 木端微塵かな 【去年の今日】楽話§登山道の整備

  • 行話§金盞香~七十二候~立冬

    立冬の末候“金盞香(きんせんかさく)”である。 立冬も末候となった。秋の階段も真ん中あたりにいるだろうか。そういえば武満徹のオーケストラ曲に『ノヴェンバー・ステップス(十一月の階梯)』なるものがあって、西洋のオーケストラに和楽器の尺八と琵琶のソロが加わる作品なのだ。 ずいぶん前に一度だけテレビで演奏しているのを見たことがあったが、もちろんまったく覚えてはいない。 琵琶(左)と尺八(右)の楽譜は、五線譜に書かれてはいるが、図形楽譜の体裁で書かれているので、奏者の即興性が重視される。初演以来、何百回と独奏を受け持った琵琶の鶴田錦史と尺八の横山勝也以降は、彼らの口伝によってどう演奏するかが伝えられていったと聞く。 そんな『ノヴェンバー・ステップス』は、武満徹の作品の中でも群を抜いて演奏される機会が多かったのである。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 週話§日曜流転~世襲バカ~

    日本だけのことなのかどうかは調べていないのでわからないが、とりわけ目に立つのが政治家であったり芸能人であったりする。 自分自身が営々と築き上げてきた“地盤”を第三者に譲るのがそんなに嫌なのかどうか、とにかく息子や娘に後を継がせようとして、それに子どもが従うというのも、ゐとをかし。 問題なのは能力もないのに祭り上げられ、めでたく世襲議員が誕生するが、そこで政府の要職を任された世襲バカとしか思えない存在が、委員会答弁でしどろもどろが収まることなく、官僚が後ろからメモを渡したり、プロンプターよろしく助けても、まったく要領を得ずに立ち往生というシーンを目撃した……これはもう害悪そのものではないか。 当該選挙区の有権者は、そうしたみっともない事実を知っているのか、知っているのであれば、次はその人間に投票することはしないと思わないのかと思う。 そうした政治的(だけではないぞ)無..

  • 謔話§一日一句~芭蕉の命日~

    季語は・・・時雨忌 時雨忌や 飛行機雲に 風の色 【去年の今日】独話§ドイツとラグビー~例えば~

  • 週話§土曜流転~飯碗を買い替えて一か月~

    ようやくご飯茶碗を買い替えた。それまで使っていたのは茶碗というよりも丼(どんぶり)みたいなもので、それゆえついつい盛りすぎてしまって食べ過ぎぎわくが継続していたのだ。 そうして先月、ようやく手ごろな茶碗を見つけて購入。あっさりしたデザインの萬古焼で直径14cmほどと、左手にちょうどよく収まってくれる。そしてもちろん、ご飯の量も見た目ほどほどとなり、少しずつ身体に優しいことが反映されていくだろう。 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~ここは予定どおりに~

    季語は・・・秋愁ひ アルコホル いや休肝日 秋愁ひ 【去年の今日】稼話§朝のルーチン

  • 告話§ビッグイシュー491号発売中!

    ビッグイシュー491号は11月15日から発売されています。お買い求めできる場所はこちらを参照。毎月1日、15日発売。一部450円。230円が販売員の収入に。日本と恐竜が表紙。 特集 恐竜関心大国 日本と恐竜 世界中の子どもたちに人気がある恐竜。加えて日本は大人も恐竜好きが多い恐竜関心大国です。いま、鳥類は恐竜の子孫であるなど、大人たちが知っていた恐竜についての常識は大きく変わりました。 かつて、アジアとつながる大陸の縁の海岸線の一部だった日本。その大地を闊歩していた恐竜たち。恐竜研究のパイオニアである真鍋真さん(古生物学者・国立科学博物館副館長)は「1980年代以降、日本各地から恐竜の化石が出始め、日本での恐竜についての研究は加速度的に進んでいる」と言います。そして、日本の地層の重要性と、それを世界に向けて発信することをいつも意識してきました。 現在、学名が..

  • 寛話§尾瀬の山小屋は

    尾瀬はすっかり無人の冬に入っている。山小屋の稼働シーズンは6か月ほどで、その間にせっせと登山客を受け入れるのだ。山小屋の今は冬囲いの中。 尾瀬ヶ原と尾瀬沼には、合わせて16軒の山小屋があって、それぞれ雰囲気のある様子で客を迎えている。そんな山小屋のうち宿泊利用したことがあるのは5軒……尾瀬ヶ原では弥四郎小屋、尾瀬小屋、龍宮小屋に。尾瀬沼は長蔵小屋。それから裏燧は御池のロッジだった。 そしてアルバイトをしたのは尾瀬小屋と長蔵小屋で、それぞれ2年ずつ働いた。だから、従業員として&宿泊客として双方から山小屋を体験できたのである。 山小屋での仕事については何度か書いたことがあるので、それを読んでもらうことにして、いちいちは書かない。 宿泊客としての山小屋は、歩いてしか行くことができない場所に、よくこれだけの設備を建てて維持しているものだと感心するばかり。生鮮食料品は、歩荷(..

  • 謔話§一日一句~立ち呑みで軽く~

    季語は・・・時雨月 宿出れば 角打ちまでの 時雨月 【去年の今日】秋話§吉例顔見世大歌舞伎~仁左衛門の松浦~

  • 頼話§希薄な帰属意識

    外面が悪いわけではないが、第三者との間には比較的距離を置いて接していると思っている。 自分自身が持つある部分の意志が強固ではないと感じていて、それゆえ特に強い“磁力”を持ち合わせる第三者から、悪しき影響を受けたくないと考えてのことなのだ。 考えてみれば、七十年の人生の中で、確固とした意志を発揮して物事を動かしたという記憶は少ない。もちろん、ないわけではないけれど、自分の意志らしきものが強烈に発揮されたことを数えるほうが難しい。 最も長く所属した宮仕えの場においても、盲信とか狂信みたいなところとは縁がなく“ほどほど”の世界に身を置いていた。 それこそ、そういう風に処していかないと、自分の精神的な身がもたないと考えていた節がある。 エントリータイトルに“希薄な帰属意識”と書いたが、他の人たちがどのように第三者に対して身の処し方をしているものか……知ってみたいものだ..

  • 直話§“一流”と言われるものを・・・・・・

    結局、残念ながら審美眼のようなものは我が身の中に育ってくれなかった。 世間的にな評価として“これは優れている”と言われるあれやこれやを鑑賞してきたはずなのに、眼の前にあるものの優劣評価が、ほんの少ししか為すことができないのだ。 まあ、それが凄いと感じられるのは“超”と言われるような弩級のパフォーマンスを体験した時くらいなものだし、逆のほうでは、やはり“超”がつくようなトンデモなパフォーマンスでないとひどいとは感じられない。 そして問題なのは、その間に膨大に存在している“どうってことのない”とか“普通の”パフォーマンスなのである。 それらが単に普通で、どうってことのないものなのか、それとも聴く耳がある人間であったら、キラリと光る何かがあると感じ取れるものなのか、そして残念ながら、自分にはそうした感性を持ち合わせていないのだ。どうやらこのまま人生の終わりを迎えそうだ。 ..

  • 謔話§一日一句~豆を挽いて~

    季語は・・・今朝の冬 珈琲は カップに冷めて 今朝の冬 【去年の今日】懇話§部下と呑むこと

  • 部話§俺のブログは俺が書く!(`・ω・´)ノ

    Chat GPTだっけ、ずいぶんと性能が向上しているようだ。去年あたり対話を試みた時は、ずいぶん頓珍漢だったり明らかな間違いなどの反応が多くて、対話しながら何度も“それは違う。こうこうだよ”と正しい方向に導こうとしても、なかなか軌道修正しようとしないことに匙を投げたことがあった。 そんなこともあって最近は遊ばなくなったが、少しは向上してきたようで、例えば大学のレポートなんかをAIに書かせることが問題になっていたりする。というわけで、つい今しがたChat GPTに“京王線”にまつわる、楽しそうな文章を書いてくれとお願いしたら書いてくれたのが下の文章である。 ******************************************************************** 京王線に乗ると、なんだか小さな冒険が始まるような気がする。新宿からのスタートは、都心の..

  • 楽話§酒呑みながらの会話

    たまにだが、気のおけない酒好きの知り合いと居酒屋などで酒を酌み交わすことがある。 コロナ禍このかた頻度が激減したのは残念だが、時には誘いあって、お互いの分野についてとか、興味のある話題を口の端にのぼらせて2時間ほど談笑するのだ。 ところが問題はその後……どういった話題が話されたのか、大まかなところはともかく、何をどうと話されたのか具体的な内容についてはほとんど覚えていなかったりすることが多かった。 それほど酒が入っていない時点から“何を話したんだっけ?”みたいなことばかりで、酒が入ってくれば、どんどん記憶が消去されてしまうのである。 もちろん、忘れるばかりではなく、妙に克明に会話の内容を覚えていたりして、それなりの緊張感で場に臨んでいることはわかるが、覚えているのはせいぜい3割、4割といったところか。 まあ、覚えているか忘れてしまったどうかはともかく、..

  • 謔話§一日一句~アトラス彗星~

    季語は・・・湯冷め 紫金山 待てど暮らせど 湯冷めかな 【去年の今日】週話§日曜枯寂~僧帽筋由来~

  • 行話§地始凍~七十二候~立冬

    立冬の次候“地始凍(ちはじめてこおる)”である。 今年も残すところ一か月半になってしまった。年齢を重ねるに従って、時の速度は転がるようにスピードを増して、六十代の定年退職を過ぎた頃から、加速度的に速くなってきてしまった。 もはや、一度速くなった流れをスピードダウンさせることなどできるはずもなく、ただひたすら流れの中に身を任せるしかない。 人生の黄昏は近づき、遠くないうちに沈みゆく光芒が幾筋も細く長く伸びていくことだろう。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 運話§ラジオ体操~~~~!

    ラジオ体操をしている……月曜から土曜までの午後、ほんの10分間なのだがせめてもの罪滅ぼしとして、少しでも身体を動かしてやるのだ。まあ、動かさないよりは“まし”程度のものだが。 ラジオ体操を覚えて、あっという間に60年を超えていた。覚えたのは小学校の朝礼の時だったと思う。どのようにというプロセスでなどとは覚えてなどいないが、気がついたら全部の動作を覚えていた。しばらくは第一だけで、第二体操を覚えるまでには少し間があった記憶だ。 それにしてもと思うのは第一から第二まで、すべての動作を間違えることなく記憶していることで、しかも再開したのは数年前……ブランクが何十年もあったとは思えない“三つ子の魂百まで”である。 そしてありがたいのは、第一の前と第二の前に、それぞれ短いストレッチのようなものも挟んでくれて目先を変えてくれるのだ。 今は、男性と女性の講師が一日おきに、ピアノ伴..

  • 謔話§一日一句~使わなくなって久しく~

    季語は・・・冬に入る 冬に入る 祖母の竈は ガス台に 【去年の今日】週話§土曜枯寂~グレゴリオ聖歌は~

  • 全話§キャッシュレスの効能

    個人的には電子マネーの利用度は少ないほうだと思う。たぶん交通系パスモと、普段使いのスーパーマーケットの2つで、ほぼ100%を占めているのだ。 時にコンビニでパスモを出して支払いをするのは、単純な話でレジ滞在時間を短くしたいというだけである。 だが、世間の流れは速く、特に若い世代はスマホに仕込んだ電子マネーを自由自在に使っているように見える……そうはいっても今だに現金主流と思われるのが日本社会ではないか。 7年前、オランダのアムステルダムを訪れた時、現金レスが劇的に進行している事実を目の当たりにした。何軒かの店では現金での支払いができずで、クレジットカードか電子マネーのどちらかでしか決済ができなかったのだ。 旅行者としては、オランダで使えるような電子マネーなどは持っておらず、そうした店ではクレジットカードで支払いを済ませたが、なるほどと思ったのは、アムステルダムのよう..

  • 聳話§音楽がイメージさせるもの~オルガン~

    時折だが、音楽を聴いていて具体的な映像が頭の中に浮かび上がってくることがあるのは自分だけだろうか。 カミーユ・サン=サーンスは19世紀から20世紀にかけて活躍したフランスの作曲家だが、彼の作品に交響曲第3番『オルガン付き』という傑作があってしばしばコンサートで演奏されている。そして、パイプオルガンが前面に出て演奏される“ここ”にやって来ると、いつも同じ映像が見えるのである。 それは、ヨーロッパの大聖堂の柱が建ち並んで見上げているところなのだ。オルガンの分厚い強奏に、弦の合奏がせり上がっていく……それがこれだ。 ↓ミュンヘンのフラウエン教会(ウィキペディア) つまりは、こんな映像が頭の中に存在しているのである。音楽と映像とは、あまり関連性がないのだと論じる人は少なくない。だが、人間の深層心理は時として勝手に頭の中で映像を創造してしまうのである。 そし..

  • 謔話§一日一句~季語を調べるも~

    季語は・・・秋灯 秋灯や 季寄せフォントの 小さきこと 【去年の今日】創話§交響曲とその“楽章”

  • 週話§日曜流転~後を絶たず~

    ニュースを見れば、相も変わらず“振り込め詐欺”による被害が多発を続けていて、いつ果てるとも思えない。そして手口は手を変え品を変え、特に高齢者をターゲットに詐欺グループが虎視眈々と狙いを定めているのだ。 そんな犯罪は日本くらいなものかと思ったら、ちょっと前に見たフランスのニュースでも、銀行カードにまつわる詐欺が多発していて被害が発生していることを知った……ということは、あちこちの国で珍しくもなく起きているということか。 時に、どんな手口で騙されているのか眺めていると“ちょっとちょっと!”と突っ込みを入れたくなる迂闊さにしばしば出くわす。責めたくはないが、なぜ受けただけの電話を信じて大金を渡してしまうのだろう。 そんな電話がかかってきたら、その後に息子からだったら息子、銀行からであれば銀行、そして警察からだというなら警察に“こんな電話がかかってきたのだが……”と確認するべきな..

  • 謔話§一日一句~停まって待つ~

    季語は・・・冬紅葉 サイレンが 急ぐ坂道 冬紅葉 【去年の今日】爛話§ルイージ&コンセルトヘボウ~凄い~

  • 週話§土曜流転~ソースかつ丼ご無沙汰~

    グンマー!の某小都市の名物として、なぜか“ソースかつ丼”なるものがある。他にもソースかつ丼を名物として売りにしているところは少なくなく、ちょっと眺めまわしてみたら、どうやら競艇、競輪、競馬などギャンブル場があるところに存在しているようだ。 そんな中でグンマー!のソースかつ丼は、なかなかの存在感を出している。 ご覧のような、御姿の何と神々しいことか(言い過ぎ! 香ばしい衣はソースたれをくぐらせても、ヘチャっとかせずに揚げたカリカリ感が残っている不思議。疑いもなく――他を食べたことはないが――本邦ナンバー1のソースかつ丼と言っても過言ではない。 さらにそのソースかつ丼の存在価値を上げているのが、別盛にしたキャベツの千切りである。これこそがあるべきソースかつ丼の姿ではないか。多くのソースかつ丼のキャベツは、カツとご飯の間に挟まって、見るも無残な姿を現しているが、こ..

  • 謔話§一日一句~ふと猿蓑を~

    季語は・・・秋思 秋思なり はせをの句集 繙(ひもと)くか 【去年の今日】芝話§歌舞伎座の昼と夜

  • 懐話§昭和三十年代~駄菓子屋~

    [承前] さて小学生時代、放課後のお楽しみは駄菓子屋に行くことだった。ランドセルを放り出し、家から路地を出れば目の前に駄菓子屋があったのだ。 その当時、どこの町内にも駄菓子屋の一軒はあって、子どもの溜まり場なのだった。 当時は着色料だの保存料だのがはびこりまくっていて、そんな存在など知るはずもなく勝手放題に駄菓子を口にしていて、それでも成長していたのだ。そこでひとしきり時間を過ごせば、渋々家に戻って宿題に手を付けるのである。 そんな実家近くの駄菓子屋だが、夏になるとかき氷屋に変貌する。店の一角に手回しのかき氷機を置いて、赤、緑、白のシロップをかけて1杯10円だ。 他の駄菓子屋では、冬場になると火鉢の上に鉄板を置き、水で溶いただけの小麦粉に醤油を垂らしたタネを1杯10円で売り“もんじ焼”と称してガキ共の佳きおやつとして他愛なく焼いて食べていた……そんな生地にあれ..

  • 鮪話§マグロ・・・・・・以前ほどではなく

    実家暮らしをしていた子ども時代、親が気まぐれに近所にある寿司屋に連れて行ってくれた。もう60年も前の話である。 流通不便な時代だったことと、ちょうど太平洋と日本海の真ん中あたりという立地ゆえか、寿司ネタが豊富というわけにはいかず、食べていたのはほとんどといっていいほどマグロの握りとか鉄火巻だった。 ちなみに町の商店街の魚屋に並んでいる刺身の類も、ほとんどすべて冷凍で店頭に並んでいるマグロなどがガチガチに凍っていて、家に買って帰ってからの解凍に手間がかかったのだ。 あと記憶にあるのはイカ、タコ、海老あたりで、イカやタコは子どもには硬くて敬遠していたの。 考えてみれば、60年前の関東平野どん詰まりの寿司屋のネタなどその程度でしかなかったのである。 そんなわけで、長じて東京に出てきたある日、手軽な寿司屋のランチを食べたら、その中に甘海老があって、それを食べた瞬間に“..

  • 謔話§一日一句~10日初日~

    季語は・・・九州場所 潮の香の 九州場所や 幟旗 【去年の今日】費話§自動車の買い替え

  • 行話§山茶始開~七十二候~立冬

    立冬の初候“山茶始開(つばきはじめてひらく)”である。 秋分から一か月半、冬が立ってしまった。 ほどなく、寝ている間の外気温が一けた台に下がる。そうすると結露の季節なのだ。 2009年にリフォームしたキッチンのシロッコファンの性能がよく、いちばん弱い風力だと音もなく静かに回ってくれるので、夜の間に回して結露防止に役立てている。 効果的な結露防止だが、一冬の間に2回か3回くらい、室温と外気温の差が大きくて、ファンを回しても、結露が出てしまうことがある。そんな寒さが厳しい冬も間もなくだ。 だが、地球温暖化のゆえかどうか、10年前に比べれば穏やかな寒さの日のほうが多くなったような気がするのだが。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 煙話§ヱビスビール“燻”

    先月、9月に発売されていた“燻(いぶし)”が、一か月遅れくらいでようやくスーパーマーケットの棚にあるのを見つけていそいそと買った。相変わらず新製品を手にするのが遅い。 ドイツのフランケン地方バンベルクという小都市に“シュレンケルラ”という銘柄の燻製ビール“ラオホビア(Rauchbier)”が、今でも醸造されている。ブナの木などのチップを燃やして、その煙で麦芽を燻して燻蒸香をつける。ドイツを旅行していた時でも呑む機会がなく、一度しか呑んだことはないがこれがなかなかの曲者で、慣れない人はその癖に驚いて吐き出してしまうほどなのだ。口の悪い人など“くさやビール”と言うくらいである。 ……というイメージを抱きつつ、晩酌に開けてみた……うーん、やっぱり冒険してはいなかったか。燻製ビールの独特な香りと味を顕著に感じるところまではいかず“お印”程度としか感じられなかった(個人の感想です..

  • 謔話§一日一句~誰だ?~

    季語は・・・小夜時雨 着信の 主は不明や 小夜時雨 【去年の今日】過話§備忘録的な何か~2023年11月6日付~

  • 顧話§今日の歴史~享年五十三~

    1893年11月6日、チャイコフスキー逝去。 交響曲6曲、ピアノ協奏曲にヴァイオリン協奏曲、そして“三大バレエ”といった傑作を創り上げたチャイコフスキーの命日である。 彼の作品の実演を初めて聴いたのは、小学生の時の群馬交響楽団移動音楽教室で『くるみ割り人形』から何曲かだった。その時は、ただ単に楽しい音楽ばかりだとしか感じなかったが、長じて他の作品に接したところで、オーケストレーションの見事さに舌を巻くようになった。 主題が流れていく裏で、様々な色付けが為されていく様子は、まさに耳の愉悦そのものである。表に出てくるメロディーだけでも美しいのに、そうしたメロディーを彩る副旋律が見事で洒落ているところ……もはや脱帽である。 そんなチャイコフスキーは、ある集まりの席で周囲の人が止めるのも聞かずに生水を飲んだことからコレラにかかって死に至ったという話だが、53歳とはいかにも早..

  • 吃話§今日の一枚~山形激怒?~

    一枚のチラシが目に留まった。とある野外イベントを告知するもので、…… ……芋煮会が行われるとあり、その芋煮が“味噌と豚肉で”という。確か、太平洋側の宮城とか福島あたりの芋煮ではないかと思ったが、そうらしい。そして同時に、日本海側の山形との“芋煮の争い”を思い出した。 山形の芋煮は牛肉使って砂糖と醤油で味付けをする。だから、双方まったく相容れず、山形にしてみれば「セツコ、それ豚汁や!」と、壮絶な正統争いが繰り広げられ、お互いまっこう否定之圖なのである。 まあ“うまけりゃ、どっちでもいいじゃん”と高みの見物なのは気楽な我々第三者で、蔵王山を境に譲れない戦いが延々と行われているのだ(苦笑 《ブログのトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~暗がりに~

    季語は・・・虫の闇 誰(た)そあるか 音はひつそりと 虫の闇 【去年の今日】週話§日曜枯寂~石持ち疑惑の件~

  • 呟話§一言つぶやき~心して野党を育てる~

    野党の支持者には“心が狭い”人が多く存在していて、少しであっても…… ……自分の意に添わなかったら、あーでもないこーでもないと文句をつけてしまって、結局は野党が育たないままの状態が続いてしまうが、そのあたり見習うべきは政権を維持している“どこか”の党で、その中の人たちは、多少自分の意とは異なっても、政権という旨みのゆえにしがみついているという事実にも気がつかなければならない。 追記:自民党になれ!などという意味ではない。為念! 《つぶやきのトピックス一覧》

  • 別話§終活のおはなし~老け込む~

    [承前] 自分にまつわる“世界”のあれやこれやが縮小傾向にあることは事実として受け留めている。 それこそ、この先に不要不急なものを買うことは極力しない。必要だと増えていくのは老い先のためのグッズということだろうか。それは積極的な買い物というよりは受け身的な性質が強そうだ。 それが“老い先”を考えるということなのだろう……ほどなく2、3年のうちに車を手放すことにしている。もうこの10年ほどは、遠距離ドライブとは言っても、せいぜい尾瀬までの往復ぐらいで、年間1000kmがやっとである。 だから手放しても、それほど後悔することもないだろうし、そういう意味で車がなくなったからといって気落ちして老け込むということもないはずだ。 そうはいっても、何かのアクションで老け込んでしまうことも十分に考えられるから、そうなった時でも意味なく気落ちすることがないようにと今から心してお..

  • 謔話§一日一句~銀行のATM~

    季語は・・・秋惜しむ 秋惜しむ フォーク並びの 給料日 【去年の今日】週話§土曜枯寂~1杯のコーヒーから~

  • 神話§2024年10月の天気模様を振り返る

    2024年10月の東京の天気がどうであったのか、振り返っておこうと思う。 このリンクの日付をクリックすることで、各々の日のアメダスが確認でき、より詳細な気象状況をチェックできる。 ご覧のとおりで、10月らしくない雨がちの日々で、しかも真夏日や夏日が中旬から下旬にかけてもなお記録されて、なかなか半袖などの夏物衣類と冬物の入れ替えができず、下旬まで半袖を着ていたりもしたのだった。 そういえば、今年の尾瀬の紅葉状況はあまり芳しいものではなく、不安定な天気と相まって、訪れた人たちをやきもきさせたりがっかりさせたようだ。 《天気のトピックス一覧》

  • 波話§ターリヒ弦楽四重奏団[2024.11.2]

    武蔵野市民文化会館小ホール……月曜日のアレクサンダー・コブリンに続いて、土曜日はターリヒ弦楽四重奏団のスメタナとドヴォルザークを聴いてきた。 開演前、おもむろに招聘元が登場して「第2ヴァイオリンの荷物がロストになってまだ届いていないので“普段着”で演奏します」とお断りのアナウンスがあって客席が笑いに包まれた。そんな少しリラックスした空気の中を4人が登場したが、全員が黒シャツ&黒ズボン姿だったので違和感なし……第2ヴァイオリンの靴がスニーカーと見えたくらいだが。 スメタナ:弦楽四重奏曲第2番 d-moll ドヴォルザーク(J.カバット編):ジプシーの歌 Op.55 第1曲:我が歌ひびけ 第2曲:きけよトライアングル 第3曲:森はしずかに 第4曲:わが母の教えたまいし歌 第5曲:弦を整えて 第6曲:軽い着物 第7曲:鷹は自由に ドヴォルザーク:モラ..

  • 謔話§一日一句~一段一段~

    季語は・・・秋深む 男坂は 園児の列や 秋深む 【去年の今日】創話§文章とストーリーとは・・・・・・

  • 週話§日曜流転~釣瓶落とし~

    我が家付近の今日の日没は16時47分。暮れだすとあっという間に暮れていく時期である。 ずいぶんと暗くなるのが早くなったなあと感じるのは9月中旬くらいからでその頃から日没が17時台に入るのだ。そうして9月下旬には、17時を過ぎればどんどん暗くなり、慌ててカーテンを閉めにかかっていく。 夏の陽が長い間は、窓からの外光だけで気持ちよく風呂に入っていた。だが考えてみれば、8月も盆を過ぎればそんな楽しいこともできなくなってしまう……それができるのは、夏至を挟んでせいぜい3か月くらいのものか。それに、晴れている日だったらともかく、曇りや雨の日は照明が必要なわけだが。 指折り数えたら、次に自然光で入浴できるのは半年先だと判明したのだ。 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~京都御所にあり~

    季語は・・・色変えぬ松 色変えぬ松や 道喜の門ぽつり 【去年の今日】道話§かわいそうな自動車たち

  • 行話§楓蔦黄~七十二候~霜降

    霜降の末候“楓蔦黄(もみじつたきばむ)”である。 晩秋となった。木々の葉は色づき、そして落葉し……地球温暖化で少しばかり短くなったと感じる秋の風景が広がった。 10月に入っても30度超え、あるいは30度をうかがう、夏としか思えないような日が続いたりして、いっそのこと10月まで“夏認定”しましょうかとすら思ってしまう。 とはいえ、朝の外気温は20度を下回るようになって、もう一枚上に羽織って早起きとなる。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 週話§土曜流転~小屋閉めの頃~

    最近の尾瀬の山小屋は10月中旬の終わり頃に小屋閉めをするようになっているが、大学時代にアルバイトしていた時は、文化の日を目安に小屋閉めしていた。 一度だけ、小屋閉めの手伝いに入ったことがある。10月の終わりから4日ほどで、山小屋に着いた時には既に窓の冬囲いは済んでいて、もっぱら小屋内部の片づけが主で、なるほど4月のゴールデンウィーク前まで深い雪に閉ざされる準備はこうするのかと思ったのだ。 最終日の夜は小屋主以下、手伝った人たちとお疲れ大宴会が行われ、翌朝は群馬県側の戸倉に下りる我々と、檜枝岐に戻る小屋主とが別れ別れに、尾瀬ヶ原を歩いていく……半年のシーズンの終わりである。 冬枯れの尾瀬ヶ原を横断し、山ノ鼻から鳩待峠まで戻っても戸倉へのバスはなく、戸倉までの3時間ほどを淡々と歩いて下るのだった。 《尾瀬のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~今年も二か月~

    季語は・・・十一月 どん詰まる 十一月に 狼狽(うろた)えて 【去年の今日】霜話§2023年11月の予定あれこれ

  • 告話§ビッグイシュー490号発売中!

    ビッグイシュー490号は11月1日から発売されています。お買い求めできる場所はこちらを参照。毎月1日、15日発売。一部450円。230円が販売員の収入に。内田也哉子が表紙。 特集 変えよう! 避難所生活 いま奥能登では1月の地震に続き、遅れている復旧の中、9月には再び豪雨災害が。20を超える河川氾濫などが被災住民を打ちのめし、ようやく入居できた仮設住宅でも被害が発生しました。 日本は世界有数の「災害大国」。2011年の東日本大震災以降、マグニチュード6以上の地震の約2割は日本で起きています。 災害に見舞われたら真っ先に行く場所は避難所ですが、現状の避難所はおよそ居心地のよい場所とは言えません。 「日本の避難所の状態は、世界標準からかけ離れている」と言う榛沢(はんざわ)和彦さん(新潟大学医歯学総合研究科特任教授)に、避難所のトイレ(T)・キッチン(K)・ベッド..

  • 霜話§2024年11月の予定あれこれ

    月初めにつき、東京の一か月間の日の出&日没時刻を。 11月1日の日の出は6時2分で日没は16時49分、月末の日の出は6時30分で日没は16時31分。毎年のことながら、日没は月末から12月月初が一番早く、12月上旬から少しずつ遅くなっていく。春は近づいたということだが……。 さて今月も歌舞伎座通いはなし。その代わりに、日本橋浜町の明治座で勘九郎、七之助などなどの“明治座十一月花形歌舞伎”が行われるので、昼の部を観に行ってくる。 菅原伝授手習鑑『車引』から『一本刀土俵入』で、最後に米吉の『藤娘』とあまり肩の凝らない演目なので楽しみ。 それにしても、本来だったら11月の歌舞伎座は顔見世興行のはずなのだが、なぜか顔見世ではなく“舞台機構設備の工事を実施”するため十一月歌舞伎座特別公演『ようこそ歌舞伎座へ』という不思議な公演となったが、あまりそそられずパスをし..

  • 謔話§一日一句~歯周病治療~

    季語は・・・十月尽 明日は歯科 さて十月が 尽きにけり 【去年の今日】無話§2023年十月終了のお知らせ

  • 昏話§はい! 2024年10月終了

    うーん……10月も終わってしまうのか。 古稀を迎えたタイミングで“この先はオマケね”と言ったりはしたが、時間の進行が速くなってきていることは、少しばかり眼が回る思いがしている。 一週間くらい前から日没時刻が16時台に入って、秋が深まってきたようだ。やっぱり、17時前に陽が沈むのは何がなし寂しいものがあって、それはもう人生と似たようなところがあるような……。 定年退職して来年で丸10年、年金生活もまあまあ軌道に乗ってくれていて、時には、ささやかかつ細々と自分たちのための贅沢もしていて、まさに老後の御褒美であろう。 沈む夕日を眺めながら、いつか必ず来る行く末にも思いを馳せるのだ。 《日常のトピックス一覧》

  • 床話§散髪は三か月に一度

    今のマンションに住み始めたのは四十代のはじめ。その頃はおおよそ一か月に一度は髪を切ってもらいに理髪店に出かけていた。 まだまだ髪の毛の量も多くて、気がつけば頭がモシャモシャになってきて、悩むまでもなくさっさと切ってもらっていたのだ。 五十代に入った頃あたりだっただろうか、髪の毛の伸びが遅いと気がつき、ならばと一か月おきの二か月に一度の感覚になったが、それで困ったことはなく、なるほど歳を取るとはこういうことなのかと身をもって実感したのである。 そしてさらに10年……還暦に先立つ5年ほども前だろうか、頭頂部が薄いと感じたのは。我が家の男性はそうであるようで、逃げ切ることなどできず、さらに、髪の毛の伸びるスピードが、一段と遅くなってきてしまっていた。 とうとう3か月に一度の散髪となったのは、たぶん還暦の前後で、定年退職のタイミングではなかっただろうか。つまり、散髪代が年4..

  • 謔話§一日一句~日没十六時台~

    季語は・・・釣瓶落し 釣瓶落し グラデーションは 暗闇へ 【去年の今日】憑話§義経千本桜~忠信篇~立飛歌舞伎

  • 蕪話§アレクサンダー・コブリン[2024.10.28]

    平日月曜日の14時開演という、暇な高齢者しか来れないような演奏会に行ってきた。武蔵野市民文化会館小ホールらしいというか。 ロシア生まれで現在はアメリカ国籍のアレクサンダー・コブリン。ピアノはShigeru Kawaiのコンサートグランド。 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番 E-Dur Op.109 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 As-Dur Op.110 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番 c-moll Op.111 この日は休憩なし。3曲をほとんど切れ目なくアタッカで弾き繋いでいってくれた。この3曲だが、個人的には休憩を入れずに演奏してくれるほうがありがたい。というか、1曲目の後であろうが2曲目の後であろうが、休憩を入れるのは中途半端でしかないと感じる。弾くほうも聴くほうもきついが、70分一気に演奏してくれたほうが緊張感が持続するような気..

  • 精話§病院通いの日々

    内科、整形外科、循環器科、皮膚科、耳鼻科、眼科、歯科……この5年ほどの間にお世話になった診療科である。ほぼ一通りということだ。 何とも壮観な、などと悠長な冗談を言っている場合ではないぞよ。還暦から定年退職このかた病院通いが増えて、変な意味で高齢者の仲間入りをしたということか。 目下、内科と歯科については、ほぼ定期的に通っていて、内科のほうからは処方薬を受け取りに行っている。 思えば宮仕えの頃は、年に一回か二回か風邪で寝込むくらいで、際立ってどこかが……みたいなことはなかったのに、還暦を過ぎてしばらく経ったら、あちこちガタがきたことに気づく。 “医者嫌い”と言っていいほうだろうとは思うが、そんな強がりなど言っておられず、粛々と病院通いをするようになった。まさに高齢者そのもので、古稀を迎えた9月には、健康保険高齢受給者証が手元に届いた。それまでは3割負担だったと..

  • 謔話§一日一句~高価・・・・・・ですから~

    季語は・・・からすみ 唐墨をちびちび 酒もちびちびと 【去年の今日】週話§日曜枯寂~えっ! 十月終わるの?~

  • 懐話§昭和四十年代~早弁のお年頃~

    [承前] 保育園から中学校までの11年間は給食のお世話になったが、高校に入ったら給食はなく、弁当持参の通学となった。月曜から金曜までの5日間は、あのアルマイト製弁当箱にご飯とおかずを詰めてもらっていたのだ。そして…… 食べ盛りである 10時も過ぎれば“腹が……減った”になる。ゆえに授業中が早弁タイムにもなるのである。 だが、我々は猿よりは知恵のある動物ゆえ、発覚するようなリスクは冒さない。安全に早弁が食べられるかどうかを事前にチェックしたのだ。すると、漢文の教師は、教壇から一歩も動くことなく、教室の生徒の机のほうまで見回りなどに来ないことが確認できた。 かくして、彼の授業が早弁たけなわとなったのである。もちろん、教壇から見えないよう、教科書を立てたりとカモフラージュも怠らない。残念ながら前列の連中は、その恩恵に与(あずか)れなかったが。 だが、早弁ができ..

  • 黒話§日本対オールブラックス[2024.10.26]

    日本のラグビーファンはオールブラックスが大好きなので、キックオフ前のハカも、そりゃあ静かな会場になりましたとさ。この日の観客は60,057人。 先制したのは(意外にも)日本。ウィングのナイブラが快速を飛ばし、ゴール左へのトライ。ゴールも決めて7点のリード……も、10分後には逆転され、そのまま追いつくことができず、19対64と大差の敗戦を喫した。 実力の差がなかなか縮まってくれないのはなぜなのだろうか。高い場所から観戦していて感じたのは、当然と言うべきか“ボールへの執念”といったようなものだったのではないか。 混戦の中、ボールがフリーな状態にある時、オールブラックスの選手たちはそのボールを“何とかしよう”と、本能的にかそういう身体の動きをするのだが、日本の選手たちは、なぜかそれが一瞬遅れてしまう……その執念の差のようなものが点差に表れてしまっているよ..

  • 謔話§一日一句~荒んで~

    季語は・・・暮秋(ぼしゅう) 場末感 シャッター街は 暮秋かな 【去年の今日】街話§神保巷塵[103]職酒接近

  • 行話§霎時施~七十二候~霜降

    霜降の次候“霎時施(こさめときどきふる)”である。 すっかり秋が短くなってしまったようだ。かつて9月下旬で感じた陽気が、10月今頃まで繰り下がってしまって、うかうかしていると11月終わりには、冬の便りを聞くことになってしまう。だから、秋が2か月くらいとしか感じられなくなってしまったのだ。 この候で10月も終わり。ささやかな近況としては、今月はじめに取得できた70歳以上対象の東京都シルバーパスを重宝して使い始めたことを報告しておきたい。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 機話§ビールと日本酒と

    古稀になるあたりを境に、今年春頃からビールは350ml缶、日本酒は240mlが一晩の酒量として定着した。 ちょっと前まではロング缶のビールを呑んでいたが、意外にも潔くそうした酒量に落ち着いたようだ。日本酒は四合瓶(720ml)の三分の一240ml……まあ一合半に満たない量だが、自分的には“ちょうどいいのだ”と暗示をかけて納得させている。 思えば、ロング缶2本(1リットル)を毎日呑んでいたのは、ブログを始めた頃で、紆余曲折を経て酒量は順調に減っていった結果の“今”なのだ。 もちろん呑めば呑める。だが、そこにいくばくかの余裕を残してという大人の対応をして、御身大切と労わってやるのもまた老境のたしなみであろう。 考えてみれば……みるまでもなく、酒は好きだが呑兵衛ではない。今まで、日本酒を五合呑んだことはない。というか四合瓶を呑みきったことがない。確かに、かなりご機嫌になっ..

  • 謔話§一日一句~山崎街道~

    季語は・・・藁塚 藁塚は 悪の巧みや 定九郎 【去年の今日】別話§終活のおはなし~長生きですとか~

  • 週話§日曜流転~初物七十五日~

    江戸時代、死罪に処せられた罪人が刑場に連れて行かれる直前、最後に何でも好きな食べ物をリクエストすることができた。 そんな状況で、一人の罪人が季節外れの食べ物を所望した。江戸時代のことゆえ、願いを聞き届けるために初物を待つしかない。その結果、リクエストした罪人は七十五日生き延びることができたという。 そんなところから“初物を食べたら七十五日長生きできる”という縁起が誕生したようだが、正確には初物を“リクエストしたから”それで少しばかり長く生きられたということだ。 ……という初物縁起のお話である。 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~風に揺れて~

    季語は・・・山の色 風過ぎて 池塘の午後や 山の色 【去年の今日】街話§神保巷塵[103]職酒接近

  • 週話§土曜流転~10月最終土曜日~

    そして早くも10月が終わりに近づいた。今年ももう残り2か月ではないか。 定年退職から一か月が過ぎた9年前の今頃は“失業者”としてハローワーク(職業安定所)通いが始まり、毎月せっせと出向いては失業保険給付を受けていた。給与収入がなくなって、厚生年金支給は12月からだったので、ハロワからの支給は侮ることができなかったのだ。 我が家から、電車を乗り継ぎ、ぽてぽてと10分ほど歩いたところにハロワがあって、様々な年齢、様々な事情の人たちが集まってきていた。 そんな中で“相談”と称して、窓口の係と対面で、まあ言ってみれば他愛のない話でお茶を濁しつつ、その月の“お務め”が終わる判子を押してもらうのである。そうして支給された失業手当は150日分というもの。 37年半仕事をし、定年退職しての支給が半年にも満たない手当というのも、何というか、一年とは言わないが10か月くらい出してくれた..

  • 謔話§一日一句~サイクリストが走る~

    季語は・・・爽涼 爽涼や ロードバイクの 独り旅 【去年の今日】労話§宮仕えを始めた頃・・・・・・

  • 顧話§今日の歴史~ため息のような~

    1885年10月25日、ブラームスの交響曲第4番が初演される。 つい先日、97歳のヘルベルト・ブロムシュテット指揮のN響で聴いたばかりの“ブラ4”が、1885年のこの日に初演された。 ブラームスが書いた交響曲は全部で4つ。第1番は1876年に完成したので、交響曲の創作期間は10年に満たない。それだけ、力を入れ、自分の持てる能力を注ぎ込んだということだろう。 上は第1楽章冒頭で、ため息のような音型が上下するだけ……昔々「これが主題と呼べるのかねえ」と呟いた指揮者がいたとかいなかったとか、センチメンタルそのものである。それが壮大な大伽藍のような終楽章に行き着くとは、げに作曲者の頭の中で何がどう考えられていたものか。 たった4曲しか書かなかったので、時折何番が好きなのか順番をつけてみるが、だいたい1番か2番が首位争いをして、4番がトップに立つことは少ない。まあ、そ..

  • 寓話§バベルの塔崩壊以来の・・・・・・

    あまりインターネット絡みのゲームをするわけではないが、ちょっと前からパソコンを使った“戦略ゲーム”みたいなもので遊んでいる。資源を増やし施設のレベルや、人員のレベルを上げていくというもので、チームメンバーと共同作業的な要素もある。 数多くチームがある中で入れてもらえたのは、ドイツ語がメインでヨーロッパ系のメンバーが多く、さらに見渡しただけでも、ドイツ語圏、フランス、スペイン、オランダ、トルコ、台湾、日本、そしてオーストラリアなどの英語圏で構成されているのだ……さらにアラビア語のメンバーまで登場した。 そして、インターネットならではと痛感するのは、コミュニケーションのための掲示板に自動翻訳が備わっているということで、翻訳精度に問題がないわけではないけれど、お互いの意思はそれなりに伝わっていると感じる。 旧約聖書『創世記』に神の領域にまで届けという動機で巨大な塔を建てるという..

  • 謔話§一日一句~山から里へ~

    季語は・・・色なき風 角笛に 色なき風や 牛の列 【去年の今日】過話§上京五十年~東京に出てきて~

  • 所話§みんなが持っているものは・・・・・・

    ちょっとした物を買おうと店に入って、店員からよく発せられる言葉として「これ、みなさんに人気があります」というのがある。 だが、それほど臍曲がりとは思わないが、そう言われたとたんに“それ”を買おうとは思わない。理由はとても単純で……みんなが持っているものを、自分が持ってわざわざ“その一人”にはなりたくないからだ。 ところが、そんな陳腐な売り文句に惹かれて買ってしまう人が多いということに驚かされるというか呆れるというか。 歌舞伎座に出かけたある日のこと。その日自分が着ていたのと同じシャツを着ている人がいるのを遠目に見つけた。無地だったらいくらでも同じようなものは着ているから、そんなことなど気にすることはないが、その日着ていたのは太めストライプシャツで、誰でも着ているシャツではなかったのだ。 それ以来、歌舞伎座にはそのシャツを着ていかないようにした。いつ何時、同類に遭遇し..

  • 闘話§テレビと相撲~柏鵬時代から~

    何度か書いていることだが、実家にテレビがやって来たのは1962年の5月頃だった。だからそれまで大相撲中継はラジオを聴くしかなかったのである。 だが、小学生レベルでは音声から得られる情報量などたかが知れていたから取組の様子はもちろん、力士の四股名とかまで把握などしていなかった……せいぜい栃錦、若乃花、朝潮といった上位強豪たちしか覚えていない。 そして記憶をたどっても、栃若の相撲をテレビでみたことはなかったのだ。それもそのはずで、栃錦が引退したのは1960年のことだったし、若乃花は、1962年の三月場所を限りに引退を表明したので、テレビがやって来た直後の五月場所に若乃花の姿はなかったのだ。 だから、我がテレビの横綱は、1961年の九州場所で同時昇進した大鵬と柏戸の二人からである。 二人のうち大鵬は言うまでもなく盤石の相撲で優勝を重ねたが、柏戸は突き押し一気という取り口ゆ..

  • 謔話§一日一句~古稀となって~

    季語は・・・暮の秋 我は今 老いの盛りや 暮の秋 【去年の今日】狡話§スパムメイル巧妙化

  • 行話§霜始降~七十二候~霜降

    霜降の初候“霜始降(しもはじめてふる)”である。 我が家付近の日没が16時台に入ってきた。来月下旬には最も早い日没時刻となってしまう。 定年退職してこのかた、自宅の窓からあっという間に世間が暗くなっていく様子をつぶさに見ている日々なのだ。 そして、日没はともかくも、日の出が遅くなって朝がなかなか明るくなってくれずで、早起きの身としてはもどかしい思いで世間が明るくなってくれるのを、ブログのエントリーをまとめているパソコンの前から眺めている。 日没時刻は年末には少しずつ遅くなってくれるけれど、日の出の時刻は新年の月半ばを過ぎないと早まらない。そして、今度は早まっていく様子を楽しみに表を眺めるのだ。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 試話§初めての店に入る時

    自分的には通い慣れた店に入るほうが気楽で、宮仕え時代もなかなか新しい店の開拓に腰が重かった。 そりゃあ誰でも、初めての店に踏み込む時は、一呼吸置いたりするだろう。中には、そんな様子など微塵も見せることなく軽々と敷居をまたいでいく人もいるだろうが、自分などは初めての店に入るのに、入口の前で逡巡を繰り返すほうである。 それは、店の人にとって初めての客は異邦人でしかなく、そして自分にしても、見たことのない店内やちらっと一瞥する店主と常連客……緊張する一瞬なのだ。 だから“そこ”をクリアするのがプレッシャーで新しい店に入るのを躊躇うのである。そうして、入ったら入ったで、自分が気に入るか、再訪はあるかとか考えつつ御品書を手にして注文する料理を考える。 さて、拍子抜けか、期待どおりか、期待以上か……そうして入った店の多くは、おおよそ自分の眼鏡にかなってくれて、訪問回数を重ねるう..

  • 謔話§一日一句~それじゃあどこに行こう~

    季語は・・・初時雨 行きつけは 臨時休業 初時雨 【去年の今日】週話§日曜枯寂~カセットテープ~

  • 歩話§ウォークマン今昔

    ソニーからウォークマンが発売されたのは、宮仕えを始めた2年目1979年のことだった。その製品を見た時「こういうのが欲しかったんだ」と思った。 だが、購入したのはずいぶん後になってからのことで、新製品に飛びつくような質(たち)を露呈させたのである。 ただ、カセットのウォークマンとCDウォークマンを買ったのだったが、ほとんど活用することなく終わってしまったのだ。 その理由はと問われたら、外出して表で音楽を聴くという行動形態が自分の性に合わなかったからである。 電車の中で本を読んだりはしても、ことさらに音楽を聴こうとは思わなかったのは、自分が聴いている音楽がロックのような音量大き目ではなく、フォルテとピアノの変化が大きいクラシックだったからではないか。 iPod touchを手にした時、再度聴いてみようと試みた。だが、電車内では、ピアノの音量に合わせると、今度はフォ..

  • 連話§ブロムシュテット九十七歳

    ……という年齢を微塵も感じることのない演奏会だった。日曜日のNHK交響楽団A定期を聴いてきたのだ。 オネゲル:交響曲第3番『典礼風』 *****************休憩***************** ブラームス:交響曲第4番 e-moll Op.98 今年も一回券を購入し、3階席てっぺんでの鑑賞。半世紀近く前に2年ほど定期会員になっていたが、その頃から比べると、ホールの音響がずいぶんと向上したように感じる。半世紀の間にN響の性能が格段に上がって、ホールにはまるようになってきたということもあるだろうか。 1曲目のオネゲル……初めて聴くので、どう聴いたらいいのか手探り状態。3楽章構成のうち、終楽章“われらに安らぎを与えたまえ”の静謐さが印象的だったが、30分ほどの音楽を捉えきれないまま。静かに音楽が終わって、10秒ほどの沈黙が音楽を物語っていたようだ。 ..

  • 謔話§一日一句~閉館時間近く~

    季語は・・・残る虫 図書館に リクエストして 残る虫 【去年の今日】週話§土曜枯寂~シュレッダー必需~

  • 呟話§一言つぶやき~デブリは880トン~

    2011年の東日本大震災で爆発した福島第一原子力発電所に残されている…… ……高放射線量を発し続ける燃料デブリの総量は880トンで、キログラム換算では88万kgとなり、現状の取り出し作業一回で回収できるデブリの量はたったの3gでしかなく、仮に一日1㎏ずつ取り出せても88万日≒2400年が必要で、しかも取り出したそのデブリの保管をどうしていくのか、我々の想像もつかないような状況が今だに続いたまま、我々はそれを最後まで見届けることはできずにこの世からさようならすることになる。さあ、どうする? 《つぶやきのトピックス一覧》

  • 昏話§尾瀬のシーズン終了

    この土日で尾瀬の山小屋は営業終了。半年の冬の眠りに入る。 とうとう今年は一度も入ることができなかった。足の問題もあるが、右手のCM関節症まで合わせ技で加わっては“手も足も出ない”ではないか。若い時だったら多少の無理はするかもしれないが、古稀の身では御身大切でいくしかない。 山小屋でワチャワチャと話していた時、ふと「尾瀬って5、6月が春、7、8月が夏、9、10月が秋……11~4月は冬だよね」と冗談めかして言ったら、激しく同意されたので、みんな同じことを考えているのだなと思ったのだ。 今年尾瀬に入るのをためらったのは手と足のトラブルが大きいが、もう一つは我が家から登山口の戸倉まで車を3時間走らせるのがしんどいということも大きな理由だった。高速で2回ほどトイレ休憩を挟むけれど、全走行距離200kmのうち、四分の三の高速道路を100km/hで走るのは、緊張感も持続させなく..

  • 謔話§一日一句~旅行の予定なく~

    季語は・・・十六夜(いざよひ) 十六夜や 渡航旅券は 期限切れ 【去年の今日】興話§遊んでいる・・・・・・たぶん

  • 週話§日曜流転~二横綱四大関~

    本場所に挟まれた、今は九月場所と九州場所の谷間である。 そんな谷間なので、ずいぶん前にちょこっと書いた与太話をもう少し引き伸ばしてまとめてみたい。テーマは……“二横綱四大関”だ。 もう長いこと、一人横綱が長く、複数の横綱が東西に並び立つということがなかなか実現してくれず、歯がゆい思いをしている。 そうして個人的には、番付の中に二横綱四大関とあってくれればと長いこと思っている。二横綱四大関が理想だと思うのは、特に四大関のところで、そのうちの二人は近い将来に横綱をうかがえる実力の持ち主で、残る二人は、横綱は無理でも、十分に大関の重責を果たして下位に睨みをきかせるというそんな態勢であってほしい。 まあ、そんな都合のいい番付が存在するはずもなく、まさに“理想”の中の二横綱四大関ということなのだ。 《相撲のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~親知らずを抜く~

    季語は・・・金木犀 金木犀 角を曲がれば 歯科医院 【去年の今日】歴話§妹背山婦女庭訓~第二部~国立劇場

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