動物虐待との指摘を受けた三重県桑名市の多度大社の上げ馬神事が今年から大きく改善され、新たな様式で開催された。5月4・5日の二日間、人馬とも怪我無く見事に走り切ることができたことが何より嬉しかった。「豊作を占う神事」から「豊作を祈る神事」へと変革はされたが、神事が継承されていくことになったことは開催者にとっても地元の人たちにとっても一安心ではないだろうか。最後に乗り越えなければならないとされる2メートル近い土壁を低くするという当初の案よりもさらに安全な、土壁を撤去して砂を敷いた坂路のみに作り直していただいたことはサラブレッドの細い脚を保護し、それは騎手たちの安全を守ることにもつながった。近年の少子化によって乗り手となる青少年は減っている。危険な騎乗を許可する親御さんも多くはないだろうことから、ゆくゆくは縮小...上げ馬神事2024