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  • オーディオフェア

    かってのオーディオフェアやカメラショーは、全国から興奮したマニアが列をなして集まり、当代の逸品が覇を競って世に出る巨大イベントである。ケルンのフォトキナの時は、会場があまりに広くて、文字も読めず探し切

  • 二代目寅蔵氏

    ユーチューブで宮甚商店の真空管ラジオの音を聴いてびっくりした。スマホでも鳴った音は真空管であったから。子供の時に蝿帳の上の広沢寅蔵のダミ声を思い出した。あらためてタンノイで寅蔵を聴いて、三味線と掛け声

  • 旅の道

    秋も深まって、好天の空に見える栗駒山は一関大橋から40キロ先にある。かりに奥大道を等距離あてると北上市付近となるが、平坦と山路では、何かが違う。文四郎爺さまの明治となれは、おむすびと水筒を腰にテクテク

  • 羽黒山

    博氏の手紙に、昭和40年代の一関訪問で、嘉氏に案内されてレストラン鹿鳴館に行ったことが記されている。当方がヨシ氏に案内されたのは、平泉街道のバッテイングセンターで、相当に格式が下がったな。鹿鳴館は当方

  • 山芋

    庭の塀の傍の蔓を見つけたブンコウさんは、熱心に根の回りを掘り出すので眺めていると、1メートルも深い穴を掘って山芋というやつをゲットし、晩の食卓に並んだが、どうも得意そうである。「ぼうず、やるか」道を歩

  • 落ち葉拾い

    ローマの松と、家の松は違うのだろうか。ホウノ木の葉を拾い集めて腰を90度に曲げ、狭い箱庭もこれができる贅沢である。そうこうしていると、親子連れの客人が、探検に来た。レコードを見るのも聴くのも初めてだ。

  • 海ゆかば

    オーディオ音楽も、プラモ模型も、模倣する再現ゲージツである。対象の歴史背景が多彩であるほど、追想のひとときも申し分ない。おや、きょうのニュースで日本の模型メーカーが、戦闘機の窓枠だけを、ガラス窓と別枠

  • 瀬原柵の風景

    安倍氏十二柵戦争があったのは1060年の頃だが、小学校で教わって、当時まったくピンとこなかった。先日衣川町の瀬原柵を探して、ウロウロしたとき、むかし1999.6月に出版社の人を案内し、橋のたもとの食堂

  • 太平洋戦争と日本

    日本人は大部分生れて負け知らずであるが、正しくは1945年8月14日、連合軍にいちど負けて、三百万人超の国民を失った。ブンコウさんがラバウルで戦っているとき、視察地に飛び立った山本元帥だが、海軍甲事件と言っ

  • 蘭奢待

    奈良雑司町の聖武天皇正倉院を見たことが有る。天下第一の名香「蘭奢待」もここに仕舞ってあったが、茶器に続き香道に注目した織田信長はためらわず、一部分の提出を命ずる。いまその物件、これまで明治殿下と2人の

  • 愛知県の客人

    タンノイシステムはホーンスピーカーであり、1キロヘルツ以下を38センチコーンウーハーが下支えして、LPレコードを音楽にしている。つまり、トランペットやサクスが金属のまま箱に入って、ここが非常に重要で、

  • 「タンノイの音」

    銀座長州屋の主人は目を瞑り、どれ貸してごらんといって番頭さんから受け取った刀の「なかご」を握る。「あれっ、これは偽物だね 」「えっ、握っただけで解るんですか! 」タンノイの音も同じである。目を閉じて聴

  • すずめのお宿

    鷹番町の寮にいたとき、遊びに来たチューさんが、近所のスズメのお宿という竹ヤブの話題を喋っている。一人住まいのお婆さんが小屋に住んでいたが、長年、身寄りがないと思われていた。親族みなお金持ちで、相続放棄

  • 新藁

    はしばみや、 新藁の 出初めて早き しぐれ哉 仙台東一番丁から、秋の葉書が届いた。

  • 名車プレイリーの処分

    購入して27年、盛岡日産の高橋氏に無理を言って、ガラスコーティングまでしていただいたピカピカの名車を、6万キロ乗って今回一時的に前沢の工場に、無料回収して頂いた。その理由を、こう思う。人間からだが一つ

  • 大門付近の客人

    「花泉金沢に生れ、一時は麻布でも楽団をバックに唄っていた。バイクで方々を旅したが、甲州のブドウが甘かった。妻を亡くし3才の娘と長く暮らして、最近嫁いだのでいまは一人」当方の記憶では、20年前に仲良し夫

  • オルトフォンRF-297

    黒の大型車で登場された2人の旅の客人は、記者とカメラマンである。オルトフォンの297アームと、40センチLPの関係をみて、ロングアーム誕生の必然を初めて納得しましたと申された。上杉佳郎先生宅を訪問され

  • 赤いプリウス

    そいつはね、○○ツゥことだよ。なーんだ、そおカァ。ほーら、これがツゥカァだ。兼高かおる世界の旅を見ていたのは夜勤明けの、1968年21才目黒鷹番町の男子寮4畳半である。一仕事終えた寝不足でのんびりした日曜

  • ペーネミュンデ

    ペーネミュンデはバルト海ウーゼドム島にあるドイツ領の村であるが、昔に秘密兵器の誘導ミサイルが世界で初めて開発された。ウクライナが昨日、敵国に向けて意欲的に打ち込んだ、新開発の兵器を記録画で見て、ドイツ

  • 宝助のラーメン

    英国には、地球が丸いことを信じない団体と、アメリカが月着陸したことを信じない団体がある。そして、英国防省はUFO対策部門を、昨年末廃止した。理由は、地球外生命体より、地球内生命のほうがよほど扱いに危険

  • 四谷ロードにて

    初対面は、無言でJAZZの読みあいである。「チェンバースは良いとして、四谷でMJQなんか言ったら、首を絞められますから気を付けてくださいね...」笑顔であるが、そう申されているのであろう。―― ロンドン

  • 永遠

    永遠つまりエターナルをスワヒリ語でエデ~ナルと言うが、アフリカの古代人は、永遠のことを本当はどう言ったのか。オーデイオマップという2001年発行の業界誌に当方も紹介されている。オーディオショップ・ケイキ

  • イヴ・モンタンの枯葉

    『夜の門』は、マルセル・カルネ監督、ピエール・ブラッスール、セルジュ・レッジャーニ、イヴ・モンタン、ナタリー・ナティエ、サトゥルナン・ファーブルの1946年ミステリー映画である。イヴ・モンタンが1962年に来

  • グリフインのミツドナイト

    金魚売りやスイカ売りの声が流れ、熊も谷川で水浴びする夏の夜は暑い。そのとき、ふっとジョニー・グリフインのラウンド・ミツドナイトが聴こえた。活動の場をヨーロッパへと移して1963年にフランスへ、旧友のウエスの

  • Stockholm1967 Miles Davis Quintet

    春先に、暗闇から埴谷雄高に似た男が現れて、 「息子の嫁が迎えに来るあいだ、珈琲をお願いしたい 」静かな御仁である。質問したわけではないが、年齢は82才で、碁が趣味と申された。やがて携帯が鳴り、客人は店

  • トミー・フラナガンの留守中

    めずらしく高田ウイスキー氏が来て、その後の様子を聞かせてくださった。外出中に、家に残した子供の様子を見る仕掛けの話で、携帯で自宅に電話すると、監視カメラに繋がる仕掛けが、ネットで簡単に購入できると。あ

  • 未確認飛行物体 その3

    ところで先日、国防総省は声明で、「米国民にUFO調査の透明性を約束する」と言った。当方も合わせて、秘匿しているUFO情報を透明にしようではないか。東の空にレンズを向けるのは趣味だが、或る日、二機の円盤

  • サングラスの似合う水野上氏

    午眠からさめたとき電話が鳴った。♀が、エアコンの不調を廉価に交換すると、セールを紹介している。シメタ。 誰かに話したかったのである。買って2年の三菱エアコンが、冬を越して夏になったら、気が付くと風は吹

  • 秋葉のコイズミ無線

    秋葉のコイズミ無線を根城にする客人達が登場したのは、2001年のころである。当時25才前後なら、いま50才くらいであろうか。みなさん一家を成して、オーディオを笑って居られるに違いない。最近、コイズミ無線

  • Somethin' Else のその後

    山谷S氏はタンノイを聴きながら言う。「Somethin' Elseってえのは、枯葉と言う意味ですか」当方がこれに、Autumn leaves です、と言おうものなら、一生涯通訳になる。一度S氏のお宅にお邪魔したとき、あるのは大

  • 安部の館、嫗戸柵に行く

    北上川は盛岡を通って、ひたすら石巻の海へ流れている。朝廷にとって東北地方の抵抗勢力は、歯がゆい存在であった。京の都人も唯我独尊と言うか、役人に位階勲章を乱発して、着々と色麻柵、城生柵、玉造柵、桃生柵、

  • 山谷菅生沢へ

    一関、36°である。これは暑い、 風と涼を求めて走った。山谷の菅生沢に入ると、トラック三台並んで電柱工事である。暑い中、重武装でご苦労様です。窓を開けていたので大きなアブが入ってきて車内をブンブン、た

  • 先客

    骨寺村荘園遺跡は、岩手県一関市厳美町本寺の遺跡である。いつのことであったが、当方がスケッチの下書きに行くと、川沿いに腰を下ろす先客が居て、驚いた。先方は、気さくに「ヘイ~」 と言ったが、当方は腕の違い

  • キャラバンの演奏

    ウォーホルがジャケットを手掛けた「モンゴメリー・トリオ」だが、アレッ、ギターのネックをグリフィンのサクスと入れ替えたか?このLPは、1曲目からラウンド・ミッドナイトがはじまるのである。ウェスは昼間に牛乳

  • 陸中門崎の銚子波分神社

    散歩コースの薄衣舞川街道に変化があった。この道は、北上川が山のあいだを流れ貴重な風景をかもしだす、フランクフルトのライン川下りに比肩する噂があり、当方も現地を見たが川の色等々総合する意味において北上川

  • 魚が出てきた日

    どうでもよいことかも知れないが、都会の道路を掘っていると小判の壷が出てきたり、80年前の250キロ爆弾がショベルに当たり、付近は避難したりする。当方が見た魚の映画の場合は、米軍の飛行機が原爆を積んだま

  • 芭蕉の手紙

    オーストラリアの唱歌「ワルツィング・マチルダ」は、 地球が原爆戦争になった時の映画「渚にて」に使われた、ほんとうは恐い音楽である。音のみなもとをブーストするアンプについて、写真のような真空管アンプは、

  • 初夏の栗駒道

    須川岳と栗駒山の頂上は同じものであるが、山容の景色がまったく違って面白い。そして所有権も岩手と宮城と秋田が県境を引いている。地図で道路をながめていると、阿弥陀籖のように線が走っている。7月には希少な野

  • ワイセンベルク効果

    学校の校庭やライブ会場に大勢集まっている、そこを音楽の棒でかき回すと、やがて、粘度の高い高分子人間が周囲から押されるように中央に集まって棒に絡みついてくる。これが非ニュートン流体の、ワイセンべルグ効果

  • 白い標識柱1本

    ショパン24の前奏曲のうちの1つPRELUDE IN E MINORをジェリー・マリガンが演奏している。数少ないバリトン・サックス奏者で、タンノイで鳴らすと、ラジオとは違う音が聴こえる。なるほど、彼はピ

  • その後の芭蕉

    5月17日に尾花沢で遊んだ芭蕉は、 きょう6月3日 羽黒山に居る。朝の七時の刻に、警報音が夢に乱入し、震度5の強震だが、庭を見ると雨である。 タンノイも、マランツ♯7も異常なし。

  • 石垣島の客

    浪の間や 小貝にまじる 萩の塵曽良が宿を借りた大和屋と、出雲屋は隣合わせであった。出船前、曽良は出雲屋弥市郎を尋ねて、金子一両を差し出し、あとから来る芭蕉翁が到着したら渡してくれるよう預け置いた。この

  • 管球アンプの分類学

    虎は千里を行って千里を帰る、だか、途中で腹が痛くなったら五百里で帰る。マークレビンソンの音を聞いて、いつのまにか真剣になり、この音は管球では出ないな、と思う。しかしながら、音楽をのんびり楽しく贅沢に聴

  • 朝な夕なに

    近所の堤防から聞こえていたキジの声が止んで、雛の巣立ちが終えたらしい。するとアゲハ蝶が、日光の花の周囲を舞っている。任那日本府の存在があったとして、そこから得られるあがりと諸経費のバランスが、次第に大

  • 芭蕉の山道石巻街道

    芭蕉は昨日登米に一泊して、元禄2年のきょう、とうとう一関に入った。当方はとるものもとりあえず花泉の大門まで車を出し、一応、お迎えにあがった。道中の田圃はどこも水を張って田植えの準備中である。芭蕉一行は

  • Know what I mean

    Sは言う。「進学相談で、家に行ってきた」―― どうだった?「コタツのテーブルにポンとライターを先生は置いた」―― ほう、それで?「ムニャムニャ・・ と英語をしゃべったので、家でそれを調べたらさ~ 」―― なん

  • 金の意味する音

    前項の気仙沼の客人に、「いつ頃から、どうしてタンノイ、なのですか」当方のノウミソをズバリ探る質問があったので、思い出した。鯛焼きが20円の頃に、当方は毎日大町で暮らし、隣のパチンコ店の流す軍艦マーチを

  • 炭焼藤太墓碑に登る

    フッサールは、あらゆる数は「数える」という志向に状態があるという。それなら当方は、考える。あらゆる人間の志向は「金」に向いている状態ではないか。1オンスの金貨をしばらく玩んだが、志向は必ずしも現実的で

  • 人間たち

    薔薇の木に薔薇の花咲く 何事の不思議なけれど薔薇の花何事の不思議なけれど照り極まれど木よりこぼるる 光りこぼるる 問題は次である。 病気の人に付いていったマスクで車のドア越しに病状を聞かれまもなく電話で

  • 干し柿を買う

    モンテーニュと織田信長は同時ころに、ともに領主の子として生まれた。一方はルネサンス期の人道主義者でボルドー市長になり、信長は安土桃山文化の覇者となって、人道突破を断行した。車で走っていて、鹿やイノシシ

  • 真柴の客

    真柴の住人が喫茶に来た。音楽に興味は無いが、見学に来たのである。つまり、見聞を広め、暮らしの爪楊枝にしようということか。ガッカリさせても悪いので、最近見た映画を活弁ふうに話したら、あっというまに時間が

  • バッハホール巡礼

    1983.3/15発行のBRUTUSは相鉄ジョイナス4階の書店で370円であった。東京街歩き特集で、P71にクラリネットを構える北村英治氏の勇姿がある。当方が注目したのはこの和装の腕にひときわ輝く腕時計である

  • アバンギャルドを鳴らす客人

    悠揚迫らざる風格でいながら、キビキビした所作の矛盾するところを見た。ロイスのタンノイを三曲聴いておいて、「非常に好い。レコードでこのように安定した再生を聞くのは初めてです」「スピ-カーは一千万のを鳴ら

  • パリのレジスタンス

    サガンの小説の出だしは、エリュアールの詩から始まる。その時、定休日に遅く起きて、カウンターから道を眺めると、真っ直ぐ近寄ってくる人がいる。むかし急な用事で、喫茶の店番を頼んだ人だが、15年も前のことで

  • 春を待つ衣川路

    月見の晩に、磐乃井酒造のトラックに堤防のススキを満載して、渋谷ハチ公前でワンカップと一緒にゲリラ販売をやる、と話すと、「それ、やりましょう」芦名沢氏はアイデアに応じた。ジャズは、そこまでで演奏は終りで

  • 春を待つ奥州路 その2

    前沢と水沢の中間に「折居」の駅が有る。周囲はむかしセールスの販路で良く通ったところで、前沢牛の肥育農家や神社遺跡が多く有った気分の良いところである。1点、解決していなかった10万分の1地図の地名に、か

  • 春を待つ芭蕉の細道 その8

    珈琲を沸かしているとき、ふいに脳裏をフレーズが流れた。何だっけと考え、昨日のジャックルーシェのバッハか。50年前に、教会のオルガン弾きになると言った人物から貰った30枚の1枚だが、つまらなくて聴かない

  • 春を待つ芭蕉の細道 その6

    朗報か。テレビのニュースは、いつからこうなった、「きょうのコロナ患者数グラフ~ 」 これがなんと、「きょうの、日経株価過去最高値~ 」 にかわっている。23000円になった世界を見てみたい、という願望

  • 春を待つ芭蕉の細道 その5

    プラモデル造り時代から、いよいよ目黒の工場でオカネを稼ぐ時が来た。要するに月給は1日700円で、タンノイは容赦のない17万円である。右も左もわからない年末の夜勤に電話が来て、二階の事務室に呼ばれた。声

  • 春を待つ芭蕉の細道 その4

    聖地巡礼にタイミングがあって、天啓のようなもの。うっ、先にやってきたのは関が丘下のJBL氏である。毛糸の帽子をシャレに決めて、なにやら適当な話をしている客人だが、どうやら2001年5月の若葉の頃に、「

  • 春を待つ芭蕉の細道

    一関街道を花泉に向かうと、「大門」という地名を通る。ブランデンブルグ門、凱旋門、天安門、昔の都や領土に門が有り、この場所に平泉藤原都の結界を示す大きな門があったという。芭蕉は元禄2年の5月に自宅を旅費

  • 春を待つ里山

    厳美街道を須川岳に向かうと、やがて右手に骨寺村荘園遺跡の神社が見えてくる。拝殿の下で弁当をいただいて、再び車のハンドルを握ると、さらに道の奥が衣川、安倍の砦に向かって伸びている。里山の見事な景観は、ク

  • 春を待つニューヨーク その2

    あの冬一番の寒さが来る前のこと、♀が夜分に喫茶に現れたのは2006.1月である。印象に残っているのは、「もらってきたオカネの二倍働いたワ」「このお店はよく停電するんですか?」「これから温泉に行きません?二万

  • 春を待つニューヨーク

    レッド・ガーランド・トリオも良いが、マッドデニス・トリオにて聴く。最近の歌枕聖地巡礼に、非常に感銘を受けた一つの、カプリチョス氏は2003.5/8に初めてロイスにおいでになって、それが最後になった。婦人がクリ

  • 小春日和の小松の柵

    谷起島橋右手奥の白い標柱は、縄文遺跡の発掘の跡であるが、かって東北地方を戦乱で染めた安倍元総理のご先祖の古戦場城柵跡とも言われている。ロイスの近所にあるところなので散歩がてら、佐藤弘弥先生の現代語訳に

  • 志津川湾へ

     聖地を巡る旅を、芭蕉は句に詠んでいる。オーディオの世界で、巡礼という言葉を使ったのは、五味康佑氏が初めてであるが、先日当方は、陽射しのまぶしい海に旅をし、志津川の歌枕聖地『セレナーデ』を訪ねた。当方

  • コンタックスの激写

    子楚は秦国のために趙に人質となった。世の中には感心なひとが大勢居る。ふと思い立って松島T氏を10年ぶりに訪問し、 記憶のご自宅を駅前の不動産店にお尋ねすると、「個人情報なので、ちょっと 」しかし当方は

  • 録音技師

    菅野沖彦氏の録音レコードを片端から聴いていくと、やがて音の作り方がわかってくる。ジャズの録音技師はルディ・ヴァンゲルダー、グラモフォンのレコーディング・エンジニアはギュンター・ヘルマンスが有名である。ヘ

  • タンノイ・レッドの客

    2022年と23年の5月に、高速道を走って茨城に行った。沿線の浪江町、双葉町の赤い森はしだいに緑を回復してきたようだが、むかし記事で読んだ、「フランスのアレバに、1トンにつき2億円をかけて放射能を除去

  • お正月

    ​春なれや 名もなき山の 朝がすみ 芭蕉は1685年の正月開けに奈良に向かった。二月一日から十四日まで、二月堂のお水取りがあり、諸行事の先にはいずれ、奥のほそみち紀行がまっている。先日、一関から宮城境の

  • 鹿鳴く里

    閑さや 鹿鳴く里に 秋の風 四季の散策の道に、このあいだ、エゾ鹿はあきらかに車を遮って、三枚屋敷の路上にしばらく立っていた。家に帰って、ふと1か月まえのことをやっと思い出した。薮陰で膝を折って草を食べ

  • GEでもムラードでも

    ロシアのスヴェトラーナ工場製ではない真空管に、「Svetlana」のロゴをプリントして販売している業者が存在するという。Cマークの純正スヴェトラーナとSマークのスヴェトラーナ。ロシアペテルスブルグに現存するスヴ

  • オーストリアの客人

    オーストリアの客人がロイスに来られたとき、看板の文字を誉めてくださった。かたりえないものについては沈黙しなければならないと、ウィトゲンシュタインは言うが、饒舌こそ人生賛歌だというケースの、くだんの主の

  • スウェーデンの客

    スウェーデンの男女旅行客が、日本語がわからない。絵ならわかるだろうと、三枚お見せしたら喜んでくださった。京都、東京、平泉と観光したところまでなんとなく理解した。タンノイで、アントンカラスとウイーンフィ

  • カメロット

    カメロットへ行く道は賑わった皆お祭りに行くのだジンジャの花を愛する女のあの眼に 杉並のKG先生は、西脇順三郎氏とタクシーに乗り合わせたことが有る、そう、一言に済ませるのが、奥床しい。迫SA氏が、ロイ

  • 逗子の別荘の義兄

    先日逝去された神奈川の義兄は。週末にひとり別荘でクラシック オーディオに浸る時間を楽しみにされていた。 当方のロイス喫茶が完成したとき、千葉の大先生に喜んで頂く、 ほかにぜひ聴いていただきたかったのが

  • 午後の珈琲

    ​​ そうこうしているうちに、 季節は8月 コンビニのレジのキャッシャー口は 1円5円硬貨を、どんどん黙って 幾らでも呑み込む。 芭蕉が旅の道を進んでいくと、 シュウカイドウの花がスイカ色に咲いてい

  • 涌谷町の客

    誰でも知っている、逸話 アフリカのシバの女王が、 ソロモン王の噂を聞いて、 宝物を沢山持って旅をして、宮殿に到着する。 水晶の貼られた床が水たまりに見え、ドレスの裾を上げた。 女王はたいそう美人であっ

  • 加古川の客

    成島毘沙門堂のある岩手の東和町は、 宮城の東和町と74キロ離れている。 地形的には二点を直線で結んだ中間点に、 大船渡線の柴宿駅があり、地図を折れば同じ町名は重なる。 岩手の東和町にある歴史的兜跋毘沙

  • 宮城東和町へ

    分類学(taxonomy)において、 戦争と病気と昔の話は、昭和者の三大テーマで、 賢い者は、ジャズとタンノイの挨拶で、ごまかす。 小学校にあがると間もなく、先生が言った。 「女の子は、あしたタオルを持ってく

  • 芭蕉の道々

    風の音や鳥や虫の音を聞いて、 芭蕉も、じっとしていられないと書いている。 困ったものであるが、曽良はいとわず従った。 先日も資料の新発見が報じられたが、 発行書籍をすべて蒐めると重量で 家が傾くほどで

  • 5月の平泉の客

    そうこうしていると登場された客人に 電話であらかじめ、当方は言った。 ―― わざわざおいでになるほどの装置ではありません。 御公務を長年こなされて人生の要諦か、 三割は妥協し、二割はあいまいに拘らず、

  • Windows3.0

    分類学(taxonomy)においても観察される 先祖返り、つまりデグレードは 「前の方が良かったんじゃね? 」 な状態になることである。 プログラミングの分野では、作ったはずの機能がなくなったり、 直したは

  • 気仙沼のご兄弟

    ​ ジョーンズ氏の鍵盤から生み出される個性的な美しいハーモニーとソロ、 優しく、時に力強い繊細なタッチは雄弁であり、リリカルで、 非の打ちどころがないという評判である。 弟達サドのトランペットも

  • 尾花沢と玉野軍道

    ​ アッピア街道を通り、アウトバーンを通り、 街道は人間の痕跡がすばらしい。 奈良時代天平九年に造成した「玉野新道」とはどのような風景であろう。 多賀城柵と出羽柵の軍事上の連携をはかるため、 色

  • 芭蕉の尾花沢へ

    ​​ 夏の日、朝寝していたら、 スイカ売りのトラックが通った。 「買っておいて、 」 布団の中からタダコさんに、頼みました。 しかし様子がおかしいので、パジャマのまま外に出ると、 婦人が必死にトラ

  • 宇宙人

    ​​ 「珈琲を呑みたい 」 マスクをして、竹市早苗と似た♀が、 手早くコロナ検査履歴を話している。 はてな、 ―― どこから来たのですか? フィレンツェから着いたばかり、と申されている。 宇宙人

  • ロシアの古典書イワンのばか

    ​​ 子供の時、町の外から初めて来る人間は、 みな、宇宙人に見えた。 言葉使いや、仕草でそうわかったのである。 紙芝居を街頭でやった進駐軍婦人隊は、 目の色が違って、宇宙人であった。 竹から出てきた

  • 論語読みの論語知らず

    ​​ 「私は十五歳のとき学問を修めようと志した 」 論語の一章であるが、日本では7才から学校がはじまり、 ああ言えばこう言う、生活の知恵のデイベートも学ぶ。 孔子やソクラテスは、まことに上手である

  • 春の里山

    ​​ 他人の懐中ながらきょうの株価は27093円である。 交番の駐在さんに横目で挨拶し、 観光協会をパスし、ギリギリ、商工会室に入った。 商人、コロナをかいくぐって生計をさぐる、 適切な覚悟を教わ

  • 薄衣舞川街道

    ​​ 川崎のほうから市内に向かうときの薄衣舞川街道は、 北上川に沿って籔も枯れて、眺めがすばらしい。 謙遜しているのか自慢しているのか、 大河は、静かに流れていた。 1933年にヒトラーが政権成立した

  • 春日和

    ​​ 日本の昨年2021年の GDPは、 541兆円であった。 紛争地において、銃の弾、一発百円。 スティンガーミサイル1発4百万円、 壊れたロシア戦車は一台四億四千万円、 もったいない。 戦車の床に丸

  • 万物は流転する

    ​​ 2011.3.11 福島.栗原 震度7 2011.3.12 長野中越 震度6強 2011.3.16 静岡東 震度6強 2011.4. 7 宮城沖 震度6強 2011.4.16 福島

  • 3.16地震

    ​​ 「Sです、Sです 」 一昨日の大地震の興奮が早くも収まっている時、 客人は車輪の小さな自転車で登場された。 マスクで顔が隠れ、15年振りに見る姿が誰かわからない。 3度ほど名前をくり返されて、

  • 早春の弥栄道

    ​​ 北上川を高みから見下ろして走る白崖弥栄道は、 植物の籔が景色を遮ることのない春先がすばらしい。 どんどん走って日形を越え、ポカポカした陽気に あっというまに藤沢町のサファリパークまで到達した

  • 雫石町の記憶

    ​​ 風光明媚で、のんびりリラックスできる、 狐禅寺リバーサイドリゾートであるが、 あまりオタクになっては、留守にした喫茶が心配でもある。 「きょうのご用件は? 」 ♀ガードマンが殺菌スプレーに誘

  • 風の街

    ​​ 曇りガラスの むこうは 風の街 ルビーの指輪を唄った寺尾聡氏の父は、宇野重吉氏である。 鷹番の社員寮から清水町に向かうと、清水池公園が有り、 宇野氏の鄙びた平屋の住まいが低い塀で、 路から中

  • ジャズ喫茶写真集 Vol.2

    ​​ 先日、後編が届いた。 しかも贈呈であるとは、なんと気前がいいんだろう。 ニューヨーク近代美術館永久保存誌に準ずるものである。 当方の記憶で印象の雑誌といえば、1963年に初版の出た 雑誌太陽

  • タンノイでルマンレースを聴く

    ​​ 当方のプレィリーは庭に停めたままであり、 代わりに1967年に武蔵小山アーケードのレコード店で購入の 森の中を走るルマン24Hレースの実況盤を2日にわたって聴いた。 ミルサンヌストリートを6

  • 長安白日照春空

    ​​ 20年前、敷地にロイスを造るスペースのため、 やむなく母屋を移動した。 庭の中央にあった築山を更地にしないで、 半分をショベルカーで削ってみた。 左側いっぱいに犬走りと雨水溝がある。 陽春の

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