家じまい まさしくそれは ふるさとに 別れを告げる悲しき儀式
リタイヤの 後ではじめた 歌なれど 十年つづく日記のごとく
新年会・歓送迎会・納めの会 仕事の延長下戸のわれには
焼きたての クロワッサンに カレーパン サクサク食べる雨止む午後に
この朝は 雨の降れども 晴れとする リズムを刻むヘンデル聴いて
はつなつの 秩父の山を 窓に見て 一首をつづるゆるやかな時
転入の はじめましては いつもより 響いていたね職員室に・現役の頃
あたたかな 返歌のありて それだけで こころ満ちたる五月の夜に
キャンパスの 芝に寝ころび 無邪気にも 未来をたくす5月の空に・二十歳の頃
デカルトも カントもルソーも 哲学が ただの鉄学わたしにとって
あの頃は ただひたすらに 働いた ブラックなんて考えもせず
この朝は 詠う意欲が 湧いてくる ブログコメント返歌のありて
縄文か 弥生かわれは 何人か ルーツを探るかがみを眺め
お話が とても上手な 愛猫の「プー」の遺影に薔薇一輪を
肯定も 否定も無くて 定例の 職員会議約一時間現役の頃
半熟の ベーコンエッグと トーストに コーヒー添える5月の朝は
曇天の 淡いピンクの 紫陽花に ひと声かける「素敵ですね」と
読み解くは 世界歴史の メカニズム 喫茶の隅でコーヒー添えて
忘れない 一度読んだら 絶対に そんな思いで歴史書を読む
呼びかける 今日もいちにち 穏やかに 咲いて恥じらうガクアジサイが
新たなる 気分で記す 歌一首 買ったばかりの白きノートに
しあわせは とてもシンプル 友からの「いいよ!そうだよ!だいじょうぶだよ!」
ブラームスの 小径抜ければ カフェがある「フランソワーズ・サガン」のカフェが・東京新聞のコラムより
モーツァルトの 五月の空が 広がって 深く息吐く午前五時半
安らぎを 与えてくれる かしわばの 白き紫陽花道行くわれに
紫陽花の 花の芽さらに 色づいて 扉を開けるはつなつの風
義務として 参加していた 宴会の 締めはひとりのコーヒータイム
どくだみの 白き花咲く 裏道に 早くもしのぶ雨のにおいが
大変な 仕事を終えて 今がある 味わいて飲む朝のコーヒー
朝からの 気温上昇 夏のごと さやかなるべき五月というのに
あまりにも 爽やかなので ブルマンを 淹れるとするか朝の食卓
水色の 空に真紅の 薔薇の咲く 愛猫「プー」の過ごした庭に
呼びかける「早く治ってください」と ライトブルーの五月の空に
紫陽花は 梅雨の足音 忍ばせて ちょっと色づく今朝の歩道に
沖縄の 基地無き島の 願望は 夢に終わった五十二年は
山頂に 立ちてながめる 紺碧の 相模の海と駿河の海を
この夜の 伊豆の旅路の 宴会に 味わいて食むキンメの煮付けを
フラットな 会話のうれし 旅終えて 友の笑顔をこころに刻む
さあ行くぞ 伊豆の旅へと 旧友と 許すこころで語れば楽し
はつ夏の 風に吹かれて 咲きほこる 歯科医の前の絞りの薔薇が
早くして 亡くなりました 正論の かたまりだったあの先輩は
がむしゃらに 時を忘れて はたらいた 児どものためにおのれのために
「コメント」や「いいね」にわれは 励まされ 今日もあしたも飽くなき詠う
楽しみは バルーンのように 膨らんで 伊豆の旅へと仲間四人で
教員を 辞めて久しく 夢を見る 仕事を終えた夜の教室
空青き 五月の朝に 淹れようか ちょっと洒落たるキリマンジェロを
愛猫の「プー」の遺影に 手を合わせ 朝のあいさつこころをこめて
澄みわたる 五月の風を 呼び込んで ノートに記す夜明けの歌を
戦国の 武将がなんで 英雄に 所詮かれらは人殺しです
一杯の コーヒーさえも しあわせに 病まい乗り越え今があるから
健康と 平和を願う お参りは 神社仏閣どこに行っても
ふるさとの 実家をしまう 解体の 見積もりを待つさびしきわれは
待たないで もう咲き初むる 紫陽花の うすむらさきの5月の八日
花々の バトンリレーの 今は薔薇 皐月の空に赤のまぶしく
お芝居を 演じるような 夢を見て 窓を開ければ五月の空が
世の中に 真理は無いと 疑って それが真理と説いたデカルト
さやかなる 風に吹かれて 歩こうか 新茶の芽吹くはたけの道を
年表を 覚えるよりも メカニズム 知って目覚める歴史の学び
駅前の 並木通りの 店先に 新茶がならぶ香りを立てて
花の芽が 顔を出します 紫陽花よ あせらず開けむらさき色に
信長も 秀吉さえも「自分だけ」「今だけ」「金だけ」歴史書読めば
豆の泡 ぷくぷくぷくと コーヒーの 香り立ちたる五月の朝に
負けないで 続けて良かった 教職の 苦楽をひとり噛みしめる夜
アメリカの 反戦デモの 報道に 思い浮かべる「いちご白書」を
薫風を 窓に呼びこみ 一首詠む 今日は日曜目覚めもはやく
連休を 明けて旅する 伊豆下田 苦楽ともにの元同僚と
ヘンデルの「サラバンド」弾く ギターにて あれは二十歳の仲間とともに
一輪の 薔薇咲く庭に 小雨降り 天に召しませ野良ネコ「プー」よ
薔薇の咲く 清しき今日は 野良ネコの「プー」の命日五月の二日
「良好!」と 医師に言われて 玄関を 出るとうれしや春の雨降る
「ブログリーダー」を活用して、マウビーさんをフォローしませんか?
指定した記事をブログ村の中で非表示にしたり、削除したりできます。非表示の場合は、再度表示に戻せます。
画像が取得されていないときは、ブログ側にOGP(メタタグ)の設置が必要になる場合があります。
家じまい まさしくそれは ふるさとに 別れを告げる悲しき儀式
水仙は 群れてひかりを 閉じ込めて さらに花咲く小高き丘に
あの頃は 夢中で読んだ「古代史疑」学者のごとき松本清張
ミャクミャクが 泣いていますよ 万博の 販売低迷どうにもならず
体調の 不良のつづく このところ やっと詠えた復調間近
「吉原」を 美化するなかれ ジェンダーの 歴史に立てば汚点を残す
やわらかに 春のひかりの 差し込んで しら梅かおる武蔵の丘は
王様の ごとくふるまう トランプの 肌が泡立つその言動に
雪国で 生活したら 分かります ロマンなど無く雪とのたたかい
メロディーが 浮かんできます この季節 卒業ソング「旅立ちの日に」
なにひとつ 浮かばぬときは とりあえず コーヒー淹れる極寒の朝
西武線 ラブューに乗れば さりげなく 車窓に映るましろき富士が
雪国は 遠くにありて 思うもの 離れられないここ武蔵野を
今日もまた 三十一文字を 記す朝 白いページに日記のごとく
ふたりきりで 初めて帰る 約束の 雪降る駅の高三の夢
スランプを 抜け出せたのか わが友よ 返信ありてホッとする夜
キャンパスの 芝に寝ころび 夢を見て わくわくしてた明日のわたしは
音楽は 若い記憶を 呼び覚まし あの日に会える魔法の日記
夕暮れの マイム・マイムの 輪に入り 子らと踊ったキャンプファイヤー
またひとつ 遠くなります ふるさとが 実家解体更地になりて
可憐なる セツブンソウが 咲き初むり ひかり満ちたる秩父の里は
三回の 病い乗り越え 今があり コーヒーすする生きるあかしに
病歴を 語れば皆も 食いついて にぎわう今日の友だちLINEは
新聞を めくれば朝が はじまって お茶を飲もうかカフェを飲もうか
若き日の ローマの路地の バールにて 立ち飲みをしたエスプレッソを
空青き つくばの峰に ひかり差す 友のLINEで目覚める朝は
未熟なる 二十歳のわれを 追いかけて「なごり雪」聴く曇天の午後
問題と 課題のちがい 考えて 板書すすめた算数授業
日本史に うといわたしに 関心を 呼びこみました明日香の旅は
早春の ひかりの海を 窓に見て 下田に向かう踊り子号で・伊豆の下田
日曜の 朝日歌壇を 読むにつけ 妙に納得選者の意図を
民宿の ような朝食 生卵・海苔に梅干し・ホカホカご飯
リビングに 差しこむ朝の ひかり受け 上がるテンション今日も日曜
さて今日は わが誕生日 中華にて 十年ぶりの北京ダックを
ふるさとは 迎えてくれる いついつも 弥彦の山も信濃の川も
バースデー 祝うかのよう 路地に咲く 色とりどりのアネモネの花
親戚の 人らと語る 宴席で あらためて知る父のルーツを
ふるさとの 弥彦の山を 窓に見て 電車はすすむ越後平野を
のんびりと 街を歩いて カフェに入り ひとりで過ごす贅沢時間
コーヒーを 飲めるよろこび ドリップに 熱湯そそぐ冷たい朝に