ノースサファリサッポロにの建物は全て無許可で違法状態 危険な動物とのふれあいを売りにし、動物福祉に配慮のない施設として知られていた札幌市の動物展示施設「ノースサファリサッポロ」ですが、2月1日の読売新聞の報道を皮切りに、総ての建築物が2005年の開業以前から違法に設置されていた問題についての報道が続いています。 [blogcard url=https://www.yomiuri.co.jp/national/20250131-OYT1T50160/] ノースサファリサッポロが営業している場所は、都市計画法の定める市街化調整区域にあたり、住宅や商業施設、ビルなどを建築する開発は原則認められない場所だったというのです。 札幌市は、「郊外の大部分が『市街化調整区域』であり、森林や農地などの貴重な自然を保全し、無秩序に市街地が拡大するのを抑制しています」とウェブサイトに書いています。 ノースサファリサッポロは札幌市の動物園条例の対象となる「動物園」にはあたりませんが、多くの人が動物園だと思っているような施設です。動物園が(実際にそれができるかは別として)環境保全などをうたわなければ存在意義を失う時代に、地域の自然を破壊して土地を開発、次々と違法に建築物を建てていたというのだから、驚きます。 当会でも札幌市に確認しましたが、現在ノースサファリサッポロの総ての建築物は許可なく違法に建てられたもので間違いがないとのこと。運営会社であるサクセス観光に対し、市はいよいよ建物の除却命令を出す方針です。2月10日の市長会見での質疑応答も視聴しましたが、札幌市はあくまで完全撤去を求めており、ノースサファリの現状の建物に許可が出ることはありません。 動物の命を預かる業でありながら、その事業の根本となる建築物について違法状態を解消せず事業拡大して継続してきたなどというのは、あまりに無責任です。 ノースサファリ側は、当初は市の見解に抵抗を見せるような文書を公表していましたが、その後、次々と問題点が報道される中、撤去へ向けた計画を17日に市に提出すると公表しました。 土地計画法以外の問題も、次から次へ これまでに報道された問題には、以下のようなものがあります。 国道沿いに誘導のための看板を違法に設置していた。 建物の一部や看板、恐竜のオブジェが、市の所有する河川敷にはみ出している。