■■ はじめに・・・ ■■ *当ブログは2人組で運営しております。*内容は男性同士の恋愛等をメインに取り扱った一次創作です。 BLなどのご理解を頂けていない方、嫌悪感を抱かれる方は回れ右でお願い致します。 ま
オリジナルBL小説です。主に高校生の恋愛(R-18)。管理人は2人で文と絵、基本ハピエン。毎日更新
CP傾向はドS×ネガティブ天然・後輩×先輩・弟×兄中心に展開です。 どんな形であれ受け溺愛。 S/鬼畜/わんこ/ツンデレ/ネガティブ/天然/不憫/小悪魔/クール/男前/など
今回は食糧庫を空にする勢いまではいかなかったものの、皆存分に食べて飲んだ。ファイン的にはそこまで大した仕事をしたわけでもないのに過分な報酬だと思う。 思うだけで遠慮はしねえけどな。 今までルートの元で働いたり旅を続けてきたりと社会経験を積
「アキシンナイトって石がどんな石かわからなかったけど、その後何とか調べたよ。……美しい褐色の石だった」「あなたの耳につけている石、やっぱりアキシンナイトだったんだな」 給仕としてナージフに接した時にファインが思っ
「私がそんなこと、言ったりしたりすると思うかい?」 ファインが何か言いかけるとナージフは苦笑しながらそっと頭を振っている。「まあ……確かにあなたはいい人だし頭もよさそうだし……」「はは
ナージフはその笑顔を「なるほど?」と怪訝に思っていたアルスにも向けてくる。「誘ってくれてありがとう、アルス。嬉しいけど遠慮しておくよ」「そ、そっか」 断られてホッとしている自分がいる。ファインはああ言ってくれたが、やはり自分は性格悪いので
数日滞在し、その間フォルアは一日何度か例の曲を弾き歌っていた。それが人づてで広まったのか、店はわりと盛況している。「あなた方は私の神様だ」 オーナーは心底嬉しそうにしていたし、宿泊や飲食がただどころか、報酬も上乗せしてくれていた。そろそろ
今のファインとしては、どう考えても自分の都合いいように考えてしまう気もする。 だってそうだろ。家族みたいであって、オレとアルスは実際本物の家族じゃねぇし……もしかしたらオレだってアルスとカースが急にやたら親密に
アルスと反対側で眠っているカースを気にしながら、ファインは背を向けていたアルスへそっと向き直った。くっつかれていたので寝返りを打ちにくいかと思ったが、ファインが動くとアルスは素直に腕を緩めてくる。 ……目は覚め
ファインがカースと言い合っていたら「もういいよ。とりあえず寝よう」とアルスがため息つきながら遮ってきた。「お、おぅ」 呆れられたのだろう。そういえばカースにアルスへの気持ちがばれてから、というかとっくにばれていたことを知ってから、ファイン
「演奏したがってた、ってよりはさ。ほら、フォルアって真実とやらを伝えるために吟遊詩人をしてるみたいなこと、セルゲイさんも言ってただろ」 ファインの言葉でアルスも思い出した。しばらく滞在させてもらっていた辺境伯セルゲイがモーティル教の話と共に
捕まった者たちをアルスもこっそり見せてもらったが、二人はファインやカースが言っていたようにその辺に溶け込みそうな目立たないおとなしそうな外見をしていた。こんな外見の人が人身売買のため誘拐を目論見、実行しているなど、実際捕まっていても信じら
「ぶは」 ファインの説明を聞いてカースはおかしげに笑っている。「そりゃアルスが疑うのも無理ないね」「いや、何でだよ。オレにその気ねぇっつーの」「でも、何でファインってそういう人から興味もたれやすんだろ」 ファインにその気がないというのなら何
いい話が聞けたのもあり、ナージフが帰る時も店の入口までファインは見送った。「オレはもう多分あなたにつくことはないと思うけど、会えてよかったよ」 見送る時には声も戻っていたのもあり、ファインは敬語も取り払ってナージフに笑いかける。「&hel
「変な客? 最近よく来ていたごろつきのことですかね」 客の言葉にファインは首を傾げ聞いた。「最近来ていたとかは初めて来店しただけにわからないけど……姿は見えてないんだ。ほら、半個室のようなものだろう、ここって」「
本当なら裏方の仕事はファインがしていた。そして仕事しつつ聞き込みなどをするつもりだった。 だが実際は接客する羽目になり、裏方はアルスとフォルアだ。そちらからの情報は申し訳ないがあまり期待しないほうがいいだろうとファインは早々に諦めた。 ど
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そろそろ昼下がりになるだろうか。切なくなるほど紺碧の、真っ青な空だった。何もかもが浄化されそうな明朗な青。吸い込まれそうなほどの青。 泣きたくなるような青の中、先ほどから胸が高鳴って止まない。鼓動の音が耳に届きそうな気がする。悠久の時を経
◆水晶の涙◆ ── とある王国 神の子が禁忌を犯し、居なくなってから長い年月が過ぎ去った……。 辺境の村で少年2人は、いつも通り平穏に暮らしていたはずだった。 *赤&ra
翌日、アルスが動けないためファインはとても献身的に何でもしてくれた。それもあるし、そもそも確かに誘ったのが自分のため、アルスは文句の一つも言えず献身的なファインに甘えさせてもらうしかなかった。 ようやく出発すると、二人はとりあえずフィール
*R-18指定あり注意今回のお話は性的表現が含まれる部分がございます。18歳以上でR指定大丈夫な方のみおすすみ下さい。
フォルアが初めてモナと出会った時のことを思えば、そして気が遠くなるような永久の時を経てもあれほどモナを求めていたフォルアを思えば、何ら不思議ではないと思えた。 アルスはといえば、そう聞いてから隣にいたフォルアをぎゅっと抱きしめている。さす
世話になった家には、たくさんの獲物や木の実などを置いてきた。ファインたちの生まれ育ったアイトールでもそうだったが、現金はさほど役に立たないというか、王国などへ出向くなら必要かもしれないが、普段の生活ではあまり必要なかった。それよりも食料や
子どもたちや家で話してくれた女性の話を聞くと、ファインでも間違いなく老婆がモナだろうと思えた。 森に魔物や獣が出なくなったのも、モナの影響だろう。転生したモナにまだ神の子としての力があるのかどうか定かではなかったが、きっとモナの力だと思え
少女の母親が言うには、気づけば魔物どころか危険そうな獣も見当たらなくなった森に、食べ物は必要なため木の実などを取りに恐る恐る入ったら、その老婆を見つけたらしい。 素朴な村だ。今すぐ餓死するといった風ではないが、決して裕福な暮らしもしていな
翌日、四人はプラデェ王国を出た。その足で今度は反対側にあるクーニグという村を目指す。途中、ちらほら小さな集落があったので、そこでもモナについての情報を集めようとした。ただ残念ながら王国で得た情報以上の話は入ってこなかった。 クーニグに入っ
ファインとそういった行為ができた翌日、アルスはさすがに自分の体の限界を知った。「普段から鍛えてるのに残念」「いや、さすがに……」「俺としては余すところなく鍛えてたつもりだったんだけど、まだまだだったんだなってち
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ファインの考えを聞けて、アルスはとても嬉しかったし温かい気持ちになれた。 おそらくは「何を馬鹿な」と他人からは言われる甘い考えかもしれない。だが、ファインとならきっと実現できそうな気がした。 ううん、実現、するんだ。俺も、一緒に。 自分の
「カースと行動するようになるまでは、結構滞在した町や村で親しくなった人っていただろ」 アルスの言葉にファインは頷いた。「そうだな」 トーロイのアデールやシュロンの道具屋店主、シュイナール王国の鍛冶屋夫婦やドワーフ、アクアードのエヴゲニーヤや
翌日、カースとフォルアは出かけて行った。それを見送りながら、ファインは少なくともスッキリはしていなかった。 カースがそうせざるを得ないことはわかる。しょせんカースからしたらあまりに短い寿命であるファインにわかることなど、実際は何もないだろ
「お帰り。俺のが早かったな」 悠犀が帰宅するとリビングのほうから航太の声が聞こえてきた。だが悠犀の反応がないからか、少しの間の後、航太は玄関までやって来た。そしてとりあえず靴は脱いだものの俯いたままの悠犀に気づき「どした?」と静かに聞いてく
大げさ、なのか? かばった際に言われたことを悠犀は反芻する。大げさ、なのだろうか。 もしかしなくても、トラウマの一種なのかもしれない。幼い頃体験したあの絶望感にも似た不安を悠犀は何とか噛み殺す。 自分の知っている誰かが、それが例えただの顔
一年生、二年生と悠犀はかなりがんばった。目指している大学より上のランクの大学も余裕で候補に入れたらいいと教師に言われるくらいにはがんばった。 そして高校最後の学年。悠犀は無事、秋李と同じ高校へ通う。 実家から離れているとはいえ、高校生を一
秋、だな。 夕暮れの空を歩きながら眺め、秋李はぼんやり思った。 高校生になって初めての秋だ。通っている学校からの帰り道にはところどころで金木犀が咲いていて、オレンジ色の花から甘い香りを漂わせている。草木に強くはない秋李でも「金木犀だ」とす
戻らず両親の元へ向かったのは今考えても正解だったと理性ではわかっている。 理性では。 でも、駄目だった。自分だけ無事だった、怪我すらしなかったという事実が悠犀を苦しめる。自分の後ろで何が起こっていたのか知りもせず、ひたすら怖くて自分の保身
家に着く直前、悠犀は自分一人だけが走っていることにようやく気づいた。 も、戻らなきゃ……。 とっさにそう思ったが、引き返そうとして思い切り首を振る。 違う。俺がしなきゃなのは今すぐ父さんか母さんに言うことだ。警
気づいた男は懐に手をやると何か取り出した。そしておぼつかない様子とはいえ同じように走ってくる。 何……? 何を……。 二人を守りつつ桃史も駆けだしたが、何とか振り返り男の手元を見定め
そろそろ帰ろうと声かけ、結局一緒に遊ぶ羽目になった桃史だが、実はそれなりに楽しんではいた。高校三年にもなって弟たちと過ごすのが楽しいやつなどあまりいないかもしれないが、桃史にとっては楽しいし嬉しい。本当の弟ではないものの秋李はやたら懐いて
秋李と悠犀が十歳の誕生日を迎える日、二人は桃史と一緒にあの公園へ来ていた。悠犀が言った通り、誕生日だからか最終的には駄目と言われなかったものの、桃史と一緒に行くのと夕方の五時までには帰ることが条件だった。夕方までに帰る条件は、夜に家族ぐる
「桃史にいと航にいってさ」 秋李が言いかけると、飼っている愛犬と今まで戯れていた悠犀が「何?」と顔を向けてきた。「仲いいんだか悪いんだかわかんない時、あるなあって思って」 鳴海 秋李(なるみ しゅり)は両親と父方の祖父母と一緒に住んでいる。
ニアキスとラウラの屋敷へは、エルヴィンとニルスだけでなくリックも一緒に来ていた。ヴィリーは今回都合が合わなかったがその代わり、数日前に両親と先に甥と対面したらしい。だが楽しみにしているエルヴィンのためにむしろ感想を控えているようだ。城で会
◆彼は最後に微笑んだ◆ エルヴィン・アルスランは、冷たい牢の中で大切だった家族を思い、打ちひしがれていた。 妹はさんざんつらい思いをした上に出産後亡くなり、弟は反逆罪で斬首刑となった。母親は悲しみのあまり亡くなり、父親は自
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五日間の休暇だが、最終日はニルスの屋敷でゆっくり過ごそうと考えていたため、あと丸一日ゆっくりできる日はニルスとようやく初めて体を重ねた翌日のみという予定だった。 婚約パーティーの夜は一旦アルスラン家の別宅で休み、休暇初日は昼過ぎに起きたの
すごかった。 まだ疲れ切った上に逃しようもない痛みのせいで横たえた体を動かせないまま、エルヴィンは内心目を輝かせて思っていた。 あんなに……全力疾走並みに疲れて、あんなにニルスのが硬くて熱くて大きくて、あんなに
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確かにエルヴィンのことが大事すぎて慎重になりすぎていたのかもしれない。だが自分の欲よりも何よりもエルヴィンを大切にしたすぎて、ニルスはずっと堪えてきた。 本当ならば、できることならば、表情も体も何もかもがとろけそうなエルヴィンをめちゃくち
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ニルスは答えを待っているようで、ただじっとエルヴィンを見てくる。非常に落ち着かない。 友人としての付き合いはかなり長い。おまけに遡ってからのニルスは子どもの頃から特別な友人の一人であり、気が置けない仲だった。 だが好きだと意識したのはそん