ハノイで考えたこと - にほんブログ村
chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
ハノイで考えたこと https://note.com/imajun

ベトナム情報や中国とベトナムの関係を中心に、語学好き高じて勉強してきた英語、中国語(普通話、広東話)、ベトナム語を鍛えながら、各国メディアや各国の方との話から色々発信

16年間ベトナム(ハノイ)、6年間中国(北京、広州、香港)で働いたり、勉強したり。noteではベトナム情報や中国とベトナムの関係を中心に、語学好き高じて勉強してきた英語、中国語(普通話、広東話)、ベトナム語を鍛えながら、各国メディアや各国の方との話から色々発信していきたいです。

いまじゅん
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2010/10/23

arrow_drop_down
  • 人にやさしく、日本語話者に優しく

    下がるベトナムでの日本語教育熱!? 最近こんなX投稿を見ました。確かにベトナムでの日本語教育をめぐる現実を表しているんではないかと思います。 ダナンにある外国語系で最もレベルの高い「ダナン外国語大学」では、日本語学科の入学試験の合格最低点が、中国語学科や韓国語学科と比べて低くなっており、人気が落ちているとのこと。 中には点数が足りなかったため、仕方なく日本語学科に入学したという消極的学生もいるようです。… — 田畑トマト@ベトナム語キュレーター🇻🇳 (@tiengvietomato) February 10, 2025 一時期の日本就労、留学ブームに比べると、日本語教育

  • トランプ大統領とベトナムの相性は?経済、政治、国際関係にわたって

    米国トランプ大統領の再選から次々に繰り出される新しい施策に、世界は驚かされ続けています。そこまで米国政治に関心があるというわけではない自分でも、これだけ毎日ニュースを浴びせられると、ついつい目がいってしまうのは事実です。まあせっかく目が行ってるので、何も書かずにいるのもなんだなぁと思い、今回はその中からベトナムに影響がありそう、ベトナムと関係がありそう、ベトナムはどういう立ち位置になるか、などベトナムとトランプver2政権との関係、関連について書いてみたいと思います。 ベトナムは関税攻撃の狙い撃ちを受けるか? まず1つ目は今最も話題で、彼が最も大好きな言葉だと言い切る「関税」に関し

  • 今年カントーやベトナム内外でやりたいこと

    皆様、明けましておめでとうございます!せっかく年頭のnote記事ということで、こちらハッシュタグ #今年やりたい10のこと にも乗っかりまして、今年やりたい10のことを書いてみたいと思います。(順番は特に優先順いというわけではなく、順不同です。) 1.X発信はより解説を加えていく 私が最も多く発信しているのはXなのですが、基本的なスタンスとしては「外国語(多くはベトナム語)を学習する過程を公開していく」というもので、自身が読むのが好きな活字メディア、新聞メディア、主にベトナムメディアを引用する形で自分が、そして皆さんにとっても役に立つかなという情報を発信しています。 Xの文字数制

  • カオダイ教の総本山、タイニン省で考えたこと

    今回はフラッと訪れたタイニン省、特にカオダイ教について考えてみたいと思います。実は同地を訪れたのは、思い起こせば1997年にバックパッカーとして訪れて以来、何と27年振り!その頃は「綺麗な寺院だなあ、変わった宗教があるもんだなあ」としか思えなかったですが、カントーから訪れた今回は、多少ベトナムの歴史なども勉強したこともあり、色々考えることがありました。 そもそもカオダイ教とは? まずは今回訪問の焦点でもある、カオダイ教に関して簡単にご紹介します。カオダイ(Cao Đài、漢字で書くと「高台」)教は、最初の信者であるNgô Minh Chiêuがカオダイの精神的象徴として天眼を取り入

  • 潮州語の聞こえるベトナム-Vĩnh Châuの華人と混然一体

    カントーに住みだしてから半年が過ぎ、潮州系の華人に会うたびに「潮州語は話せますか?」と聞いて、「話せるよ」という人に会うことはほとんどありません。特に若い世代は「ムリムリ、まあおじいさん、おばあさんなら話せるかなあ」という感じで、街中で潮州語を聞くということは、まずありません。 そんな中「ヴィンチャウなら結構皆が話すよ」と聞いて久しいこの「Vĩnh Châu」、ソクチャン省南部沿岸の街です。これまでソクチャン市には何度も訪れ、既にnoteでも上記のように記事を書かせて頂いたのですが、これまでヴィンチャウで華人旧跡巡りをする機会がありませんでした。 そして今回ようやく訪れられたヴィ

  • ハノイの南を護る金蓮祠ーベトナム人の民間信仰(聖母道)と道教の影響

    今回はハノイに戻ってきた時にたまたま訪れたこちらの祠、金蓮祠Đền Kim Liênを紹介しようと思います。またこれを機会に、自分自身もベトナムの民間信仰(聖母道)と道教の関係について頭を整理できればなと思っています。 x.com x.com 場所はハノイ駅の南、統一公園の西のこちら(住所:148 P. Kim Hoa、Xã Đàn通り沿い) 金蓮祠:タンロン四鎮の一つ ハノイのホアンキエム湖など中心からやや南にあるこの祠は、ハノイにある四鎮(Thăng Long tứ trấn)と呼ばれる東西南北を守ると言われる祠の一つです。ちなみに他の三つは以下の通り

  • 南部ベトナム語で悩んだことー「洗う」のか、いや「氷なのか」?

    語彙が違う北と南のベトナム語 カントーに住みだして4カ月半、ハノイと行ったり来たりも良くしているので実質は4カ月弱でしょうか。ハノイである程度ベトナムに対する自信を蓄えてやって来たメコンデルタでは、だいぶ異なるこの地のベトナム語にかなりの勢いで打ちのめされつつ(苦笑)、しかし同時に南部・メコンデルタのベトナム語を非常に楽しんでいるところです。 「新しく洗ったコップ」に出会う そんなある日、あるカフェでこちらの光景に出会いました。左には「Ly tẩy mới」右には「Ly tẩy dùng rồi」とあります。 「Ly tẩy mới」と「Ly tẩy dùng rồi」 (私の

  • Bạc Liêu省の華人ー「華人の街」と呼ばれた街で

    「華人の街」だったバクリュウの過去と現在 メコンデルタの華人シリーズ、第3弾はBạc Liêu(以下「バクリュウ」)省の華人についてです。バクリュウ省はメコンデルタの南沿岸地域で、ソクチャン省の東側に位置する省です。バクリュウ省人口は約90万人、内華人15,865人(2019年人口センサス)と、人口に占める華人率は約1.75%、メコンデルタの華人「比率」としてはソクチャン省に次いで多い省です。ただ1.75%と言われると「沢山いるなあ」という風には聞こえないかもしれません。しかしそこには既に多くの住民間の婚姻関係で様々な民族概念が混ざっているという現実に加え、歴史を紐解いてみると非常に

  • Sóc Trang省の華人ーメコンデルタ最大の文化の混沌

    ベトナムで最も華人人口率が高いSóc Trang省 メコンデルタの華人シリーズ、第二弾はSóc Trang(以下「ソクチャン」)省の華人についてです。ソクチャン省はメコンデルタの南沿岸地域に位置する省で、ソクチャン省人口は約120万人、内華人62,389人(2019年人口センサス)と、人口に占める華人率は5%強、これは絶対数ではベトナム最大の華人集住地であるホーチミン市よりも「比率」としては大きい、ある意味「ベトナムで最も華人人口が多い省」なのです。また、メコンデルタ全体の華人人口の約42%がソクチャン省に住んでいることにもなります。これら数字から、ソクチャン省における華人の多さがわ

  • Vĩnh Long省の華人ー「明郷」会館の残る街

    Vĩnh Long省、同省華人の基礎情報 Vĩnh Long省は、以下の地図のようにメコンデルタの中心部分に位置し、人口規模は約100万人です。南部出身首相としてドイモイ政策を推進し、ベトナム経済成長に貢献したとの高い評価を得て、国民(特に南部)からの信頼が厚かったVõ Văn Kiệt元首相の出身地でもあります。 メコンデルタのちょうど真ん中に位置 同省にいる華人人口は2019年人口センサスでは3,627人、同省の同年総人口の0.35%と、メコンデルタの中では少ない方であると言えます。地元の人に聞いても「メコンデルタの中では、あまり華人はいない方だよ」という印象のようです。 Vĩ

  • ベトナム人は、段取り悪いもの勝ち?

    なんで先にやっておかないの? ベトナムにいると「ベトナム人は何でもっと段取りよくやらないんだ!」「もっとさっきのことを考えてやれば、こんなに締め切り前にバタバタしなくても良いのに!」と文句を言いたくなるケース、そう感じる方は日本人には多いのではないでしょうか。計画を立てて、それに忠実にやり、事前にやれることは先回りして早めにやっておき、最終的に期日通りに成果を出す。これが多くの日本人がビジネスや仕事の中で求められたり、求めたりしていることでしょう。でもベトナム人は、そういうふうに先のことを考えてるような感じがなかなかしません。 例えば最近、ベトナム側の公的許可を取らなければいけない

  • 【語彙編】南部・メコンデルタ弁ベトナム語の特徴を解説…してみる?

    大いに違う南部・メコンデルタの語彙 前回解説に挑戦してみました南部・メコンデルタのベトナム語。まだまだ網羅しきれていないとは思いますが、自分でも書くことで北部ベトナム語との違いにかなり納得感が出ました。さあ、今回はそれに続いて語彙の違い編です。 日常で使う言葉ほど違う まず感じるのは、日常身の回りで使う言葉からしてかなり違うということ。しかも、その違い方は、発音が多少違うというわけではなく、完全に別の単語に置き換わっているということです。例えば「スプーン」。 昨晩ヨーグルトを買うと「ムーンは要るか?」と聞かれ「ムーン!?」となる。muỗng は南部 #ベトナム語 でスプーン

  • 【発音編】南部&メコンデルタのベトナム語特徴を解説してみる

    ベトナム南北バイリンガルを目指して♬ 今回カントー滞在での大きなチャレンジと楽しみである、南部・メコンデルタのベトナム語。ベトナム語はほぼ独学なのですが、これまで足掛け20年くらい勉強しています。おかげさまでハノイでは基本的には苦労しないレベルにまでなりました。基本的な通訳・翻訳もできます。でも南北に長ーいベトナム、言葉の違いはかなりのものです。外国語好きの自分の好奇心にがかなり火が付いている今日この頃、Xでもこんな「ベトナム語・バイリンガル宣言」をしていました。 そこで今回はその学習プロセスを折角なのでnoteにまとめつつ、自分の南部・メコンデルタベトナム語マスターへの糧にして

  • カントーCần Thơってどんなところ?(概況編)

    カントーで働くことになりました XなどSNSでもお伝えしました通り、実は4月半ばから、ベトナム・メコンデルタ、カントーで働いております。JICA(国際協力機構)とカントー大学との協力プロジェクトでのプロジェクトコーディネーター業務です。家族はハノイに残るのでハノイにも頻繁に戻ってきますが、ベトナム在住17年にして初のハノイ以外、南部での仕事・滞在となります。緊張もありますが、新たなチャレンジにワクワクもしております。メコンデルタ、ベトナム南部在住の皆様、そしてハノイ・北部の方も引き続き、どうぞよろしくお願いします。 気候変動下のメコンデルタ地域における持続可能な発展に向けた産

  • テト映画キング活躍と国営ダークホース!テト正月ベトナム映画事情あれこれ

    テト正月の大ヒット映画! 明けたばっかりの2024年(旧暦、テト正月)年始早々の私のX(Twitter)投稿は、意図せずして映画の話題が多くなりました。実際にベトナムメディアでも、この大ヒット映画「Mai」の話題は相当盛り上がっています。 コメディアン、俳優のTrấn Thànhが監督のテト正月映画「Mai」が正月3日間で興行収入1,000億ドン(約6億円)突破、これはベトナム映画の最速記録。テト明けに観てみよっと;'Mai' của Trấn Thành đạt 100 tỷ nhanh nhất lịch sử phim Việt - VnExpress Giải trí h

  • 新春!ハノイの村のお祭りを解説してみる

    西暦ではもう2月の半ばになりますが、旧暦のお正月、テトを迎えたばかりのベトナム。こちらでは、これからがようやく2024年、辰年の始まりです。 Chúc mừng năm mới! Chúc mọi người sức khỏe hạnh phúc, vạn sự như ý!😊 ベトナムの新年が明けました、辰年🐉の始まりです。今年もどうぞよろしくお願い致します。実家の周りは花火、早速お年玉頂きました🧧 新年快乐🎆祝大家身体健康,万事如意😊 pic.twitter.com/fSoNRpY3lp — 今井淳一@ハノイ (@ima

  • 今年は南部弁ベトナム語を勉強してみようと思う

    ベトナム語に触れて早20年、でも… 今日はベトナム語の話題です。noteやXのプロフィールにも書いていますが、私はベトナム在住が大分長くなり、本格的にベトナム語に触れてからはそろそろ20年近くになります。時にこのnoteでもベトナム語についての文章を書いたりなんかもしてきました。 ずーっと独学ではありますが、長年の努力もあってベトナム語はある程度できる、と思っています。そう、ハノイにいる限りにおいては…。 でも南部弁になるとかなりの苦戦 そんなベトナム在住歴が長い自分なのですが、長い滞在はずーっとハノイ。なので触れているベトナム語の大部分は北部弁のベトナム語です。テレビなどで

  • 世界を席巻するベトナムのお米!ーベトナム産米生産・輸出事情

    今回のテーマは突然ですがベトナムのお米の話題。お米の国ベトナム、っていうのは皆さんご存知のところかと思います。ただ昨年から今年初にかけて、ベトナムメディアでも景気の良い経済・貿易の話題として、ベトナムのお米が取り上げられることが数多くありました。それらをまとめて、実は世界を席巻しているベトナムのお米についても考えてみたいと思います。 世界第三位のコメ輸出国、ベトナム! 2023年のベトナム米輸出は絶好調でした。というのも、ウクライナ戦争に端を発した世界的な食糧需給が逼迫する中、インドが自国産米の輸出に課税するなど輸出を制限したことにより、ベトナム産コメへの需要が非常に高まったからで

  • 2023年ベトナムをニュースで振り返る

    2023年ベトナムで話題になったニュースとは? こんばんは、気が続けば2023年もあと2日を残すのみとなりました。そんな中、Youtube動画で急上昇ランキングの上の方(と言っても報道系なのでエンタメ系動画程ではありませんが)に、2023年のベトナム社会・経済・政治・外交を振り返る動画が上がっていました。 自分のX(ツイッター)発信はどの程度これら事件を反映していたかなあ、答え合わせじゃないけど比較してみようかなあと思い、動画内で紹介されていた国内社会事件と、自分がXで発信できていたもので重なったものを紹介しつつ、「今年の十大ニュース風」に時系列で振り返ってみようと思います。多

  • メコンデルタは誰のものか?ー映画「ĐẤT RỪNG PHƯƠNG NAM」から見た中華文化とベトナム文化

    久々の投稿、かつ久々になかなかマニアック、かつ長文です(笑)。今回は先日観たベトナム映画「Song of the South (Đất rừng phương Nam)」、そして同映画が巻き起こした議論から感じた、ベトナム南部、特にメコンデルタ地方における文化・社会の現在について書いてみようと思います。 遅れましたがやっと観れた #ベトナム映画 Đất rừng phương Nam。20世紀初フランス統治時代メコンデルタを舞台にし、地域で植民地支配に抵抗した人々の物語。かなりのヒット、と同時に多くの物議も巻き起こし、現在会

  • 5年ぶりの香港で考えたこと(その1:街の様子と移民の話題と)

    今年2023年は、自分がかつて香港中文大学に交換留学したあの年から何と25年!(ヒェー😆)加えて、前回香港を訪れたのが2018年で、それから5年の間に香港に起きた各種の変化をこの目で見てみたいと、香港に行ってきました。そこで思ったことを「香港で考えたこと」として徒然なるままに書いてみようと思います。少し長くなりましたので、2回に分けたいと思います。 旅の始まりは重慶大厦から まずは宿。もう若いバックパッカーではなくなったけど始まりはいつも重慶大厦(チョンキンマンション)がいいなあと。 未だ現在の存在感 シャッター閉まっている店舗はあったものの、中のカオス感と喧騒、インド料理始めとし

  • ベトナム人は「寛容な」人たちか?(国民性を表すベトナム語表現・故事と共に)

    ベトナム人はYêu nước, đoàn kết, chăm chỉ lao động? 今回は「ベトナム人ならではの特長」と題されたTuoi Treのコラムを取り上げ、そこで出てくる表現が色々面白かったところ、そのベトナム語表現と共に、同テーマについて考えてみたいと思います。 まず作者は「国を愛し、団結し、勤勉である」というベトナム人に対して「よく言われる」言い方は、他の国の人にも多くあてはまり、必ずしもベトナム人ならではの特長ではないと論を展開します。 Có một đặc tính riêng của ngườ

  • 「中国地方都市化」進むシアヌークビルで考えたこと

    前回書きましたプノンペンで考えたことに引き続いては、シアヌークビルで考えたこと、です。プノンペン編でも触れましたが、このシアヌークビルは中国人がより目に見える形ですごい勢いで移民し、街の姿を変えていることで有名なところ、その浸透ぶりを是非この目で見たかったことから訪れてみました。コロナ発生直前のシアヌークビルの様子は、こちら山谷剛史さんのルポ記事に詳しいですが、この記事が書かれた2019年の2年前ほど、つまり中国化への激変は2017年頃から進んでいたようです。 中国人の「ギャンブル」「詐欺」産業が集中するカンボジアのシア

  • バスで行ってみたプノンペンで考えたこと

    今回はホーチミンから陸路でカンボジア・プノンペンまで行ってみました。久しぶりのカンボジア、駆け足ではありますがここで見たこと、聞いたことについて、考えてみたいと思います。そもそも最近は、海外旅行としては日本に帰ることばっかりだったので、日本以外の国にベトナムから行くのは、コロナ以降初めて、遡れば2018年以来になりました。 バスで行ってみた! 今回は初めての試みとして、ハノイからまずホーチミンに飛び、そこから陸路バスでプノンペンに行ってみました。バスチケットは9月23日公園の前のPhạm Ngũ Lão通りにあるバス会社で買えました。一応事前に買いましたが、値段はホーチミンからプノ

  • 【読書記】北関東「移民」アンダーグラウンド;ベトナム人Bộ Độiから見える日本社会の変化

    毎回読ませる!安田峰俊さんのルポ 今回ご紹介するのは、これまで自分の読書記で何度も紹介している安田峰俊さんの最新作、「北関東「移民」アンダーグラウンド」です。彼が元々得意としていた中国関連から、現在はその取材力を発揮し、在日外国人、特にベトナム人に関して、多くの面白い記事を書いています。今回も読む前から、その刺激的タイトルと表紙からして期待大でした。 北関東「移民」アンダーグラウンド ベトナム人不法滞在者たちの青春と犯罪 www.amazon.co.jp 1,760円 (2023年04月12日 09:30時点 詳しくはこちら) Amazo

  • 【読書記】シン・中国人:今の中国の若者をリアルに感じるために

    春の読書週間第2弾、今回は「シン・中国人-激変する社会と悩める若者たち」(ちくま新書)です。著者の斎藤淳子さんは、随分前になりますが、北京でインターンをしている頃に仕事を教えてもらった先輩。現在は様々なメディアに発信するライターとして活躍されています。「結婚・愛」といった普遍的な切り口を通して、現代中国社会・経済のリアルがわかる一冊です。 シン・中国人 ――激変する社会と悩める若者たち (ちくま新書 1710) www.amazon.co.jp 946円 (2023年04月12日 10:15時点 詳しく

  • 【読書記】「横浜中華街」とベトナムのチャイナタウン

    今回は久々に読んで考えたこと、今回読んだ本は「横浜中華街 世界に誇るチャイナタウンの地理・歴史」です。在ベトナムの華人の人たちに関心を持っている中、この春に一時帰国した機会に「そうだ、中華街に行こう!」という心構えでいたところ、書店でばったり出会ったこの本を読んでみました。ベトナム華人社会との比較の視点でも、とても勉強になりました。 横浜中華街 ――世界に誇るチャイナタウンの地理・歴史 (筑摩選書) www.amazon.co.jp 1,870円 (2023年04月03日 19:31時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する

  • ベトナム人(女性)はサザエさんか?

    サザエさんと言えば、日本を代表する漫画、アニメ。もはや説明の必要はないでしょう。しかしその一方で、現在の日本社会と「サザエさん社会」を比べると、実際とのギャップが大分大きい、ちょっと前の日本を観る感じな楽しみ方にもなっている今日この頃…。 そんな中、自分は常日頃「サザエさんは、何かベトナム人女性っぽいなあ、もしかしたらサザエさんはベトナム人なのではないか?」と思索を巡らせてきました(笑)。今回は、暖めていた「サザエさん=ベトナム人(女性)」理論をご披露し、皆様のご批判を仰ぎつつ、更に深い理論にしていきたいと思いますw。 基本明るい、ノリがいい これは言わずもがなのサザエさんのキャ

  • 再びベトナム人になるには?:越僑とベトナム国籍再取得の悩み

    2023年、noteでは(遅まきながら)明けましておめでとうございます。今年も折に触れて自分が関心のある、気になったテーマについて書いてみたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。 在外越僑とホーチミン市の対話 さて今回は、テト正月前に行われるのが定例の、ホーチミン市と在外越僑(在外ベトナム人)との対話を巡る報道から、ベトナムの越僑、そして国籍取得・再取得について考えてみたいと思います。テト正月を母国で迎えようと、在外に住む多くの(元)ベトナム人がベトナム、特に南部ベトナムに帰ってくる時期を見計らって毎年行われるこの対話集会。今回は「国籍再取得」を巡る話題がメディア記事となって

  • 【読書記】越境の中国史 南からみた衝突と融合の300年

    2022年も押し迫ってきました大晦日、師走の慌ただしい時期ではありますが、最後は「ハノイで読んで考えたこと」で締めたいと思います。今日ご紹介するのはこちら、「越境の中国史 南からみた衝突と融合の300年」です。 『越境の中国史 南からみた衝突と融合の三〇〇年』(菊池 秀明):講談社選書メチエ 製品詳細 講談社BOOK倶楽部 香港の民主化運動への禁圧、台湾への軍事的圧力――。現在の中国が見せる、特に南部への強硬な姿勢には、どのような歴史的背景があ bookclub.kodansha.co.jp 実は著者の菊池秀明先生の本を読むのは二冊目、この読書記でも紹介させ

  • 銀行取り付け騒ぎまで!:ベトナム華人系大富豪の逮捕劇と今後の行方

    久々に書きますnote記事。今回は現在ベトナム経済、或いはもしかしたら政治・社会も大きく揺るがしかねない、ある経済事件を紹介しつつ、今後の行方を見守るイントロにしたいと思います。 始まりは華人女性企業家の逮捕から 「突然」ではなかったのかもしれません、ただあまり事情に明るくなかった自分には突然に映ったこの事件から諸々が始まりました。10月7日、Vạn Thịnh Phát(VTP)グループTrương Mỹ Lan会長が横領、社債発行、売買における不正容疑で逮捕されました。同グループの歴史は1992年に16歳の時に始めた化粧品ビジネスから始ま

  • 【読書記】国家の「余白」メコンデルタ 生き残りの社会史

    久々のこの読書ノートシリーズ、今回は更に久々に本格的な学術研究書、「国家の「余白」メコンデルタ 生き残りの社会史」(京都大学学術出版会)を読んでみましたので、ここにご紹介したいと思います。 国家の「余白」(下條 尚志, 地域研究叢書 42) 京都大学学術出版会 豊かな自然と世界有数の農業生産を誇り,大都市からも近く,いまはクルーズ観光が人気のメコンデルタ。しかしここは20世紀最大の www.kyoto-up.or.jp 実は大学院時代には人類学を学び、人類学研究の世界に憧れも持つ中で読んだ本著。最初は「こんな500頁以上の大著、読み切れるかなあ?」と思いつ

  • ベトナムの中の中国・スピンオフ企画:ハノイに残る華人社会の面影を「食べて」みる

    さて以前に以下note記事で紹介したハノイに残る華人社会、と題した「ハノイ中華街跡」巡り。読んで頂いた方からは「歩いてみたい」との声も頂き、とても嬉しく思っています。 今回はその本編を更に楽しく読む、見るためのスピンオフ企画。「ハノイに残る華人社会の面影を「食べて」みる」と題しまして、かつて中華街があったと思われる地域の美味などを(再度)探訪してまいりました。皆さんの食べたいものは見つかるかな? 1.まずはワンタン麺から まずはスタート地点。ハノイ・タンロン城の現存する数少ない城門である「ô quan chưởng:東河門」に朝から集合です。 漢字からも「ハ

  • 行ってみた中越国境の街、モンカイ(行き方・ロジ編)

    今回もまた、中国とベトナムの国境都市、Móng Cái(モンカイ)に行ってみた、の続編。今回は自身へのメモも兼ね、どうやって行ったか、どうやって帰ってきたか、ホテルはどうだったかなどのロジ解説編です。また街の様子などは別途こちらnoteをご参照下さい。 といっても行き方は思ったより簡単。今はハノイ〜ハロン、そしてハロン〜モンカイなど、東北部の主要都市をつなぐバスがたくさん走っています。しかも路線バスのようなバスではなく、かなり坐り心地の良い「リムジン」と呼ばれるようなバスが多く運行しており、そこに電話して予約すれば自分の宿泊場所、お住まいでピックアップしてくれます。今回は

  • 行ってみた中越国境の街、モンカイ(街中ぶらぶら編)

    今回もまた行ってみたシリーズ。今日は中国とベトナムの国境都市、Móng Cái(モンカイ)のことを書こうと思います。モンカイ市はハノイから北東に約300km、クアンニン省の一都市で中国・広西壮族自治区の東興市と陸続きの国境都市です。 ベトナム最東端の街でもモンカイは矢印のここ 内容が多岐に渡りすぎると読みづらいと思いますので、noteはいくつかに分けて、今回は主にモンカイの街中、その国境都市の現在について書いてみたいと思います。どうやって行ったか、どうやって帰ってきたか、ホテルはどうだったかなどのロジ解説は追って別途noteにしたいと思います。 静まりかえる国境ゲート

  • 歴史&革命の舞台となった山間の街:Tuyên Quang街歩き

    今日は久しぶりにベトナムの地方での街歩きについて。北部山岳地方の要所である、Tuyên Quang(トゥエンクアン)にちょっと寄ってみた、その時の様子を書いてみたいと思います。Tuyên Quangはベトナムで「Chè Thái gái Tuyên」(お茶はThái Nguyên、美人はTuyên Quang)という言葉が知られ、美人が多い地域とも言われています。 90年代に活躍したモデルThủy HươngもTuyên Quang出身 Tuyên Quangはベトナム北部山岳地域に位置

  • ベトナムの中の中国・中級編:ハノイに残る華人社会の面影を探してみる

    大分前になりましたが、前回ベトナムの中の中国:ベトナム(ホーチミン)の華人社会・入門編を書きました。そうは言ってもアウェイで、なかなか実際に行ってみることができないホーチミンに比べ、ハノイは何と言ってもその場に行ってみることが容易にできます。というわけで、今回はハノイにおける華人社会、その名残を巡りながら、ハノイにおいて「中華街」があった頃を空想してみたいと思います。 ハノイ旧市街には「中華街」があった!? ベトナムの首都ハノイ、これだけ中国に近い東南アジアの大都市、ですがいわゆる「中華街」はありません。ホーチミンにあれだけ色濃く華僑・華人社会が存在するのに比べても、違いは非常に鮮

  • ベトナム語の資格試験ってどんなのがあるんだっけ?(2022年4月段階)

    一昔前は「ベトナム語はいくら勉強しても、英検やTOEFLみたいに目標にする検定試験がないんですよ」と言っていましたが、月日は経ち、ベトナムと関わる人、そしてベトナム語学習者も増えて来たこともあってか、今では幾つかの検定試験が日本国内外(っていうか特にベトナム)でみられるようになりました。 実はベトナム語に十数年以上携わりつつ、きちんとこういう試験を受けたことのなかった私(そしてこの度チャレンジしてみようとしている私)、本日はベトナム語学習者である自分自身の頭と情報整理までに、現在どのような試験があるのかを網羅的にまとめてみました。もし「他にもこんな試験があるよ!」という方がいましたら

  • ロシアとウクライナの狭間で;ベトナムの微妙な立ち位置

    ここ数日はやはり何といってもロシアのウクライナ侵攻に関する話題が、世界を、そしてベトナムを駆け巡っています。私自身コロナにかかり数日は高熱で朦朧としていて、でも目に入ってくるのはほとんどがこの話題と言って良いでしょう。 一言でいえば、この話題に関するベトナムの立場は極めて「微妙」です。もちろん、その微妙さが世界情勢を揺るがすということはないのですが、ベトナムを見るに渡って「旧共産圏」という文化圏がいまだに色濃く残すものがあるんだなあとも感じさせられます。今回はそんなベトナムとロシア、ウクライナを巡るニュースを俯瞰してみたいと思います。 ベトナムメディアの報じ方 今回ロシアがウクラ

  • 【勝手に創刊!】「中越関係」2022年(テト旧正月)新年号♬

    テト正月が明けまして、また2022年が(改めて)始まりました。そこで今年は、Twitterやnote発信の新たな工夫として、継続的に追いかけている中国とベトナムという、私個人としてとても興味深い二つの国の関係についての出来事を、定期的にまとめつつ振り返りたいと思っています。名付けて(たぶん)月刊「中越関係」、まあそのままですが(苦笑)。今回はその新年号です。 視点はベトナムからが多くなると思いますが、ベトナムメディア、世論で話題となったベトナムと中国との関係に焦点を当てて、それを定点観測することで、ゆくゆくは単なる観測を超えた文章を書いていく励みにしたいと思っております。 (ちなみ

  • 2022年になったので、日越往来通常化(への願い)の話をしてみよう

    皆様、明けましておめでとうございます。2年間に渡る新型コロナとの戦いは今だ続いていますが、新しい一年は明るく、楽しく過ごせる一年にしていきたいですね。もちろん新型コロナの感染対策が引き続き大事なのは大前提ではありますが、多くの人の移動を妨げている現在の状況が良くなるのを願うのは、特に海外にいるものとして正直なところ。今回はお正月ですので、今年どのように日越往来が通常化していくかを、「楽観的に」想像しながら書いていきたいと思います。 緩和される制度に揺れる思い 実は12月に一時帰国していた私なのですが、日本でまだ自宅待機期間を過ごしている間には、こんなニュースに触れました。 ベト

  • 【ハノイで思ったこと】断られるベトナム

    今回はやや趣向を変えてエッセイ風に、ベトナムで思ったことを徒然なるままに書いていこうと思います。 きっかけはこちらのツイート。これ自体はベトナム・ハノイではほぼ日常風景とも言える、ベトナムあるあるのシチュエーションです。 それにしても「もう一回断っているんだから、何回も断らせないでくれよ、しつこいなあ」と思う時もあれば、人によっては「うるさい!」と思う方もいるかもしれません。でもその一方、私は「断られても、断られても誘ってくる、いやあメンタル強いなあ」なんて思うようにもなりました。それを考えるにつれて、断る・断られるの意味合い、重みがベトナムでは大分違うのかなあ

  • 10年越しでついに開業!ベトナム初、ハノイ初の都市鉄道が走り出す!

    私にとっても10年越し 長い間、長い間の時間を経て、ハノイ初、そしてベトナム初の都市鉄道がついに走り出しました!私のツイッター歴も10年を超え長くなりましたが、振り返ればその初期である2011年からこの事業についてつぶやいていました。この事業も10年越し、私もある意味10年越しでこの事業の行く末を見ていたことになります。 しかし事業の進捗は送れ、開業は延期を繰り返します。初期段階での用地取得に2015年までかかったことなどに始まり、多くの反省点があると現地紙TuoiTreも振り返っています。その経緯の一端については、(もうこの記事自体も2年以上前になりますが)以

  • 切り口満載のベトナム映画法改正案議論から考える、ベトナム映画の現状と未来

    今回は現在開会中のベトナム国会における審議内容から。普通、法案審議というのは時事ネタですが、そこまで世論やメディアの耳目を集めるものではありません。ただ今回は「映画」という市民の娯楽でもある芸術がテーマであり、またそこには政治的なテーマがありつつもエンタメ性も高いため、ベトナムメディアでも国会議員の発言をかなり細かく伝えています。 今回はかなりこれまでのツイート寄せ集め感もありますが、この映画法改正案を巡る議論から見えてくるベトナム、そしてベトナム映画について書いてみようと思います。 表現の自由を巡って まずは映画という表現分野での、硬派なこの切り口。ご存知の方も多いと思いますが

  • ドラマから見た台湾(その1)「我們與惡的距離」(悪との距離)

    日本でも多く放送・配信、社会派ドラマの名作! ベトナムのことを書くことが多い中、でも引き続きメディアやドラマを通じては中華圏への関心も忘れない私。今回は台湾のドラマ「我們與惡的距離」(邦題:悪との距離)を観ましたのでご紹介します。 悪との距離(字幕版) www.amazon.co.jp Amazon.co.jpで購入する こちら、現在アマゾンプライムでも観ることができます(2021年9月26日現在)ので、日本語字幕で見られます。その他多くのネット配信サービスや、更には既に日本の地上波でも多く放送されたようで、既

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、いまじゅんさんをフォローしませんか?

ハンドル名
いまじゅんさん
ブログタイトル
ハノイで考えたこと
フォロー
ハノイで考えたこと

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用