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No Room For Squares ! https://blog.goo.ne.jp/6x6_2008

レンズという窓を通じて見えるもの。あるいは見えざるもの。

写真自体そのものよりも、寧ろそこから喚起される「もの」に意味があると考えています。全てのものは消え去っていきます。それでも、この儚い時間を、ほんのひと時だけでも繋ぎ止めてみようと思います。 ※機材紹介ブログではありません。撮影した写真を掲載するブログです。

6X6
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住所
秋田県
出身
静岡県
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2008/06/13

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  • トゥーティッキのマグカップ

    一番お気に入りのマグカップである。朝のコーヒーはこれで飲む。当然ながら男は須らくスナフキンに憧れる。でももし僕が女であったなら、トゥーティッキに憧れたと思う。ブロ友のZUYAさんの記事を見て火が付いてしまった。やはりスナフキンのものも買おうと思う。スナフキンを毎日眺めるのは危険だろうか?追伸:新レンズでも撮ったが、やはりこの距離感はGRの勝ちだった。GRⅢトゥーティッキのマグカップ

  • 残念なファーストショット

    ここでいうファーストショットとは、そのレンズで撮る最初の写真ということだ。家の防湿庫の奥に眠るレンズ3本等々を売却し、代わりに新たなレンズを1本購入した。家のカメラ群も統廃合を繰り返し、大分整理された。カメラ版令和の大合併である。レンズは出ていくことはあっても、新たなレンズが入ってくることは稀になった。その滅多にない新たなレンズ。ファーストショットが今回の写真である。夕刻の薄暗い室内で、猫は知らないレンズを警戒して逃げる。しょうもないファーストショットになった。大抵、僕が撮るファーストショットは残なものになる。以下は備忘録を兼ねたレンズでの能書きなので、読んでも意味はありません。スルーして下さい。さて、今回のレンズはXF23mmF1.4RLMWRである。新しいラインナップのレンズで、描写能力は言うまでもな...残念なファーストショット

  • ノスタルジックネガの分校

    当ブログでは何度となく掲載している「思い出の潟分校」。秋田県仙北市、田沢湖近くにある分校である。昭和49年に廃校となり、平成16年から現在の形で公開されている。驚くほど良い状態で維持されている。僕は実際に分校に通ったことはないし、そういう経験がある人も少ないと思う、でもここはイメージとしての昭和の小学校が体現されている場所だ。ここでは僕はライカのモノクローム専用機で撮影する機会が多かった。ここ何年かはほぼ全てがモノクロで撮影されていた。もうライカはないので、富士フィルムのカメラで撮影した。モノクロでも良いのだけど、フィルムシミュレーション「ノスタルジックネガ」で撮影した。暖色系の色合いが遠い昭和を思い起こさせた。X-T5/XF14mmF2.8Rノスタルジックネガの分校

    地域タグ:仙北市

  • 角館のB面

    レコードはA面が良いのは当たり前だけど、実はB面こそが本質であると言われる。ここは秋田県有数の観光地、角館である。最大の見所は黒塀の武家屋敷通りで、春は桜、秋は紅葉が美しい。また武家屋敷通りからほど近い桧木内川も桜の名所として有名だ。一方で角館は武家屋敷通りや桜だけで構成されている訳ではなく、普通の生活の営みがある。つまりはレコードでいうB面だ、わざわざ角館に行き、武家屋敷通りには行かず、普通の町並みを撮影した。A面は聴かず、B面だけを聴くのと同じだ。もしかしたら贅沢な行為ではないかと、一人ニヤリとした。X-T5/XF23mmF2RWR角館のB面

    地域タグ:仙北市

  • 姫に逢う流儀〜13時30分の辰子像

    別の場所に出かけ、ついでに田沢湖まで足を伸ばした。現地に着いたのは13時30分頃だった。田沢湖の神秘的で美しい光景を撮るのであれば、早朝(午後7時以前とか)あるいは夕刻に限る。もっと言えば厳冬期であれば更に良い。残念なことに僕はその時間に行く甲斐性がない。今回は別の用事がメイン目的だとしても、写真撮りとしてはあまりのやる気のなさ。さぞかし姫もがっかりしたことだろう。本当はもっと美しい光景がある筈なのに・・・。X-T5/XF14mmF2.8R姫に逢う流儀〜13時30分の辰子像

    地域タグ:仙北市

  • 真空管が灯る夜

    トライオードの真空管プリメインアンプを使っている。以前はマッキントシュのプリとパワーを中心とした2chマルチアンプだったので、当然ながら格の違いはある。でもこれはこれで気に入っている。雪が深々と降る夜に真空管を灯らせ、ジャズを聴く。スピーカーも小さくなってしまったけど、それがコージーで良い。夏になると、今度は真空管の熱に悩まされることになる。いまはまだ真空管の夜を楽しみたい。真空管が灯る夜

  • 雪降る町の見納め(終)〜疑似旅人の妄想

    矢島町は由利高原鉄道の終着駅である。町は殆どが地場資本で形成されている。いわゆるチェーン店は、食品スーパー1軒(マックスバリュ)、コンビニ1軒(ローソン)、ドラッグストア2軒(ツルハ、薬王堂)であり、すべてここ15年以内に進出したものだ。僕が秋田県に来た当初は、これら店舗は一軒も存在していなかった。つまりごく最近までチェーン店は一軒も存在しなかったのである。また町内にはビジネスホテルの類は一軒も存在せず、昔ながらの旅館が幾つかある。造り酒屋は2軒ある。地元パチンコ屋さんが1軒。昭和のフォーマットをそのまま残した稀有な町である。泊まるにしては、僕的には物理的に近すぎる町だ。知り合い等もいるので、やり難くもある。でも旅人としてこんな町に来ることを考えるとワクワクする。町を歩くとき、僕は自分が遠くから来た旅人を...雪降る町の見納め(終)〜疑似旅人の妄想

    地域タグ:由利本荘市

  • 雪降る町の見納め①〜矢島町に来た

    雪の多い少ないは絶対量ではなく、相対的なものである。普段雪が降らない都心で積雪10cmとなれば大騒動になる。一方で毎年5mは積雪のある青森県の酸ヶ湯。酸ヶ湯の積雪深が6mになったところで大勢に影響はない。そもそも雪国では、雪が降ったら困ると思っていない節がある。テレビカメラを向けられれば、「毎年こんなものだから当たり前ですよ」とは言わない。言ったとしても放映ではカットされる。大抵の住民は空気を読んで「もう毎日の除雪でクタクタでどうにかして欲しい。この時期にこんなに降るのは初めてだ」と言う。同じセリフは何度も繰り返されているだろう。さて、そんな積雪シーズンも最終盤。秋田県内でも積雪量がそこそこ多い町に来た。旧・矢島町(由利本荘市)、かつての矢島藩・生駒氏のお膝元だ。この矢島藩は実に興味深い藩である。以前に当...雪降る町の見納め①〜矢島町に来た

    地域タグ:由利本荘市

  • かっぱ小路に猫はもういない

    秋田川反のかっぱ小路。最果て感と場末感が最大の魅力である。実のところ、ここ数年で内部の店は入れ替わり、以前からの店はもう殆ど残っていない。まさか令和になって、かっぱ小路に動きがあるとは想像すらしなかった。店の看板は変わっても、雪が積もる小路は一見同じように見える。だが大きく違う点がある。そこにはもう猫の姿はないことだ。ここをねぐらとする猫はいないのである。猫がいない「かっぱ小路」なんて・・・。そのうち河童もいなくなるに違いない。X-T5/XF23mmF2RWRかっぱ小路に猫はもういない

    地域タグ:秋田市

  • それぞれの帰り道

    家に帰る道を帰り道と呼ぶのであれば、日本には無数の帰り道がある。不夜城を通る道であろうと、人工的な光が一切ない獣道であろうと、標準的な田舎道であろうと・・・。それを想像できる人間でありたいと思う。X-T5/XF90それぞれの帰り道

    地域タグ:秋田県

  • おかめとひょっとこ

    秋田市内の廃業した飲食店。通りに面した小さなウィンドーに店のディスプレイがそのまま残されている。そこに鎮座する「おかめ」と「ひょっとこ」。長年の栄枯衰退を眺めてきた彼ら。その眼には何が写っているのだろうか。あまり感情移入をすると、第二のミスターダンディと化す危険がある。近づき過ぎないようにしよう。X-T5/XF23mmF2RWRおかめとひょっとこ

    地域タグ:秋田市

  • 天気について毒を吐く

    冬が終わる前に青森(五所川原)に行きたい。そう思っているけど、毎週のように「最強寒波」が何たらというニュースが流れる。だから今回も断念した。丁度、猫の日だから猫と仲良く遊ぼうと思った。でも気象庁のやり方と、その指示に従った報道には疑問を持っている。北東北では色々と自粛しまくりで、全くお金を使っていない人も多いだろう。まあラッキーとも言えるが、積もれば地方経済には大きな影響がある。今回の大雪は(も)、青森県(及び秋田県北部)、そして新潟以南の北陸地方、そして福島県の一部であり、東北地方の他地域は決して大雪ではない。土曜日朝のNHKニュースを見たところ、まず大雪のニュース、その次は「大雪の影響は交通事故にも及んでいます」と言い、長野県での交通事故のドラレコ映像が流された。そして「事故当時、道路には積雪はありま...天気について毒を吐く

    地域タグ:秋田県

  • 猫の日のポートレート 13/25の意味

    我が家の猫、銀次郎さん。現在13歳で、この春に14歳になる。25歳までは元気でいようと話している。そうすると今年は折り返し地点を廻ったところ。来年は14/25を撮る。そして25枚を撮り切っても、更に長い長いアディショナルタイムが待っていることを願う。X-T5/XF35mmF1.4R猫の日のポートレート13/25の意味

  • ジョバンニが乗る列車〜もうひとつの銀河鉄道

    毎年撮っている由利高原鉄道の曲沢駅。いつもと趣向を変えて・・・。きっとこの列車にはジョバンニとカムパネルラが乗っていると思う。X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWRジョバンニが乗る列車〜もうひとつの銀河鉄道

    地域タグ:由利本荘市

  • 胎内を歩けよ、さらば与えられん

    新潟編のラスト。旧・中条町(現・胎内市)である。秋田県側から新潟県に行くには、まず村上市から入り、胎内市、新発田市というルートになる。胎内市は平成の大合併で中条町と黒川村が合併して出来た市である。よそ者からすれば、「中条市」にすれば良かったように思うけど、それなりの事情があるのだろう。これまで新潟県の旧市町村については全く意識して来なかったが、最近は少し意識するようになった。東北六県のコンプリートの後は新潟を目指すような予感もしている。さて、以前に歩いて印象の良かった中条の町。今回の旅は折角車で来たので、帰りに立ち寄った。その後の予定があり、中条を出たらまっすぐ帰ることになる。下調べもなく、前回の記憶を頼りに歩いた。結果的に前回見なかった建物を見た反面、前回気に入った街角には辿り着かなかった。町歩きの神様...胎内を歩けよ、さらば与えられん

    地域タグ:胎内市

  • 新発田のカルマ(夜編)~そんなに悪い夜じゃなかった

    陽が暮れて、街に明かりが灯る。新発田の繁華街には多くの店がある。地方都市特有の事情として、夜にならないと実際にどの店が営業しているのか分からない。この日は金曜日(しかもバレンタインデー)。でも新発田の繁華街は通常営業で、そういう華やかさとは無関係に淡々としている。まずは居酒屋的な店で一杯やった。まあ普通に美味しい店だった。でもその店は喫煙可能店で、後から来た常連客が考えられないくらいの量のタバコをプカプカし始めた。往時のチェーンスモーカーだった僕であればそれに対抗できたが、タバコを辞めて15年にもなる。まだ数回しか来ていない新調したアウターがタバコ臭くなり、気分がブルーになり撤退した。なんか嫌な展開だ。幸い、折角の時間を台無しにしないようにアンガーコントロールはしっかりと効いている。次はジャズ喫茶に行こう...新発田のカルマ(夜編)~そんなに悪い夜じゃなかった

    地域タグ:新発田市

  • 新発田のカルマ(昼編)〜上書き保存しよう

    さて、忘却の街、阿賀野市で写真を撮ったのが前回の記事。その続きである。阿賀野市を出た僕は、隣の新発田市まで来た。新発田市は馴染のある街で、何回も来たことがある。その隣町といえば聖篭町(西側)、あるいは中条市(東側)というイメージであり、南隣に阿賀野市があることは今回知った。何故、新発田に来たのか。それは忘却の彼方にある光景を求めるといっても、現実的に阿賀野市に朝から晩まで滞在することには無理がある。それは最初から想定していた(その通りとなった)。だから新発田市に宿を取ることに決めていたのである。この機会に久しぶりに新発田の街を歩こう。宿泊もするので、初めて夜の時間も歩こう。そしてジャズ喫茶にも行こう。それが今回のプランだ。本当は鉄道で来たかったのだが、そういった移動の効率から泣く泣くクルマで来ることになっ...新発田のカルマ(昼編)〜上書き保存しよう

    地域タグ:新発田市

  • 忘却の彼方の光景へ!

    貴方にはこんな経験がないだろうか。クルマでも鉄道でも良い。どこかに向かうときに偶然車窓からある光景を眼にする。理由は分からないけど、その光景に強く惹かれる。現実的には時間や手段がなく、そこに立ち寄ることは断念する。そして心のなかで思う。いつかここに改めて来よう、と。その「いつか」は実際のところ、なかなか訪れない。殆どの場合、二度と訪れないと言ってもよいだろう。暫くの間は喉に刺さった魚の小骨のように、「あの光景」が気になって仕方ない。どうにも気持ち悪くて仕方がない。そんな違和感も時の流れと共に薄れ、いつしか忘却の彼方に消えていく。「あれ何だか気になっていたけど、何だったかな」と・・・。それで良いのだろう。曖昧に何かを忘れていかなければ、我々は日常生活を営むことが難しくなる。それでも稀に、稀にではあるが、その...忘却の彼方の光景へ!

    地域タグ:阿賀野市

  • 海のバス停

    山形県交通のバス停。日本海沿いを走る路線で、あつみ温泉とか加茂水族館(クラゲミュージアム)の近くである。海に近いバス停というか、もはや道路から海側に待合所はめり込んでいる。舟の停留所のようにも見える。珍しく晴れた日本海の上には青空。それでも風は強く、時折大きな波しぶきが上がる。興味ある方は以下リンクを参照下さい。同じバス停の初夏の姿を撮っています。◯2014年初夏のバス停海のバス停

    地域タグ:鶴岡市

  • 急行食堂の街に雪積もる

    新庄駅前のランドマーク(?)、急行食堂。新庄駅前に来ると、何はなくても急行食堂の写真を撮る。今では新庄駅は急行どころか、山形新幹線の終着駅だ。さて新庄市は繁華街だけでなく、街中にも雪が多かった。そういえば何年か前までは、冬にはこんな町ばかり歩いていた。世の中がコロナ禍になったり、個人的に病気をしたり、少雪の年になったりで、こういう町を歩く機会が減っていたことを実感する。最近は無意識に雪のある街を求めて出かけるようになった。冬シーズンの終わりも近づき、焦燥感に駆られている。雪でベチョベチョになったり、手をかじかんだりしながら町を歩く。この感覚!。これを求めていた。でも意欲とは裏腹に、結構疲れて早々に撤退したことを正直に書いておく。X-T5/XF23mmF2RWR急行食堂の街に雪積もる

    地域タグ:新庄市

  • 雪の繁華街~新庄ゴールデン街

    突っ込みどころ満載なので、順を追って説明する。①まずここは秋田県ではなく山形県新庄市である。②新宿ゴールデン街ではなく新庄のゴールデン街である。③雪は「あまねく」降るものではなく、貧富の差よりも激しく偏重する。というわけで・・・。祝日の2月11日に、所用があって秋田県湯沢市に出かけた(ここで写真は撮っていない)。そこから車で1時間ほど足を伸ばし、山形県の新庄市まで出かけた。秋田県側は大した雪ではないが、峠道を山形県側に入ると突然の豪雪となった、天候と県境は関係ないのに不思議な話だ。視界ゼロ。今年初めてのホワイトアウト。死ぬ思いをして新庄に辿り着いた。峠ほどではないけど、新庄の繁華街も雪に埋もれていた。ここは正確には「あけぼの町」という場所で、新庄のゴールデン街の異名を持つ。新庄の街中に泊まる理由もなく、繁...雪の繁華街~新庄ゴールデン街

    地域タグ:新庄市

  • 魅惑の五城目町(終)〜気配は残る

    犬のように、どこまでもほっつき歩こう。意気込みは良かった。実際のところは、それほど長い時間歩くことは出来なかった。雪道で踏ん張りながら歩くための筋肉。それが衰えているようだ。そういえば昨年も殆ど雪道を歩かなかった。ゴールが見えつつある冬シーズン、残り時間を大切に雪道を歩こう。ところで五城目町では、至るところで廃業した店舗や廃屋を見かける。もう誰もいないはずなのに、何か気配を感じる。・・・・。いやオカルト的なネタではなくて・・・。気配というより、それが町並みと違和感なく溶け込んでいるという方が正確かもしれない。何度も登場している幻のジャズ喫茶「ミカ」。もう営業しているわけがないと頭では分かっているけど、店の前に佇むと不思議な感覚に陥る。店の奥では以前と同じように普通に営業をしているのではないか。中華食堂も同...魅惑の五城目町(終)〜気配は残る

    地域タグ:五城目町

  • 魅惑の五城目町①〜犬のように歩きたい

    秋田県五城目町。町に積もる雪は例年の半分以下だろうか。月に4~5回は朝市が開催され、その際は通りには多くの人が出る(多くといっても、まあそんなに多くはないけど)。この日は朝市の日ではないので、誰一人の姿も通りにはない。とても静かだった。さて、突然だけど「靴」の話である。冬の秋田県で履く靴といえばスノーブーツか長靴の二択である(笑)。流石に僕は外に長靴では出かけないので、大抵はスノーブーツを履く。更にいえば運転も出来るように、短いブーツと普通のブーツの二種類が常に車に入っている。街中ではスニーカーでも問題ない場合もあるが、習慣化しているのでスノーブーツのまま歩くことが多い。スノーブーツは雪道を歩き易い反面、長い距離を歩くのには向いていない。だから冬場の町歩きはどうしても短距離で終わることが多い。嗚呼、歩きた...魅惑の五城目町①〜犬のように歩きたい

    地域タグ:五城目町

  • いつだってミスターダンディが教えてくれた

    いくら僕が義理ごとに疎いとはいえ、新たなカメラを入手した以上はミスターダンディ氏への挨拶は欠かせない。遅きに失したが、この週末に行ってきた。それまで晴れていたのに急に雪が降ったのは、ダンディ氏の悪戯かもしれない。これまではマニュアルフォーカスとモノクロ写真というダンディ氏の時代と変わらぬ撮影環境だった。今回は一気に近代化した。瞳優先オートフォーカスとスムーススキンエフェクト(要は美肌効果)。まあ瞳優先オートフォーカスくらいはX-PRO3でも可能ではあったが・・・。小手先のテクノロジーを鼻で笑うことなく、ダンディ氏は付き合ってくれた。そんなわけで今回のミスターダンディは美肌である。フィルムシミュレーションもクラシックネガ(美肌の天敵)ではなく、アスティア(美肌に最適)である。でも次回からは普通に戻そうと思う...いつだってミスターダンディが教えてくれた

  • 人生はY字路を行くが如し

    人の一生はY字路の連続であり、大きなY字路もあれば小さなY字路もある。無数のY字路に対し、どっちに行くか判断をしていくことが、生きていくことに他ならない。最強寒波でも殆ど雪が振っていなかったが、久しぶりの降雪。これでも2月初めにしては圧倒的に雪が少ない。この場所に積もるのも今年は見納めかもしれない。追伸:本当は地吹雪みたいになった時に撮りたい。X-T5/XF14mmF2.8R人生はY字路を行くが如し

    地域タグ:秋田市

  • 今日(正確には昨日)の天気

    最強寒波襲来で、北海道と北陸地方はドカ雪が降っているそうだ。雪寄せなど大変かと思うが、ご注意下さい。一方、我が秋田県(の僕の生活圏)はご覧の状態。「全く振らない」と「殆ど降らない」の中間くらいだろうか。2月に田んぼの土が見えることは、あってはならないことだ。人間はいつの世も天気に振り回される。今日(正確には昨日)の天気

    地域タグ:秋田県

  • これもラストショット

    前回は、オークションに出品したレンズでのラストショットを掲載した。今日もラストショットだけど、これはX-PRO3でのラストショット。少し前の新潟村上シリーズの写真である。ダーティーといえるほど濃い描写だ。カメラ設定で微妙なカスタマイズをしているものの、通常のフィルムシミュレーション「クラシックネガ」である。これをX-T5で撮ると、恐らくもっとお上品になってしまうだろう。カメラやレンズは高画質であるほど良いとは限らないことを再認識した。例えれば、こんな話だ。高性能高出力のクルマに乗り換えて、数値的には明らかに速くなっている筈なのに、以前のクルマの方が加速が良かったように感じる。あるいは・・・。古いスピーカーを最新の後継機種に変えた。出力特性は劇的に向上している筈なのに、前のスピーカーの音の方が迫力がある。こ...これもラストショット

    地域タグ:村上市

  • エルマーの置き土産

    エルマー、魅惑的なネーミングの正体はレンズである。今回はエルマーC90mmF4。ライカの中望遠レンズである。ライカレンズは処分したが、値のつかないようなものは何本か残っている。このレンズとロシアのレンズと中華レンズの3本だ。突然そのことを思い出し、マウントアダプター経由でフジのボディに着けてみた。まあ特筆すべき写りでもないのだけれど、思ったよりまともに写った。ライカのM型ボディにつけると暴れ馬のように安定しなかったのに・・・。かといって今更このレンズを重宝するようなものでもない。早速オークションに出品した。これがエルマーのラストショットとなるだろう。X-T5/ELMARC90mmF4エルマーの置き土産

  • 鳥海町と三船敏郎

    秋田県の旧・鳥海町(由利本荘市)である。雪は少ない。例年であれば長靴を履かなければ歩けないくらいに雪が積もっている。今年の少雪を象徴する光景である。旧・鳥海町は名古屋市と概ね同程じ面積を持つ町だった。名古屋市の人口が約233万人であるのに対し、旧・鳥海町は約6000人だった。人口密度は名古屋の約400分の1となる。鳥海山の麓に位置し、山間部まで広く集落が点在している。今回の写真は旧・鳥海町の一番賑やかな場所であり、東京でいえば銀座と新宿を足して2で割ったような地区である。都市部と地方部の相互理解が進まないのも無理はないと思う。さて、鳥海町は三船敏郎ゆかりの地でもある。鳥海町には三船敏郎の本家(父方の実家=三船家)がある。茅葺の立派な家屋であり、今でも残っている。三船敏郎(以下「三船」)の父がそこで生まれ育...鳥海町と三船敏郎

    地域タグ:由利本荘市

  • 猫、七変化する

    カメラの取り扱いは試行錯誤が続く。新しいフィルムシミュレーションもある(もっとも一時期所有したX-H2にも入っていた)ので、色々と試している。今日はお遊びでフィルムシミュレーション7種類を掲載した。Lightroomでの現像時のプロファイルなので厳密にはカメラ生成画像とは異なるが、大体の雰囲気は出ていると思う。家で猫を相手にやったのだけれど、猫は全く協力する意思がないようだった。都合7種類の銀次郎さんが完成した。見てくれは変わっても、性格までは変わらないと思う。追伸:撮影時に半段露出補正するだけで、ガラリと画像は変わる。更にはホワイトバランスの設定、色合いやコントラストの設定。シャドーとハイライトの補正設定。やることは山ほどある。まあゆっくりやろう。ということで、1〜2ヶ月は画像が安定しないと思う。①As...猫、七変化する

  • 酒田に来るその理由

    カメラの初撮りは場所を酒田に移動して続く。ここに来て別のフィルムシミュレーションも試したので、もう訳が分からなくなる。いつまでも能書きを垂れていても仕方あるまい。暫くは撮りまくろう。描写には納得いっていな部分が多い。だからこそ撮りたくなる。その為に最近ご無沙汰の場所にも、お気に入りの場所にも、そしてこれまで行っていなかった場所にも行く理由が出来る。今回もこうして酒田に来た。こうして、ああでもない、こうでもないとボヤくことが好きなのかもしれない。X-T5/XF23mmF2RWR酒田に来るその理由

    地域タグ:酒田市

  • しっくりこなかった初撮り

    丸5年以上使ったカメラ(X-PRO3)を処分し、新しいカメラ(X-T5)を手に入れた。カメラを処分するときは、いつだって一抹の寂しさを抱くけど、新しいカメラが来ればそんなことは忘れ、心躍る刻を過ごすものだ。でも今回は違う。X-PRO3は中古相場が沸騰しており、新品購入時の価格はとうに超えている。国産ミラーレスカメラとしては異例なことだと思う。そのお陰もあり、今回の下取り購入では約6千円という嘘みたいな価格で済ますことが出来た(中古機を買いました)。しかもマップカメラのポイントが10000ptも付いた。・・・・。でもそういう問題ではない。X-T5はカメラとしての性能昨日はX-PRO3を完全に凌駕する。それでも喪失感は消えない。まずは新しい機材環境に慣れよう。その後のことは、その後のことだ。さて、そんなわけで...しっくりこなかった初撮り

    地域タグ:鶴岡市

  • さようならX-PRO3

    2019年の発売から丸5年以上、富士フィルムのX-PRO3を使ってきた。昨年カメラの大整理をした際に一度手放した。代替機がしっくりこず、結局再びX-PRO3を買い戻した。迷走している感があった、そして今回、またもやX-PRO3を売却し、今度はX-T5という機種を購入した。これらは全て下取り交換を利用しているので、実際の手出しのお金は少ない。今回の差額は6400円。つまり6400円払ってカメラを新機種(中古)に交換したわけだ。X-PRO3のリセールバリューは衰えを知らない。X-PRO3はとても気に入っていた。もはや相棒レベルだ。でも液晶の稼働分の構造に問題があり、液晶が突然死するという致命的なリスクを孕んでいる。この件でアメリカでは巨額な集団訴訟まで起こされている。単なる個体差や運ではない。設計と構造の問題...さようならX-PRO3

  • 村上編(終)~鮭の子を増やそう

    村上編の最後、これはもう個人的趣向の極みだけど、この標語を避けては通れない。観光客が通るような場所ではなく、生活道路の一角に問題の標語は書かれている。青く塗られたコンクリートの塀は色褪せ、遠い昭和の少年時代を思い起こさせる。「皆んなで鮭の子をふやしましょう」、これほどジワジワくる標語は類を見ない。お年寄りを大切にしよう、明るく大きな声で挨拶しよう、ゴミを捨てずに街を綺麗にしよう。そういう標語は世の中に溢れていて、それはそれで大切なことだ。でも村上の子はそんな当たり前のことではなく、鮭の子をふやそうとしている。衝撃的だ。一体どうしたら良いのだろうか。イクラやスジコを食べなければ良いのか。安心して下さい。答えは「川を綺麗にする」こと。市内を流れる三面川には古くから多くの鮭が遡上してきた。その鮭が塩引きを中心と...村上編(終)~鮭の子を増やそう

    地域タグ:村上市

  • 港町を歩く、例え海が見えなくても

    村上シリーズの続き。村上市の岩船地区である。町並みとしては、特段何がある訳でもないけど、何故か僕はここが好きである。恐らく、港町特有の狭い通りが、僕の故郷の西伊豆を連想させるのだと思う。港町と言いつつ、写真には海は写っていない(実際には港まで歩いていった)。つまり港自体よりも港を感じさせる町並みに惹かれている。こういう町は貴重である。X-PRO3/XF23mmF2RWR港町を歩く、例え海が見えなくても

    地域タグ:村上市

  • 私的な村上ハイライト〜黒塀通り

    黒塀通りという名の小路である。丁度クランクになってた通りであり、角に建つ古い民家が抜群の存在感を示している。村上には数多くの見どころがある。マイナーな意見なのは承知の上でいえば、この黒塀通りが村上の私的ベストスポットである。対抗馬は「千年鮭きっかわの暖簾」だ。今回は暖簾は撮らない(掲載しない)という縛りを入れたので、ここが日帰り旅のハイライトでもある。ここを歩く為に片道3時間も掛けてやってきた。GRⅢ(ハイコントラスト白黒)私的な村上ハイライト〜黒塀通り

    地域タグ:村上市

  • 花がある街角〜それぞれの挿花

    新潟村上シリーズの第三回。村上の街中には写真のように花が飾られている。竹製の花挿が街の至るところにある。それを柱や格子に据えて、そこに思い思いの花を挿している。恐らく、街づくりの取り組みの一貫だだろう。商工会か何かで花挿しを支給し、手弁当で花を飾る。そういうことだと思う。「仏作って魂入れず」という言葉とは正反対に、容れ物が出来合いでも魂を入れると良いものだなと思う。いわゆる小京都(この表現は好きではないが)である村上市。建物の格子や柱に飾られた花は、街を彩っている。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2Aspherical『8のつく日はwebにお花を』花がある街角〜それぞれの挿花

    地域タグ:村上市

  • 猫町珈琲店とパラゴン

    猫町珈琲店は、新潟県村上市のカフェのことである。2022年の2月22日にオープンしたそうだ。村上の街中で、かつ僕が多く散策する界隈にある店だ。建物は猫町珈琲店が開業する以前から、何度も撮影させてもらっている。看板には当時のまま「村上印刷所」の名が残っている。昨年、大人の遠足で村上に来た際に行きそびれてしまい、今回やっと入店することが出来た。事前の情報でJBLの巨大スピーカー「パラゴン」があることは知っていた。でも本当に鳴っているのだろうか。もしかしたら壊れたパラゴンを入手してオブジェとして置いているだけではないか。そんな疑問が頭の中で渦巻いていた。入店した分かったことを以下に記す。1)猫町珈琲店は、本と音楽が楽しめるブックカフェである。2)猫に関連する本、レコード、グッズが置かれ、自由に手に取ることができ...猫町珈琲店とパラゴン

    地域タグ:村上市

  • そうか村上牛は液体だったのか

    新潟県の村上市に日帰りで行ってきた。少し前に「大人の遠足」と称して、鉄道で日帰り往復した。望外に楽しかったので、もう一度村上への遠足に行きたいと思っていた。ある。「日本海きらきらパス」というJRの周遊切符を利用することで成り立った遠足だった。だが残念なことに、日本海きらきらパスは昨年末に廃止になってしまった。仕方がないので今回の遠足は車利用となり、長距離ドライブながら日帰り往復してきた。遠足には幾つかのテーマががあった。まずは村上牛からいこう。以前から気になっていた「江戸圧」さんにて、村上牛のうす切り丼(上)を頂く。ステーキ丼にするか最後まで悩んだ。店員の勧めもあり一番人気のこれを頼んだ。うす切りの村上牛は半生(レア)状態であり、炙りを入れているので香ばしい。絶妙のタレがご飯に絡む。口に入れた瞬間に肉は溶...そうか村上牛は液体だったのか

    地域タグ:村上市

  • 猫とポール・オースター(完)

    11月末から読み始めたポール・オースター最後の作品「4321」をやっと読み終えた。何故こんなに時間が掛かったのか。そもそも800頁、88万後の大作だからということもある。でも時間が掛かった理由は、単純に3回読んだからである。正確にいえば、異なる読み方で3回読んでいる。この本をこれから読む方もいるだろうから、それ以上の言及は避けよう。とにかく誰もが最低2回は読むことになる。そして僕は頭が混乱しているので、多分あと2回くらいは読むことになる。ちなみに時間が掛かったもう一つの理由が今回の写真である。猫が自分に注目を集める為に読書の邪魔をする、そのことは一度ブログでも書いた。そのうちに猫は、この本を抱え込んだり、頁の上で寝たりするようになった。どけようとしても意地でも譲らず、その場所を死守する。最近では本を開くと...猫とポール・オースター(完)

  • 北国には雪があった方が良い

    昨日(1月23日)は雨が降った。秋田県のこの時期に雨が降るのも異様である。少し前から気づいていたけど、今年は明らかに少雪だ。昨年は記録的な少雪だった。それと比較すれば今年の方が降雪量は多い。でも例年と比べれば間違いなく少雪だ。僕は静岡生まれの静岡育ちであり、周囲から「みかんの国から来た男」と揶揄されている。そんな僕ですら1月の始めには「少雪」であることに気づいていた。その時点で天気予報では「記録的な大雪だ」と騒いでいた。天気予報会社は様々なデータを持つので、本当のところは分かっていた筈である。例年並みとか、平凡な少雪ではバリューがないので、騒げるうちに大雪と騒いだのだと思う。除雪の手間が掛からないのは良いことだが、雪の少ない北国というのも淋しいものだ。つまり雪国では、雪が多くても文句を言い、雪が少なても文...北国には雪があった方が良い

    地域タグ:秋田県

  • 昼寝する猫、人間の振り幅

    上段の写真、窓際で麗らかな陽を浴びる猫の写真に見えると思う。それは間違いではない。でも実際には下段の写真の窓際であり、この直後に薄日が差しただけである。モノクロ写真をやっていると気づくことがある。明るさは相対的なものに過ぎない。どこを基準にするかにより、光は影となり、影は光にもなる。性質が反転したのではない。最初からそうなのだ。人間の性質もこれと同じようなところがある。例えば虫も殺せぬ美少女が、熊が駆除されたニュースに涙しながら、とんかつを食べたりする。虫も殺せないことと、豚を美味しそうに食べることが両立するのが人間だ。生を維持することは、そういう矛盾を受け止めることでもある。最近は芸能人とかスポーツ選手などをやたらと礼賛し、あたかも「聖人君子」であるかのように祭り上げる風潮が強い。僕はそういう礼賛具合が...昼寝する猫、人間の振り幅

  • 北の路地裏(自己責任)

    増田町(横手市)編の最終回。地元民の生活通路として機能する路地裏通り。そもそも自転車さえ通行できないような狭い路地に雪が降り積もる。踏み固められた通路は、人ひとりがやっと歩ける幅しかない。踏み固めた雪に足がハマると膝下までずっぽりと埋まってしまう。頭上には大きな雪の塊があり、それがいつ落ちるかも分からない。実際、僕が歩いた時も雪が落ちて轟音が響いた。尖った氷柱もあるので要注意だ。誰も守ってくれないし、私道を勝手に歩いている状態なので、足を踏み入れた瞬間から自己責任の世界だ。ある意味では最凶の路地裏と言って良い。・・・。でも他所の地域の人は、こんな道歩いてみたいでしょ?。その時が来れば場所は教えるので、言って下さい。広角レンズで撮っているので、実際はもっと狭く頭上との距離も近いことを付け加えておく。X-PR...北の路地裏(自己責任)

    地域タグ:横手市

  • 吉永小百合の内蔵

    引き続き秋田県の増田町(横手市)である。増田町は年に何回か突然来たくなる場所だ。やはり冬になると思い立つことが多い。前回は増田町の外の様子を掲載した。今回は内蔵の写真である。この内蔵は「JR大人の休日倶楽部」のポスターとなったことがあり、扉の前に吉永小百合さんが佇む写真が有名になった。吉永さんがポスターになった町は急に観光客が増える。僕自身は吉永小百合さんが絶対に行かないような街が好みだけど、増田町に観光客が増えたことは良いことだ。この蔵は建物の中に建っている。蔵を覆うように木造家屋を建てたという方が正確かもしれない。蔵の中にこのように座敷があったりする。多分、主人が客人を招き、ここでお座敷遊びなんかをしたのだろう。何故その昔、この地域にお金持ちが多かったのだろうか。色々調べて、一応その理屈は理解した。理...吉永小百合の内蔵

    地域タグ:横手市

  • 増田町といえばモノクローム

    昨日のブログ記事で今年の秋田県は決して雪が多くない、むしろ少雪だと書いた。同時に雪が多い場所だってあるとも書いた。その一例が横手市である。今回の写真は、その横手市の増田町である。内蔵(◯うちぐら、Xないぞう)を持つ日本家屋が建ち並ぶことで有名な街だ。降雪状況はご覧の通り。もちろん多くの雪が積もっている。積もってはいるが、この町にしては少なめ目であるのも事実である。僕はこの町を歩き、モノクロで写真を撮ることが好きだ。この時だけはライカを手放したことをグジグジと悩む。モノクロライカと増田町は相性抜群だったからである。そんな僕の想いを汲んで、フジのカメラが最近は頑張ってくれる。時になかなか良いモノクロ画像を出してくれるから嬉しい。X-PRO3/XF14mmF1.4R増田町といえばモノクローム

    地域タグ:横手市

  • 雪帽子のある光景

    ニュースでは大雪と騒いでいるらしい。正直なところ、例年並みというのが実情である。雪の降り方は場所によって相当異なる。同じ市内でも多いところもあれば、少ないところもある。これを「東北地方」だとか「日本海側」という括りで評価することは不可能に近い。例年通りの振り方ではニュースバリューにならないので、できれば豪雪という報道をしたい。それが実情だと思う。全国ニュースでは「困ったら酸ヶ湯山系」となっている。「青森県の酸ヶ湯山系では、この時期として異例で積雪◯mを超え〜」とやっていたら、通常運転と考えて間違いない。山形県の肘折も同様だ。一般的な地域でトピックが少ないから安定した豪雪の両地域を強調するのである。はっきりいえば、酸ヶ湯は温泉とスキー場しかない場所であり、一般住民が暮らす場所ではない。あの八甲田山の近くであ...雪帽子のある光景

    地域タグ:横手市

  • ここに来れて良かった

    福島県の旧・東和町(現・二本松市)の写真である。福島遠征シリーズ最後の写真だ。東和町といってまず思い浮かぶのは、岩手県の旧・東和町(現・花巻市)だ。土沢という大好きな街があるところであり、もう頭の中で地図を再現することだって出来る。僕の中では至高の東和町である。また宮城県にも旧・東和町(現・登米市)があった。登米市は9つの町が合併して出来た市である。当然すべての町に行ったのだけれど、旧・東和町がどんなところだったのか正直覚えていない。そして今回は福島の旧・東和町。それなりに雰囲気のある町だったことは間違いない。でも一月もしたら他の町と区別が付かなくなっていると思う。これはもう仕方ない。町を軽視はしていない。僕の記憶容量が限られているのだ。全ての町を鮮明に記憶することは不可能である。だから僕は写真を撮る。写...ここに来れて良かった

    地域タグ:二本松市

  • シカゴ郡山(終)〜 さようなら郡山

    前段が多くなったが、いよいよ郡山の夜。時間帯と場所にもよるだろうが、街は以前のような騒々しいイメージはなかった。僕が歩いた場所では呼び込みなどの姿も見かけなかった。チェーン店、地場店、様々な店もあった。ここが出張で泊まった場所であれば、特に不満はないだろう。でも今回は忖度なしの評価をする。これは街自体の評価ではなく、僕と街の相性に対する評価である。結論からいえゔぁ、今後の福島訪問で郡山を拠点にすることはないと思う。位置的にも交通的にも絶妙な場所であることは確かだ。過不足なく夜を楽しむこともできるだろう。でも過不足なく夜を楽しむために泊まるわけではないのである。今回は楽しかったにしろ次は無いと思う。拠点とするには、いささか賑やか過ぎた。もう少し落ち着いた街で、ボロ宿を探すことにしよう。その気持とシンクロした...シカゴ郡山(終)〜さようなら郡山

    地域タグ:郡山市

  • シカゴ郡山②〜風情の残り香

    僕が持っていた郡山の騒々しいイメージ。駅前の繁華街には客引きが溢れ、平均すれば10メートル毎に一人が声を掛けてくる。もう四半世紀前の出張時のことである。確かに当時はそういう繁華街が多かった。それにしても郡山の客引きは見るからに胡散臭く、無下に断ると悪態をついてくる始末だった。それが鬱陶しく食事をする店選びも適当になり、美味しいものを食べた記憶もない。食事が終われば、下世話な風俗店の呼び込みがまた付いてくる。きっと今でもそうなんだろうと思っていた。まずは陽の高いうちに繁華街の町並みを撮ろう。西陽が差す町に繰り出した。うん、まあ昼間は普通の街だ。何となくだけど、素っ気ないビルが乱立した繁華街だとばかり思っていた。意外なことに古い昔ながらの飲食店(の建物)も残っていた。もっとも十年くらい前に営業を辞めたような店...シカゴ郡山②〜風情の残り香

    地域タグ:郡山市

  • シカゴ郡山①〜イメージからの脱却

    福島県郡山市である。今後、福島コンプリートを進める上では、拠点となる地(宿泊地)が必要だ。岩手県では花巻の鉛温泉が、宮城県では鳴子温泉がその役を果たしてきた。広大な福島県を廻るには、郡山を中継地とすれば効率が良い。そう見当をつけている。郡山には前職の京都での会社員時代にも何度か出張で訪れている。正直、風情に欠けた騒々しい街というイメージだった(郡山市民の方、すいません)。東北のシカゴという異名を持ち(シカゴ市民の方もすいません)、治安もよろしくないと聞く。東北に移住してからも何度かは来ているが、正直敬遠していたのが実情だ。そんな郡山で宿を取り、写真を撮った。街の雰囲気は実際、どうだったのか。一切の忖度なしで書こうと思う。詳細は次回以降にて。ちなみにタイトルは「パリ、テキサス」をもじったもので、「シカゴ、コ...シカゴ郡山①〜イメージからの脱却

    地域タグ:郡山市

  • 福島コンプリート経過報告〜川俣町の光景

    福島方面に一泊二日の遠征に行ってきた。それは旅行(物味遊山)ではない。便宜的に「旅」とも表現するが、少し違うような気もする。今後も増えるであろう福島方面への外出、つまりは東北コンプリートへの挑戦は、「遠征」という表現がしっくりくる。今回の道中では、5つの新たな町を巡った。①川俣町、②大玉村、③旧・白沢村(本宮市)、④旧・岩代町(二本松市)、⑤旧・東和町(二本松市)の5つである。全く全貌の掴めなかった福島コンプリートも道筋は見えてきた。それでも全92市町村に対し、現状では約35の市町村にしか行けていない。ほぼ日帰りは不可能なので、拠点となる宿(温泉付きのボロ宿が理想)も確保しないと達成は無理だろう。今回の遠征は大雪の最中であり、道路事情も心配された。でもそんなことを心配していては到底コンプリートなど達成でき...福島コンプリート経過報告〜川俣町の光景

    地域タグ:川俣町

  • Night And Day ,Day And Night

    年明けから雪は殆ど降っていなかったが、久々に降った。天気予報とか、道路事情とか、色々言いたいこともある。でも今回はやめておく。年街から長引いた風邪も、やっと回復した。引き籠もりの年末年始は終わった。写真撮影の短い旅に出撃しようと思う。NightAndDay,DayAndNight

  • 炬燵の住人(もとい住猫)

    かまくら型をした猫用の炬燵である。銀次郎さんは冬は炬燵に籠もることが大好きだ。その様子を見ていると羨ましくなり、たまに内に手を突っ込ませて貰うことがある。夢のような暖かさである。ちなみに一度、足を突っ込もうとしたら、入口で阻止された。炬燵は猫の聖域なのである。X-PRO3/XF35mmF1.4R炬燵の住人(もとい住猫)

  • 一歩でもその先へ

    僕の知る何人かの人たちが闘っている。状況は様々だけど、命を巡る闘いを続けていることに変わりはない。何もできないけどエールを送りたい。不安に慄き、泣き言も言いたくなるだろう。空虚な前向きな言葉や、中途半端な慰めに怒りを覚えることだってあるだろう。その先に何があるのかは誰にも分からない。立ち止まっても、後退りしても、とにかく道が続く限り進んでいくしかないのだと思う。一歩でもその先へ。一歩でもその先へ

  • 2025年の秋田市②〜ネオン球の総本山

    ここ数年、「ネオン球」を撮影することがマイブームとなっている。「ネオン球」とはキャバレーの電飾看板のネオン電球のことである。以前はそういう看板を持つ店舗が幾つかあった。今では写真の店しか残っていない。いつもはアップの写真だけを掲載しているが、年始のサービス(?)で全景をアップした。僕はこんなところで電球を接写している。ネオン球を接写する僕を、車のドライバーが胡散臭そうに見るというシュールな光景が繰り広げられている。撮影は営業開始前の昼間にだけ行う。いつの日か電球が灯るネオン球の本当の姿を見たいものである。X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWR2025年の秋田市②〜ネオン球の総本山

    地域タグ:秋田市

  • 2025年の秋田市①〜好みの場所の光景

    深い意味はない。2025年になってから撮影した町並みの写真であり、山形県鶴岡市に初詣に出かけたことを除けば、秋田市でしか町並みの写真を撮っていない。1月4日の街の光景を掲載した。まあその「街」は僕の好みの場所だけれど・・・。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2Aspherical2025年の秋田市①〜好みの場所の光景

    地域タグ:秋田市

  • 雪原の駅〜入線8分前

    由利高原鉄道の曲沢駅。今回はカラーで撮ったが、モノクロで撮っても大体同じ感じの写真になる。ここでの冬景色は別格で、今後更に冬景色は深まっていくと思う。例によって列車は写っていない。写真を撮ったのは10:02(AM)であり、次の列車は10:11発となる。入線時刻を10:10とすれば8分前ということになる。道路上に車を停めるしか待機方法はなく、外はとんでもなく寒かった。僕の車をパスした軽トラが横滑りで事故を起こしそうなったりもした。病み上がり(病み最中?)の身でもあり、その8分を待ち切れずに撤退した。次の機会を待とう。X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWR雪原の駅〜入線8分前

    地域タグ:由利本荘市

  • GooBlogが止まった日に初詣に行った

    年末に風邪をこじらせた(コロナ、インフルエンザ陰性)。養生が効き、大晦日にはほぼ熱が引いた。例年は浴びるように酒を飲む年越しでも、殆ど酒を飲まなかった(飲めなかった)。熱が引いても咳が残り、まともに喋ることが出来なかった。不本意ながら正月の夜も早々に寝たところ、体調はかなり改善した。さあ初年度一発目のブログ更新をしようと思ったら、サイバー攻撃によりGooBlogがダウンしていた。身体だけでなくブログですら脆弱だった。それでも1月2日は初詣の日である。少々遠いが、山形県鶴岡市の善寳寺に初詣に行った。商売繁盛を願い、毎年行っている。ついでにモノクロで写真も撮るの恒例だが、病み上がりにつき、今年はGRⅢを片手に持って歩くことにした。今後はこれで良いのではないか。GRⅢの存在感が日に日に増している。元旦らしい画像...GooBlogが止まった日に初詣に行った

    地域タグ:鶴岡市

  • 陽はまた登る、陽はまた照らす

    昨日と今日の違いは僅かだけど、その僅かの違いをどこまでも積み上げて我々の人生は成り立っている。新年あけましておめでとうございます。今年が良き年となることを心から願っております。ちなみに本当のところ、この日の出は新年のものではなく、12月30日のものだ。丁度、大掃除で窓ガラスを拭いた後であり、取り切れていない汚れが見つかった。照らされて初めて分かることもある。ちなみに猫は今回の写真と同じタイミングで撮ったもので、同じ陽に照らせれている。人間にとっても、猫にとっても、健やかな一年でありたい。GRⅢ陽はまた登る、陽はまた照らす

    地域タグ:秋田県

  • 風邪と共に年末が迫る

    折角、年末年始の休みに入ったのに、風邪でダウンしている。治ったと思えば、ぶり返して弱っている。とにかく安静にして人に伝染したりしないように気をつけている。猫は「寒いから風邪をひくんだよ。こっちでストーブにあたれよ」という。でも風邪の原因は猫に布団を取られてしまい、布団も掛けずに寝ていたからだと思う。僕は何故か年末年始に体調を崩すことが多い。風邪だとか、胃腸炎だとか・・・。年越しまでもう少し、不本意だけど静かに過ごすことにする。皆様も体調にお気をつけ下さい。X-PRO3/XF56mmF1.2RWR風邪と共に年末が迫る

  • ツキノワグマよ、錦秋湖を目指せ

    岩手県西和賀町の「道の駅錦秋湖」である。近代的な道の駅ではなく、手作り感満載の道の駅である。規模も小さい。錦秋湖付近では、国道107号線が山肌を縫うように走っている。周囲には商店はおろか、民家も何もない。一時期、付近の道路は地震による地滑りで通行止めとなり、秋田自動車道の一部区間を迂回路として無料開放した。道の駅には岩手側からアクセス自体は可能だったが、その先は袋小路であり意味を成さなかった。其の為、仮設橋が完成するまでの11ヶ月間、道の駅の営業は休止された。自然が相手とはいえ、非常に気の毒な話である。さて、その「道の駅錦秋湖」に花巻に行った帰りに立ち寄った。本当に小さな道の駅だから特別な物は売っていない。でも正面入口から入ろうとすれば、嫌でも眼に入る「うめぇものあるど」のポップ。その下には幟が何本も立っ...ツキノワグマよ、錦秋湖を目指せ

    地域タグ:西和賀町

  • 石鳥谷で街撮りや

    それにしても酷いタイトルだ(笑)。今回、石鳥屋に来たのは久々の定点観測に加え、お酒を買うためである。石鳥谷は南部杜氏の里と呼ばれ、日本酒造りが盛んな町でもある。少し前にブロ友さんの記事を拝見し、七福神という酒を飲みたくなった。お正月用に購入した。こうなると「酒を買うことをダシに、街で写真を撮る」のか、「街で写真を撮ることをダシに、酒を買う」のか、自分でも分からなくなる。石鳥谷の町には清々しいほど誰も歩いていなかった。この町は亡き上原師匠推薦の町であり、ここに来るたびに僕は少し緊張する。もうフィルムカメラを使うことは滅多にないが、気持ちだけはネガフィルムに寄り添って撮影した。X-PRO3/XF23mmF2RWR石鳥谷で街撮りや

    地域タグ:花巻市

  • 花巻温故知新(終)~エトセトラ、エトセトラ

    24日の午後から、今朝まで風邪でダウンしていた。コロナとインフルエンザは陰性。喉が痛くて飲み物を飲むのも辛かった。全快ならずも、今朝は大分マシになった。普段は珈琲を飲みながらブログをアップするけど、ホットミルク片手に更新している。さて、花巻編の最終回(作成済なのにアップロードする気力がなかった)です。僕は花巻の中心部を大きく3つに分けている。①駅前周辺、②市役所周辺、③マルカンデパート周辺、の3エリアである。本当は更に細分化しているので、いささか乱暴な区分けにはなる。でも大まかには3つだ。3つ全てを歩けば、丸一日コースとなるので、大抵は一つか二つのエリアを歩く。悪いことに気になる物件は均等に分散しており、①のエリアを歩いているときに、突然③のエリアの物件の写真を撮りたくなったりする。写真撮りにとっては幸せ...花巻温故知新(終)~エトセトラ、エトセトラ

    地域タグ:花巻市

  • 花巻温故知新②~花巻モード

    ここも恋焦がれる花巻スポットである。街中のエアポケットのような立地にあり、いくらGoogleマップ(ストリートビュー)を眺めても決して検索することは不可能な場所だ。縁がなければ一生足を踏み入れることはないだろう。僕は何かの縁に導かれ、初めて花巻の街を歩いたその日、わずか十数分で此処に辿り着いた。それはちょっとした奇跡だと今でも思っている。小っ恥ずかしいけど、僕が花巻と恋に落ちた瞬間だった。初めて見た時点で、テル美容室は閉店してから長い時間が経っていることは明らかだった。それでも、その佇まいからすぐに分かった。少しだけ昔、お洒落な花巻娘(今では大々お姉様)は、この店に集っていた。新しい髪型、流行のセットをここで整えていたに違いない。花巻の流行はこの場所から発信されていたのだ。今では店は眠りにつくけど、往時の...花巻温故知新②~花巻モード

    地域タグ:花巻市

  • 花巻温故知新①〜ベルエポック

    みな食堂(昨日掲載)に限らず、花巻には以前から気になっていて今でも変わらず気になっているものが多い。その幾つかを紹介しようと思う。まずは旧マルカンデパート近くの三田商店。地元民以外、この店に用事がある人はまずいないと思う。それでも建物の壁面に描かれたロートレックを彷彿されるペイントは誰の眼も奪う。一体何故、これを描いたのか。店主が本当は画家になりたかったけど家業を継いだ。その交換条件が壁面にペイントを描かせて貰うことだった、とか。まあ勝手に妄想を働かせている。マルカンデパートは廃業し(別形態で復活した)、周囲の建物も変化した。それでも花巻のロートレックは変わらずここにある。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2Aspherical花巻温故知新①〜ベルエポック

    地域タグ:花巻市

  • 時は来た、それだけだ〜みな食堂で過ごす時間

    タイトルは、あの橋本真也の名言から引用した。僕がこういう言葉を使う場合、大抵それは店が廃業したとか、建物が解体されたケースになるが、今回違う。みな食堂で食事をしたという話である。みな食堂というのは、岩手県花巻市の食堂であり、食堂前の路地を勝手に「みな食堂の路地」と呼び、もう10年以上前から写真を撮っている。鉛温泉で泊まった帰路で立ち寄ることが多いので、時間が合わず一度も利用したことがない。そういうチャンスに巡り合っても、混み合って入店できなかったり、違う店に行ってしまったりしていた。みな食堂の近くにはライバル店(?)の高権という店があり、そちらに行ってしまったのである。その高権も閉店して久しい。そんなわけで、今回とうとう「みな食堂」に入店した。客は僕ともう一人だけだった。ラーメンと半チャーハン(更に少なく...時は来た、それだけだ〜みな食堂で過ごす時間

    地域タグ:花巻市

  • 土器色の愛しい人

    茶色とマゼンタが入り混じった光景が、東北の町には溢れている。一口に茶色といっても、そのバリエーションは実に豊富である。一つの物の色だってグラデーションのように色の幅を持っている。「◯◯色」と単純に言い切ることは出来ないし、10色の基本カラーで表現することも難しい。そこで今回の3枚の写真。どの部分を取るかで判断は分かれるだろうけど、一応はどういう色なのかを調べた。上から順に、①栗皮色、②土器色、③駱駝色、が最も近いようだった。カメラの設定や画像処理エンジンによっても異なると思う。ご注意戴きたいことは、街の色が豊富であることの例えで使った色名である。一般論でいえば、奥方やパートナーに向って「その土器色のセーター良いね」等とは言わない方が良いだろう。・・・。誰もそんな風に言わないか。X-PRO3/XF23mmF...土器色の愛しい人

    地域タグ:横手市

  • モノクロの街に雪が降る

    東北では、特に北東北では基本的に冬季は傘を差さない。僕は不安なので常に傘を持っていくが、殆どの人は傘すら持たない。一つには傘があまり役に立たないからである。どっちにしろ雪を防げないし、傘自体に雪が積もって重くなる。視界が悪くて足下が危険だし、積雪で狭くなった歩道などでは行き違いも困難である。またもう一つには、そもそも外を長距離歩かないからでもある。クルマで目的地まで行き、駐車場から建物までは早足で歩く。かつての商店街にはアーケードなど屋根付きのものが存在したが、老朽化と共に消えていった。人々は郊外のショッピングモールに集中し、本来は便利だったはずの中心地の商店街は廃れていった。・・・。その辺の話は長くなるので割愛する。では傘を差さずにどうするかといえば、フード付きのダウンジャケットなりで歩き、建物に入ると...モノクロの街に雪が降る

    地域タグ:横手市

  • 読書を阻止する者

    ポール・オースターの「4321」を楽しんでいる。まだ3分の1くらいしか読んでいない。実はこの本は、どんな読み方をするかを自分で選ぶことが出来る。その仕掛けが分かったので、250頁くらいのところで最初の1頁に戻り、また読み直している。日曜日は可能であれば1日中読んでいたかったが、人類には読書をするうえで最大の敵、猫という存在がある。その敵は我が家にもいて、あの手この手で邪魔をする。テコでも動かなかったり、本を読み始めたり、飽きて寝てしまったり・・・。先日、猫がPC作業の邪魔をするという投稿をした。猫はそれ以上の熱意を持って読書の邪魔もする。日曜日は猫にとっては飼い主と遊ぶ日なのだから、仕方がない。果たしていつになったら読み終わるのだろうか。読書を阻止する者

  • 東北の町には冬が似合う

    昨年は記録的な少雪だった。個人的にも色々あり、雪の街を歩いて写真を撮ることは殆どなかった。今年度の冬季シーズンの始まりにあたり、手順確認を兼ねたリハビリ的な撮影を行った。色々なことを忘れていた。フードなしのダウンジャケット姿で、傘も持たずに歩いたので、早々にびしょ濡れになる。手袋もニット素材なので雪が染み込み使い物にならなくなった。歩き始めたときは薄日の刺す曇り空で、歩いているうちに雪が強くなった。レンズの前玉(フィルター付き)に水滴が着いたが、拭くものも持っていなかった。諦めてクルマに戻り帰りかける頃に、また薄日が差した。そんなこんなのすべてが懐かしい感覚だった。雪の街を歩く高揚感、冷たさ。それ故に感じる暖かい場所の有り難さ。数年前までは地吹雪が吹こうと町で撮影していた(嘘です、大げさに言いました)。今...東北の町には冬が似合う

    地域タグ:横手市

  • さばきの商店

    秋田県横手市にて。とうとう雪が振り始めた。天気予報の大げさな報道については一家言持っているが、それは別の機会にする。横手市は豪雪地域である。本格的な積雪シーズンになると、街歩きは困難となる。今のうちに今年の撮り納めとばかり、出かけてきた。この写真は僕が勝手に「さばきの商店」と呼ぶ廃業した店である。「死後さばきにあう」のキリスト看板が目印だ。雪のなか、フィルムシミュレーション「クラシックネガ」で粒状度(強+大)で撮ると、表現のしようもない写りになった。これを若い人たちは「エモい」と言うのだろうか。多分違うな。X-PRO3/XF23mmF2RWRさばきの商店

    地域タグ:横手市

  • 大村崑は不滅です

    先日、「こうはらの舞昆」のCMをテレビで見た。あまり(殆ど)テレビを見ないので、まさか大村崑先生が今でもCMに出演中とは知らなかった。調べたところ、御年93歳。この現役感はどういうことだろうか。時代感覚がバグってしまう。あ、大村崑先生はオロナミンCの琺瑯看板に写っているあの人です。オロナミンCの看板は昭和40年代から日本中に貼られているそうだ。つまり軽く50年以上、大村崑先生は日本中にその顔を晒し続けている。昭和40年代の時点で既にオジサンなわけで、その先生が今でもCMに出ているのは驚き以外の何物でもない。今年も昭和の大スターが何人も亡くなった。何ともいえない喪失感があるが、大村崑先生が健在であれば大丈夫。そういう気持ちになることができる。先生、いつまでもお元気で。X-PRO3/XF23mmF2RWR大村崑は不滅です

  • いろは横丁~記憶の森で迷子になる

    仙台の壱弐参横丁。久しぶりに来た。最後に来たのが何時なのかは定かではない。少なくとも丸一年以上は来ていない。もしかすると2年以上かもしれない。この横丁の精神的な一丁目一番地は、木村商店(写真2枚目)だと思う。昨年の12月に閉店したそうだ。戦後バラック商店街がルーツの壱弐参横丁。細胞が入れ替わるように新陳代謝を行いながら継続している。だから閉店する店もあるのは仕方がないことだ。それでも寂しく感じる。特に何かを買ったこともないけど、そこにあるだけで安心する商店だった。確認したところ、様々なカメラで撮影していた。ライカだけで6機種(M3、M8、M9、M10、MM、M10M)、フジが4機種(X-PRO2、X-M1、X-PRO3,X-H2)、キヤノン、リコーGR系、パナソニック等々。見返すと記憶の森の中で迷子になり...いろは横丁~記憶の森で迷子になる

    地域タグ:仙台市

  • 仙台銀座の謎、再び

    日本全国には約500か所の銀座があるそうだ。データは見つからなかったが、ほぼすべての都道府県に存在すると考えて良いだろう。そしてここは仙台銀座、正式には仙台銀座商店街である。世の中に色々な銀座がある。その規模も形式もバリエーションに富んでいる。それにしても不思議に思う。何故ここを「銀座」としたのだろうか。仙台は東北では最も大きな街だし、それなりに都会である。いや結構都会である。例えば、角田市とか栗原市であるならば分からなくもない(両市の方、すいません)。角田銀座、うん。これなら分かる。でも仙台であるならば、他の場所がふさわしいのではないだろうか。というか、そもそも銀座というより横丁だよな、と思う。商店街と言いつつ、ほぼ全てが夜の飲食店なのである。つまりここが「仙台思い出横丁」とか「仙台ゴールデン街」であれ...仙台銀座の謎、再び

    地域タグ:仙台市

  • 朝市の刻とその臨場感

    仙台市の朝市通り。もう既に「朝市」とは呼べない時刻(正午過ぎ)に行った。通りはまだまだ混み合い、活気に溢れていた。正月準備には早いけれど、人々は市場をせわしなく行き交っていた。秋田県に住んでいると、こういう場所は中々ない。戸惑ってしまい、人の流れに乗ることは出来なかった。写真の写実性を求める場面ではないので、臨場感優先モードで撮影した。まあGRⅢを持つことはイコール、そのモードでの撮影を意味しているのだが・・・。GRⅢ朝市の刻とその臨場感

    地域タグ:仙台市

  • シーラカンスモナカを食べた、衝撃的な味だった

    仙台まで行って、シーラカンスモナカを買ってきた。シーラカンスモナカとは、メゾンシーラカンスという仙台のパティシエショップが作るモナカであり、カルト的な人気を博している。十勝産の小豆に、フランス産のバター(イズニーバター)と塩(ゲランド塩)を組み合わせた大人のお菓子である。あんことバターが絡んだ濃厚な味わいに、癖になる塩気がアクセントを添え、インパクト抜群の美味さだった。和茶にも珈琲にも、更にはワインやスコッチなんかにも合うと思う。パティシエの「カズノリイケダ」さんが考案で、モナカの皮は実家である宮城県丸森町の「榮泉堂」が作っているそうだ。元々、この「榮泉堂」で作られていたモナカをオマージュしたものがシーラカンスモナカであるらしく(今も販売されているそうだ)、シーラカンスとは秀逸なネーミングだと思う。自虐と...シーラカンスモナカを食べた、衝撃的な味だった

    地域タグ:仙台市

  • 石破首相の国会答弁を聞いて思い出した

    クルマで移動しながら、NHKラジオから流れる石破首相の国会答弁を聞いた。そこから思い出したことがあるので、書きたい。イデオロギーとは関係ない話である。石破首相は質問に対し、「それは~」と強めのアクセントで答えるのが口癖である。インタビューやTVでの討論会などでも、相手の発言に対し被せるように「それは~」と強めのアクセントで反論する。その「それは」と発言する場合、大抵は否定、拒絶、自己弁護に直結している。そしてこの「それは~」という口癖は、以前の僕の口癖でもあった、20代後半のときに、当時の会社の上司から厳しく指導を受けた。「お前の口癖は、(それは)と(いや)だ。その喋り方をしている限り、例え内容が正しくても、人の共感は得られない」と。それに対し言い分のあった僕は、「いや、だってそれは~」と思わず言い返して...石破首相の国会答弁を聞いて思い出した

  • ある日、街の中、熊さんに出会った

    秋田県のスーパーマーケットにクマが侵入し、騒動となった。その様子は全国ニュースでも報道され、世間にインパクトを与えた。全部書いたら恐ろしい長文になるので、なるべく抑制して書こうと思う。まず事前の確認事項として明確にしておきたいのは、現地の環境である。秋田県は田舎だと思うかもしれないが、今回の現場は思いっきり都市部である。クマが侵入したスーパーマーケットは、国道7号線のすぐ近くにあり、秋田県内でも最も交通量が多い場所である。大型トラックがひっきりなしに通行している。周辺には鉄道の線路も走り、大型工場が幾つも建っている。道の駅やビジネスホテルもある。秋田港まで徒歩数分であり、そこにはフェリーターミナルがある。つまり秋田県内でも、もっとも騒がしい場所である。およそクマが出るなどと想像できない。この場所では人々は...ある日、街の中、熊さんに出会った

    地域タグ:秋田県

  • 江刺の路地裏を歩く(番外編)〜変わらぬ7年、食堂物語

    江刺の旧市街、蔵町もーる周辺にはコンビニエンスストア的なものはない。普段の町歩きでは、昼食はなるべく軽めにしている。満腹になると謎の満足感に満たされ、帰りたくなるからだ。コンビニのサンドイッチなんかで十分だ。今回は選択肢が少ないので、定食を食べることにした。適当に眼の前にあった店に入った。高齢のお祖母ちゃんが一人で切り盛りしていて、客も僕一人だった。一応ご飯は小盛り、それも極めて少なめにして、と頼んだ。お婆ちゃんは、「残しても良いから沢山食べて。足りなかったら何回でもお替わりするから」と言う。・・・。なんかこの展開、記憶にある。そして出てきたご飯を見た時、鮮明に思い出した。この店、以前に来たことがある。写真だと遠近感の関係で分かり難いが、相当な量である。品数も多いし、奥の肉も相当な量だった。下記に以前に来...江刺の路地裏を歩く(番外編)〜変わらぬ7年、食堂物語

    地域タグ:奥州市

  • 江刺の路地を歩く②~光る君、光らない男

    江刺の路地歩き、第2回目。実質的には最終回である。随分と様相が異なるにせよ、ここは岩手の神楽坂みたいだと思う。まあ石畳だけが似ているという・・・。また江刺には「えさし藤原の郷」という平安時代のテーマパークもある。なかなか立派な建造物が建ち、平安時代に紛れ込んだかのように感じることのできる場所だ。その藤原の郷は、NHK大河ドラマ「光る君へ」のロケ地となったそうだ。もっとも僕は大河ドラマみたいなものは見たことがないので、どんな場面なのかは知らない。恐らく煌びやかな世界なのだろう。一方、僕は古びた路地を歩き、モノクロで写真を撮るのであった。全く光らない男である。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2Aspherical江刺の路地を歩く②~光る君、光らない男

    地域タグ:奥州市

  • 江刺の路地を歩く①〜聖地はここにもある

    江刺の町である。旧・江刺市、現在の奥州市となる。定期的に行きたくなる。よく行くのは、旧市街の蔵町モールという辺りであり、ここは路地が縦横無尽に伸び、所々に蔵が建っている。夜まで粘って歩くような町でもないので、日帰りで時間に追われていても、十分楽しめる。町並み=路地という、僕にとっては理想的な場所でもある。最初に来た時、一枚目の写真の和風バー「路路」でランチカレーライスを食べた。もう10年以上前の話だ。思いっきりスナックの店内で、高齢のママさんの手作りカレーを食べた。親戚の家にお邪魔したかのような親近感だった。もう廃業したと思い込んでいたが、どうも店は継続しているようだ。ママさんは当時から既に高齢だったので、違う方が店を継承したのかもしれない。とすれば、泊りがけで来る価値があるかもしれない。そんなことを考え...江刺の路地を歩く①〜聖地はここにもある

    地域タグ:奥州市

  • 猫が邪魔して困っている

    <その1:ある休日>猫「お前、またパソコン作業かよ」僕「うんブログの編集だよ」<その2:最近、猫はモニター画面を注視する>猫「どれどれ?うーーん・・・」<その3:とうとうキーボードに手を出す>猫「ポチっとな」僕「あっ?」<その4:◯◯しますか?と表示が出て、消えた。一体何をした?>猫「それそれそれ!」僕「やめろ!変な画面が立ち上がったぞ、あっ、消えた」<その5:とうとうこれが定位置に>猫「ふーっ。お尻を冷やすといけないからな」僕「・・・・・」我が家の猫、銀次郎さん。次から次へと楽しみを見つける天才だ。最近の奴のブームは、僕のパソコン作業の邪魔をすること。猫だけにマウスも大好きで、何度も落とされる。先日はキーボードを押しっ放しにされ、Lightroomから画像が消される(クイックコレクションから消えただけだ...猫が邪魔して困っている

  • 雪の季節が来たる〜身体の大きな人形

    僕の住む地域では、今年はまだ雪らしい雪は降っていない。土曜日に岩手北上方面に日帰りで出かけたところ、山間部には若干の積雪があった。いよいよ冬到来である。写真は、そんな岩手県西和町(旧・湯田町)に立つ巨大道祖神人形である。人形の右手方向(画面左側)には大きな民家があり、背後は湯田牛乳製造元の湯田牛乳公社である。結ハウスというショップが併設され、そこで牛乳とかヨーグルトとか、スイーツなんかが販売されている。それ故、山間とはいえ結構な数の観光客が出入りする。「みるくぼーや」というソフトクリームが大人気で、お子さん連れの家族客が多い。東北の山間地らしいヌメッとした道祖神人形とのギャップが面白い。この日も小学校入学前くらいのお嬢ちゃんが「ねえママ!、なんであの人形さんのオチ◯チンは、あんなに大きいの??」と聞いてい...雪の季節が来たる〜身体の大きな人形

    地域タグ:西和賀町

  • ネオン玉が映したいもの

    これも秋田市川反の繁華街。30分5000円と書かれたピンクキャバレー(多分)のネオン看板があり、その電球部分のアップ写真である。僕はネオン玉と呼んでいる。夜は綺羅びやかに光るであろうネオン玉も、昼間はビルの谷間の空を鈍く映している。ふと思う。ネオン玉が映したいものは、本当にこの空なのだろうか。もしそれが叶うのであれば、本当は映したい別の何かがあるのだろうか。ネオン玉が喋れるものであれば、聞いてみたい。X-PRO3/XF23mmF2RWRネオン玉が映したいもの

    地域タグ:秋田市

  • ポール・オースター「4321」〜別れの儀式

    ポール・オースターの訃報に接したのは、今年のGW中のことだった。どう捉えて良いのかも、どう言葉を発すれば良いのかも分からなかった。僕が初めて読んだポール・オースターの作品は「「ムーンパレス」だった。あの時の衝撃は忘れようがない。それから都合5〜6回(多分もっと)は通読していると思うけど、あれほど切なく、美しく、そして親近感に満ちた世界を僕は他に知らない。それ故、ポール・オースターの死に触れることは簡単ではない。彼の死の直前、今年の2月にアメリカで出版された「4321」。その日本語版が昨日11月28日に発売された。予約注文していた本が発売日当日に到着した。ずっしりと重くて分厚い本。800ページ、88万字、そして厚さは5センチ近い。頁を開くと、濃厚なインクの香りを鼻腔に吸い込まれる。うっとりする。一字一字慈し...ポール・オースター「4321」〜別れの儀式

  • かっぱ小路は変容する〜誰か店を開きませんか

    秋田市の繁華街、川反。その中でも特に古い小路、かっぱ小路。バラックが寄せ集められた飲み屋街で、骨の髄まで昭和が染み込んでいた。殆どの店が役目を終え、早晩再開発されるだろう。・・・。そう思ってから十年以上。古い店は次々に姿を消したものの、むしろ若者向けの新たな店が順次開業している。以前からある看板で残っているのは「ニューカジノ」くらいである。このような展開になるとは想定外だった。入口に貼った入居書募集の張り紙で、月の賃料3万円くらいで店を持てることが分かった。誰か秋田に移住して、ここでジャズ喫茶でもやってくれないかな、と思っている。え、僕ですか?。とても飯を食っていく自信がないので、辞めておきます。X-PRO3/XF23mmF2RWRかっぱ小路は変容する〜誰か店を開きませんか

    地域タグ:秋田市

  • レッテル張り

    秋田県では、この7月に豪雨による大きな浸水被害が発生した。当時、僕の知人がTV局のインタビューを受け、その様子が全国ニュースで放映された。その知人宅には損害はなく、被害地域の親類宅に片付けに来ている際にインタビューを受けたらしい。知人曰く、執拗に「こういう大雨はよく降るのか」、「過去にも同じような被害があったか」、「ここに住んでから何番目のレベルの雨か」、的なことを聞いてきたらしい。「ははぁ(ニヤ)」と気づいて、多分求めているであろう「もう40年以上住んでいるけど、この地域でこんな大雨は初めてだ。」という内容をサービスで答えたら、それがそのまま放映されたと笑っていた。実際には過去にも似たような水害は何度もあったという。街頭インタビュー的なものは放映側が言いたいことを、代わりに住民から言ってもらうための手法...レッテル張り

  • ディープな繁華街の仮想現実

    おでんを摘まみながら熱燗をきゅっとやって、怪し気なアロマで二次会。さらに熟女クラブでジャズを聴いて(聴けるのか?)、返す刀で30分5000円の店へ行き、締めにブラジル珈琲を飲む。あ、脳内の話です。このうち実際にやったことがあるのは、最初の「おでん」だけ。ここだけの話、他のところに行ったところで、言うほど楽しくないと思う。むしろ嫌な思いをするかもしれない。そもそも「アロマ」と「ブラジル珈琲」は、もう営業していない(筈)。だから、こうやって脳内トリップをしながら写真を撮る。お金も掛からないし、時間も取らず、実に楽しい。昼間の川反(秋田の繁華街)で、こんなことをしているのは僕くらいなものだ。追伸:撮影が終わり、クルマに乗り込み帰ろうとした。信号で止まったところ、珍しく同業者を発見。それもギャルみたいな恰好をした...ディープな繁華街の仮想現実

    地域タグ:秋田市

  • 羽黒山の五重塔〜聖なる場所を見た

    山形県鶴岡市の羽黒山五重塔。令和5年の5月から1年半に渡って屋根修復の工事が行われていた。その工事も完了し、久しぶりに勇姿を拝見した。僕は下側の駐車場にクルマを停め、片道10分と掛からない参道を歩いて見に行った。その参道(石段)を登っていけば、本殿に到達する。僕は本殿に行くときは、有料道路を走行してクルマで行く。でも一度この参道を歩いてみなければと思っている。この五重塔は東北最古のもので、本来の建立は約千年前、鎌倉時代のことになる。実際、4枚めの写真の大杉は樹齢千年を超えているそうだ。現在の塔は室町時代(西暦1370年頃)に建て直されたものである。塔は杉林の中にあり、周囲には何もない。こんな林の中にこつ然と姿を表す五重塔は、とても美しい。ここに来ると、身も心もぴしっと締まることを実感する。X-PRO3/X...羽黒山の五重塔〜聖なる場所を見た

    地域タグ:鶴岡市

  • 11月のメランコリー酒田

    敢えていえば、「悲しい」ではなく「哀しい」。もっといえば、「哀しい」でも十分ではない。日本語の「かなしい」は、かくも深く多様な意味を持っている。これを英語ではどう表現するのだろうか。多分、即物的になるのだろうなと思って調べてみた。いちいち挙げないけど、英語にも「かなしさ」を表現する言葉は沢山あった。もしかしたら日本語以上に多彩かもしれない。とても使い分けられない。つまり人類には数え切れないほどの「かなしさ」があるのだと、今更ながら気づいた。さて、11月の酒田市(山形県)の町並みである。11月の冷たい雨に濡れた酒田には、言いようのない「哀しさ」が溢れていた。それは単一的な「かなしみ」ではなく、様々な感情(正反対の感情)を抱合している。僕の解釈ではなく、見る方の解釈が何よりも優先されるだろう。一点だけ補足する...11月のメランコリー酒田

    地域タグ:酒田市

  • 今年最後の紅葉~小さな裏庭は営業終了

    今年は何の手入れもしなかった裏庭。なんだかんだ言って世話になった。無花果とアケビを収穫して食べたし、桜、紫陽花、薔薇、ハナミヅキ、チューリップ、ノウゼンカズラ、等々と多くの花が咲いた。この裏庭は全容を写すとがっかりするので、アップで胡麻化して撮らないといけない。それはそれで楽しかったりする。その裏庭にもシーズンオフが近づいている。間もなく真冬の塩(雪)漬け時期になる。大きめの木だけは雪から顔を覗かせるが、殆ど雪の下に埋もれることになる。その様子を見れば、もう植物は絶滅するのではないかと思う。翌年にまた復活すると、それなりに感動する。そうやって僕は歳を取っていくのだと知った。この紅葉で裏庭の営業仕舞いとなる。今年もありがとう。X-PRO3/XF90mmF2.0LMWR今年最後の紅葉~小さな裏庭は営業終了

    地域タグ:秋田県

  • 全くもってぶれない漢(猫)

    最近、家の猫「銀次郎さん」は、僕の言う事を全く聞かない。「こらっ!」と叱っても、全く動じない。イタズラを辞めさせようと手を出すと、叩かれたりする。何と生意気な態度なんだと憤慨していたが、生後数ヶ月の頃の写真を見返したところ、最初から生意気な顔をしていたことが判明した。この生意気な顔でボス猫に喧嘩を売って、返す傍からピッタリとくっついて甘えていた。つまりは現在の僕に対する態度と同じだった。全くもってぶれない漢である。全くもってぶれない漢(猫)

    地域タグ:秋田県

  • 角館に秋の陽射し差す

    毎年とまではいかなくても、大体5年に3回くらいのペースで角館の紅葉を見に行く。ここ数年はコロナ禍の観光控えで、ゆったりと見学することが出来た。例年この時期は、雨か曇りになる確率が高く、その分紅葉もしっとりと美しく見えることが多い。今年は観光客も戻り大混雑であり(観光地にとっては良いこと)、しかも天気は恐ろしいほどの好天となった。こんなに眩しい陽が差す11月というのは、秋田県では滅多にないことである。観光客は大喜びだが、写真撮りにとっては厳しい条件となってしまった。こんなときは、もう達観するしかない。目くじら立てて写真を撮ることもない。のんびり歩きながら、ゆるく写真を撮るに限る。「お作品」など土台無理な話である。ちなみに僕の個人的な調査によると、根からの秋田県民は角館に行くことは殆どないようだ。東京育ちの子...角館に秋の陽射し差す

    地域タグ:仙北市

  • つげ義春的な温泉旅館

    秘湯という秘湯は開発し尽くされ、もう本当の秘湯は殆ど残っていない。大抵の人はそう思っているだろう。例えば、つげ義春が紀行文を書いたような温泉。河童がいる温泉だとか。一杯飲んで夜中に温泉にまた浸かりに行く私。ふふ河童か、そんなものいるわけがない。誰もいない筈の湯船にドボンと飛び込む。すると湯煙の向こうに人の影が・・・。あ、こりゃ失礼。ん?もしかして女性?。もじもじする私。ぽちゃんと音がして思わず見ると、え?、か、か、河童!?。ヒ―と声を出すと、妖艶な美女河童は湯船から出て逃げ出した。その顔は、宿の若女将にそっくりで~、なんてそんな温泉。実はまだあるのですよ。信じるも信じないも貴方次第。*日帰り入浴ですGRⅢつげ義春的な温泉旅館

    地域タグ:秋田県

  • 庭で菊が咲いた

    突然、庭に菊が咲いた。モノクロ写真だから分からないけど、黄色い小さな花だ。これは裏庭ではなく、玄関前の小さな場所に咲いた。Googleレンズで調べると、「シマカンギク」と出る。今まで咲いていたものが咲かなかったりする一方で、それまで無かった花が突然咲くこともある。不思議なものだ。気が向いたら、食卓に飾ろうと思う。X-PRO3/XF90mmF2.0LMWR『8のつく日はwebにお花を』庭で菊が咲いた

    地域タグ:秋田県

  • ヤマモミジの遊歩道

    秋田市の旭川ダム公園という場所だ。山奥の何もない場所だけど、この時期はヤマモミジが美しい。最近は訪れる人も増えたので、平日の仕事の隙をついて見に行った。結果的に午後の光が美しく降り注いでいた。X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWRヤマモミジの遊歩道

    地域タグ:秋田市

  • 盛岡編(終)~キリンシティでビールを飲む

    ビールは専らサッポロ派である。キリンは得意ではない。でもキリンシティで飲む場合は例外である。初めてキリンシティに行ったのは学生のときで、新宿の店舗だったと思う。真夏の昼間であり、茹だるように暑い日だった。キンキンに冷えたビールで喉を潤そうと目の前にあった店に入った。それが初めてのキリンシティ体験だった。実はキリンシティのビールは、あまり冷たくない。銘柄は覚えていないが、ほぼ常温の生温いビールが出てきた。なんだこれは?。さっさと飲んで次の店に行こうと思った。ところが何故かこれが旨い。冷たさで胡麻化さず、ビール本来の味と香りが拡がる。マシュマロのように弾力のある泡にも魅了された。気づけば腰が立たなくなるほど飲んでしまった。その後、社会人になってからは銀座の店にもよく行った。当時はトーマス・マンの「魔の山」にハ...盛岡編(終)~キリンシティでビールを飲む

    地域タグ:盛岡市

  • 盛岡町歩き~軽さは正義

    盛岡の夜が明けた。翌朝、僕はホテルをチェックアウトし、荷物を駅のコインロッカーに預けると、小さなカメラだけを持って街に出た。コンデジ一つだけを持って旅に出れば、どれだけ身軽だろう。そう思いつつも、なかなかその勇気は出ない。帰宅までの限られた時間、こうやって身軽なまま町を歩くと、とても気持ち良い。スポーツカーに例えるようだけど、「軽さは正義」。そう実感した。軽快かつ航続距離が飛躍的に向上する。そして狭い路地裏に侵入していく。さあ、最後にあそこに行ってから、新幹線に乗ろう。あそことはどこか。それは次回、盛岡編最終回にて。GRⅢ盛岡町歩き~軽さは正義

    地域タグ:盛岡市

  • 盛岡アフターダーク

    これも何度も書いていることだが、僕は盛岡という街が好きだ。街の規模だとか、雰囲気が本当にしっくり来る。都会すぎず、田舎過ぎず、広過ぎず、狭過ぎず。そして歩いて色々なところを廻れるところも良い。仕事の出張があったことを幸いに、盛岡に一泊して写真を撮った。それが今回の記事であり、主に夕刻から夜に至る時間帯のものである。通常は繁華街のど真ん中に宿を取る。それはそれで十分楽しいけど、結局は繁華街で飲みすぎて撃沈するのが習わしだ。今回は繁華街から少し離れたところに泊まったので、昼にしか来たことのない街角の夜の様子も見ることが出来た。また、これまでになかった新たなことは、街中で同業者を頻繁に見かけるようになったことである。同業者というのは、僕と同じように街の写真を撮る人たちだ。大抵、僕が行く街では僕以外に写真を撮る人...盛岡アフターダーク

    地域タグ:盛岡市

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