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No Room For Squares ! https://blog.goo.ne.jp/6x6_2008

レンズという窓を通じて見えるもの。あるいは見えざるもの。

写真自体そのものよりも、寧ろそこから喚起される「もの」に意味があると考えています。全てのものは消え去っていきます。それでも、この儚い時間を、ほんのひと時だけでも繋ぎ止めてみようと思います。 ※機材紹介ブログではありません。撮影した写真を掲載するブログです。

6X6
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住所
秋田県
出身
静岡県
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2008/06/13

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  • かっぱ小路は変容する〜誰か店を開きませんか

    秋田市の繁華街、川反。その中でも特に古い小路、かっぱ小路。バラックが寄せ集められた飲み屋街で、骨の髄まで昭和が染み込んでいた。殆どの店が役目を終え、早晩再開発されるだろう。・・・。そう思ってから十年以上。古い店は次々に姿を消したものの、むしろ若者向けの新たな店が順次開業している。以前からある看板で残っているのは「ニューカジノ」くらいである。このような展開になるとは想定外だった。入口に貼った入居書募集の張り紙で、月の賃料3万円くらいで店を持てることが分かった。誰か秋田に移住して、ここでジャズ喫茶でもやってくれないかな、と思っている。え、僕ですか?。とても飯を食っていく自信がないので、辞めておきます。X-PRO3/XF23mmF2RWRかっぱ小路は変容する〜誰か店を開きませんか

    地域タグ:秋田市

  • レッテル張り

    秋田県では、この7月に豪雨による大きな浸水被害が発生した。当時、僕の知人がTV局のインタビューを受け、その様子が全国ニュースで放映された。その知人宅には損害はなく、被害地域の親類宅に片付けに来ている際にインタビューを受けたらしい。知人曰く、執拗に「こういう大雨はよく降るのか」、「過去にも同じような被害があったか」、「ここに住んでから何番目のレベルの雨か」、的なことを聞いてきたらしい。「ははぁ(ニヤ)」と気づいて、多分求めているであろう「もう40年以上住んでいるけど、この地域でこんな大雨は初めてだ。」という内容をサービスで答えたら、それがそのまま放映されたと笑っていた。実際には過去にも似たような水害は何度もあったという。街頭インタビュー的なものは放映側が言いたいことを、代わりに住民から言ってもらうための手法...レッテル張り

  • ディープな繁華街の仮想現実

    おでんを摘まみながら熱燗をきゅっとやって、怪し気なアロマで二次会。さらに熟女クラブでジャズを聴いて(聴けるのか?)、返す刀で30分5000円の店へ行き、締めにブラジル珈琲を飲む。あ、脳内の話です。このうち実際にやったことがあるのは、最初の「おでん」だけ。ここだけの話、他のところに行ったところで、言うほど楽しくないと思う。むしろ嫌な思いをするかもしれない。そもそも「アロマ」と「ブラジル珈琲」は、もう営業していない(筈)。だから、こうやって脳内トリップをしながら写真を撮る。お金も掛からないし、時間も取らず、実に楽しい。昼間の川反(秋田の繁華街)で、こんなことをしているのは僕くらいなものだ。追伸:撮影が終わり、クルマに乗り込み帰ろうとした。信号で止まったところ、珍しく同業者を発見。それもギャルみたいな恰好をした...ディープな繁華街の仮想現実

    地域タグ:秋田市

  • 羽黒山の五重塔〜聖なる場所を見た

    山形県鶴岡市の羽黒山五重塔。令和5年の5月から1年半に渡って屋根修復の工事が行われていた。その工事も完了し、久しぶりに勇姿を拝見した。僕は下側の駐車場にクルマを停め、片道10分と掛からない参道を歩いて見に行った。その参道(石段)を登っていけば、本殿に到達する。僕は本殿に行くときは、有料道路を走行してクルマで行く。でも一度この参道を歩いてみなければと思っている。この五重塔は東北最古のもので、本来の建立は約千年前、鎌倉時代のことになる。実際、4枚めの写真の大杉は樹齢千年を超えているそうだ。現在の塔は室町時代(西暦1370年頃)に建て直されたものである。塔は杉林の中にあり、周囲には何もない。こんな林の中にこつ然と姿を表す五重塔は、とても美しい。ここに来ると、身も心もぴしっと締まることを実感する。X-PRO3/X...羽黒山の五重塔〜聖なる場所を見た

    地域タグ:鶴岡市

  • 11月のメランコリー酒田

    敢えていえば、「悲しい」ではなく「哀しい」。もっといえば、「哀しい」でも十分ではない。日本語の「かなしい」は、かくも深く多様な意味を持っている。これを英語ではどう表現するのだろうか。多分、即物的になるのだろうなと思って調べてみた。いちいち挙げないけど、英語にも「かなしさ」を表現する言葉は沢山あった。もしかしたら日本語以上に多彩かもしれない。とても使い分けられない。つまり人類には数え切れないほどの「かなしさ」があるのだと、今更ながら気づいた。さて、11月の酒田市(山形県)の町並みである。11月の冷たい雨に濡れた酒田には、言いようのない「哀しさ」が溢れていた。それは単一的な「かなしみ」ではなく、様々な感情(正反対の感情)を抱合している。僕の解釈ではなく、見る方の解釈が何よりも優先されるだろう。一点だけ補足する...11月のメランコリー酒田

    地域タグ:酒田市

  • 今年最後の紅葉~小さな裏庭は営業終了

    今年は何の手入れもしなかった裏庭。なんだかんだ言って世話になった。無花果とアケビを収穫して食べたし、桜、紫陽花、薔薇、ハナミヅキ、チューリップ、ノウゼンカズラ、等々と多くの花が咲いた。この裏庭は全容を写すとがっかりするので、アップで胡麻化して撮らないといけない。それはそれで楽しかったりする。その裏庭にもシーズンオフが近づいている。間もなく真冬の塩(雪)漬け時期になる。大きめの木だけは雪から顔を覗かせるが、殆ど雪の下に埋もれることになる。その様子を見れば、もう植物は絶滅するのではないかと思う。翌年にまた復活すると、それなりに感動する。そうやって僕は歳を取っていくのだと知った。この紅葉で裏庭の営業仕舞いとなる。今年もありがとう。X-PRO3/XF90mmF2.0LMWR今年最後の紅葉~小さな裏庭は営業終了

    地域タグ:秋田県

  • 全くもってぶれない漢(猫)

    最近、家の猫「銀次郎さん」は、僕の言う事を全く聞かない。「こらっ!」と叱っても、全く動じない。イタズラを辞めさせようと手を出すと、叩かれたりする。何と生意気な態度なんだと憤慨していたが、生後数ヶ月の頃の写真を見返したところ、最初から生意気な顔をしていたことが判明した。この生意気な顔でボス猫に喧嘩を売って、返す傍からピッタリとくっついて甘えていた。つまりは現在の僕に対する態度と同じだった。全くもってぶれない漢である。全くもってぶれない漢(猫)

    地域タグ:秋田県

  • 角館に秋の陽射し差す

    毎年とまではいかなくても、大体5年に3回くらいのペースで角館の紅葉を見に行く。ここ数年はコロナ禍の観光控えで、ゆったりと見学することが出来た。例年この時期は、雨か曇りになる確率が高く、その分紅葉もしっとりと美しく見えることが多い。今年は観光客も戻り大混雑であり(観光地にとっては良いこと)、しかも天気は恐ろしいほどの好天となった。こんなに眩しい陽が差す11月というのは、秋田県では滅多にないことである。観光客は大喜びだが、写真撮りにとっては厳しい条件となってしまった。こんなときは、もう達観するしかない。目くじら立てて写真を撮ることもない。のんびり歩きながら、ゆるく写真を撮るに限る。「お作品」など土台無理な話である。ちなみに僕の個人的な調査によると、根からの秋田県民は角館に行くことは殆どないようだ。東京育ちの子...角館に秋の陽射し差す

    地域タグ:仙北市

  • つげ義春的な温泉旅館

    秘湯という秘湯は開発し尽くされ、もう本当の秘湯は殆ど残っていない。大抵の人はそう思っているだろう。例えば、つげ義春が紀行文を書いたような温泉。河童がいる温泉だとか。一杯飲んで夜中に温泉にまた浸かりに行く私。ふふ河童か、そんなものいるわけがない。誰もいない筈の湯船にドボンと飛び込む。すると湯煙の向こうに人の影が・・・。あ、こりゃ失礼。ん?もしかして女性?。もじもじする私。ぽちゃんと音がして思わず見ると、え?、か、か、河童!?。ヒ―と声を出すと、妖艶な美女河童は湯船から出て逃げ出した。その顔は、宿の若女将にそっくりで~、なんてそんな温泉。実はまだあるのですよ。信じるも信じないも貴方次第。*日帰り入浴ですGRⅢつげ義春的な温泉旅館

    地域タグ:秋田県

  • 庭で菊が咲いた

    突然、庭に菊が咲いた。モノクロ写真だから分からないけど、黄色い小さな花だ。これは裏庭ではなく、玄関前の小さな場所に咲いた。Googleレンズで調べると、「シマカンギク」と出る。今まで咲いていたものが咲かなかったりする一方で、それまで無かった花が突然咲くこともある。不思議なものだ。気が向いたら、食卓に飾ろうと思う。X-PRO3/XF90mmF2.0LMWR『8のつく日はwebにお花を』庭で菊が咲いた

    地域タグ:秋田県

  • ヤマモミジの遊歩道

    秋田市の旭川ダム公園という場所だ。山奥の何もない場所だけど、この時期はヤマモミジが美しい。最近は訪れる人も増えたので、平日の仕事の隙をついて見に行った。結果的に午後の光が美しく降り注いでいた。X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWRヤマモミジの遊歩道

    地域タグ:秋田市

  • 盛岡編(終)~キリンシティでビールを飲む

    ビールは専らサッポロ派である。キリンは得意ではない。でもキリンシティで飲む場合は例外である。初めてキリンシティに行ったのは学生のときで、新宿の店舗だったと思う。真夏の昼間であり、茹だるように暑い日だった。キンキンに冷えたビールで喉を潤そうと目の前にあった店に入った。それが初めてのキリンシティ体験だった。実はキリンシティのビールは、あまり冷たくない。銘柄は覚えていないが、ほぼ常温の生温いビールが出てきた。なんだこれは?。さっさと飲んで次の店に行こうと思った。ところが何故かこれが旨い。冷たさで胡麻化さず、ビール本来の味と香りが拡がる。マシュマロのように弾力のある泡にも魅了された。気づけば腰が立たなくなるほど飲んでしまった。その後、社会人になってからは銀座の店にもよく行った。当時はトーマス・マンの「魔の山」にハ...盛岡編(終)~キリンシティでビールを飲む

    地域タグ:盛岡市

  • 盛岡町歩き~軽さは正義

    盛岡の夜が明けた。翌朝、僕はホテルをチェックアウトし、荷物を駅のコインロッカーに預けると、小さなカメラだけを持って街に出た。コンデジ一つだけを持って旅に出れば、どれだけ身軽だろう。そう思いつつも、なかなかその勇気は出ない。帰宅までの限られた時間、こうやって身軽なまま町を歩くと、とても気持ち良い。スポーツカーに例えるようだけど、「軽さは正義」。そう実感した。軽快かつ航続距離が飛躍的に向上する。そして狭い路地裏に侵入していく。さあ、最後にあそこに行ってから、新幹線に乗ろう。あそことはどこか。それは次回、盛岡編最終回にて。GRⅢ盛岡町歩き~軽さは正義

    地域タグ:盛岡市

  • 盛岡アフターダーク

    これも何度も書いていることだが、僕は盛岡という街が好きだ。街の規模だとか、雰囲気が本当にしっくり来る。都会すぎず、田舎過ぎず、広過ぎず、狭過ぎず。そして歩いて色々なところを廻れるところも良い。仕事の出張があったことを幸いに、盛岡に一泊して写真を撮った。それが今回の記事であり、主に夕刻から夜に至る時間帯のものである。通常は繁華街のど真ん中に宿を取る。それはそれで十分楽しいけど、結局は繁華街で飲みすぎて撃沈するのが習わしだ。今回は繁華街から少し離れたところに泊まったので、昼にしか来たことのない街角の夜の様子も見ることが出来た。また、これまでになかった新たなことは、街中で同業者を頻繁に見かけるようになったことである。同業者というのは、僕と同じように街の写真を撮る人たちだ。大抵、僕が行く街では僕以外に写真を撮る人...盛岡アフターダーク

    地域タグ:盛岡市

  • 秋吉敏子ジャズミュージアムに行った

    業務上の出張で盛岡市に行き、そのまま一泊して来た。宿泊したホテルは、盛岡バスセンター近くだった。以前の「旧・盛岡バスセンター」の昭和的佇まいが大好きだったが、建て替えになってからは一度も内に入ったことがない。様々な店舗も入居し賑わっていると聞き、いつかは行かきゃと思っていた。そこには「秋吉(穐吉)敏子ミュージアム」なる展示スペースがあると聞き、この機会に行ってみたわけだ。ミュージアムは入場無料であり、実施的に「CafeBarWest38」というカフェに併設されていた。このカフェはジャズ喫茶「開運橋のジョニー」のマスターが運営しているとのことで、期待も膨らむ。要約すれば秋吉敏子さんの熱狂的なファンにとっては垂涎の施設だと思う。でも秋吉敏子さんを尊敬する人は多くいても、熱狂的なファンの存在は余り聞かない。に安...秋吉敏子ジャズミュージアムに行った

    地域タグ:盛岡市

  • 街のラーメン屋にドラマチックな光差す

    特にエピソードがあるわけでもなく、そこに至る何らかのストーリーもない。ただ単に町中のラーメン屋さんに、無駄にドラマチックな光が差していた。それだけです。GRⅢ街のラーメン屋にドラマチックな光差す

    地域タグ:盛岡市

  • 三沢に犬を探しに行こう(終)~蔦温泉、アントニオ猪木家の墓、そしてフィナーレ

    「三沢に犬を探しに行く」と言って三沢に来た。初日こそ寺山修司記念館と三沢の繁華街を歩いた。でもそれ以外は、三沢市の外で過ごしている。二日目(最終日)も、まず向かったのは七戸町。もうこのまま帰ろうかと思い始めた。そんな時、ふと頭に浮かんだのは「蔦沼」である。朝日が当たり真っ赤に輝く、あの絶景の沼である(存じない方は是非一度ネット検索して下さい)。もちろん日の出はとっくに過ぎているので、あんな絶景は望めないだろう。でも季節は紅葉真っ盛り、そこそこ綺麗な沼を見ることは出来るかもしれない。距離的にも近く、30分も掛からずに到達できる。この時期にこの場所にいる。その幸運を逃すわけにはいかない。クルマで来ることになったのは、この為ではないか。そう思い始めた。仮に沼が残念な状態でも、蔦温泉に入浴するだけでも価値がある。...三沢に犬を探しに行こう(終)~蔦温泉、アントニオ猪木家の墓、そしてフィナーレ

    地域タグ:十和田市

  • 三沢に犬を探しに行こう⑤~脱線

    「三沢に犬を探しに行く旅」、二日目(最終日)の朝が来た。撤収を意識しながら移動する日になる。話は変わる。岩手・青森には、名前に「戸」と数字が組み合わされた町がある。一戸から九戸まで(四戸は現在は欠番)、これに十和田を含めれば10の町があり、これがユダヤの失われた十氏族と関係がある。そんな「月刊ムー」のようなネタがあり、僕はそういうものに興味を持ってしまう悪癖がある。残る未踏の町は五戸で、その五戸もそう遠くない場所にある。もっといえば、以前に行ったことのある「キリストの墓」にだって行くことはできる。正直、行きたかった。でもそれでは脱線にも程がある。妥協案として、以前に行って気に入っている七戸の町を歩くことにした。これも脱線には違いないが、とにかく良い町だ。クルマで十分くらいの距離、やはりクルマで来たから自由...三沢に犬を探しに行こう⑤~脱線

    地域タグ:七戸町

  • 三沢に犬を探しに行こう④〜町の日が暮れる

    旧・上北町から更に北上し、東北町(元々の旧・東北町)まで来た。ここは野辺地の南側に位置し、野辺地駅までは鉄道で行けば2駅10分ほどの距離である。むつ市からの帰路に野辺地に立ち寄ったことがある。是非、東北町(乙供駅)までと思ったが、時間の関係で泣く泣く諦めた。やっと念願叶って来ることが出来た。時間は夕刻の一歩手前。この後は、近くの温泉銭湯に宿を取ることになっていた(掲載しません)。時間帯のせいもあるけど、じわじわと来る町だった。寂しさが胸に染み入り、優しい気持ちにさせてくれた。「からすと一緒に帰りましょう」と頭の中でメロディーが鳴った。そんな町は中々ない。厳冬期の姿も見てみたい。犬は見つからなかったものの、道路を横断する猫を見た。猫たらしの僕でさえ呼び込むことが出来ないほど、警戒心の強い猫だった。旅の一日目...三沢に犬を探しに行こう④〜町の日が暮れる

    地域タグ:東北町

  • 三沢に犬を探しに行こう③~縄張りを拡げる

    三沢市といえば、米軍と自衛隊の基地があり、民間航空も含め多くの航空機が往来する。イメージとしては大きな(面積の広い)ところだと思っていた。実際には、その面積は約120k㎡であり、青森県の中では最も小さい(狭い)市である。西側には東北町が隣接していて、その面積は約326k㎡と三沢市の2.5倍以上となっている。同じく北側には六ケ所村が隣接しており、面積は約253k㎡と三沢市の2倍以上である。そして今回の写真は東北町のものである。クルマで走る限り、三沢と東北町では景観的な変化は殆どない。上空の米軍機から見れば誤差の範囲だろう。それでも外部の我々からすれば三沢市は何となくイメージできても、東北町は想像し難い。僕も以前から気になっていた。そんなわけで東北町にお邪魔したたわけだ。現在の東北町は、元々の東北町と上北町が...三沢に犬を探しに行こう③~縄張りを拡げる

    地域タグ:三沢市

  • 三沢に犬を探しに行こう②〜犬の記憶

    三沢へは十和田湖、おいらせ渓流を経由して向かった。丁度紅葉が真っ盛りで、とても美しかった。多くの人が紅葉目当てで集まっていた。その美しい光景を他所に、脇目も振らず三沢に向かう自分が可笑しかった。まずは寺山修司記念館。次いで三沢の繁華街。一般的に秋の行楽シーズンに向かう先ではない。そんなことは関係なく、僕は三沢の繁華街にクルマを停め、街中に繰り出した。犬を探しに来たと言いつつ、まるで自分自身が犬でになったような気分だ。嗅覚を頼りに一直線に三沢に来た。そしてまた嗅覚を頼りに、以前に歩いた街を歩く。マーキングした場所は鼻が覚えている。今回、三沢に泊まり、この繁華街の夜の姿を見るべきかどうか迷った。結局は青森の地場温泉(宿泊できる温泉銭湯)に泊まることにした。見ない方が良い気がしたのである。これも普通、夜の繁華街...三沢に犬を探しに行こう②〜犬の記憶

    地域タグ:三沢市

  • 三沢に犬を探しに行こう①〜寺山修司記念館に行った

    今回の青森行きは、三沢市に犬を探しに行くことがメイン目的である。本当は鉄道で行きたかったけど、実用上の問題でクルマでの移動となった。最初に結論を書くと、本物の野犬なんて見つからないことは分かっていた。心の内なる犬、象徴としての犬を探しに行くのである。それがどんな犬なのかは分からない。さて、三沢に着いて最初に行ったのは「寺山修司記念館」である。これが二回目の訪問となる。前回は2016年8月に来ている。そのときは森山大道のトークショーが開催された。もう8年も前のことになるのか。森山大道は寺山修司と一緒に幾つかの仕事をし、両者は強烈な引力同士が引き合うように強いシンパシーで結ばれていた。森山大道を寺山修司に紹介したのは、あの中平卓馬である。三沢市は寺山修司の出身地であり、その三沢市で森山大道が撮ったのが、あの「...三沢に犬を探しに行こう①〜寺山修司記念館に行った

    地域タグ:三沢市

  • スノーキムラがある光景

    その日、僕は青森県某所をクルマで走っていた。目的地となる未踏の町(旧町部0に差し掛かった時、この光景が眼に入った。一瞬の通貨でもあり、それが何なのか当初は分からなかった。スキー用品などを扱っていたスポーツ用品店が廃業した跡地ではないかと想像していた。クルマを近くに停め、再び現地に戻る。こんなに狙ったの如く看板の文字が落ちることがあるのだろうか。それは「スノーキムラ」ではなく、スーパーキムラの跡地だった。傾いた陽の光が、金色のスノーキムラを鈍く光らせていた。よく「HONDA」のバイク屋さんが、「ONDA」とか「HODA」になっているのは見る。「パチンコ」が「チンコ」になっていることもある。でも「スーパー」が「スノー」になるとは想像もしなかった。ここがハイライト(笑)の青森方面の遠足、明日から掲載します。X-...スノーキムラがある光景

    地域タグ:東北町

  • モノクロ林檎

    衆議院選挙のことで毒でも吐いて、毒林檎というオチにしようと一度は文章を書いた。でも政治と宗教については扱わない。それが当ブログの基本スタンスだから掲載は思いとどまった。すると林檎の写真が宙に浮いてしまった。少し前に弘前に行ったときの写真である。モノクロで撮っても、質感や色合いが種類によって異なることが分かる。そんなわけで今日から11月がスタートした。一年は本当に早いと思う。3連休は再び青森(某市)に遠足に行こうと思う。GRⅢモノクロ林檎

    地域タグ:弘前市

  • Like a Film Camera~私的3D写真

    フィルムシミュレーション「クラシックネガ」、レンズはノクトン23㎜、WB固定(5900K)。もはやこれはフィルムで撮った写真そのものだ。少し前にメッセージで批判を受けたという話を書いた。批判内容を確認すると①トーンが暗い、②色が濁っている、③被写体が廃れている、だった。これを僕流に解釈して、①Dark(暗い))、②Dull(濁った)、③DieOut(廃れた)と言い換えよう。3つのD、つまりは3D写真である。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2AsphericalLikeaFilmCamera~私的3D写真

    地域タグ:由利本荘市

  • 先走って赤く染まる

    裏庭の葉が赤く染まった。全体的に染まったわけではない。写真の枝だけ真っ赤になり、あとはまだ青々としている。陽当たりの問題ではないと思う。どんな環境であっても、必ずそういう先走った葉(とか花とか実)が出てくる。裏庭の無花果(いちじく)もそうだった。ひとつだけ突出して早いのである。人間の世界だって同様かもしれない。先走った誰かが何かをやり、例えそれが失敗でも、あとに続く者がいる。進化とか変異もそういう生物の観測気球的な動きが最初にあるのかもしれない。まあ裏庭でそんなこと考えても仕方ないか。X-PRO3/XF90mmF2.0LMWR先走って赤く染まる

    地域タグ:秋田県

  • 大きな大きな樹

    酒田市(山形県)の山居倉庫。大きな木造の倉庫に、ケヤキの大木が影を映す。まるで影の森のような光景。田舎暮らしには良いところも悪いところもある。僕の家から山居倉庫に日帰りで往来できることは、僥倖の恵みだと思う。飽きっぽい性格だけれども、四季折々、様々な時間帯の写真を撮らなきゃと思う。X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWR大きな大きな樹

    地域タグ:酒田市

  • マジックアワーの海にて

    最近、ブログにAi関連の記事を載せた。ひとつは熱海のジャズ喫茶で隣に座ったオジサンを女性に差し替えたし、もうひとつは拙い作詞にAiで曲をつけた。凄いなあと思いつつ、それは本物ではないことも理解している。でも理解しない人もいるだろうし、その比率はどんどん高まっていくだろう。僕自身もその線引が揺らいでいくだろう。実は写真の世界にもAiはガッツリ入ってきている。広告業界などでは当たり前のツールだし、個人用途でも簡単に使うことができる。我々は古くから、自分の見た世界をどうやって伝えるかに苦心してきた。長くなるので技具体的な説明は割愛するが、それは多くの場合、撮影段階の技術で対応してきた。デジタルになると後処理の可能性が格段に向上したが、それでも撮影段階が重要なことに変わりはない。それが削除したいアイテムを簡単に削...マジックアワーの海にて

    地域タグ:由利本荘市

  • 裏庭の空、そして楽曲発表

    写真は裏庭の空。突然寒くなり、ストーブを用意したところ、何故か暖かい日が続くようになった。猫の性格みたいな気象だと思う。さて、少し前にも道祖伸人形の写真を掲載した。以下リンクの9月24日の記事である。雨振りで川が増水していて、越水しそうだった。もし道祖神人形が流されてしまったら悲しむ少女がいるだろうか、と思いつき、ジョークの作詞をした。川に流された道祖神人形を嘆く歌で、まあまあの出来だった。でも考えてみれば秋田県は大雨災害の直後であった。大雨の被災者の方がいるのに不謹慎ではないか、そう不安になった。ネタにする話ではない。その時点では被害情報は入っていなかったが、丁度能登地方が大雨に襲われていたタイミングだった(後に大被害が判明する)。そこで僕は詞を相当マイルドなものに変更した。面白味は消えたが、リンク先の...裏庭の空、そして楽曲発表

    地域タグ:秋田県

  • タブレット交換

    僕は鉄道に乗ることは好きだけど、いわゆる鉄道の知識は皆無である。これまで鉄道ファンだったことはないし、車輌の名前なども全く知らないし、興味もない。旅情としての鉄道には共感はしている。今回の写真は秋田県の由利高原鉄道の前郷駅での一コマだ。運転手さんと駅員さんのやっていることは、タブレット交換というらしい。お互いの持つ「輪っか」をタブレットといい、それを互いに交換する。単線路線なので、交差する駅でこれを交換しないと先に進めないということだろう。僕は当初、駅員が「輪っか」を運転手に渡す行為だと思っていたが、実際には交換する。現在は殆どの鉄道で電子制御で行っているだろうが、こういうアナログの手順が確実な場合もある。ちなみにこの時はタブレット交換のことは頭になかったが、駅員さんが「撮られるのだろうな」と身じまいを整...タブレット交換

    地域タグ:由利本荘市

  • 猫の疑問〜お前は誰だ?

    猫「おい!これは誰ニャンだよ?」僕「誰って、お前だよ」猫「まじ?」僕「まじ。とりあえず編集の邪魔だからどいてくれ」新作の写真が全くないので、こんなネタ写真でお茶を濁している。お茶濁しでも、休まず掲載しようと努力するところが、これまでと異なる。猫の疑問〜お前は誰だ?

    地域タグ:秋田県

  • 冬の海を思い出した

    先日、荒れた天候の際に見た海の写真である。海がこんな感じになったのであれば、もう冬は近い。去ってしまうときには未練を感じる冬も、これから来るとなると気が重くなる。それは僕が北国の男になりきれていないからだと思う。毎日毎日続くグレーの世界。やはり他所から東北に来た人間は、DNAレベルでそれに耐えるメンタルを持ち合わせていないと思う。それでもやってくる冬。どうやって過ごすべきか考えている。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2Aspherical冬の海を思い出した

    地域タグ:秋田県

  • 全力の大あくび

    我が家の猫、銀次郎さんの大あくび。銀次郎さんの長所を挙げろと言われれば、この大あくびは欠かすことが出来ない。欠伸という行為に真っ直ぐ、かつ全身全霊を傾けて臨む姿勢。それは彼の生き方そのものを象徴している。こんなストレートな大あくびは、とても人間には出来ない。・・・。という風に、無理筋に褒めておきましたよ。多分、眠かっただけだと思うけど。X-PRO3/XF56mmF1.2RWR全力の大あくび

    地域タグ:秋田県

  • シンクロナイズド猫

    双子なのだろうか。ミラーリングした画面のように全く同じ動きをするので驚いた。仲良きことは美しき哉。X-PRO3/XF56mmF1.2RWRシンクロナイズド猫

    地域タグ:秋田県

  • 利は川下にあり

    オークションでカメラ関係のものを2つばかり処分した。もう自分の家にお宝なんかないと思っていた。お宝はなくても思わぬ利ざやを稼ぐことができた。家の中の不用品を再度チェックしようと思った次第である。今回の処分は以下の通り。一つは上段のMamiyaRB67である。6x7版で撮影できる大型カメラだ。むかしカメラのキタムラでたたき売りされていたものだ。確か2万円のものを試しに値切ってみたら、1万5千円になったのだと思う。その店にはRB67が4〜5台並んでいたので、写真館などが一斉処分したのかもしれない。普通のフィルムカメラと一線を画する120フィルムの描写。素晴らしい描写だけど、田舎故にフィルム撮影は困難となってしまった。しかも無駄に大きなカメラなので、防湿庫の中で広大な空間を占有している。最後に使ったのは2〜3年...利は川下にあり

  • 花よりアケビ

    今年の我が家の裏庭は色々と変化があった。最大の変化は無花果(いちじく)の大量収穫である。生で食べたり、コンポートを作ったり、チーズとオリーブオイルと合わせワインの肴にしたり、かなりの数を食べた。もう終わり、もう終わりと思っても、今だに実が熟すから弱っている。最近では鳥でさえ飽きたのか、盗まれることもなくなった。もう一つは、何故かアケビが大量収穫されたことだ。アケビは勝手に生えてきたもので、例年何個か実をつけてはいた。それが今年は一気に大量発生。先日十数ケ収穫したが、まだまだ大量に実をつけている。これまた食べるのに困るので、人にあげたりしている。試しに食べてみたところ、ほんのりとした素朴な甘みが口に広がった。料理に応用するまでは至っていない。そんな「団子」の豊作をよそに、例年咲く向日葵は咲かなかったし、昨年...花よりアケビ

    地域タグ:秋田県

  • あの頃の大東町(終)〜こんな風に過ぎて行くのなら

    初めて大東町に来たのは何時のことだったのか、それは覚えていない。確かなことは、僕が最初に来た頃と今では多少の変化はある。何かが失くなったり、どこかが変わったり・・・。それでも大きく捉えれば、ここは紛うことなく大東町であり、本質的なことは変わっていないようにも見える。こうして撮っている自分はどうだ?。進歩がないとも言えるけど、自分では何も変わっていないと思ってはいる。でもそんな訳はない。町が経年するように、僕という一人の人間も同じだけ歳を取っていく。以前はその事実に焦燥感が募ったが、今ではそれも別に悪くないと考え始めた。ああこうやって僕は歳を取っていくのだな。町を歩きながらニヤッとした。MakiAsakawa浅川マキ「こんな風に過ぎて行くのなら(歌詞付)」X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23...あの頃の大東町(終)〜こんな風に過ぎて行くのなら

    地域タグ:一関市

  • あの頃の大東町①〜君子、危うきに近づく

    岩手県の旧・大東町大原地区である。丁度、昨日掲載したラーメン屋さんの周辺だ。大東町には、大原、猿沢、摺沢という3つの町並みがあり、どれも魅力的な町並みだから困る。岩手コンプリート達成後、訪問機会が減っているが、それは飽きたからではない。なまじ町の魅力を知ってしまったから、生半可な気持ちで来ることが難しくなっているのだ。どうしても本腰を入れて歩かざる得なくなる。前後の予定とか、帰宅時間とか、色々なことに支障が出る可能性がある。支障が出たとしても歩くことを選ばされてしまう、そういう危険な町なのである。この日はラーメン屋さんに行くことありきで訪れたけど、正直「面倒なことにならないだろうか」と腰が重かったのも事実である。とにかく摺沢や猿沢には近づかないようにして、大原地区だけを歩こう。上原師匠の写真から岩手の街道...あの頃の大東町①〜君子、危うきに近づく

    地域タグ:一関市

  • 幻の中華そば食堂は健在だった

    暑かった(秋田県ではそうでもなかったけど)夏が嘘のように、急に冷え込んできた。気づけば10月も半ば。本来は秋真っ只中であり、東北地方では雪を想定してスタッドレスタイヤのCMも増えてきた。こんな季節になると岩手県花巻市の竹駒の中華そばが無性に食べたくなる。でももう竹駒は閉店してしまった。現代の技術を持っても、味だけはアーカイブのしようがない。これは現地に行って現物を食べ、自分の身体と記憶に残すしか方法がない。そんなことを考えているうちに、「そうだ大原の中華そばを食べに行こう」と思い付いた。大原といっても京都ではなく、岩手県の旧・大東町(現・一関市)の大原地区のことである。そこでは金物屋さんの奥に併設された食堂で、素朴な中華そばを食べることができる。暖簾こそ掛かっているものの、ここがラーメン屋さんとは一見では...幻の中華そば食堂は健在だった

    地域タグ:一関市

  • 青空の下に大鰐温泉

    青森県の大鰐温泉。大鰐温泉には2~3回泊まったこともある。でも多くは弘前方面へ出かけた際の帰り道に立ち寄ることが多い。クルマで行くにしても、鉄道で行くにしても、秋田から弘前とか青森方面に行くのであれば必ず通過する場所だからだ。温泉街だけに限らず、日常生活の町並みも魅力的で、いくら歩いていて飽きない町である。今回立ち寄ったのは久しぶりのことだった。イメージなので実際は違うかもしれないが、大鰐温泉を歩くときは、曇りの日、雨の日、雪の日が多い。それが似合っている町並みだと思う。からっと晴れた日に歩くことは滅多にない。一般的には秋晴れの休日には大鰐温泉を歩くよりも、別のことをした方が良い。でも今回は秋晴れだった。予想に反し、青空の下の大鰐温泉も悪くなかった。この微妙な違和感は表現が難しい。バリバリの演歌歌手がジャ...青空の下に大鰐温泉

    地域タグ:大鰐町

  • 弘前アフターダーク

    今回は所用があって弘前に行った。それを済ませ、スナックホテルに泊まれば目的は達成されたも同然だ。とはいえ僕は写真撮リなので、行く以上は街を歩いて写真を撮る。前週に伊豆に行っているので、体力的にも財力的にも控え目な夜の写真撮影となった。弘前という街は、夕刻に差し掛かっていく時間帯が最も魅力的だ。定点観測のように過去に撮影した古い建物を探していると、街はあっという間に暮れてゆく。今回は二次会など行かなくても、ホテルに戻れば良い。そこは前回の記事の「スナック」なのだから。そんなわけで弘前の短い夜は終わったのである。それにしてもフィルムシミュレーション「クラシックネガ」と弘前は相性抜群だ。以前はオリジナルのプロファイルをLightroomで作成していたけど、いまはクラシックネガに頼り切りだ。弘前アフターダーク

    地域タグ:弘前市

  • 衝撃の泊まれるスナック街〜Good Old Hotel

    まず一枚目の写真を見て欲しい。誰がどう見ても、これはスナック街というか、スナックの入ったビルの内廊下と見えると思う。実際、少し前までは本当にそうだった。でも、今ではホテルとなっている。つまりここはホテルの廊下である。そして各スナック店舗が、そのままホテルの客室となっている。ここは青森県弘前市の「GoodOldHotel」と言い、「じゃらん」とか「楽天トラベル」などにも掲載されているれっきとしたビジネスホテルである。スナックが営業していたビルの1フロア丸々をホテルに改装してあり、廊下を歩く限りスナックそのもの。とてもホテルとは思えない。以前から気になっていたが、今回泊まる機会があったので報告する。僕が泊まったのは、「ニューうさぎ」である。三枚目の写真、スナック時代そのままの木製ドアが、すなわち部屋への入口と...衝撃の泊まれるスナック街〜GoodOldHotel

    地域タグ:弘前市

  • GR SPACE TOKYOに行った

    先般の伊豆道中の帰り道、東京に立ち寄った。そして原宿にある「GRSPACETOKYO」に行った。僕も愛用しているリコーのコンパクトカメラ「GR」についての情報発信をするギャラリーである。目的は同時開催されている「森山大道写真展」だ。僕が原宿を歩く姿など想像できないかもしれないが、実は学生時代を含めて10年近く東京で生活したことがある。最初に住んだのは代々木上原だった。駅前の粗末なアパートから原宿までは、代々木公園を突っ切る形で徒歩25~30分くらいだったと思う。お金もなかったので、よく散歩代わりに歩いたことを思い出す。まあでも、もう原宿は歩きたくないな。田舎暮らしに慣れると、こんなゴチャゴチャしたところは落ち着かない。歩きながら、早くここを脱出したいとばかり考えていた。そんな思いまでして行った「GRSPA...GRSPACETOKYOに行った

    地域タグ:東京都

  • 繁華街の猫〜やさぐれとは呼ぶには品がある

    繁華街の猫は、僕の大好物の被写体である。ここ数年は繁華街にあまり出なくなった上に、猫の数自体も少なくなったような気がする。猫との遭遇も減っているので、千載一遇のチャンスだった。日々、僕は猫たらしになるべく努力している。何度も往復して少しづつ猫との距離を詰めてゆく。「何だよ?、」が徐々に「またか?」に変わっていく。気を許す猫もいれば、最後まで頑なの猫もいる。今回の猫たちは、やさぐれというには品があった。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2Aspherical繁華街の猫〜やさぐれとは呼ぶには品がある

    地域タグ:弘前市

  • 今年も妖しい彼岸花が咲いた

    <帰宅直後の彼岸花><翌日>以下にリンクを貼ったのは、昨年10月に裏庭で彼岸花が咲いたときの記事だ。裏庭で彼岸花が咲くのは、いつも僕が出かけた時であるという内容だ。大抵は他の場所で彼岸花を撮ったときであり、まるで花が嫉妬しているようだとも書いている。今年は僕が伊豆に行っている間に咲いた。昨年よりも多少早いとはいえ、ちょうど彼岸花が咲く時期ではある。だから僕が出かけて不在の時に、花が咲いても全く不思議はない。頭では分かっているけど、どうしても偶然とは思えない。何かの力のように思えてならない。事前に連絡をがあり、彼岸花が咲いたことは知ってはいた。それでも旅から戻った夕刻、薄暗い中で彼岸花が浮かび上がっている姿を見ると、少し怖かった。翌日に明るい陽の下で見れば、普通の彼岸花ではあった。◯2023年10月18日「...今年も妖しい彼岸花が咲いた

    地域タグ:秋田県

  • 熱海(番外編)〜ジャズ喫茶とストリップ劇場

    ①<ジャズ喫茶ゆしま>まずは「ジャズ喫茶ゆしま」。昭和27年創業の老舗中の老舗のジャズ喫茶である.四半世紀以上前に何度か来たことがある。多分ほとんど変わらない店構えである。無粋となると思って聞かなったけど、なんとママさんは103歳にしてご存命であり、最近まで店に出ていたそうである。以前に来たときは、エセ文化人みたいな輩がドヤ顔を芸術論を語り合っていた。やたらとエピゴーネンという単語を乱発していた。使いたかったのだろうなと生暖かくスルーしていた記憶がある。今回はそういう輩もおらず、コージーでリラックスした雰囲気が漂っていた。なおマスターに写真を撮っても良いかと尋ねたところ、何故か僕のスマホで写真を撮ってくれた。隣に座っていたのは、本当のところは近所のオジサンで、PhotoshopのAi画像処理で美女に差し替...熱海(番外編)〜ジャズ喫茶とストリップ劇場

    地域タグ:熱海市

  • それぞれの熱海(終)~昭和の夜は続いている

    熱海の繁華街は、「熱海銀座商店街」周辺に位置している。JR熱海駅から距離にして1kmちょっとだが、坂道や曲がりくねった道の先にある。隣のJR来宮駅から行った方が若干近いようだ。今では熱海に来た観光客の多くは、ほJR熱海駅周辺、海岸付近、ホテル内で過ごすので、繁華街に繰り出す人は減っている。しかしながら僕のような人間からすると、ここは天国だ。まさに昭和の真空パック。居ぬきで改装された飲食店の中には、「新鮮な魚料理」を売りにした今風の店もあった。正直、ファミレスと大差はないようだった。滅多にない機会なので、そういう店ではなく、きちんとした職人のいる料理店で食べた。生シラスに煩い僕も納得の味だった。若者の姿はファミレスのような飲食店にチラホラあるだけで、時間と共に町を歩く年齢層も高くなる。みんな気になるであろう...それぞれの熱海(終)~昭和の夜は続いている

    地域タグ:熱海市

  • それぞれの熱海①~栄枯衰退の果てに

    熱海に来た。熱海という街を語ることは難しい。首都圏に住む人の大半は、一度や二度は熱海に行ったことがあるだろう。当然それぞれの胸に、それぞれの熱海がある。その分、最大公約数を算出し難い街なのである。僕は伊豆で育ったので、当然ながら熱海には何度も行ったことがある。伊豆を離れてからも訪れている。僕にとって熱海は、地元圏内の町であると同時に、観光地でもある。そして東北に移住した現在では、遠く離れた地にもなった。これから書く熱海は、あくまで僕にとっての熱海である。それが貴方にとっての熱海と少しでも共通点があれば嬉しいし、異質であったとしても何らかの示唆が含まれていればと思う。さて、今回いつもと違う点は鉄道で熱海入りしたことだ。まず驚いたのは、熱海駅の改札付近の混雑状況だ。これはもう都会並みではないか。調べたところ、...それぞれの熱海①~栄枯衰退の果てに

    地域タグ:熱海市

  • かつて伊東には伊藤君が住んでいた

    僕が学生の頃、静岡県には「高校学区」が存在していた。というか、それが無くなっていることは最近知った。詳細は忘れたが、先の記事の下田市であれば、下田市と賀茂郡が一つの学区となっていた。僕が進学する高校は、三島市、駿東郡(うち清水町、長泉町)、田方郡、熱海市、伊東市が一つの学区であったと思う。確か、地理的要因で、下田市周辺では例外も認められていたように思うが、基本的には学区は厳守された。三島市と沼津市は隣接しており、互いの通学には便利だが、越境は認められない。そんなわけで、僕が通った高校には、熱海とか伊東から通学する生徒もいた。伊東なんて、僕からすれば夏休みに遊びに行く観光地であり、日常の生活圏がクロスするなど考えられなかった。でも伊東から三島、あるいは伊豆箱根鉄道沿線の高校には十分通学が可能であった。そして...かつて伊東には伊藤君が住んでいた

    地域タグ:伊東市

  • 下田幻影(終)〜和解の朝

    心の中で必要以上に肥大化した町、下田。前日の午後には、その肥大化した町の一端を見て、日が暮れてからはシャボン玉が弾けるように幻想から解き放たれた。翌朝の別れの刻、町はどんな顔を見せたのだろうか。多分、知ってはいけない秘密を見たことで、親密さは消え失せ、ギスギスした朝を迎えることになると思っていた。ところが実際には、下田は普通の魅力的な町となっていた。このご時世に表現することが憚られるが、初めて一夜を共にした女性と共に迎える朝みたいなものだ。がっかりすする(される)こともあれば、望外の親密さを感じることもある。それは相性としか言いようがなく、そうなってみないと分からないものだ。下田で迎えた朝。生活感のある町並みも、観光的な外面も、ペリーが来航した歴史的な地形も、すべてが普通にそこにあった。何の衒いもなく、気...下田幻影(終)〜和解の朝

    地域タグ:下田市

  • 下田幻影②〜日暮れとシンクロ

    この日は用事を済ませてから下田に来て、市内の温泉ホテルに宿泊した(朝食のみ付いたプラン)。普通の町でビジネスホテルに泊まるよりも格安だった。下田に着いた時点では青空が残っていたが、歩いてホテルに向かい、チェックインしてから温泉に浸かり、街に出る頃になると日が暮れ始めていた。それが前回の記事で、その続きとなる。商店街を抜けて辿り着いたのは市中観光の目玉である「ペリーロード」だ。最後に来たのは小学校の時だと思う。平日の夕方なので、もう観光客は殆どいない。日が暮れるのと比例して、町は静かになっていく。明るいうちは大きく見えた町が、段々と狭く小さくなっていく。これは当たり前のことなのだ。下田市は人口でいえば約2万人の町だ。観光客が沢山来るし、港町の賑わいがあるにしても、そんなに大きな町である筈はない。考え方によれ...下田幻影②〜日暮れとシンクロ

    地域タグ:下田市

  • 下田幻影①〜肥大化したイメージ

    止むに止まれぬ用事があり伊豆まで行ってきた。今年2回目の「大人の休日倶楽部パス」を使い、二泊する小旅行となった。伊豆での用件についてはブログでは触れず、完全スルーする。いきなり要件を済ませた後の写真からスタートする。簡単にいえば、伊豆半島南端から東側への短い旅をした。東伊豆三都物語とばかり、3つの街の写真を掲載する予定である。まず最初は下田市である。下田の写真は何回かに分けて掲載する。下田は言わずと知れた、黒船が来航した街である。子どもの頃は、伊豆の南端にある下田に何故外国からの船が来るのか疑問に思ったものだ。どうぜなら横浜辺りにすれば良いのにと・・・。それでも伊豆の片田舎が開国の地だったことには感銘を受けたのも事実である。こんな田舎でも世界に通じている。少し離れた西伊豆の海で、太平洋の先にあるハワイ(実...下田幻影①〜肥大化したイメージ

    地域タグ:下田市

  • 誰もいない町を歩く

    秋田県の羽後町(西馬音内地区)。雨がどうなるか分からない週末だったので遠出は諦め、この小さな町を歩くことにした。盆踊り(西馬音内盆踊り)が有名で、夏の開催時期には数万人単位の人が訪れる。他の時期は静かな町である。・・・。確かに静かな町ではあるが、それにしても今回は静か過ぎる。元々、休日には人通りはあまりない。でも今回は「あまりない」ではなく、「まったくない」のである。少し歩くと、中心部は車の乗り入れが規制されていることが分かった。祭りの提灯が掛かっている。地元の神社の例大祭の開催日のようだ。それにしても人の気配が全くないのは、どういうことだろうか。祭りの準備で皆どこかに集まっているのだろうか。通常、祭りの開催時には独特の高揚感みたいなものが町を包んでいるはずだ。そういった気配は全く感じない。独自の禁制ルー...誰もいない町を歩く

    地域タグ:羽後町

  • 恋の道祖神人形

    秋田県の旧・大森町(横手市)にて。山間の小さな集落。その入り口に道祖神人形が鎮座している。特別な用事がなければ一生行くことのない集落である。そしてその集落に行く用事がある人など殆どいないと思う。僕はGoogleMapで他のことを調べている時に、偶然この同祖神人形を見つけた。最近は道祖新人形がGoogleMapにプロットされるようになった。見つけてしまえば、見に行きたくなるのは道理だ。あっという間に、滅多にない用事が出来たわけだ。「村のはずれに佇む貴方いつも私を守ってくれた移ろう時に流され続け、大事なものを失ったやっと見つけた言葉は、もう届かないTooLateforloveさよならさえ言えずにTooLateforloveどこまで流されたの私は恋に溺れ貴方は川に溺れる悲しい恋の道祖神」2〜3分で作った「恋の道...恋の道祖神人形

    地域タグ:横手市

  • アスファルトに転がる小さな秋

    三連休の中日(日曜日)、時刻は正午過ぎ。涼しいというより、肌寒い一日だった。気温は15〜16度しかなかった。久しぶりに長袖のシャツを羽織って出かけた。出先でアスファルトの上に落ちた栗を見つけた。毬栗(いがぐり)は綺麗に四つに割れていた。栗の実が突然実り、突然落ちるわけがない。暑い暑いと騒がれるなかでも、季節は確実に進んでいたようだ。謎として残るのは、毬栗の割れ方だ。こんなに綺麗にカラスが割るとも思えない。どうしてこうなるのか、理由を知る人がいれば教えてほしいものだ。X-PRO3/XF23mmF2RWRアスファルトに転がる小さな秋

    地域タグ:羽後町

  • ヌメっとした繁華街

    先日、匿名の方からのご意見をメールフォーム蘭を通じて頂いた。内容を要約すると「あなたの写真はトーンが暗い。色も濁っている。被写体も廃れた街とか古い建物ばかりで、惨めな気分になる。もっと明るい陽射しの時に撮影したら、雰囲気を変えることができる。青空とか風景の写真も増やすべきだ。町並みの写真であれば、お洒落な都会で撮りなさい」。実はこういう意見を頂くことは初めてではない。というか何度もある。そう感じる人が一定数いるということなので、感情論ではなく、貴重なご意見として拝聴したい。返信先も記載されていなかったので、ここで返信したい。(返信)ご意見ありがとうございます。恐らく我々の考え方は異なっていると思いますが、ご意見を頂くことは、写真を見て頂いたことを意味すると思います。まずは感謝します。そのうえで、これは僕の...ヌメっとした繁華街

  • Another Story~伊豆三島の街を歩いた昨秋

    <おまけ:鰻の老舗、桜屋でのひと時>会津の三島町に行ったことは、日本全国の「三島」の町について考える機会になった。僕にとっての三島は、伊豆の三島市が標準原器となっている。忘れていたわけではないが、昨年の11月に僕は伊豆に戻っている。実家関係の所用なので、詳細は割愛する。その時に短い時間だけど三島の街を歩き、で真も撮った。当時はブログを休んでいる時期だった。後になってこの時に見た富士山の写真だけはブログに掲載した。三島の街の写真自体はボツになっていた。これは何かの機会なので、当時の写真を掲載する。お得意のボツからの救済である。今見返すと悪くない写真のような気がする。見返して思い出した。帰省中は雨の日ばかりだった。墓仕舞いした永代供養墓に行った時だけ、何故か空は晴れ渡った。青空の向こうには富士山があった。三島...AnotherStory~伊豆三島の街を歩いた昨秋

    地域タグ:三島町

  • 本に抱かれて微睡む日

    我が家の猫、銀次郎さん。屋根裏部屋(僕の部屋)がお気に入りで、格好の昼寝スポットになっている。特に本棚の前が好きである。でもそこは窓に面しているので、夏場は恐ろしく暑くなる。しばらくは別の場所を使っていたが、また最近ここで昼寝をするようになった。つまりは暑さが和らいだことを意味している。室内で過ごす猫にも四季がある。どう使って良いか分からず、思い悩むフィルムシミュレーション「エテルナ」。今回のシチュエーションにはぴったりだった。X-PRO3/XF35mmF1.4R本に抱かれて微睡む日

  • 喜多方ラーメンの哀歌(エレジー)

    僕は喜多方の町が大好きだ。事ある度に立ち寄っている。今回も旅の岐路に立ち寄った。喜多方ラーメンの老舗「あべ食堂」のラーメンを食べようと決めていた。行列ができる有名店で、その行列に並ぶ根気がなく、一回も食べたことがなかった。一度、台風の時だったか、コロナ禍だったか、喜多方に立ち寄った際に、最大のチャンスがあった。実はどうせ混んでいるだろうと別の店でさっさとラーメンを食べた。食後に散策すると、あべ食堂に行列はなかった。滅多にない奇跡だ。喜多方ラーメンはあっさりしているので、2杯くらいは食べることはできると思う。だが僕はカロリーとか塩分のことを思い悩み、絶好の機会を逃してしまった。どこかで「ここで食べないと一生食べることが出来ないかも」という想いがあった。今回はそんな想いを払拭すべく、例え1時間でも並んで食べよ...喜多方ラーメンの哀歌(エレジー)

    地域タグ:喜多方市

  • 会津の奥を目指す旅(終)~世に三島は四つあり

    僕は西伊豆の出身で、現在は秋田県に住んでいる。伊豆には伊豆長岡町(現・伊豆の国市)という町がある。新潟県長岡市と区別するためのネーミングだと思う。また秋田県には湯沢市という町があり、新潟県には湯沢町という町がある。新潟の湯沢町は「越後湯沢」と称されることが多い。これも区別のためである。僕が知る限り、三島という名のつく市町村は、①愛媛県の伊予三島市、②福島県の三島町、③鹿児島県の三島村、④静岡県の三島市の4つである。他に地区名や市町村内の町名などでは沢山あると思う。状況によっては、静岡の三島市は「伊豆三島市」になった可能性があるし、福島の三島町は「会津三島町」になった可能性もある。何となくだけど、三島と名のつく町は須らく良い町で、水の綺麗なところだと思っている。僕は行く先に、例え小さな集落名であっても、三島...会津の奥を目指す旅(終)~世に三島は四つあり

    地域タグ:三島町

  • 会津の奥を目指す旅(番外編)~緑の会津

    会津旅シリーズは次回が最終回となる。今回は番外編である。僕は町並みを偏愛し、自然風景などはあまり撮らない。もちろん自然風景が嫌いということではない。うまく撮ろうという意思と努力と技術がないだけである(ほぼ全てないわけだけど)。今回は只見川(またはその支流)沿いにクルマを進め、折に触れ美しい光景が目に入った。少し山を昇れば、JR只見線の橋梁のビュースポットなどもあった。列車通過時間と合わなかったので行かなかったけど、きっと絶景だったと思う。只見川も夕景とか、あるいは朝靄に包まれる早朝は、えも言われぬ美しさに違いない。そういう特別な光景は撮れなかった。それでも適当にクルマを停めて、パシャっと撮るだけでも十分美しい緑の光景があった。会津は山と川と緑、冬には雪を抜きには語れない土地だと思った。会津の奥を目指す旅(番外編)~緑の会津

    地域タグ:柳津町

  • 会津の奥を目指す旅③~赤べこ伝説発祥の地

    初日の最終目的地は柳津町。柳津町は「赤べこ」発祥の地である。今から400年前に、この地域は大きな地震に襲われた。お寺(圓蔵寺)の本堂を再建しようとすると、どこからともなく大きな赤い牛たちが現れ、木材の運搬などに力を尽くしてくれたという。福を呼ぶ牛「赤牛(べこ)」として、人々から慕われるようになった。現在では首を振る可愛い赤べこの玩具となり、人気がある。そんな柳津町は本当に美しい町だった。町の真ん中に只見川が流れる。水鏡のように橋梁が映る姿には目を奪われた。町並みも素晴らしかった。柳津町の中心部はコンパクトである。端から端まで歩いてもさほど時間は掛からないはずだ。どこをどう歩いたのか、気づけな相当な時間が経ったようだ。青空の下にあった橋梁は、帰る頃には夕焼け空の下にあった。この柳津町で宿を取り(今回は写真は...会津の奥を目指す旅③~赤べこ伝説発祥の地

    地域タグ:柳津町

  • 会津の奥を目指す旅②〜街道を西へ向かえ

    会津坂下町から進路を南西(南南西)に取れば、奥会津へと向かうことになる。その前に一旦、真西へと向かう。そこにあるのは西会津町である。西会津町も宿場町(街道町)として栄えたところで、新潟県との県境に位置している。すぐ先には阿賀町がある。阿賀町は現在は新潟県の町だが、江戸期には会津藩の領地であった。嗚呼、町歩きには歴史の勉強も必要なのかと愕然とする。僕は歴史には疎い。でも知っていれば、また別の何かが見えてくるのも事実である。いつかここから新潟方面に抜けなければと思いつつ、趣のある町並みを眺めるのであった。ちなみに「ルービンリキ」の酒屋さんは、ここ西会津町で見つけたものだ。モノクロで撮るという当初の予定を変更し、カラーで撮影した。色に魅惑されてしまったからだ。西会津町は会津坂下町よりも湿度感があり、ぬめっとして...会津の奥を目指す旅②〜街道を西へ向かえ

    地域タグ:西会津町

  • 会津の奥を目指す旅①〜ディープ会津の玄関口、会津坂下町

    福島県の全市町村を踏破するのは、いつになるだろうか。岩手県の市町村コンプリ―トも大変苦労した。それでも当時は時間的な自由も効いたし、何よりも鉛温泉(湯治部)という中継基地の存在があった。秋田県から福島への遠征は日帰りでは無理な場面も多く、岩手以上の苦戦が予想される。福島で手つかずで残っているのは、奥会津、あるいは南会津と呼ばれる地域である。会津若松とか喜多方には割と初期から足を踏み入れ、何度となく往来している。でもその先は未踏である。僕にとって東北地方で残された最後の秘境、もとい桃源郷といえる。今回は、会津坂下町、西会津町、柳津町、三島町を訪れた。更に先には南会津の町々が控えているが、その手前で大人の撤退を決めた。進めば進むほど、蟻地獄のように離れがたい町が残っているだろう。まずは会津奥地に向かう玄関口と...会津の奥を目指す旅①〜ディープ会津の玄関口、会津坂下町

    地域タグ:会津坂下町

  • ルービンリキのある光景

    「ルービンリキ」つまりはキリンビールの古い看板のことである。会津方面に遠征に行ってきて見つけたものである。最近はあまり話題に挙げないが、東北コンプリートについては粛々と活動を続けている。残すは青森県と福島県。未踏の市町村は多く、まだまだ時間は掛かるだろう。地理的に遠方の町ばかりで、日帰りで訪問することは困難になってきている。僕には僕の事情もあるので、そうそう出かけることも叶わない。一方で未踏の町も分類整理されつつあり、完全に未知の町はそう多くないとも感じている。そんな中でも例外的に手つかずのエリアの一つが、会津、それも奥会津とか南会津と言われる地域である。これまで会津若松より先には殆ど足を踏み入れてこなかった。この週末、会津方面への短い旅に出た。明日以降、その写真を掲載することになるが、予告編としルービン...ルービンリキのある光景

    地域タグ:西会津町

  • 裏庭トワイライトふたたび

    いきなり昭和感丸出しのタイトル(笑)。今更ながら気づいたことがある。天候(気圧?)が大きく変わる際には、美しい夕焼け空が出現し易い。晴れの日が暫く続いた後に、悪天候が迫っている場合とか。逆に悪天候が回復し、明日から快晴になる場合とか。少し前に真っ赤な夕焼け空を見てから、空の様子が気になって仕方ない。夕方早く帰宅した際は、空の様子を気にしてチェックするようになった。これまで僕は、夕焼けというものには必ず予兆があると思っていた。空とか雲が紅に染まりそうな雰囲気は何となく分かるものだ。薄く色づき始めた空を見れば、今日は良い夕焼けになりそうだと期待に胸を膨らませる。グレーのどんよりとした空の時は、夕焼けに発展することはないだろうと諦めていた。実のところ、これが当てにならなかった。直前までグレーの陰鬱な空で偽装し、...裏庭トワイライトふたたび

  • 水平感覚を失う町並み

    秋田県大館市の金物屋さん。写真自体は8月に撮ったもので、ブログには掲載されずボツにしていた。何度も撮影したことのあるお店だが、ボツにするのには理由がある。画面を構成する線という線が独自のラインを描き、どこが水平で何が曲がっているのか混乱するからだ。何しろ坂道に建つので、道路の水平と建物の水平は異なり、更には看板、棚、庇。何か自信が失くなってしまうのだ。それでも(それゆえ?)、魅力的なお店であることは間違いない。折しも、写真らしい写真を撮っていないので、ボツから救済した。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2Aspherical水平感覚を失う町並み

    地域タグ:大館市

  • 安い方のニッパー君

    我が家には、二匹のニッパー君が生息している。これは樹脂製の安い方である。宮城県大崎市のフランク永井記念館(本当に小さな記念館)で、確か1500円くらいで買ったものだ。こんな値段で売っているニッパー君は他にないと思う。こうやって写真に撮ると大差はないように見える。特段の意図があって撮影する訳でもないが、撮影を始めると謎の意欲が湧いてくるから不思議だ。こうして意味なく写真が溜まっていく。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2Aspherical安い方のニッパー君

  • 役目を終えたものたちの残像

    考えてみれば、僕が住む秋田県では6月下旬に大雨被害があった。それ以降のほぼ毎週末、大災害が来ると警告され続けている。地震、大雨、台風、これでもかとばかりの大乱発である。幸い、何の被害もなく生活しているが、遠出はおろか、町で写真を撮ることもままならない。いささかイライラ感が募っている。手持ちの数少ない写真の一つを掲載する。今回の写真は遠出はないけど、日常の生活圏でもない微妙な距離感の町を歩いた時のものだ。嗚呼、役目の終えたものたちの残像。気がつけば、こんなものばかり撮っていた。こういうものが多い町だという理由もあるし、僕自身の感情とシンクロしたからでもある。役目を終えたものたちの残像。いきなり消えずに残像として残るだけでも幸せな結末かもしれない。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1....役目を終えたものたちの残像

    地域タグ:潟上市

  • 古い商店〜褪せた記憶色

    秋田県由利本荘市の古い商店。もう営業はしていないようだ。独特の看板建築に痺れる。何回か掲載した新しいレンズ、これが一応の完成形だ。やはり若干暖色に振った色合いが最も美味しいゾーンのようだ。何だろな、これ。明らかにクラシックネガにフィットした画造りがされているような感じがする。電子接点付きとはいえ、社外レンズでそんな補正が可能なのだろうか。ちなみにコントラストを付けると、色合いがぐっと沈み込むので堪らないが、自分の感覚が麻痺しないように当面はノーマルのままでいこう。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2Aspherical古い商店〜褪せた記憶色

    地域タグ:由利本荘市

  • 初めてのレンズを試そう③〜家には猫がいる

    レンズを試す被写体でいえば、出かけなくても家で猫を撮るという方法もある。上段は「アクロス」モードで、いつも通りである。下段は「モノクロ+グレインエフェクト(強+大)」で粒状度を強めている。どちらが良いかという問題ではなく、様々なモードを使い分けていきたいと思う。このレンズの場合、通常のモノクロモードで粒状度を強めても面白い描写になる。え?、そんなことはどうでも良いですか?。それでは別の角度から。上段は屋根裏部屋への階段を占拠する猫。日によって寝そべる段が異なる。どういう法則性があるのかは皆目分からない。下段は冷蔵庫の上で寝る猫。冷蔵庫の上は少し熱くなっているのだけど、猫は何故かここが好きなのである。この猫の写真を13年に渡り撮り続け、撮影枚数は軽く1万枚を超える(もしかすると3万枚を超えているかもしれない...初めてのレンズを試そう③〜家には猫がいる

    地域タグ:秋田県

  • 初めてのレンズを試そう②〜何はなくても路地裏へ

    路地裏が僕の写真のフィールドであり、とくに車も入れない狭い小路が主戦場だ。とどのつまり、ここに来ればレンズを試すとか云々はもう関係ない。大体既に購入したレンズなので、試し撮りもなにもあったものではない。路地裏で写真を撮り始めれば、いつも通りの撮影でしかない。ただ後から文章で面白おかしく「試し撮り」と称するだけである。今回の撮影は当初モノクロで行ったが、しっくり来ない。そこでクラシックネガにスイッチした。WBは6100に固定したので、普段より若干暖色系に降った。決してシャープなレンズではないが(というより僕が使ってきた他の35mmレンズがシャープ過ぎた)、むしろ暖色気味の方が良い色が出る。←こんなものも、後からそれらしく言っているだけである。X-PRO3/VoigtlanderNOKTON23mmF1.2A...初めてのレンズを試そう②〜何はなくても路地裏へ

    地域タグ:大館市

  • 初めてのレンズを試そう①〜ミスターダンディの教え

    久しぶりにレンズを買った。少し前から整理のターンに入っていて、物は処分こそすれ新たに買うことは極力控えていた。でも細胞が入れ替えを必要とするように、写真撮りにはレンズの入れ替えが必要な時もある。今回のレンズはフォクトレンダー(コシナ製)の「Nokton23mmF1.2」である。マニュアルフォーカスのレンズだけど、電子接点付きなので、X-PRO3の電子レンジファインダーに対応している。僕の街撮り写真にはぴったりのレンズである。近代的な高解像度レンズというより、味わい深い描写のレンズだと思う。新たなレンズを買った場合、試し撮りに行く場所が幾つかある。その筆頭格だった山形県上山市の煙草自動販売機は既に失くなった。他の場所も何箇所かあるけど、殆どが遠い場所でもある。今回は遠出はできない。近くで試し撮りを実施するこ...初めてのレンズを試そう①〜ミスターダンディの教え

    地域タグ:由利本荘市

  • iPhoneで猫の写真を撮ること

    iPhoneで撮った写真である。背景のボケは擬似的なもので、若干の不自然さはある。それでもスマホのカメラ性能は日進月歩であり、もはや大抵の人にとって、iPhoneさえあれば事足りる状況となった。カメラの性能だけでなく、その保存とアウトプットに関してもスマホは優秀な装置であり、人々と写真の関りはスマホ以前の時代とは大きく変わった。それでも世の中には「大抵の人はiPhoneで間に合うかもしれないが、自分はそれでは飽き足らない」という層が必ず存在する。僕もその層に属している。これは他の世界、例えば顆粒出汁の世界でも同じことだと思う。最近の顆粒出汁は本当に優秀で、一般的な料理あれば昆布から出汁を取らなくても十分代用できる。この分野では僕は顆粒出汁の世話になる。一方で顆粒出汁では満足できずに、必ず自分で出汁を取らな...iPhoneで猫の写真を撮ること

  • 夏の終わりの哀しい海水浴場

    秋田県の多くの海水浴場は、8月15日に終了するようだ。これは8月18日の光景である。つい最近まで海水浴場だった場所とは思えない。火星かどこか別の星の光景のようにも見える。いくら何でもこれはないんじゃない?。極端に加工したでのは?。そう疑う諸兄(姉)に大サービス。下にカラー版の写真も掲載した。7月下旬は秋田県は大雨に襲われ、梅雨明けは8月に入ってからとなった。まとも海で泳げた期間は一週間足らずだったと思う。東北地方の海水浴場の命は、蝉よりも短い。X-PRO3/XF35mmF1.4R夏の終わりの哀しい海水浴場

    地域タグ:由利本荘市

  • 裏庭の夕焼け小焼け

    朝晩はめっきり涼しくなる東北地方。夜は天然クーラーよろしく快適に寝ることができるようになった。でも昨日は夕方になっても蒸し暑かった。エアコンで涼みながら夕方の一時をダラダラと過ごしていた。ふと気づくと、外は妖しい夕陽に染まっていた。こんな時にカメラ片手に外にでも出ず、涼しい室内で寛いでいたなんて、写真撮り失格である。慌てて飛び出したものの、夕日は腐りかけの肉のような状態だ。すでにピークを超えて香ばしい匂いを発している。もう出かける時間は残されていない。結局、裏庭から撮るしかない。人様の家屋を背景に写真を撮らせて頂いた。とにかくそのとき現場に居なくては写真は撮れない。改めて実感した。X-PRO3/XF23mmF2RWR裏庭の夕焼け小焼け

  • 真夏を見つけた日

    向日葵、カブトムシ(クワガタ)、スイカ、麦わら帽子。入道雲、水泳ゴーグル、麦茶、蝉の抜け殻。何歳になっても真夏の象徴は変わらないものだ。子供の頃はその全てを手に入れていたけど、いまは半分くらいしか手に入らない。それでも真夏の一丁目一番地の向日葵を見て、やっと今年の真夏を見つけることが出来た気がする。『8のつく日はwebにお花を』X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWR真夏を見つけた日

    地域タグ:遊佐町

  • 夏はどこに行った

    猛暑、猛暑と言われる今年の夏。でも実際のところ秋田県は、それほど猛暑ではない。確かに蒸し暑い。だが大抵の場所で気温は高くても30度を少し超える程度で、体温を超えるような気温になるケースはない。加えて7月の末には大雨が続き、梅雨明けも8月に入ってからとなった。お盆に掛けてもな天候不順が続いている。まだ僕の中で本当の「夏」が来ていない感じがする。それでも確実に季節は進み、朝晩はめっきり涼しくなった。秋の到来もそう遠くないだろう。今年は、南海トラフ大地震注意と台風5号の影響で、夏旅にも行っていない。夏休みを奪われた小学生のような心境でいる。どこかで夏を体感する日を作らなきゃと思う。X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWR夏はどこに行った

    地域タグ:由利本荘市

  • 濃さこそモノクロ写真の命

    富士フィルムのX-PRO3は、アクロスモードというモノクロ撮影モードを持つ。モノクロ描写の優れたカメラである。だが昨年までライカM10モノクロームを使っていたせいか、モノクロの濃さについては、どうしても不満を持っていた。後の処理である程度カバーできるのだが、フラストレーションが溜まる。まあライカのモノクロ専用機は特殊だから仕方ないと割り切っていた。ところがどう言う訳か、この夏くらいからX-PRO3から納得のいく「黒」が出るようになってきた。今回の写真はLightroomで調整しているものもあるけど、何枚かは全くの無加工である。どうしてこうなったのだろう。原因として考えられるのは、次の5点だ。①本当は同じ描写で単に僕が慣れた②カメラがやっと僕の意を汲むようになった③むしろセンサーの劣化など機械的な要因④カメ...濃さこそモノクロ写真の命

    地域タグ:横手市

  • 台風と漁港の白い猫

    漁港の片隅で生きる猫。白いのが3匹、黒いのが1匹いるみたいだ。白いのは皆、似たような容貌であり、兄弟とか何らかの血縁関係にあるのだろう。かなり「やさぐれ」化してきているが、多分元々は育ちが良い猫だと思う。どういう経緯でここに来たのかは分からない。あまり良い話ではないことは間違いない。台風前夜、人の気配のない漁港で、猫たちは静かに過ごしていた。さて、お盆に東北地方を直撃した台風5号。僕はその台風が通過した秋田県に住んでいる。幸いなことに被害はなかった。それどころか殆ど雨も降らなかったし、風も吹かなかった。自然が相手なので、少しでも進路がずれると大きな被害になったかもしれない。それは理解している。報道がなければ我々は目隠しされたも同様の状態であり、大変助かっている。その上で尚、NHKに文句を言いたい気持ちもあ...台風と漁港の白い猫

    地域タグ:にかほ市

  • お盆の空には何かいる

    田園風景の向こうに虹が出ていた。切り取ったバームクーヘンのような形の虹だった。この時期はふとした拍子に上空を見上げる機会が増え、そこで美しい何かを見つけることがある。亡くなった猫たちに「ちゅーる」を供えたので、猫の恩返しかもしれない。虹の向こうから僕を見ているに違いない。僕のような不信心な人間にもそんなことを思わせる。お盆の持つ力は凄いと思う。X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWRお盆の空には何かいる

    地域タグ:秋田県

  • 夕暮れ秘境駅

    由利高原鉄道の大曲駅。折に触れて見に行く駅である。秘境駅として知られ、これまで孤高の駅のように撮ってきたけど、実のところそれほど秘境でもない。本当はこのアングルでの姿は見せたくなかった(笑)。この駅には大雨が止んだ後も道路浸水が収まらず、一週間近くアクセス出来なくなった。鉄道自体は数日で復旧したので、真の意味で秘境駅となっていた。鉄路以外でのアクセス路なし、恐らく乗降客ゼロ。安全上の問題から列車は通過していたと思うけど、もし駅に降り立ったら、どんな光景が見えただろうか。いまは復旧し、こうして夕景の駅にも近づくことができるようになった。さて、お盆休みに入ったものの、南海トラフの巨大地震注意が発令された。ネコのことも考えると、遠出は躊躇われる。そこに加え、12〜13日は台風が東北地方に上陸する見込みである。滅...夕暮れ秘境駅

    地域タグ:由利本荘市

  • 死後さばきにあう(清酒)

    もうこれね、僕のために造った酒かと思った。「死後さばきにあう」、お馴染み(?)のキリスト看板を、そのままデザインに取り入れた日本酒である。しかも「聖書」と書かれている部分が「清酒」となっている。ツボにはまり過ぎている。この酒は、岩手県北上市の喜久盛酒造が造ったものである。名前もそのまま「死後さばきにあう生原酒」。蔵元の5代目がアイディアマンで、岩手県の町に溢れるキリスト看板を見て、このデザインで日本酒を作ればヒット間違いなしとアイディアを温めていたそうだ。そして実際、蔵元史上最大のヒットとなったそうだ。多分、「聖書」と「清酒」のところで、自ら噴き出していたに違いない。でも色物扱いだけで売っているわけではない。実際飲んでみると結構旨い(僕は大抵の酒にそう言っているが・・・)。生らしいフルーティーな風味の奥に...死後さばきにあう(清酒)

  • 身も蓋もない理由、そして猫の写真

    特に何の変哲もない花の写真である。花自体も萎れているし、構図だって良くない。真剣に撮ったものではなく、たまたまそこにあった花を適当に撮っただけである。今回のポイントは後ろの玉ボケである。意外と綺麗な玉ボケが出ている。でも何かおかしい。このレンズで、こんな感じのボケが出ただろうか。家に戻りレンズをチェックすると、前玊レンズ(の保護フィルター)がべっとりと汚れていた。つまりは汚れていたから出来たボケだと思う。身も蓋もない理由というより、知らぬが華だったかもしれない。『8のつく日はwebにお花を』X-PRO3/XF16-80mmF4ROISWR(追伸)GooBlogによると、8月8日は「世界猫の日」らしい。一応、我が家の猫の写真をおまけで掲載する。僕の屋根裏部屋に昇る階段を占拠して、昼寝をしている。通ろうとする...身も蓋もない理由、そして猫の写真

    地域タグ:秋田県

  • 花邑は人の心を狂わせる

    いわずと知れた両関酒造の「花邑」、そして「翠玉」である。すっかり入手困難な酒となった。なにしろ製造元の直営店でも買うことはできない。秋田県産の酒で、これだけ入手困難なものは、この花邑(及び翠玉)以外には、新政酒造の「ナンバー6」しかないと思う。写真は奇跡的に入手できた花邑2種と翠玉の計3本。この3本で5550円。つまりは1本あたり2000円を切っている。これだけ入手困難なのに、この価格は嬉しい限りである(といっても普段はもっと安い酒を呑む)。うち2本は贈り物で、1本だけが自分用である。さて、店名は秘して、具体的なエピソードもなるべく避けて書くので、分かり難い話で申し訳ない。デリケートな話なのでご理解頂きたい。花邑を秋田県内で販売する小売店は、いってみれば普通の小さな酒屋さんである。個人経営している町の酒屋...花邑は人の心を狂わせる

    地域タグ:秋田県

  • 謎のムーブを繰り返す猫

    やっと梅雨明けした秋田県。同時に本格的な暑さがやってきた。猫もエアコンの風が当たるテーブルに陣取ることが多くなった。そこで十分涼むと、今度は明かり取りの窓から陽射しが差し込む場所に移動し、わざわざ強い陽射しを浴びる。茹で上がると再びエアコンの風が当たる場所に戻る。これを延々と繰り返す。おっさんがサウナで過ごす休日みたいである。このムーブが好きなようで、辞めさせようにも言うことを聞かない。GRⅢ謎のムーブを繰り返す猫

    地域タグ:秋田県

  • 見上げた空は蒼かった

    風力発電のある高原から空を見上げる。田舎だからか、あるいは雨上がりで空が綺麗だからか、言いようのない透明感を持つ蒼さだった。ギラっとした夏空の青さとは明らかに異なっている。8月になり、お盆が近づくと、何故か空を見上げることが多くなる。GRⅢ見上げた空は蒼かった

    地域タグ:由利本荘市

  • 雨の日曜日

    週末に盛岡まで中古レコードを買いに行こうとするも、大雨被害が心配になり途中で断念した。ルート上の田沢湖で写真を撮っていこうと思えば、カメラを持ってくるのを忘れていた。失意のうちに帰宅した土曜日だった。そして明けての日曜日。天気予報では大雨が予想され、豪雨災害に最大限の注意を促していた。実際には小ぶりの雨が降っただけだった。雨に濡れた窓の向こうは濃い緑に染まり、オレンジ色のノウゼンカズラがぼんやりと浮かび上がる。そんな日曜日だった。追伸:大雨以降、テレビ等の天気予報やニュースでは、しきりに「災害級の大雨が再び降る」と連呼していた。実際には殆ど降っていない。降ることが予想されていたけど、実際は小降りだったのであれば良い。でもネットの天気予報サイトでは殆ど雨は降らないと予報されていた。実際にその通りだった。テレ...雨の日曜日

    地域タグ:秋田県

  • 田沢湖まで行って気付いたこと

    大雨の影響で秋田県内は道路網に支障が出ている。どこに行けてどこに行けないのかよく分からない。それであれば盛岡市で中古レコード市が開催されているので、そこに行こうと思った。午後から大雨が予想されていたので、早めに行って早めに帰ろうという算段である(結局土曜日には殆ど雨は振らなかった)。ところが途中で不安になる。こんな時に呑気にレコードなんか買いに行って良いのだろうか。万が一、外出中に河川災害でもあって戻れなくなったら大変だ。弱気になった僕は、盛岡行きを断念し、途中の田沢湖で写真を撮って帰ることにした。靄が掛かっているので、良い雰囲気かもしれない。駐車場に車を停めてカメラを取り出そうとして愕然とした。・・・ない。またしてもない。またもカメラを忘れた。しかも念のために交換レンズを入れたバッグだけは、ちゃんと後部...田沢湖まで行って気付いたこと

    地域タグ:仙北市

  • 秋田県内にある岩手の町~鹿角の町並み

    秋田県鹿角市。秋田県の北東部に位置していて、江戸時代までは岩手の南部藩に属していた。秋田市からクルマで行くとすれば距離にして約130km、時間にして2時間以上掛かる。それに対し、盛岡市からであれば距離にして80kmほど、時間にして1時間少々と圧倒的に近い。僕はこの町に、ホルモン定食(ホルモン幸楽花輪本店)を食べに来る。そして街中で写真を撮る。近くには尾去沢鉱山もあり、先日のバス停もすぐ近くにある。とても良い町だ。生半可なことを書くと叱られるけど、もはや鹿角は岩手県の町だと思う。行政的には秋田県だとしても、文化や精神面では岩手県に属していると言って良いだろう。宮城県の気仙沼市が、実質的には岩手県の町であるのと同じ状況郷である。そんなことを考えながら歩いていると岩手県北バスの路線バスを見かけた。大館から鹿角を...秋田県内にある岩手の町~鹿角の町並み

    地域タグ:鹿角市

  • 猫の暑中見舞い~狭い額の写真

    暑い日が続きます。例年のことなので、我が家の猫から暑中見舞いを申し上げます。正直なところ、秋田県の夏はまだそれほど暑くない。でも猫は御覧の通り。今回は狭い猫の額にピントを合わせてみた。「猫の額ほどの〜」といえば、狭いことを意味する言葉である。例えば「猫の額ほどの我が家の裏庭」。猫の額自体が狭いことの象徴なのに、今回のレンズはその額全体にはピントが合わない。猫の下のラグを見れば、ピントの合っている範囲が分かると思う。眼にピントを合わせれば、ヒゲはアウトフォーカスになる。写真撮りにとって極薄ピントのレンズで写真を撮る緊張感(そして喜び)は堪らないものがある。でも肝心の被写体は、暑さに弛緩して緊張感の欠片もない。暑い日もこうやって猫と遊んでいる。追伸:昨日からの大雨で、秋田県内では由利本荘市を流れる石沢川の堤防...猫の暑中見舞い~狭い額の写真

    地域タグ:秋田県

  • 泉鏡花的な無花果(いちじく)

    最近は食べ物の写真ばかり掲載している。しかもカメラで撮ることさえ放棄して、iPhoneで撮る始末。それはそれとして、裏庭で「いちじく」が実った。漢字では無花果と書くらしい。これが熟れに熟れて、腐臭を漂わす寸前の甘い香りがする。割ってみれば、もうアダルトな妖しさに溢れる逸品だった。泉鏡花の物語に登場しそうな無花果だ。溶けてしまうほど甘かった。ちなみに初めて実をつけたのは昨年で、出来高は数個。すべて鳥にやられてしまった。今年はネットで防護した。こんなのでは駄目だろなと思っていたが、何故か大丈夫だった。恐ろしいことに何十個も実をつけている。どうやって食べようか。写真一枚目の七味唐辛子缶は大きさの比較用で、振りかけるわけではありません。iPhone15PRO泉鏡花的な無花果(いちじく)

  • 六角形のバス停待合所

    秋田県鹿角市にて。尾去沢鉱山近くにある秋北バスのバス停である。かつて鉱山の詰所だった建物を利用した待合所は、雰囲気もあるし貴重だと思う。それを観光用途でもなく、文化財利用アピールでもなく、あくまで実用として使われている点も稀有だと思う。撤去されるのではないかと心配で、数年置きに見に来ている。ところで今回気づいたことがある。このバス停は秋田県道66号線上にある。そして建物は六角形。つまりは666。陰謀論の聖地とならないか不安である。ならないか(笑)。X-PRO3/XF10-24mmF4R六角形のバス停待合所

    地域タグ:鹿角市

  • 本当のうな重を食べた

    ①本物のうな重②開店30分以上前でこの列③ノンアルコールビールで④白焼きを頂く⑤夏のスタミナ対策の肝も⑥そして本丸。お吸い物の湯気さえ神々しい⑦嗚呼少し前に「うな重の形をしたフェイクスイーツ」の記事を掲載した。今回は、本当の[うな重」である。土用の丑の日には少し早いが、秋田市内の老舗「横田屋」さんで頂いた。この時期は予約を受け付けていないので、整理券を貰って順番を待つことになる。「20番」だった。ギリギリ一組目に入れず、二巡目のトップで入店した。一時期は五千円に迫っていた価格が、今年は少し安くなっていた。うな重の竹で3850円である。だから白焼きと肝も追加した。白焼きの旨さと来たら・・・。これを肴に冷酒を頂いたら最高だろう。昨年は鰻屋さんに行くことが出来ず、スーパーの惣菜で食べただけだった。二年越しのうな...本当のうな重を食べた

    地域タグ:秋田市

  • 裏庭爛漫+ブログ村復帰します

    <参考:遅かった紅花の中から>前回の記事では、山形県河北町の造り酒屋を掲載した。3連休に行ったときのものだ。実のところ、本当の目的は別にあり、最上地方の風物詩である「紅花」を撮影しに行った。河北町には紅畑があり、数年前にも行ったことがあった。そのときは少し時期が遅く、萎びた紅花しか見ることが出来なかった。今年こそと思ったものの、やはり今年も時期を逸してしまった。メインの紅畑は刈り取りが終わり、観光用に少しだけ残った紅花はやはり萎れていた。毎月8の付く日に花の写真を掲載するのだが、最近は出来高が上がらない。そんなとき、打ち捨てられた裏庭を見れば、ノウゼンカズラが満開を迎えていた。別に遠出をしなくても良かったのではないかと愕然とした。狭くて、無秩序で草だらけの裏庭。蚊に刺されるは、蜂に襲われるはで、何か大変と...裏庭爛漫+ブログ村復帰します

    地域タグ:秋田県

  • 小さな造り酒屋の大きな建物

    山形県の河北町。朝日川酒造という造り酒屋である。新潟には朝日酒造という有名造り酒屋がある。そちらでは久保田とか越州、そして僕が愛して止まない朝日山を作っている。河北町の朝日川酒造は全く別の会社だ。主に地元周辺で飲まれる酒を造る小さな造り酒屋である。訪れたのは二度目。相変わらず「本当にやっているのだろうか」と不安になるファサードが迎えてくれる。酒屋の休業日に来ているので、終末感が倍増する。でも当然(?)、現役の造り酒屋である。直売店はないので、近くの酒屋で製品を買って帰ろうと思った。だが、それらしい店が見当たらず、手に入れることは出来なかった。そういえば前回来たときも同じだった。いつしか飲んでみなければならないと思う。X-PRO3/XF14mmF2.8R小さな造り酒屋の大きな建物

    地域タグ:河北町

  • 入線

    秋田県由利本荘市を走るローカル線「由利高原鉄道」。ホームに入る車輌を迎える駅員。凛とした姿勢が美しい。大抵の日常行為がダラダラしている自分を恥じた。姿勢を正すことを意識しようと思った。GRⅢ入線

    地域タグ:由利本荘市

  • あまーい鰻重〜かおる堂の鰻重

    秋田県に6店舗を展開する「かおる堂」。和菓子から洋菓子まで揃える老舗のお菓子屋さんである。最近は毎年フェイクスイーツを販売し、それが話題になっている。今年はずばり「鰻重」。商品名も「鰻重」。鰻は練り切りで作られ、タレはカラメルソースで再現しているということだ。ローカルニュースで見て、あまりの再現度に衝撃を受けて買いに行った。540円(税込)だった。サイズ感が分かり難いけど、チュールと並べたので参考にして下さい。本物の鰻重よりはかなり小さくて可愛いお菓子である。鰻の照りの再現度が素晴らしい。ずっと飾っておきたいくらいだけど、ナマモノなので、実食した。一言でいえば、実に不思議な感覚である。頭では理解していても、どうしても「鰻重」の味を思い浮かべる。ご飯の部分はスポンジケーキで出来ており、想像以上に「ケーキ」そ...あまーい鰻重〜かおる堂の鰻重

    地域タグ:秋田市

  • やめられない悪癖

    我が家の猫、銀次郎さんは水を蛇口から直接飲むことが好きだ。家の中には他にも何箇所か常に水を入れた容器を用意している。この蛇口のすぐ近くにも水入れはある。どういう基準で使い分けるのかは分からないけど、蛇口の水でなければ駄目なときがある。蛇口の前に座り込んで、水が出るのをじっと待つ。この悪癖に伴い、以前に気管支に水が入ってしまい、咳が止まらなくなったことがある。それ以来、動物病院の先生から蛇口から水を飲むことは禁止された。無論そのつもりではあるが、意地でも譲らない猫の姿勢に根負けし、ついつい蛇口から水を出してしまう。途中何度かの中断を挟み、銀次郎さんはゆっくりと水を飲む。いちいち止めずに出し放しにしておけ、そう思っているようだ。猫よ、そうにもいかないのだよ。それより気管支に水が入らないようにな。GRⅢやめられない悪癖

  • 麦わら帽子の漢~一流の条件

    山形県酒田市にて。写真撮りという人種は何処を歩いていても、何か面白いものはないかと探してばかりいる。それが習い性となって、例えカメラを持っていなくても良い被写体を求めてキョロキョロしてばかりいる。たまには落ち着いて町を歩いたり、観光に集中すれば良いのに、それが出来ないのだ。じゃあ歩いていて、これだ!というような面白いものをしょっちゅう見つけるかといえば、そんなこともない。割でいえば、完全に合わない話である。ところが、である。全く見つけないかと問われれば、そうとも言えないのもこれまた事実である。ごく稀にではあるが、確かにすごく面白いものを見つけることもある。それも「鴨がネギを背負った」被写体。今回でいえば「麦わら帽子を被って自転車を牽く」被写体を・・・(褒め言葉です。決して馬鹿にしていません)。問題は、その...麦わら帽子の漢~一流の条件

    地域タグ:酒田市

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