ドッキングステーションのいいところ、前回<(1/2)ThinkPadはドッキングステーションによる付加価値が高い - treedown’s Report>の続きとなるご報告です。
※ドッキングステーション=ウルトラベースでお読みください。特に使い分けしていません。
ThikPadを開くことなく電源ボタンが押せる
ThinkPadに限らず、ノートPCってモニタ部分の天板を開かないと電源ボタンが押せない=電源ONができない、ということがほとんどです。おそらくカバンの中に入れた際に何かに触れてしまって意図しない電源ON⇒バッテリ切れ、という懸念を払拭するために電源ボタンが押せなくなっているんだと思います。
ThinkPadのウルトラベースは(私の知る限り)全機種に電源ONのボタンが用意されていて、ThinkPadに触れることなくすべての作業が完了できます。
一例ですが、
<ThinkPad>---<ウルトラベース>---<コンソール(モニタ・キーボード/マウス)>
と接続している場合、押下する電源ボタンは「ウルトラベースにある電源ボタン」を押下して電源投入したほうがほんの数十秒とはいえ便利に使えます。
要するに、デスクトップ的使い方をThinkPadでできるようにするための機能の一つとして電源ボタンをウルトラベースにも用意してThinkPad本体には一切触れなくていいようにできる、ということです。
この電源ボタンも日常的に使います。天板開けなくても電源ONできるんですから天板開ける必要がないです。
図:ドッキングステーションの電源ボタン
ちなみにXシリーズのドッキングステーションでは「ウルトラベースを装着したまま外出先へ持ち出す」という設計思想があるので、電源ボタンをロックするスライドバーが付属しています。(上の写真では電源ボタンの向かって右側のスライドバーがそれです。)ドッキング状態で持ち出してカバンの中で不測の電源ONを防ぐための痒い所に手が届くスイッチですね。
ユーザに支給する鍵を統一できる
情報漏えい防止対策が各企業で強化されている昨今ではオフィス内の盗難防止も気を配る必要があるのがファシリティ管理事情です。
盗難防止にはワイヤーロックが効果的なのですが、ワイヤーロックを都度都度購入していると鍵の形状が違うこともあったり、合鍵を作るのもちょっとした苦労をしてしまうので管理面でちょっとした苦労をしてしまいます。
ワイヤーロックでドッキングステーションを机に縛り付けてしまって、ユーザに支給する鍵はドッキングステーションのシリンダキーに統一しておけば、ドッキングステーションののシリンダキーなら合鍵の作成も簡単でお金も余裕ですんで、ちょっとした苦労を回避できると思います。
図:ウルトラベースの鍵穴
※家庭利用だと鍵はなくしがち、ですよね。
写真で言えば、上の本体部のワイヤーロック用の穴は使わずに、下のシリンダを施錠してウルトラベースと本体が外れなくしてしまいます。そのうえで、ウルトラベースに別途用意されたワイヤーロック用の穴にワイヤーロックを取り付けて机に固定してしまう、という使い方です。
きょうびの企業であれば個人に一つ脇机のカギを貸与していることかと思いますので、今更鍵が一本増えたところでそれほど問題とするユーザも少ないと思います。扱いにくいワイヤーロックのカギよりはドッキングステーションのカギのほうがカギ単体で考えても扱いやすいです。
安いヘッドセットを使う
安いヘッドセットってマイクとイヤフォンのジャックが分かれていますよね。赤と緑。例えばこれです。
私も購入して使っていますがまあ悪くないです。価格も手ごろですし。
ところが最近のThinkPadのオンボードジャックはイヤフォンマイクの四極一端子しか付属していないことが多いです。
このジャックが、ドッキングステーションだけ赤緑ジャックが付いていることがありまして、(これは機種によってしまうのですが)ウルトラベースを用意しておけば安価なヘッドセットを使うことができる、ということもあります。
USBヘッドセットを使うという次善の策もありますが、USBヘッドセットは安物でもちょっと高いことが多いのと、ただでさえ少ないUSBポートがヘッドセットに占有されることに残念な感覚を持つ人もいます。
じゃあもともとの四極一端子のヘッドセットを買えばいいんじゃないか、とも思うのですが、これが意外と高いんですねぇ。
ウルトラベースを購入すれば別の付加価値も手に入ったうえで、安価なヘッドセットを使うことができる、というメリットも手に入る一挙両得、という考え方もできます。
検討の価値もありますよ、というまとめ
と、このように駆け足でご紹介してきましたが、メーカ標準でこのような追加機能を提供しているというPCはあまりありません。(当然他のメーカには他のメーカなりの提供方法があることもありますが)
どの世代の機種を選択しても(ここまで紹介した)ある程度の共通したメリットを得られる、という点において一日の長があるというのは言えると思います。