今回は『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の感想記事になります!
久々にSEEDシリーズが観れるのは嬉しいね
カエルくん(以下カエル)
とんでもない人気で、映画館は物販も含めて人が溢れていたね!
主
SEEDシリーズはかなり時間が経ったけれど、変わらない人気が伺えるな
カエル「作品評価もさることながら、興行収入もどこまで伸びるか楽しみなところです。
まさにフリーダムな活躍を期待したいね」
主「それでは、早速ですが感想記事のスタートです」
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chatGPTによるこの記事のまとめ
- レビュアーとしての理屈よりも感覚で楽しむべき作品として、新たな時代の到来を感じさせる。
- 作品の歪みの要因は、詰め込みすぎた物語やキャラクターの前面に出てくるが、それが良い。懐かしい楽曲の使用が時代性を強く感じさせる。
- 2000年代風のアニメ表現が現代に風穴を開ける形で徹底的な娯楽を追求。メッセージ性としては理想主義を掲げ、SEEDのキラとラクスの理想主義に全てが貫かれ、その異常なまでの理想論が物語の強さと面白さとなった。
感想
それでは、Twitterの短評からスタートです!
#SEEDFREEDOM
— 井中カエル@物語るカメ/映画・アニメ系VTuber(初書籍発売中!) (@monogatarukame) 2024年1月26日
あの時代が、黄金の2000年代が帰ってきた‼️
とても歪なのに、変なのに、ツッコミどころ満載なのに「でも好きだろ?」と問いかけられる声に親指を立てるしかない👍
制御不能のリミッター解除されたSEEDに、なんだかんだ好きだったんだと改めて思い知らされました‼️ pic.twitter.com/1d9EYIcqK4
暴力的なまでに”楽しい”に満ちた作品だ!
カエル「『ガンダムSEED』およびその続編の『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』は、リアルタイムで鑑賞しています。
あの当時からかなりの人気で、それこそガンダムシリーズの中興の祖(衰退の状況から再び復興させた人・作品)だという方もいるほどで、うちも同じ意見かな?
以前にNHKで行われたガンダムシリーズの人気投票でも、SEEDが3位になるなど宇宙世紀を舞台にしたガンダム以外では、1番と言ってもいい人気を誇ります!」
あの時代の、平成が帰ってきたような印象だった
主「もう、ハチャメチャに面白かったんだよね!
もしかしたら、このまま年間ベストになるのではないか? と思うほどで……‼️
ファン向け映画だからここからスタートするのは難しいけれど、ガンダムSEEDシリーズのみならず、2000年代の……特にロボットアニメを愛してきた人であれば、かなりハマる作品になるのではないか‼️」
歪な傑作
でもさ、Xでポストした内容はそこまで褒めていないような感じだよね?
もう、超〜〜〜〜〜〜〜〜絶に歪で、変な作品だからね
カエル「それって、ガンダムとして?
それともアニメ作品として……映画として?」
主「全部‼️
最近の作品は……いや、アニメ映画に限らないけれどさ、特に2023年に話題になったアニメ映画って、完成度がものすごく高かった作品が多かった印象だ。例えば『窓際のトットちゃん』なんて、全てにおいて隙がない、完璧な作品だった。
良くある六角形で示すグラフがあれば、綺麗に円状になる作品だ」
完成度が高いとされる作品の例で、綺麗なグラフとなるとします
じゃあ、今作の場合はどうなるかというと、こんな感じ
あくまでも図にするとこんな感じっていう例なので、作画とかが悪いという意味ではありません
むしろ作画や映像演出もいいから‼️ この作品がすごいのは、このアンバランスさなんだ
カエル「あくまでもグラフ化すると、これだけ歪で、完成度が高いとは決していえないってことだね」
主「もう、グラフは円じゃなくて、ジャガイモみたいな形だよ。しかも、商業的に流通しているような綺麗なジャガイモじゃなくて、素人の家庭農園で栽培されためちゃくちゃ歪で、大きいジャガイモ。
もう、メチャクチャでツッコミどころしかない。
でも、これが最高に美味いんだよ‼️
ホクホクのじゃがバターにしたら、市販のジャガイモなんて食べられないくらい、最っっっっっっ高のものを出してくれたんだよ‼️」
…その例えはともかくとして、完成度や、上手い下手では語れない作品ってことだね
今作は『何も引かない、何も割らない。ひたすら足して掛けていく』そんな作品だよ‼️
カエル「それはかなり異常だね……」
主「異常も異常、もう完敗です‼️
テンション爆上がりだったし、アニメの楽しみ方として今作は突き抜けていたんだよ。これは本当に素晴らしいことで、敗北宣言を出すくらいだよ‼️
あの頃の……2000年代のアニメが好きで、そこを観てきたリアルSEED世代からしたら、もう黄金の時代が帰ってきたような、濃縮して還元しない”平成”をリアルタイムで令和に頭から浴びせられて、ハイパーテンションMAXでまさに最高だったわけですね‼️」
レビュアーとしての敗北宣言
ここまでは、本当にハイテンションだったけれど、少し冷静に語るとすると、どういうことなの?
自分としては、レビュアーとしては敗北宣言を出すレベルだ
カエル「特にうちは……作品考察だとか、あるいは込められたメッセージ性、作り手が込めた思いや、社会性とかを考察しながら重視して作品を独自解説したり、演出を読み解いたりする流れがありますが……今作は、そういったこととは全く無縁なんだね」
主「もうさ、面白ければそれでいいだろ‼️ って映画なんだよ。
それはそれで真理なんだけれど、じゃあその面白いってなんだろう……ということを考えるのが、レビュアーである自分の役割だとも思っていて、その面白いを支えるための技術や、物語に込めた工夫、メッセージ性に注目しちゃいたくなる。
だから『娯楽は面白ければなんでもいい』という言葉は、ある意味ではレビュアーである自分にとっては、1番敵となる言葉でもある。
でもさ、今作はまさにそう。もちろん、作画や演出、キャラや音楽の工夫はかなりあるけれど……そういうのを全てぶっ飛ばして、クリエイターや演者たち全員が『アクセル全開でブレーキなしでやり切る』ことを意識しているようで、それで面白い。
気がついたら豪華版パンフレット買ってたよ」
理屈ではなく、感覚で楽しむだということだね
どんな言葉も、今作の前では不要かもしれない
主「もちろん、レビュアーとしてこの先は冷静に言語化するけれど……まずは、全部を浴びてみてほしい。
今作が好きじゃないとか、理解できないとかいう意見もあると思う。
でも、ボク自身は好きだった平成アニメとは何か……2000年代のアニメとは何かということを、改めて感じさせられて、もう、立ち上がれないくらいの衝撃だった」
歪さの要因
① 詰め込みすぎな物語
じゃあ、ちょっと冷静に語っていきましょうか
歪さが目立つけれど、その要因の1つとして物語を詰め込みすぎなんだよね
カエル「なんかさ、ロボットアニメってアクションアニメでもあるわけじゃない?
アクションパートって会話が少なくなる印象があるんだけれど……この作品って124分のうち、エンドクレジットロールを除く120分くらい、ずっと喋っているんじゃない? ってくらい、喋り続けているんだよね」
主「もう、異常も異常だよ。
アニメ映画の場合、やっぱり尺が120分くらいに収めるために、前半は急ピッチで後半がゆったりとしっかりと演出して間をとって魅せるということもあるんだけれど……今作はずっと急ピッチ。まるで坂道を転がっているような気分なんだよね。
ずっと降り続けるジェットコースターのようで、とてもビックリした」
明らかに早口なキャラクターもいるんだけれど、それ以上にシーンを思いっきりぶつ切りだったりして、本気か!? ってなるほどだったね
しかもさ、無駄なシーンばっかりなんだよ
カエル「無駄、というと言葉が悪いけれど……もっと要素を絞って、スタイリッシュにすることもできたのでは? という意見ですね」
主「あんまりこのパートはネタバレをしないけれど、序盤とかは『無駄なシーンしかない‼️』と心の中で驚愕したくらいだよ。
しかも作画的に劣るとかじゃなくて、ちゃんと魅せるんだよね。
もう、いい意味で狂っているとすら思った。
狂気を窺えたけれど、でもだからこそ最高に面白かったんだよ‼️」
② キャラクターを最大限に推し出す
その詰め込みすぎの要因の1つに、キャラクターが前面に推し出されていたというのもあるのかな
完成度を高めるためには、登場キャラクターを絞るというのも1つの手だよね
カエル「あえて主要キャラクターを出さずに、主人公と数人に話を絞って物語を進めて行くということだよね。
でも、今作はそういうことをしなかったと」
主「全部のせですよ。
ただでさえ二郎ラーメンで濃くて重いラーメンなのに、豚がダブルに野菜アブラマシマシで丼いっぱいに出てきたくらいの気分。
しかも、全く要素を引かないし、割らないし、なんなら無駄なシーンも山ほどあるのに、それでもノセノセしまくっていて……
見たかったものを全部見せてくれたガンダムSEEDだった。
もう、ここまでやっていいのか、と勉強になったね。とはいえ他の作品では絶対にできないけれどさ」
それこそ、ノリも含めて2000年代のロボットアニメ、って感じだったかなぁ
同時に、ガンダムという枠組みをぶち壊してくれたと思う
カエル「うちはガンダムはそこそこ追ってきていて、特に好きなのは『0080』『UC』などの、メッセージ性や骨太さが感じられる作品ですね」
主「最近『水星の魔女』もそうだったけれど、いつの間にか……特に自分がそうかもしれないけれど、メッセージ性などを重視するガンダムが多かった。
『水星の魔女』の時に、ガンダムらしさとはなんだろう? ということを書いたほどだ」
もちろん、その当時書いたことは、今でも間違っているとは思わない
カエル「水星の記事では『自分が思うに、初代や富野由悠季監督がガンダムで達成した偉大さというのは、戦争を語ったとことだと思うんだよ。』と語っていますね」
主「もちろん、それが間違いだと思わないし、自分は今でもそう思っている。
でも同時に、ガンダムってキャラアニメでもあるんだよね。
そのキャラクター性を前面に押し出して……特にSEEDシリーズって、ある意味どうかしてるくらい変な思想を持つキャラクターたちがいた。
でも、間違いなくそれが人気の理由の1つでもある」
だから、この作品に関しては、レビュアーである自分の敗北だよ
主「それまで自分が抱いていた『ガンダムらしさ』というのものが、ほとんどなかった。
でも、超絶的に楽しかった。
しかも、これもあっていいガンダムの形だと思った。
もしかしたら、いつの間にかこびりついていた”ガンダムらしさ”という呪いを破る……それこそ令和の『Gガンダム』になるのかもしれない
ちなみに、あえての不満点といえばどこになるの
……自分が大好きなバルトフェルドさんがコーヒーを飲むシーンがなかったことかな
③ 音楽について
音楽についても触れておきましょう
やっぱり、懐かしさがあるよね
カエル「ネタバレなしで語りたいのですが……一応公式が挙げているので語ってしまうと、西川貴教などのあの当時SEEDを支えた人たちの楽曲が入っています」
主「デジモンの時も思ったけれど、音楽ってダイレクトにその時代に引き戻す力があって、多分映像よりも直感的に時代を感じる部分だと思う。
そこで……あの時代に聞いた、ガンダムSEEDを象徴する楽曲が何曲も出てくることで、やっぱりとても強く時代性を感じた。同時に、ラクスの代表曲である『静かな夜に』のメロディを色々なアレンジをしていて、そこも面白かったね」
そしてうちが立ち上がれないほどの衝撃を受けたのが、EDです
一応、公式が発表していますが何が起きたのかは伏せておきます
カエル「今回、あんまり情報を入れなかったので西川兄貴が楽曲を提供しているのは知っていたので、EDがそれになるのかなぁ……と思ったら、まさかの衝撃だったよね」
主「自分はダイレクトに好きなアーティストだったからけれど、もう2度と新曲を聴くことはないと思っていたんだよね。
2人ともベテランで大物になったし、しかも作曲に関しては日本アニメ界で引っ張りだこの超ヒットメーカーだし。
だけれど、あの声が流れて、あの曲が流れた瞬間、感覚は猛烈に覚えていて、確信していたけれど、でも理性ではあり得ないと否定していたんだけれど……それが起こったんだよ。
だから、もう完全にノックアウトされちゃった。
自分にとってのガンダムSEEDシリーズといえば、あの2人だったからさ、完全に2000年代のあの時に戻ってしまった印象だったな」
以下ネタバレあり
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(全部無料です)
作品考察〜ガンダムという呪いからの解放〜
令和の『逆襲のシャア』
では、ここからは作品の内容について触れて行きましょう
今作は令和の『逆襲のシャア』だったように感じている
カエル「元々SEEDシリーズが平成のファーストガンダムを目指していたのは有名な話だし、まあ大筋はそのまんまだけれど、今回の映画も逆シャアを目指していたんだね」
主「簡単な役割を考えれば、以下のようになるだろうか
アクシズ落とし → レクイエム
アグネス → クェス
この辺りは共通点を感じたのかなぁ
主「まあ、SEEDとか色々な要素を山盛りだったから、色々と忘れている部分もあるけれど、でもやろうとしたことは伝わってくる。
で、自分が感銘を受けたのは、アグネスなんだよね」
#SEEDFREEDOM
— 機動戦士ガンダムSEEDシリーズ (@SEED_HDRP) 2023年11月25日
2024.1.26(Fri) ROAD SHOW🎬
◤ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄◥
🔹CHARACTER #アグネス・ギーベンラート
🔹CV#桑島法子
◣__________◢
公式サイトにて
キャラクターやモビルスーツの紹介テキスト・用語集公開中✨https://t.co/ZrP7DKAFRs pic.twitter.com/S1WjRSRfYW
もしかしたら、アグネスはあんまり好意的に受け入れられ辛いキャラクターかもしれないけれど……
富野監督っぽさとSEEDぽさを受けた……変なキャラクターだからね
カエル「新キャラなのに、恋愛脳が強すぎて、なんだか映画に変な絡みだったようにも思えるけれど、でも桑島法子を起用するために必要なキャラだったね」
主「彼女に与えらえた役割はクェスだ。
誰かに愛されたい、でも誰にも愛されている気がしない暴走する。でも、それって富野ガンダムの魅力の1つだと思うんだよね。
そこに桑島法子を当てたのは、とても合っていたと思う……なぜなれば、彼女が最後に生き残ることによって、クェス系に与えられた呪いと、SEED系における桑島法子にかけられた呪いを、2つ解き放ったからだ」
クェス系も、SEEDにおける桑島法子のキャラクターも、多くは死んでしまったり悲惨な最期を遂げることが多いよね
でも、今作は生き残ることができた
主「だからこそ、自分にとっては、今作は一種のガンダムにかけられた呪いを解く作品なんだよね。
クェスが望む相手は男性だったけれど、アグネスを救うのは別に女性であるルナマリアでもいい。
とにかく、誰かの孤独を、愛されたいと望む承認欲求を果たす相手は、なんなら恋愛関係でなくてもいいし、腐れ縁というか、ライバルではないけれど、変な友情関係でもいい。
これは令和としても、とても意義があると感じた」
ある意味、作中で言われていた『あなたを大事に思う1番身近な人に気がついて』と見たいなセリフとリンクしているのかもね
そこまでの意図があったのかは……この作品からは読み取れないけれどね
主「同時に桑島法子にかけられた……ある種制作側の悪趣味さもあるようなものだったけれど、その呪いすらも解放した。
その意味でも、自分は感銘を受けるし、見たかったものの1つだったよ」
ガンダムSEEDとコードギアス〜現代のアニメシーンに風穴を〜
多分、色々なところで語られるだろうけれど、今作ってめちゃくちゃギアスぽかったよね
元々SEEDとギアスって、それなりに近い関係にあるからね
カエル「制作会社がサンライズで同じということもありますが、ギアスがガンダムSEED後の女性も好きなオリジナルロボットアニメを作ろう! というところからスタートしているようですね」
「機動戦士ガンダムSEED」は、そもそもは、プラモデルを売ろうという企画だったのですが、人物キャラクターの人気が出て、ロボット好きの男性だけでなく、女性のお客様も多いという作品になっていたんですね。DVDの販売も好調でしたし。
それで「機動戦士ガンダムSEED」シリーズが一段落したところで、そのお客様の受け皿となる作品を「ゼロベースからオリジナルで作ろう!」というのが「コードギアス 反逆のルルーシュ」企画の発端だったんです。
↓以下の記事より抜粋↓
それでいうと、今回は以下のような要素がギアスぽかったよね
- 敵キャラクターのブラックナイトスコードの存在
- 心を読める敵
- ラクスがモビルスーツに乗ってくる時のコードギアスのカレンのようなスタイル&ポーズ
- ブラックナイトのMSがマントが出るなどギアスっぽい
個別で挙げていけば、もっと浮かぶ人がいるかもしれないね
カエル「もちろん制作スタジオが同じですし、それをパクリだから悪い、というつもりは一切ないです」
主「自分としては、ここに2000年代のアニメっぽさを挙げたいんだよね。
もしかしたら……例えばサンライズでは2014年の作品だけれど、ノリがなんとなく近い『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』を思い浮かべるかもしれしれないし、サンライズアニメのごった煮になっている印象もある。
でも、だからこそ、現代のアニメに風穴をあけるとも感じた」
現代のアニメに風穴を開けるというと?
無意識的に、できないことが増えているんだよね
主「例えばさ、今作って男女ともにお色気シーンが多いじゃない?
それこそ先にあげたアグネスが宇宙空間で超ミニスカートなのは、あの時代のロボットアニメではあることだけれど、でも現代だとあまり見ない印象だ。しかも、超ローアングルの時にパンチラはしないけれどお尻は見えるという、もはや倫理観があるのかないのか、全くわからない。
しかもルナのシャワーシーン、ラクスの胸とスーツ、カガリの妄想されたシーン、ラストは裸で向かい合うキラとラクスという、まあ、もうこれでもかってことが詰め込まれている」
『水星の魔女』は逆にそれをしなかったからこそ、話題になった作品でもあるよね
どちらが良いか悪いかは、ここでは論じない
主「でもさ、だからこそ面白いことがある。
それこそ昔の富野作品は……最近『グレンパワード』を見ていたけれど、OPを見るたびになんでこれがTVで放送されていたんだ? と理解できない。でも、それが面白さの一因になっていた。
そもそもSEEDはキラとフレイとか、アスランとカガリとか、お茶の間が微妙な雰囲気になるシーンもあった作品だよね。
重ねていうが、それが良いか悪いかはここでは論じないし、答えはない。
簡単にいえば時代の変化、という言葉で片付くだろう。
でも、この令和の時代に……少なくとも映画であればここまでやっても良いというのは、とても面白い風穴ではないか。
もちろん、エッチなことだけではない。核の使い方、グロテスク描写もそうだろう。あそこに政治的な意図もなければ、配慮もないと感じる。多分、現代ならば怒る人はいるし、そういう人の方が正しいと言われるだろう。
でも娯楽はそれでいいのではないか?」
徹底した理想主義的作品
今作は一応メッセージ性としては、人の生きる意味を問うということなのでしょうかね?
ラクスの『必要だから愛するのではない。愛するから必要なのです』が全てだよね
主「なんていうかさ……やっぱ、ラクスって徹底して変なキャラだなって改めて思った」
カエル「割とTVシリーズから言われているところではあるよね」
主「徹底した理想主義者で、でも自分の理想に従わない人はキラを使って徹底的な暴力を辞さないという、極めて変なヒロイン。
相変わらず”〇〇ってる”なぁ〜と感じたほど。
だけれど、SEEDって……少なくとも自分の考えでは、むしろ論理的に考えると敵側の方に理がある作品な印象なんだよね」
クルーズ隊長は絶望主義でラクスの理想主義の真逆で、ディスティニープランは効率化の果てみたいだね
特に効率だけでいうならばディスティニープランって、結構アリな気はするんだよ
カエル「遺伝子をコントロールや分析をして、その人が向いている仕事などをしてもらうというのは、極端だけれど、効率だけを考えるならば、賛同する人はいるのかも……」
主「結局SEEDって全部キラとラクスの理想主義の意思の強さに負けるんだよ。
徹底して理想論の綺麗事、それを成すための具体的な案もなく、最後は愛で押し通す。クルーゼなどは、その愛が得られなかった存在なんだけれど、割と無視をする」
水星の魔女の時にあげた自分が考える『ガンダムらしさ』とは、ある種真逆な作品なんだよね
主「だけれど、だからこそ、今作は徹底して面白い。
理想だよ、愛だよ、全部ご都合主義だよ。
でも、徹底した娯楽だし、徹底して面白いとは何かを考えて、リミッターもブレーキも壊して、駆け抜けた。
子安ボイスで『絶好調である!』と叫んでいたモブがいたけれど、あんなの、ガンダムファンにしてみれば単なるネタでしかない。もう、とことんお祭り騒ぎで、分身まで使って、明らかに声優陣もリミッター解除して演技なのかなんなのかわからない領域に半分入っていた。
でもさ、だから面白んだよ。
無茶苦茶だから愛おしいんだよ。
こういう勢いのある作品が、もしかしたらガンダムシリーズで1番重要だったのかもしれない。そしてそれは……今のアニメがもっとも必要としていたのではないだろうか」
最後に
というわけで、今回の記事はここまでとなります
もしかしたら2024年はロボットアニメ再興の年になるかもしれない
カエル「今はロボットアニメって、かなり減ってしまって一時期はアニメの代表格だったけれど……絶滅危惧種なんて言われているもんね」
主「しかもリアル系に偏りすぎて、スーパー系が少なくなってしまった。
その中で『勇気爆発バーンブレイバーン』と今作の、狂っていると言いたくなるほどの娯楽性の塊のロボットアニメが登場したことで、業界の認識が変わるかもしれないね。
今作って記憶にも記録にも残る、とんでもない作品になるかもしれないね」
よろしければ投げ銭もお願いします