それでは、2010年から2019年(暫定)までテレビアニメ各年度傑作品を選定していきましょう!
今回もだいぶ迷いました……
カエルくん(以下カエル)
「前回も語りましたが、今回も個人の趣味嗜好によるものなので、あれがない! などと怒られると困ります!
今回は近年10年だから近年アニメを見始めた人も楽しめるものになっているのではないでしょうか?」
主
「……改めて2000年から2009年までの作品を見ると、萌えアニメが苦手というのが嘘みたいだよなぁ…」
カエル「女の子がたくさん出てくる作品が絶対数として多いということもあるけれど、そういう作品を多く選んでいるように見えるかもね。まあ、でもさ、ほら『ブラックラグーン』なんて女の子はいっぱいだけれど、一般的な萌えとは違う作品だし……」
主「いやいやいや! ブララグは萌えアニメですよ!
ビッチ萌えじゃないですか、あんなにあばずれで下ネタ大好きなレヴィがロックのことになると顔を赤らめて『……言いたくねぇ』なんて、可愛い以外の何があるのよ!?」
カエル「(単なる世間との逆張りじゃないのかな?)
……うん、えっと、色々な解釈がありますからね!
なお、今回もWikipediaを見ながら選出したので、いくつかの作品の年代などを間違えているかもしれんませんが……そこはご愛嬌としていただきたいです。
それでは、気を取り直して発表を開始していきましょう!」
各年代ベストテレビアニメ!
2010年
学園黙示録 HIGH SCHOOL OF THE DEAD
2010年からは学園黙示録を選出しました!
B級アクションアニメを全力でやり切った快作お色気&ゾンビアニメです!
カエル「……あれだけ最初に『萌えアニメは……』と言いつつ、また萌え要素が強い作品を選出辺りがなんというか……
しかも、この作品もシリーズ構成が黒田洋介だから、これで何作目? というくらいに影響を受けているのがよく分かるね」
主「ウルセェ! 自分が大好きならばそれでいいんだよ!
でも、真面目な話をするとパッと見は……いや、中身も十分お色気&ゾンビのB級映画のような要素バリバリのアニメなんだけれど、かなり攻めている映像が印象に残るんだよね。銃弾が揺れるおっぱいの間を通り抜けてゾンビに当たるとかさ、あんなの観たら驚嘆の声をあげるしかないじゃないか!」
カエル「……そんなものなの? という思いもあるけれど、でも実際にすごく面白い作品であるのは間違いありません。
あと、これは実写のホラー映画あるあるでもあるけれど、セクシーな描写とホラーって相性がすごくいいのもあるよね」
主「あの突き抜け具合がハマったなぁ……残念ながら原作は作者が亡くなってしまったことにより絶筆、俺たちの戦いは続く! エンドで終わってしまい2期もやらないと思うけれど、もっと先を観たいと痛切に願う作品でもありました」
ちなみに、この年の対抗候補は『四畳半神話体系』でした
カエル「湯浅イズムを感じる傑作テレビアニメだね。
あとは幼稚園を舞台に可愛らしい園児たちに癒されるコメディアニメの『はなまる幼稚園』や、少年刑務所を舞台としたアニメ『RAINBOW 二舎六房の七人』も骨太な男の物語に胸を熱くしました」
2011年
放浪息子
大激戦区の2011年を制したのは『放浪息子』です!
2010年代ベスト候補の1作です!
カエル「先に言いますが、この年は大変な大激戦区です!
『THE IDOL M@STER(通称アニマス)』
『魔法少女まどか☆マギカ』
『STEINS:GATE』
『Fate/Zero』
『廻るピングドラム』
上記のような話題作に加えて、さらにダークホースとして『gdgd妖精s』なども登場するなどの、異様な年と記憶しております」
主「ここが1番悩んだかもしれない……どれも大好きで、好きなアニメランキング上位クラスの作品ばかりだから。
でも、その中でもあえて放浪息子を選択しました」
1話を観たとき、あまりにも響きすぎて深夜に大興奮していたもんね
志村貴子の画風を反映した淡い撮影処理などは他で見ることはできないし、また声優陣などの自然な演技も見事の一言!
主「そして物語がねぇ……中学生の性をここまで真剣に茶化さず直視した作品は、今まで……そして今もないんじゃないかな?」
カエル「気持ち悪い、という感想をいう人の気持ちもよく分かるんだよね。でも、その先にある彼ら、彼女たちの選択がまた素晴らしくて!」
主「鬼才あおきえい監督はこんなものも撮れるんだ……とビックリしたし、さらに岡田真里の性的なセリフなども作品を際立たせていた。
あとは何と言っても千葉さんが可愛い!
あれこそ、ファムファタルだよね……あんな女子がいたら完全にノックアウトされる」
カエル「……なんか、結局かわいい女の子の話になっているんですけれど」
2012年
氷菓
2012年からは京アニ作品の『氷菓』を選出しました!
意外? にも京アニはここで初選出か
カエル「やっぱり映像がとてつもなく綺麗で、今でも多くのファンが語り合う作品だよね」
主「数ある京アニ作品でも……今でも作画・演出力はトップと言っても過言じゃない完成度を誇るのではないだろうか?
自分としては『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』と双璧か、氷菓がちょい上な印象。
まあ、作画オタではないのであれですが……それぐらい途轍もない映像美が楽しめます」
カエル「実はうちは”桜が美しいアニメランキング”ってあって、1位が『秒速5センチメートル』で2位は『氷菓』がランクインしています。ちなみに3位は上記の『放浪息子』の1話ですね」
主「物語も青春期の痛みを交えつつ、きちんと希望も描き切っている面もよかった。特に文化祭の”持たざる者の物語”はガツンと響いたので、この高評価です」
ちなみにこの年で同じくらい評価しているのは『スマイルプリキュア』でした!
他にも『TARITARI』『ヨルムンガンド』『PSYCHO-PASS』などのいい作品が生まれた年でもあります!
2013年
あいうら
おそらく今回の選出で最もダークホースな1作になるでしょう!
あいうら以上のフェチアニメは観たことがない!
カエル「わずか放送時間5分という短編であり、しかもOPやCMを除けば実質2分くらいしか本編がないという異色の作品をここで選出しました!」
主「あいうらは凄いよ!
女子高生の日常をコメディタッチに描いているけれど、圧倒的な脚の作画のこだわりがヤバイ!
ちょっとした仕草や動き、そして肉感の1つ1つが強烈で目に焼き付いて離れないんですよ!」
カエル「……えっと、なんか変態チックなことを言っていますが、一応全年齢向けのアニメですよ?」
主「いやいやいや、フェチズムって人物描写では、すごく大事なわけ。例えば上記の『氷菓』では温泉回で濡れた髪とうなじを美しく描いているけれど、そういうことの積み重ねがキャラクターに肉感的な魅力を与えていく。
それでいうと、今作以上の脚アニメって多分ないんじゃないかな?
そこに特化した作品としても面白かった」
ちなみにこの年は『有頂天家族』『キルラキル』『プリズマイリヤ』なども高評価を獲得しています
……なんか、また萌え要素が多いアニメが多くなってきたな
2014年
ピンポン
2014年は湯浅監督の『ピンポン』を選出しました!
……少し、泣く
カエル「漫画、実写映画、テレビアニメの全てが名作という成功例の1つとして高く評価されるべき作品になっています!」
主「この星の一等賞になりたいの、俺は!」
カエル「……はい、作品が好きなのはわかったから、ちゃんと話を進めましょう」
主「この作品も2010年代ベストアニメ候補だね。
むしろ、筆頭と言ってもいい。映像的な快楽性もあるし、あの松本大洋の独特の癖のある絵をしっかりと動かしている。
それでいて熱い!
とことん熱い!
スポーツアニメとして大事な熱さと、そして残酷さがとても大好きなんだ」
カエル「特に原作からの改変も高く評価していたよね」
主「そうそう。コン・ウェンガの描写が多くなっていたりさ、脇役の出番をすごく厚くしている。そこに湯浅監督の優しさが感じられるんだよね。今作では脚本なども担当されていて、湯浅政明のアニメとしても注目度が高いだろう。
今、ちょっとネットに落ちているダイジェストだけ見ても興奮してしまうくらい好きな作品だね」
ちなみにこの年も大激戦です!
『月刊少女野崎くん』
『四月は君の嘘』
『スペースダンディ』
『SHIROBAKO』
『ガンダム ビルドファイターズ』
特に来年劇場アニメも公開される『SHIROBAKO』も同じくらい好きだから、本当に迷うよね……
主「あとは野崎くんはそろそろ原作ストックも溜まったので2期をやりませんか? 動画工房さん」
2015年
響け! ユーフォニアム
2015年からは京アニ作品の『響け! ユーフォニアム』を選出しました1
この年も悩んだなぁ……
主「実はユーフォはリアルタイムでは見ていなかったんだよね。しかもこの時期はブログを開設した前後だから、その分他の作品と比べて思い入れも違うのかもしれないって思うと、ちょっと贔屓目が入っているような気もする……」
カエル「でもさ、誰もが納得する出来じゃない!
2019年も新作アニメ映画が作られるくらいに人気だし、続編を待ち望む声も大きいし、うちでも毎回高く評価しているし!」
主「この年でいうと『蒼穹のファフナー エクソダス』と『銀魂。』も良いんだよね。ただファフナーは最終回が走ってしまったこととシリーズ人気ありきだから評価が難しく、銀魂は漫画を読んでいないで『将軍暗殺篇』『さらば新撰組篇』を見たから、その分より楽しめたというのもあるかもしれない。
放送時期はかぶらないと思うけれど、同時期に見ていたらまた評価は変わったかも……良くも悪くも、ブログ開設以後はモノの見方が変わっちゃったからなぁ」
カエル「ちなみにこの年は他にも『ユリ熊嵐』も強くお勧めします!
また、制作会社の破産など過酷な環境もあり作品の質は荒れてしまいましたが『GANGSTA』もかなりのお気に入りでした!」
2016年
ふらいんぐうぃっち
2016年は青森に暮らす魔女を主人公とした『ふらいんぐうぃっち』を選出!
ほのぼのと癒される作品だったな
カエル「原作も大好きで、楽しみにしていたアニメだったけれど想像以上だったね! 優しくゆっくりと流れていく時間が見えるような作品でもあって、1週間に1作はこういう作品を見てゆったりと体を休めたくなるというかさ!」
主「自然描写も美しく、キャラクターも愛らしく、音楽も優しく……と色々と見所が多い作品だったね。
特筆して語ることもないのかもしれないけれど、でも丁寧な仕事の積み重ねが良い作品を産むという好例だろう」
カエル「ちなみにこの年は
『灰と幻想のグリムガル』
『田中くんはいつも気だるげ』
『バーナード嬢曰く』
『響け!ユーフォニアム2』
『SHOW BY ROCK!』
なども楽しんで鑑賞していました」
この辺りから映画をより重視し始めたから、テレビアニメそのものの視聴本数は減ったような気がするかな……初期の記事にもある作品もあり、思い出深い作品も多いね」
2017年
リトルウィッチ アカデミア
2017年からは、うちのブログも何度も言及した『リトルウィッチ アカデミア』を選出しました!
単なる魔法少女の成長アニメではなかったな
カエル「今作は元々若手アニメーターの育成企画からスタートし、クラウドファンディングで資金を調達して短編をさらに制作、その後テレビアニメと異例のステップを踏んでテレビアニメになった作品でもあります」
主「もちろん作品自体も面白いんだけれど、自分は裏目よみをして見る癖があるけれど、本作はアニメーターとアニメという仕事について言及している部分が多く感じたんだよね。
この描き方が本当にうまかった。
直接的なテーマにすることなく、わかりやすく暗喩を積み重ねていくことで物語が多重的な楽しみ方が生まれていたね」
この年の他の候補は
『少女終末旅行』
『月が綺麗』
『冴えない彼女の育て方♭』
『プリンセス・プリンシバル』
『メイド・イン・アビス』
この年に話題になった作品が近年劇場化が続いている印象かな。やっぱりテレビアニメもチェックしないとなぁ
2018年
DEVILMAN crybaby
2018年からはまたまた湯浅監督の作品を選出しました!
色々と考えたけれど、やっぱりこの作品になっちゃうね
カエル「細かいことを言えば、Netflixで配信された本作が本当に”テレビアニメ”のカテゴリーに入れて良いのか? という疑問はあって当然だと思います。テレビだと放送できないシーンもあるだろうし……予算や制作期間も違うだろうしね」
主「でも、この作品はどうしても入れたかった。
今作も2010年代ベスト候補だけれど、後半は涙なしには見れなかった。
あの陰鬱で、どうしようもない人間の歪みと醜悪さを描きつつ、それすらも愛しぬいた湯浅監督の視点がたまらなく好きなんだよね。
特にインターネットをうまく組み入れた現代的な要素や、9話は全てにおいて必見の1話だったし」
ちなみに、テレビ放送された作品で選ぶとしたら?
……『宇宙よりも遠い場所』と『HUGっとプリキュア』の2作で迷う!
主「この2作も飛び抜けて良かったからさ、とても大好きなんだよ。
他にも『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』『SSSS, GRIDMAN』『ゾンビランド・サガ』『恋は雨上がりのように』と傑作が相次いだ年でもあるけれど、それでもデビルマンを足したこの3作は抜けていた印象かなぁ」
2019年
ヴィンランド・サガ
そして今年2019年は暫定的に『ヴィンランド・サガ』を選出します!
まだ終わってないけれど、見応えがある作品だな
カエル「原作も大好きで、最新刊の23巻も語りたいことが山盛りだからその贔屓目もこみな部分はあります」
主「制作しているWITスタジオって『進撃の巨人』『甲鉄城のカバネリ』などのアクションアニメが有名だけれど、今作にも通じるものがあると思う。暴力描写の快感とえげつなさのバランスだったり、あるいは自然を美しく描き無情な人間社会との対比になっていたり……
そういったスタジオの超絶技巧と方向性が原作と噛み合った傑作だと思っている。
強いて言えば、もうちょっとテンポが早くても良いかな? という思いがあるくらいかな。丁寧に作られた良い作品です」
ちなみに2019年の候補は以下の通りです!
『ダンベル何キロもてる?』
『鬼滅の刃』
『さらざんまい』
まとめ
では、この記事を振り返ってどう?
湯浅監督と京アニが強かったんだなぁ……と改めて実感した
カエル「今回はテレビアニメでしたが、ここに劇場映画が入ってくると京アニ無双が始まるかもしれません」
主「いや、もちろん今回は選出しなかったけれどシャフトとかも好きなんだけれどさ、湯浅監督と京アニの時代だったのかなぁ、という思いが強いかな。
色々と大変なこともあるでしょうが、2020年代も精力的に活動されるであろうこのトップクリエイターたちに期待です」
カエル「あとは……WITスタジオなどの躍進も印象に残るよね」
主「作品数が多くて作りすぎとか色々言われているけれど、日本のアニメスタジオの多様性は本当に面白いところにきたと思う。自分は2020年代の期待できる要素が多い印象だ。
今後もどんなテレビアニメが生まれるのか……注目していきましょう!」