「書き出しが決まらない」「キーボードに向き合う気力さえ湧いてこない」「何を書いてもダメな文章な気がする」……何かを書きたいと思いつめるがゆえの深刻な悩みが、あなたにもあるのではないでしょうか? 本書は「書く」ことを一生の仕事としながらも、しかしあなたと同じく「書けない」悩みを抱えた4人が、新たな執筆術を模索する軌跡を記録しています。
書きたい気持ちはあるのに、キーボードに向かうと手が進まないーー。書き手が陥りがちなこの悩みに正面から向き合う書籍『ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論』(星海社新書)が話題です。
本書は「書く」ことを仕事とする千葉雅也さん・山内朋樹さん・読書猿さん・瀬下翔太さんの4人が、それぞれが持つ「書けなさ」をどうやって乗り越えているか、座談会形式で語り合ったもの。
自身も書き手であるブロガーのみなさんも、本書からさまざまな刺激を受け、思いをブログに記しました。今回は、はてなブログに投稿された記事のうち、編集部が注目した記事をピックアップしてご紹介します!
- これから先、また書くことが辛くなったとき、そっとこの本を開くだろう。
- ツールが変われば書き方にも変化が起きそう
- 自分の頭の中のフィルターを通して、残ったものを使って考える。
- 自分から発せられる言葉は、なんであれ全てが作品のようなものでなくてはならない、と思っていた
- 冗長さをよしとする。流れに身を任せる。そして書くことに流されてしまっているうちに原稿が埋まっていく。
これから先、また書くことが辛くなったとき、そっとこの本を開くだろう。
数々の素晴らしいブログの記事や独学大全を執筆した読書猿さんなどは、さぞスラスラを文章を書いているのだろう。自分はなぜできないのか。そう思ったときには本書を取るといい。世の中の「文章が書ける」人たちも、あーだこーだ言いながら道具を変えたりして苦しんでいるのだ。
「『書く』という行為はやはり難しい」と語るAratamotsu(id:Aratamotsu)さんは、本書を読んで気になった3つのことについて、自身の経験と照らしながら思いをつづりました。本の中で繰り返し触れられる「断念」を取り入れることもできたようです。
ツールが変われば書き方にも変化が起きそう
感じたこと、思いついたことをなんでもメモする習慣をつけたい。iPhoneなどのメモが外付けのハードディスクだとすれば、それを常時接続して身体化するようなことがしたい。
ライターの小沼理(id:numa_o)さんは、執筆のためのツールやそれぞれの使い方が気になったようです。さっそくWorkflowy(アウトラインプロセッサ)をダウンロードして、「スマホ依存から抜け出せないならせめてそこで触れるものを変えたい」と語ります。
自分の頭の中のフィルターを通して、残ったものを使って考える。
たくさんのインプットをしていくなかで、あれもこれもと、勉強したことすべて活用したくなって一生懸命にすべての記録をとったとしても、実際にアウトプットにすべて活用できないのではないだろうか。
Yuya Yokota(id:yktyy)さんは、本書の中で読書猿さんが提唱する「無能フィルター」という概念について考えました。「自分の頭の中のフィルターを通して、残ったものを使って考える。当たり前だけれども、そういった当たり前を言語化しながら、『考える』ということをもっと考えていきたい」といいます。
自分から発せられる言葉は、なんであれ全てが作品のようなものでなくてはならない、と思っていた
たとえば学部生だった頃は、自分から発せられる言葉は、なんであれ全てが作品のようなものでなくてはならない、と思っていたようなところがあったけれども、あれは年齢による特殊な心理だったのか。
「構築的でない『書き方』に対する憧れのような気持ちも持ち続けている」という MRTR(id:MRTR)さんは、自分にとっての「書くこと」について日記を書きました。
冗長さをよしとする。流れに身を任せる。そして書くことに流されてしまっているうちに原稿が埋まっていく。
余裕が出てきた。というか、もう自分の才能を見限って諦めて打ち捨てた。そうすることで、もういいやってなって少し書ける。
「書けない苦しみ」に悩まされていたという乱反射(id:rflkts)さん。『ライティングの哲学』と、同じ星海社から出版されている『すべてはノートからはじまる』のおかげで、その苦しみは少しずつ快方に向かっているようです。
あなたも「書けない悩み」を抱えていませんか?
この本を読めば、きっとあなたも何か書きたくなってくるはず。
ぜひみなさんも「ライティングの哲学」を読んで、その気持ちをブログにぶつけてみてください!